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火刑法廷
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火刑法廷の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.92pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全52件 1~20 1/3ページ
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オカルト色の濃いミステリーです。 幽霊だの魔女だの何だのが出てくるストーリーで、その胡散臭い雰囲気がどうにも馴染めず、あまり没入することが出来ませんでした。 また、内容のわりに冗長に描かれているきらいがあり、さらに文脈の分かりにくい翻訳に辟易したのもあって、ちょこちょこ斜め読みしてしまいました。 そんな感じでなんとか最後まで読み終えましたが、この作品の面白さは、終盤の謎解きからエピローグまでの流れに集約されていると感じました。 終盤に関係者全員が集まって謎が解き明かされ、幽霊といった非科学的なものは否定されて、これで一件落着…かと思ったその最後の最後に驚くべきことが起こり、エピローグでさらにとんでもない事実が判明します。 探偵役は終盤に唐突に出てきたうえロクに調査もしてないのにあっさり解決するわ、極悪人は雲隠れしちゃうわで、カタルシスは皆無のスッキリしない結末ですが、このラストの仕掛けだけは大変見事でした。 | ||||
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面白かったです。 三つの棺と一緒に買ったんですが、こっちのほうが面白かったというか自分好みでした。 | ||||
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ミステリーとしての成功は、物語をエドワードの視点にしたところだろうか。謎が近くて多様に見える設定になっている。 死体消失のトリックのポイントには、ページを遡って理解したしたつもりだが、本当にそんな短い時間で成し遂げられたのだろうかという思いに囚われてしまい、結末をうまく受け止められなかった。 全体的にかなり精緻に編まれているが、それゆえに少しでも無理が見えると、全体が歪んで見えるとでもいったらいいだろうか。何というか、何でもありだなみたいな、やや投げやりな受け止めである。 タイトルは魔女を火刑に処するための裁判ということなのだろう。一体誰が魔女で誰が火刑に処されたのだろうか。読者が読後のモヤモヤや余韻を抱くことを狙ったとすれば、怪奇ミステリー小説としては大成功いうべきなのだろう。 | ||||
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加賀山 卓朗は訳者失格 | ||||
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密室トリックを解き明かす推理が最後にオカルトに。確かに力作の様な気もするが、読み終わってもスカッとはしない。 | ||||
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さまよえる幽霊と消えた死体の謎を解く。いつものレギュラー探偵じゃないんだなーと思ったら、 それも当然だ。本作にしか使えない探偵役が登場する。 論理的に謎を解いた後で、鮮やかな背負い投げを食らわされた。驚愕のオチには意表を突かれる。 たしかに傑作だが、本書を「本格ミステリナンバー1」という評価は、ちょっと違うだろう。 一度しか使えない隠し武器のような作品だ。 種類は異なるが、最近大ヒットした日本のミステリに似ていなくもない。まあでも面白さは保証します | ||||
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Very nice | ||||
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エドワード・スティーヴンズは犯罪研究家ゴーダン・クロスの最新の著書の原稿にあった毒殺魔ブランヴィリエ侯爵夫人の写真が自分の妻マリーにそっくりであることに驚く。帰宅したエドワードはその原稿が入ったブリーフケースが開けられ問題の写真が紛失している事に気づく。マリーがひそかに盗んだのであろうか。さらに近所で最近病死したマイルズ・デスパードが毒殺されたのではないかという相談をマイルズの甥マークから受ける。マイルズは死亡した夜現場にいたブランヴィリエ侯爵夫人の衣装を着た女から毒薬を飲まされさらにその女は部屋にあるはずのないドアから抜け出したというのであった。マークとエドワードたちは納骨所からマイルズの遺体を取り出そうとするが遺体は消失していた。マイルズを毒殺した犯人は誰か、どうやってないはずのドアから抜け出したのか、密室であった納骨所から遺体はどうやって運び出されたのか、といった不可解な謎がテーマとなる。デスパード家の人々に全てアリバイがあることからマリーにも疑いの目が向けられエドワード(または読者)は内心で妻へのあり得ない疑惑を深めていく。 学生時代に読んだ時は非常に面白かったという記憶があったので期待して再読したのだが全編に冗長感が禁じ得ず読み進めるのに苦労した。事件の設定はカーらしい不可能趣味や怪奇趣味に彩られて魅力的だが、物語として停滞しており進展していく感じがない。前半はマークの説明が延々と続き後半に入っても関係者による的外れの議論が続くだけで真相へと進む気配がない。会話もかみ合っていない場面が多々あり不自然で読者を煙に巻こうとしているだけのように見える。登場人物も深みや人間的な魅力に欠け興味が持続しない。特にブレナン警部やゴーダン・クロスの浅はかな雰囲気が興ざめであった。また犯人側の動機や心理面も納得感がない。 | ||||
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アマゾンで買った本のみレビューしています。物語・作り話が好きなので小説しか読みません。リアリテイー等は関係ありません。事実と違うなどと言ってる人がいますが、なぜ事実じゃないと知っているのでしょうか?学者が書いているから?不思議で仕方がありません。物語では信長は本能寺で死ななくてもいいのです。面白いか面白くないかのみが判断基準です。それではよろしくお願いします。 | ||||
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理詰めが多いカーの作品は大好きだが、これはミステリーでもホラーでも無い毛色の違う中途半端な感じだし、バカミスに近いトリックが多いのも嫌。また、三つの棺同様に、この訳者とは全く肌が合わない。 | ||||
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兎にも角にもあのラストが問題だが、そこに良さを感じられる人なら傑作と評すること間違いないだろう。私はそうだった。 | ||||
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カーの最高傑作の呼び声高く、いろんなランキングでも 常に上位常連の作品。そういうものには読後いつも違和感 をおぼえたりすることも多々ある評者だが、本作については 全面的に賛同します。 何度か読んでいますが、新訳がでたのであらためてよんでみました。 (星ひとつをつけておられる方がいわれるほど、醜いとはかんじま せんでした) 舞台設定や他人への思いなどの心理のあや、伝説や言い伝えなどを 物語の素材として、実に丁寧に織り上げていく手腕はカーの一番の魅力で すが、本作でもそのあたりは期待をうらぎりません。 本作でもオカルティックな意匠を巧みに生かし、特有のトーンを醸成している。 (少々、古いが)マンキーウィッツが、主人公をJ・スチュアート、 マリーをG・ケリーあたりで、テクニカラーで映画化していたとしても おかしくないような作品。ローキーな屋敷に舞踏会の衣装が映える 格調高い映画になりそうな感じがします。そんな雰囲気を醸す作品です。 終章については、劣化した亜流が流通したせいでケチがつきそうですが マリーの丁寧な造形があって初めて効果を生んでいることがよくわか ります。本作より凝ったトリックや謎解きありきの作品がなぜつま らないか、再読に堪えないか、理由がとてもよくわかります。 | ||||
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密室、完璧なアリバイ、安楽椅子探偵などの推理小説の常套手段に加えて、遺体や人間消失などオカルト的な要素を加えており、舞台となる場所の風土や建物も含めて重苦しく不気味なストーリー展開とその謎解きまで楽しめる作品。 謎解きを聞いていれば「なるほど」と思うものの、作為と不作為が入り混じった登場人物の行動を時系列に表にして検証したくなるような緻密さである。そういえば本文中にも謎解きの最中に「裏付けとして○○ページを参照のこと」と注記されていた。 精緻に設計された、力強い名作だと思う。 | ||||
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どんでん返しがすごいミステリーと聞いて手に取りましたが、どんでん返しというよりはまるでマルチエンディングのような小説だなと思いました。読み手の受け取り方次第で物語の全体像が180度変わる構造になっています。これは問題作と言われるのも頷ける仕掛けですね。 読了後、この感覚はなにかに似ている…と思い、ふとうみねこのなく頃にという作品が思い浮かびました。もちろん本作の方がそれより前に発表されていますし、ストーリーもトリックも別物です。ですが一つの物語に対して、これをミステリー風ファンタジーと取るか、それともファンタジー風ミステリーと取るか、読み手の受け取り方によって同時に二つの解釈が成立するあの感覚が少し似ています。 とはいえ細部のトリックもしっかり練られているので正統派ミステリーとしてももちろん楽しめます。惜しむらしくは翻訳があまり読みやすいとは言えず伝わりにくい部分が多々あるということ。読み終わったあとに人様の解説を見てようやく理解できました。これを本作のみで理解できていたらすごい衝撃だったろうになぁ…と思うと少し残念です。 | ||||
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途中まではどう収束するのかわからない謎がたくさんありものすごく興奮して読みましたが、ミステリー結末はそれ?オカルトはえー、な感じで…。 でも面白い試みだと思いました。 私はミステリー結末をとりたいです。 | ||||
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ミステリーか、怪奇小説か、ジャンル分けも意味を成さぬかもしれず、かと言って最後にはぐらかされたという感じが残る。成功していると言いがたいが、面白いことは間違いない。ただどうなんでしょうね、不死の人って。やはり反則では? | ||||
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読者が事前にどの立場で読み始めるかで評価が分かれる小説です。 推理小説として読めば、途中鮮やかに推理を披露していた人が・・・ごにょごにょごにょ。 ホラーとして読めば、血がどばっと吹き出る小説を期待している人には物足りない。 カーの代表作ではないとレビューされてる人が多数ですが、博士もバンコランも出てこないせいでしょうか。 私はカーといえば一番にこの作品が出てくるんですが。 また低評価をされている方の中に、今のほうがもっと洗練された作品があるというような内容がありましたが、この作品が出版されたときにはこういう内容の作品はなかったと思います。二次的作品の方を高評価するのも人それぞれですが、古いからといって貶めるのはすこし違うと思います。 | ||||
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推理小説として読むと、キレずに余計なフリルがふわふわしている感じで解決も見事とは言えない。推理小説のつもりで読むとマリーの動きや発言が説明つかないことになる。なにせとうとう最後まで死体は出てこないのであり、果たして毒殺だったのかどうかの解剖検分すら最後まで行われない。殺人事件なのかどうかすら靄の向こうなのであり、探偵小説として書かれているという事自体すら疑わざるをえない。 解決もカーにありがちな、「そりゃ無理だろ。」というもので、数々の偶然に助けられてようやく実現するような細い細い可能性しかないものでしかないし、読者とのフェアーさという点でも伏線の張り方も不十分で解決の場面で初めて展開していく話が多すぎるのである。こんな解決でいいのなら他にもいくらでも好きなように別の解決が幾通りにも書けると言っていい。ヘンダーソン老人が見た揺り椅子に座る死んだはずのマイルスの解決説明に至ってはむちゃすぎて笑い出してしまった。 最後の再反転に感動する評価が多いが、少なくとも推理小説として、その気で(真相や犯人をあてるつもりで)読む限りはただのおふざけ程度の付け足しでしかない。 結局これは推理小説であるかのような姿もしているが、推理小説にはなっていないオカルトっぽい不死者の犯罪者たちの物語という他ないが、怪奇小説としては推理小説の常套的な筋運びに拘束されているが故に不定形な想像の飛翔が大幅に物足りない。 だが、この人は謎のある作家だ。書き出しの1、2章の感じはよく、「盲目の理髪師」同様、途中から後ろを別の展開、解決、犯人で書き直すとかなりいいものになりそうに思う。序盤がよいのに途中からあらぬ方向へ行くというカーの傾向は、多作で書ききれなかったというよりも、自己の才能への自信から、作品を自己破壊的に崩し、在来のミステリー小説の枠の外に出たいというスケールの大きな野心、気持ちからのもののような雰囲気が漂っている。[書き出しの1、2章からすると町全体が一人の人間の意思で作られたセットのような架空性を感じさせるし、葬儀屋ももっと物語に絡んでいい。海外でほとんどを過ごしたという死者(マイルス老人)も常套的な推理小説の読み方からすれば、人物入れ替わりや架空の人物という感じで読み手は考えていくが、ここではそういう展開にはなっていかない。設定がどこか蜃気楼のような夢のような雰囲気になっている。夜死体を調べに安置所に降りたが死体が消失していたという場面と続く古風な服装をした奇妙な女の目撃談の伝聞の場面あたりになると、ヘンダーソン夫婦か老人の甥が嘘をついているといった推理を読み手は始めるが、やはりこの小説はそうは展開していかない。] つまり本来の正当的、伝統的推理小説の王道手法から途中で別れて別の話になっていくような奇妙な出来になっているのであるが、それがどうも意図的なもののように感じるのである。 わざと途中から奇妙にねじったりひねったりしてあるパン。ひねった先はパスタになっていてソースがかかったりサラダになっていたりする、みたいな感じなのである。 カーには「曲がった蝶番」という傑作があり、「黒死荘(Plague Court)殺人事件」「魔女の隠れ家」等もよい。チェスタトンのブラウン神父シリーズの短編を冗長に水増ししたような長編が多い。解決は?でも雰囲気がよい作品はたくさんある(「盲目の理髪師」「帽子収集狂事件」「緑のカプセルの謎」等)。 | ||||
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レビューに”傑作”の文字が目立つので、どれどんなものかと手にしてみると・・・。 っと、その前に、この加賀山なる人の訳文が、なんか合わない。 何にも印象に残らないのです。 確かに右手には厚みを増してく既読のページがあるのですが、 「俺こんなに何を読んできたのだ?」という思いが拭えない。 会話なんかも(一見)気の利いた表現で応酬してる感じですが、 これまた噛み合ってない印象ばかりあって、イライラし通し。 更には、後半になってポッとやってきた”探偵”役が、何の深い調査もなしに 謎解きを始めるわで、「なんなんだオマエ」。 まぁオカルトな展開に、合理的な説明がなされた事は良かったと思います。 探偵さんの、思いもよらない退場の仕方には驚きましたが。 しかし仕掛けはまだあった。 最終章、「V.評決」。この5ページには流石に唸りました。 なるほどねぇ・・・。 だってマークがあれなら、墓掘り返そうなんて言わなきゃ完全犯罪になってたもんね。 しかし、となると、探偵が説明した”死体移動トリック”って、実際には行われてないのでは? ”爺様の幽霊”の説明がつかなくなりますけど・・・。 | ||||
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カーの作品が好きで、若い時から結構読んでますが、ようやくこの傑作を読むことが出来ました。 いやもう最高、こんな展開思いつきませんよ。 と思ったら、最後にまた「えー!?」なことが待っていて。 こんなの書けるなんて天才ですね。 カーの作品の中には、これはイマイチ・・というのもあるのですが、「火刑法廷」は今までの中で「皇帝のかぎ煙草入れ」に匹敵するくらい面白かったです!! | ||||
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