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殺戮にいたる病
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殺戮にいたる病の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.80pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全585件 541~560 28/30ページ
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まんまと騙されてしまった。 謎解きができるほどの頭を持ち合わせてないので、この際まんまと騙されてみようと考え、簡単な構えで読んだ。 案の上、クライマックスを向かえると頭の中は疑問符で埋め尽くされる。 巻末の解説、読み返してみて、「なるほど、そういうことだったのか」とすべてに合点がついた。 作者が用いるトリックは実に簡単なもの、しかし一度足を掴まれるとそれが最後。作者の巧みな技巧が光ります。 | ||||
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とにかくラストが気になって気になって数時間で一気に読破。 物語全般はハッキリ言ってグロいです。 猟奇殺人の記述が苦手な人にはオススメできません。 が、ラストにどんでん返しがあるとわかって読んだにもかかわらず あの結末は予想できませんでした。 「騙された」 このひと言に尽きます。 絶対にもう一回読み直してみよう、と思わせる作品。 叙述トリックって言葉をこの作品で初めて知ったけど よくよく注意して読んでみればちゃんと伏線が張ってあることに気付かされます。 改めて作者のすごさに驚愕。 他の作品もぜひ読んでみたいです。 | ||||
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さすがに物語の内容が刺激的なので、正直これ自体を他人にすすめるのは躊躇しますが、匿名でなら推薦したいです。 最後の真相を知った時は「なるほどそのパターンね」って感じになりました。 おそらく似たような手法は他の本でも見られるのでしょうが、自分はこれが恐らく初めてでしたので感動しました。 すぐにでも2回目を読みたくなる(読まざるをえない?)本でした。 | ||||
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私自身、結構な本の虫であると自負しているんですが… いやー、読んですぐに2度読みしてしまった作品は久しぶりです。 なんて面白いんだろう。 これがどんなジャンルの本なのか良くわからずに手に取ったのですが、 きっとどんなものかわかっていても「読め」なかった気がします。 一番最初から犯人の名前が判明するので、 「は?何これ?」と思いつつ読んだのですが、 文章の力がすごいので(なんといっても「かまいたちの夜」を書いた人ですし) 魅力ある登場人物に惹かれぐいぐいと世界観に引き込まれます。 すっかり自分と樋口、もしくはかおるを同化させて読んだラストは 非常に衝撃的で、ぽかぁんと口が開いてしまいました。 そして最後まで読むと、本文中にはほとんど出てこなかった「あの人」の行動が 細部まで読んで取れるのがすごいです。1度目はまったくわからなかったのに、 2度目に読んだときは「ああ、この人はここでこうしていたんだ…」とわかって すごく切ない気持ちになります。 とってもよみやすいので、難解なものが苦手な人にもお勧めです。 (でも携帯小説ほど崩れてはいませんw) | ||||
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ちょっと性的描写が多くて読むのがきつかったですけど最後まで読んで見事にやられた!という気がしましたこれは衝撃のラストに至るまで伏線が描かれてない様で実は全く話題に描かれない事で逆に伏線になってるという面白い作品でした | ||||
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絶対に騙されないと思って、念入りに読んでいたつもりだったのにもう… やっぱり騙されました!途中であれ?と思って読み終わってきょとんとして、 もう一度めくって…完敗です。こんなに騙されたのは久しぶりです。 もうずっと前の本なのに、今年出版されててもおかしくない、そんな本でした。 | ||||
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この作品を叙述トリックの傑作としてあげる人が多いようだが、読後思わず首をひねってしまった。読んですぐに全貌を把握できないトリックになんの価値があるのだろうか。確かに叙述トリックとしての形はできているのだが、それを読者自身が読み返して確認しなければならない仕様になっていて、納得というよりは唖然に近い感が残る。無論その感覚が快感であればよいのだが、この場合は作品を通しての呆れに近いものであり、何も得るところがない。ようするに叙述トリックとしての骨組みは認めるが、それが全然面白くないのだ。こういう形もあるのかと類型の参考にはなろうものだが、読み物としてはお勧めできない作品である。 | ||||
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グロテスクな場面が弱い方は無理かもしれませんが、 そこを過ぎれば、あっと驚くこと請け合いです。 数年前に読みましたが、こんな騙された作品はありません。 最高ですね。 | ||||
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「羊達の沈黙」のような展開を期待して読んでいたため、 結末にはすっかりだまされてしまった。 冒頭にもあるように、犯人が蒲生稔なのは動かしようのない事実なのだが! 息子に対して異常なまでの執着を示す母親は、 世間体を気にするあまり、息子がもつ悩みの本質を少しも理解せず、 家庭をかえりみず親としての義務さえ放棄した父親は、 いつまでも精神の未熟な大人の代表ともいえる。 このような家族間の理解も信頼もなくなった現代の崩壊家庭が舞台だからこそ、 通常なら無理のあるプロットを途中で破綻させることなくうまく展開できたのだともいえる。 少しでも家族間の絆があれば、物語はそもそも成立しなかっただろう。 家族崩壊そのものが大きな伏線であったことに気づかされ、衝撃を覚える。 マイナス点としては、ドラマチックな展開を期待している人は 淡々とした描写と救いのないラストにがっかりするかもしれない。 感動したい人にはお勧めできない。 また女性に対し、残酷かつグロい描写がある。 それゆえ女性の評価が低めなのも仕方がないのかもしれない。 人に勧めるときにも気をつけたい。変なレッテルを貼られる可能性大 (ロリペドネクロフェチヲタとか)。それゆえ人を選ぶ作品といえる。 もっとも、ハマる人は最後まで一気に読みきるだろう。 プラス-マイナス点を総合的に考慮し、評価は、+5点−1点=4点とした。 | ||||
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著者の巧妙なトリックに最初から最後までまんまと引っ掛かってしまいましたが、一旦読み始めたら止まらなくなるくらい手に汗にぎる刺激的な展開に最後まで興奮させられてミステリーの世界に惹きつけられて奥の深さを思い知らされました。 また、猟奇的殺人を扱った作品なのでグロテスクな描写が数多くあって内容もリアルですがインパクトの強い読み応え十分すぎるほどの傑作でもあると思います。 | ||||
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我孫子武丸の代表作と名高い一冊。連続猟奇殺人を巡る、 元刑事、犯人、母親の3者の視点で語られる。 絞られた登場人物、張り巡らされた伏線。トリックを一つに抑え、 一文も全体も引き締まった印象を与える良書。グロテスク描写に注意。 まず、初出が1992年であることに驚く。 作中で言及される、幼女連続殺人事件が起こった時は、 まだこのような話は非日常の異常事態として捉えられたはずなのだ。 現在では、良くある話として捉えられてしまう。 犯人視点での幼稚な思考、病的な心理、家族崩壊、見つからない手がかり と並べると、まるで2007年現在に書かれたように感じられる。 犯人の心理がよく引き合いに出されるが、母親の異常心理も 相当にリアルである。探偵役(名探偵ではない)の元刑事側が、 周囲の人間との関わりからやがて活力を取り戻すのと反比例するように、 犯人側の家族は壊れていく。 この小説のような状況が15年も前に予言されていた。そして、その状況が当たり前のように 受け入れられる現在こそ、真のホラーであろう。 | ||||
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スーパーファミコンで発売されたミステリアスサウンドノベルゲーム 『かまいたちの夜』の原作者でもある我孫子武丸著の猟奇サイコホラー作品です。 話自体はあまりのめりこむような見所はなく、猟奇殺人が強烈かつ淡々と描かれていき、 彼の家族や元刑事の樋口を中心とした警察関係者とその知人達との絡み合いと共に物語が進みます。 しかし、この作品を読み終えた後感じる「呆然感」はまさに傑作。 この作品そのものがトリックになっており、 今まで自分は何を読んでいたのだろうか?と、作者に完全に騙されること請け合いです。 また、彼の女性に対する倒錯した想いの暴走は 現代人の精神的幼さ、危うさを象徴しているように感じられました。 最後までわからないその仕掛けをあなたは看破できるでしょうか? トリックを知った上で2回目を読むとさらに味わいの出る稀有な作品ともいえます。 ただし、作品そのものにはあまり読み応えが無いのが残念です。 正直途中で読むのがやや面倒なってきたくらいです。 また、女性に対する性衝動の猟奇殺人描写がメインになっているため購入の際はご注意を | ||||
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作者は、綾辻行人氏の成功により「新本格」派が台頭する中、その内の一人として出てきた作家。デビュー作は「8の殺人」であるが、これは一読未熟な出来だった。そのせいで作者の作品からは遠ざかっていたのだが、久々に手に取ったのが本作。 冒頭で青年の部屋に警察がなだれ込むシーンがあり、傍では母親が号泣している。この冒頭のシーンで本作の成功が決まったと思う。 以下、サイコ・キラーによる猟奇的殺人の描写が延々と繰り返され、犯人の病理的精神や通常人からの突出性などが描かれる。間に青年家族の病的人間模様が挟まれて描かれる。 やがて、警察に追い詰められ、サイコ・キラーは逮捕されるのが...。 結末に至って真相に驚かされると共に、作者のプロット構成の巧みさにも感嘆させられるだろう。結末が分かると、犯人の異常心理の2重の意味での深さにも心が寒々としてくる。 「語りの技巧」の頂点を極めたとも言える、現代ミステリの傑作。 | ||||
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ラスト一行を読んで「はぁ〜??」と思った。 直後に続く解説を読んで、「まぁまぁ…」となだめられた気分になり、 だんだん、だんだん、じわじわと「これは実はかなり出来がいい物語なんじゃない?」と思えるようになって今に至る。 トリックそれ自体が目的ではなく、現代病理をその側面から浮かび上がらせるというテーマの中で、 ちゃんと手段として機能しているところが秀逸。 ただ文章は若干稚拙というか、若さを感じさせる。 あとレトリックがくどめ。これはこの作者の文体の特徴でもあるけれど、もう少し洗練させてほしい。 そういえば、叙述トリックがお気に入りなのか「たけまる文庫 怪の巻」の「患者」にも使っていましたね。 この手の話は確かに映像化は難しいだろうなァ。 | ||||
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ホラーだと思って読むと最後に”呆然と”してしまうほど驚くでしょうが〜ミステリだと知っ たうえで読み進めると予想通りの展開で、やっぱりそうか、と思ってしまう作品です。別に 後から振り返って細かい仕掛けを余韻として楽しむものでもなく、まさに一発ネタだけのエ ログロミステリです。 とはいえ、この長さなら読んで損はありません。謎解きより寧ろ犯人の心理描写を考察する 作品だと思います。たびたび、テレビでも特集される海外の過去の猟奇殺人にも触れてお り、心理的な部分ではかなりリアリティがあるのでは?いずれにせよ、凄く鬱になる小説な ので個人的に好きか嫌いかと言えば、好きにはなれないので星三つで。 複読本として江戸川乱歩の「化人幻戯」をおすすめします。これも鬱になります〜 | ||||
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実は読む前にオチを聞いていた本。だから犯人もわかっていたんだけど、それにしても「あぁ〜!」とついつい思ってしまいました。 このぐらいの引っ掛けはよくあるし、内容も暗いけど普通にだまされることができるのでなかなかお勧めです。。 | ||||
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レビューとか評判などを知らずに手にし、あっけなく騙されました。 この手のトリックは何冊かしか読んだことありませんが、久しぶりにこんなにスマートに騙されました。 種明かしが一瞬でされ、しかもそのまま話が終わってしまう潔さがちょうどいい感じで好感を持ちます。 トリックとか抜きにしても、樋口や雅子の心理描写は緻密でうまい。 真実の愛を求め続ける(犯人)稔の考えなどは私には理解できない(稔自身も自分にしか分からないと言ってますしね。)ですが、その感情は痛いほど伝わってきます。 トリック、人物、どちらの面から見ても面白い作品だと思います。 | ||||
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本書のカバーの裏表紙にこんな文句がうたわれている。「猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した…とらえようのない時代の悪夢と闇を鮮烈無比に抉る衝撃のホラー」。なるほど、このような作品を今はホラーと呼ぶのかと、私は読後、改めて考えさせられた。私の中では、ホラーといったら、遠い昔に映画で見た「ゾンビ」くらいしか思い浮かべることができなかったからだ。 また、猟奇的殺人。この言葉自体に、もはや違和感を覚える。そういう時代に私たちは今、もうすでに生きているのだと私は思う。「普通の人」「ちょっと変わってるかもしれないけどおとなしい住人」というような、何処にでもいる人間が次々に奇妙奇天烈な事件を現実に繰り返している現代、一体何をもって猟奇的と言えばいいのだろう。屍姦も、性器の切除も死体愛好も、もはや新しいものではない。今私たちが生きている現代社会のあちこちに、ごろごろと転がっているのが現状だ。 正直、読み始めは退屈だった。が、どの辺りからだったろう、もしや、まさか、といった思いがぐいぐいと頭をもたげ、私の中でどくどくと脈打ち始めたのは。 作者がこの書でやり遂げた人物トリックや叙述トリックに、私はまんまと絡めとられた。悔しいが、やられた、と頭を下げるしかない。そして、何と見事に現代社会の病理の一側面を描き出してくれたことかと嘆息せずにはいられなくなる。 ただ、やはり本書を「ホラー」に分類するには、私にはどうしても違和感が拭えない。これをホラーと呼ぶにはもう、現代社会は病みすぎている。また、文章的に、私には読みづらさというか未熟さが多々感じられた。それが少々残念ではあるが、読者をここまで呆然とさせたというところに、お見事と一礼したい。 | ||||
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読後の感想としては、何か安っぽい手品を見せられたような気がして 後味の悪さだけが残った。巧みな伏線が張られているが、こういうトリック(?)を 知らない人にとっては見抜くのは不可能では? 最後の数行の種明かしで読者を驚かせたい(困惑させたい)がために 書いた本という気がする。それ以上でも以下でもなし。 人体の一部を切り離して自宅に持って帰ったりというグロテスクな描写が多いが この犯人はおそらく80年代に世間を震撼させた某誘拐犯をモデルにしたものと思われる。 要するに、かなり“異常”な話なのだ。 余談だが、この作品は絶対に映像化できないだろう。 それはべつにグロいシーン満載だからとかそんな理由ではない。 最後まで読めば映像化できない理由がわかります。アーッ! | ||||
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都内大手書店で添えられていた「おもしれーッ!」というポップ。その勢いでもってページをめくったが、ページが進み人物の相関図が見えてくるにしたがって失速する。「永遠の愛」を求め殺人を繰り返す男・蒲生稔、彼に殺された女性と因縁のあった元警官、稔の身内・雅子の3人を軸に物語は進む。女性をベッドで絞め殺して死姦し遺体の一部を切除して自宅に持ち帰る。異常な行為が微にいり細にいり描写されているのは露悪的な感があるが、ここで重要視されているのは女性の死体から漂う腐臭よりも、タイトルにあるとおり男の病理なのだろう。元警官と雅子は稔に近づき、その狂気に毒されていく。が、三者三様の苦悩もレトリックのために用意されたキャラクターという以上のものが伝わってこない。貫井徳郎『慟哭』『神のふたつの貌』以前に本書と出会っていればもう少し彼らに思い入れをもつことができたのだろうか。そうとも思えないところに物足りなさが残る。 | ||||
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