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罪の声
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罪の声の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.78pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全215件 1~20 1/11ページ
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昭和最大の未解決事件を題材にした本作。物語は、京都でテーラーを営む主人公が、父親の遺品の中から一冊のノートと一カセトテープを見つけることから始まる。 本作のポイントは、緻密な構成と、まるでドキュメンタリーを読んでいるかのような詳細な描写だろう。著者の塩田氏は元新聞記者ということもあり、事件の背景や登場人物たちの心理描写が非常にリアルに描かれている。特に、主人公がテープの音声を初めて聞いた時の衝撃は、まるで自分もその場に立会っているかのような臨場感を与えてくれた。 | ||||
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読んでしまいました 映画を観る前に予習程度にと思いましたが 後半少しえっ?と思う所はありましたが 一級の小説なのは間違いありません よくここまで書いたなあと思いました | ||||
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著者は元新聞記者だけあって、よく調べて懸命に書いていることはよく解ります。グリコ森永脅迫に代表される怪人21面相事件をノンフイクションを小説に盛り込もうとする試みもある程度は成功していると思います。ただ、終盤に近づくほどに、文章も展開も慌ただしくなっていると感じるのは、自分だけでしょうか? もう一工夫出来なかったのかな、と感じて映画を見てみたら、映画の方がはるかに深みと余裕が感じられたのです。例えば最後の方で、記者が犯行の中心人物に「あなたの信念が子供の将来を傷だらけにした」と意見をする言葉や、新聞記者が主人公のテーラーに背広を注文するシーンなど、「この方が小説らしい」と感じたのも自分だけの偏見でしょうか?原作も良いのですが、映像はもっと良かった感なのです。 | ||||
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子供の頃の自分の声が犯行声明に使われところから始まるシーンがそのあとの長大なストーリーを読ませる仕掛けになっていて面白い。グリコ事件は物覚えがつくギリギリの頃の事件で、是非とも知りたかった。 | ||||
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塩田作品を読むのは「存在のすべてを」に続き2作目。恥ずかしながらグリコ森永事件のことをこの作品で知った。 誘拐、脅迫、殺人事件に家族の離散を絡めて内容を複雑化しておりとても読み応えがあった。 読み終わった後にこの作品に出会えたことに喜びを覚えた。 (ちなみに作風は「存在のすべてを」とも酷似していると感じた) | ||||
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塩田武士。とんでもない作家だ。罪の声。涙が溢れた。読み応えがあるという表現では失礼だな。何なのだろうこの深みは。読み終わったあと。しばらく茫然としている。強く目を瞑り俯くしかない。込み上げてくる感情と涙が止められない。物語の内容が感情を揺さぶっているのではない。それは分かっている。けど。何がこんなに私を茫然とさせているのか分からない。 | ||||
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昭和における未解決事件の筆頭ともいえる「グリコ・森永」事件をベースに、事実とフィクションを巧妙に織り交ぜて作った、実に読み応えのある作品でした。どこまでが真実でどこからがフィクションなのか、分からないといえば本当にわからなくなるような、見事な構成。 最後の鳥居の言葉に、元新聞記者であった筆者のプライドを感じることができたし、その「記者としてのプライド」が、リアリティを増幅させた結果、まさに事実と見紛うほどの本作品を産んだといってもいいでしょう。 特筆すべきは、なんといっても、実際に事件で使われた「子供の声」に焦点を当てたこと。 その当事者たちが現在、どうしているかに焦点を絞ったことで、光を歩む俊也と闇を歩むの聡一郎に、最後まで心を揺さぶられます。 たしかに私たちは、被害者ばかりに目が行くけれど、加害者の親族にまでは考えが及ばないことが多いのかと思います(この事件においては知らずと犯罪に加担していたことになるが)。彼らは重たい十字架を背負い続けながら、生きていかなければならないという側面も、現実として見落としてはいけないと自戒しました。 | ||||
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あまり推理小説やフィクションは読まないです。 たまたま読んでいた本で著者の名前とこの本を知ったので購入しました。社会を騒がせた未解決事件だったので思い返すように読みました。関西圏が舞台なので台詞も読みやすく理解しやすかったです。 映画化されていたのも知らなかったので、観てみようと思います。 | ||||
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本作はあの世間を揺るがせた「グリコ・森永事件」を元にしたフィクションです。 しかし読んでいると「これ本当にフィクションなの!?」「事実じゃないの!?」とだんだん作品に引き込まれていきます。 これを読む前にグリコ・森永事件のことを調べてみるともっと面白さが増します。 | ||||
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登場人物が多すぎて、分からなくなりがち。 映画を観ずに初見でこれはきついかも。 | ||||
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映画がおもしろかったので原作を読んでみました。子供のころ知らないところで犯罪に加担させられていた仕立屋さんと過去の重大犯罪の糸口を掴んだ記者さんの2つのサイドから、過去の犯罪の真相が暴かれていきます。おもしろいです。推理小説としても良い出来だと思いました。だけど、映画のほうが、行間を補うというか、わかりやすくシーンが足してあり、理解しやすかったです。 | ||||
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1984年にグリコ森永事件が発生した当時、私はまだ中学生だった。 グリコの社長を誘拐監禁したうえ、脅迫状を菓子メーカーに送りつけ、店頭に並ぶ菓子に青酸を盛るという前代未聞の大事件だった。警察と真っ向勝負するかのごとく、その様子が連日メディアを騒がせた。そんな大事件は50を過ぎた今でもはっきりした記憶としてある。 そんな自身の思いもあってか、私はこの小説に吸い込まれた。 この事件を知る者には、この小説が事実なのではないかと思えるほどのリアリティがある。 登場する人物の多さに一度読んだだけでは理解が難しいところはあるが、2度3度読み返すうちに内容の重さに涙があふれる。 この本に巡り会えてよかった。 | ||||
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天童荒太『家族狩り』、宮部みゆき『火車』、山田宗樹『嫌われ松子の一生』に感動した方は是非御一読を。 | ||||
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今こそ読むべき小説と感じました。旧統一教会に関する政権と警察と報道機関の矛盾。東京五輪の政権と検察と報道の混沌。コロナ禍での国民二の次。いろんなハテナが身につまされる秀作。ラストでは号泣。同名の映画も素晴らしい。ラスト号泣。なるほど脚本は野木亜矢子さん。ただし映画はかなり作品を割愛しているので絶対原作読んで映画を観るなら断然今です。ちなみに主題歌の「振り子」Uruさんの歌詞にもグッときます。とにかく監督の土井裕泰さん、原作・塩田武士さん、主演の小栗旬・星野源両氏にブラヴォー! | ||||
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実際に起こり迷宮事件となった「グリコ・森永事件」・・・1984年から1985にかけて 起こった企業脅迫事件。 その頃成人だった者には非常に関心が高いものがある。 小説は脅迫電話に使われた子供に焦点を当てて、その子がその後の人生を “何を考えて、どう生きたか? 運命を狂わされた当時5歳だった曽根と、その事件の記憶を持たない刑事・阿久津の目を 通して描かれている。 まるで見てきたように書いてますね。 すごい想像力です。 本当に曽根と曽根の姉(声を使われた2人)は生きているのだろうか? 彼らのグリコ・森永事件に翻弄された2人。 涙なしには読めません。 そして小説の中ででも事件が解決しているのに感動した。 その犯人像にとでも現実味がある。 本当にこうだったのかも知れないと思わせられる。 非常に説得力あるラストでした。 | ||||
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身内が事件に関与していたかも知れない男と事件を追う新聞記者。 2人の視点でストーリーが進んでいき、徐々に繋がっていくという展開。 同時進行で2つのストーリーを読んでいき、登場人物もそれなりに多い、それが事件の詳細に絡んでくるからしばらく間を空けて読むと何のことか分からなくなる。 この人、誰だっけ?みたいな。 一回読んで概要を把握した上で2回目読むとより楽しめるかも。 | ||||
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無し | ||||
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2016年12月1日単行本第八刷で読了、 408ページで厚さ33ミリの大きな本だが、持ちやすく広げやすい好ましい製本、 持ち運びしないのなら単行本を選んだほうが読書が楽しいでしょう、 カバー画はオリジナルではなく、中村弥画伯の2005年作品”幼い記憶”、 内容にぴったりの画をよく見つけたと思う、 先日映画版を見てとても感銘を受けたので、原作にも取り組んでみた、 映画を先に見てしまうといかに脚色されたかに先ず注目してしまう悪癖ができてしまったが、本書自体の面白さが見事に映像的に脚色されていたのだった、 原作では阿久津を主人公として全編語られてゆくが、映画では阿久津と曽根俊也の友情物語が事件解決と並行し映像的に感動を呼ぶように替えられていた、 おそらく原作者も脚色者の上手さには学ぶものがあったろうと推察する、 物語は高村薫レディジョーカーの別視点版、 こちらはグリコ森永事件の推移をそのまま固有名詞を変えて時系列で語っているので、レディジョーカーでは全く感じることのなかった昭和末の風景が強烈に蘇ってくる、 あの時、自分自身は何をし、何を思ったのだろう、ともちろん記憶をたどるのだが、実は私にはたいした記憶がないのだった、 作者も最後に語っている通り、グリコ森永事件終息後に豊田商事事件そしてJAL123便墜落事故とさらに衝撃的な事件が連続したため、関西を舞台とした事件は遠い場所の出来事だったからだ、 | ||||
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グリコ森永事件が起きた1984年ころ、私は不謹慎にも「次に狙われるのはどこだ?」と友達と飲みながら盛り上がった。当時から男の子は「これは身代金目あてではなくて株価操作が目的」と言った。「グリコを見ろよ!業界トップなのに株価は暴落。社長は男前なのに形無し!」「同族会社の方が株価操作しやすいから明治はない」「じゃあロッテは?」と私がいうと「そんなとこ脅迫したらすぐ半島マフィアに拉致られて殺されるじゃないか!」と男の子たちは笑った。当時金大中事件が記憶に新しかった。え?日本の警察はわからなくても半島マフィアは犯人わかってるの? 身代金受け渡しに子供の声が使われた時「こんなことしたら子供ならいつかきっと「あれ俺なんだぜ」って自慢するよ?」と言ったら「そうしない子もいるじゃない」という。部落とか周囲に心を開かない人の集団だろうか?当時の私にはそういう人が点々と街に潜んでいるとは考え及ばなかった。 ただ曽根達夫・曽根まゆみなど主要メンバーが元学生運動家崩れで希望を失った生活をしていて犯罪グループに誘われた時「奮い立った」というのは共感できない。元闘士は現代の底辺ではなく、大企業のキャリアの中にいる。「今日某政府系銀行の担当者と会ったら○○が出てきてびっくりしたよ」と父が話していたのを聞いたことがある。母も「ああ○○さんは東大だものねえ。頭が良かったものねえ」とあっさりしたものだ。元全学連だって親の職業と本人の頭が良ければ大企業に就職できるのだ。日本はそういう国だ。 生島の子供が使われたということは、最初から生島は切る予定だったのではないか。少なくとも同士ではない。全学連と全共闘は違う。全学連の残党を社会的落伍者のように書くのは止めてほしい。政府系銀行にも大手商社にも彼らはいた。徳川の末裔なんかと同じように皆知っていても知らぬふり。たまに酒の肴。現在は定年退職。 | ||||
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ふとグリコ森永事件の真相は何だったのか気になって調べたらこの本に行き当たった。この本のテーマは謎解きではなく事件に巻き込まれた子供たちの悲劇だと感じた。謎解きはああこんな感じねと本を置きかけたが最終章で作者の本当に語りたかったことがわかり涙が止まらなかった。実在の事件を追いながらも見事に感動的なストーリーを紡ぎだした作者に脱帽した。 | ||||
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