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火刑法廷
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火刑法廷の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.92pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全37件 1~20 1/2ページ
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面白かったです。 三つの棺と一緒に買ったんですが、こっちのほうが面白かったというか自分好みでした。 | ||||
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ミステリーとしての成功は、物語をエドワードの視点にしたところだろうか。謎が近くて多様に見える設定になっている。 死体消失のトリックのポイントには、ページを遡って理解したしたつもりだが、本当にそんな短い時間で成し遂げられたのだろうかという思いに囚われてしまい、結末をうまく受け止められなかった。 全体的にかなり精緻に編まれているが、それゆえに少しでも無理が見えると、全体が歪んで見えるとでもいったらいいだろうか。何というか、何でもありだなみたいな、やや投げやりな受け止めである。 タイトルは魔女を火刑に処するための裁判ということなのだろう。一体誰が魔女で誰が火刑に処されたのだろうか。読者が読後のモヤモヤや余韻を抱くことを狙ったとすれば、怪奇ミステリー小説としては大成功いうべきなのだろう。 | ||||
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さまよえる幽霊と消えた死体の謎を解く。いつものレギュラー探偵じゃないんだなーと思ったら、 それも当然だ。本作にしか使えない探偵役が登場する。 論理的に謎を解いた後で、鮮やかな背負い投げを食らわされた。驚愕のオチには意表を突かれる。 たしかに傑作だが、本書を「本格ミステリナンバー1」という評価は、ちょっと違うだろう。 一度しか使えない隠し武器のような作品だ。 種類は異なるが、最近大ヒットした日本のミステリに似ていなくもない。まあでも面白さは保証します | ||||
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Very nice | ||||
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兎にも角にもあのラストが問題だが、そこに良さを感じられる人なら傑作と評すること間違いないだろう。私はそうだった。 | ||||
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カーの最高傑作の呼び声高く、いろんなランキングでも 常に上位常連の作品。そういうものには読後いつも違和感 をおぼえたりすることも多々ある評者だが、本作については 全面的に賛同します。 何度か読んでいますが、新訳がでたのであらためてよんでみました。 (星ひとつをつけておられる方がいわれるほど、醜いとはかんじま せんでした) 舞台設定や他人への思いなどの心理のあや、伝説や言い伝えなどを 物語の素材として、実に丁寧に織り上げていく手腕はカーの一番の魅力で すが、本作でもそのあたりは期待をうらぎりません。 本作でもオカルティックな意匠を巧みに生かし、特有のトーンを醸成している。 (少々、古いが)マンキーウィッツが、主人公をJ・スチュアート、 マリーをG・ケリーあたりで、テクニカラーで映画化していたとしても おかしくないような作品。ローキーな屋敷に舞踏会の衣装が映える 格調高い映画になりそうな感じがします。そんな雰囲気を醸す作品です。 終章については、劣化した亜流が流通したせいでケチがつきそうですが マリーの丁寧な造形があって初めて効果を生んでいることがよくわか ります。本作より凝ったトリックや謎解きありきの作品がなぜつま らないか、再読に堪えないか、理由がとてもよくわかります。 | ||||
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密室、完璧なアリバイ、安楽椅子探偵などの推理小説の常套手段に加えて、遺体や人間消失などオカルト的な要素を加えており、舞台となる場所の風土や建物も含めて重苦しく不気味なストーリー展開とその謎解きまで楽しめる作品。 謎解きを聞いていれば「なるほど」と思うものの、作為と不作為が入り混じった登場人物の行動を時系列に表にして検証したくなるような緻密さである。そういえば本文中にも謎解きの最中に「裏付けとして○○ページを参照のこと」と注記されていた。 精緻に設計された、力強い名作だと思う。 | ||||
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途中まではどう収束するのかわからない謎がたくさんありものすごく興奮して読みましたが、ミステリー結末はそれ?オカルトはえー、な感じで…。 でも面白い試みだと思いました。 私はミステリー結末をとりたいです。 | ||||
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読者が事前にどの立場で読み始めるかで評価が分かれる小説です。 推理小説として読めば、途中鮮やかに推理を披露していた人が・・・ごにょごにょごにょ。 ホラーとして読めば、血がどばっと吹き出る小説を期待している人には物足りない。 カーの代表作ではないとレビューされてる人が多数ですが、博士もバンコランも出てこないせいでしょうか。 私はカーといえば一番にこの作品が出てくるんですが。 また低評価をされている方の中に、今のほうがもっと洗練された作品があるというような内容がありましたが、この作品が出版されたときにはこういう内容の作品はなかったと思います。二次的作品の方を高評価するのも人それぞれですが、古いからといって貶めるのはすこし違うと思います。 | ||||
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カーの作品が好きで、若い時から結構読んでますが、ようやくこの傑作を読むことが出来ました。 いやもう最高、こんな展開思いつきませんよ。 と思ったら、最後にまた「えー!?」なことが待っていて。 こんなの書けるなんて天才ですね。 カーの作品の中には、これはイマイチ・・というのもあるのですが、「火刑法廷」は今までの中で「皇帝のかぎ煙草入れ」に匹敵するくらい面白かったです!! | ||||
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カーの中では代表作ではないが、やはり本格推理ものは英米が発祥というだけあって、安定した内容である。 | ||||
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本作がI~IVまでで完結するのなら、探偵役はフェル博士でもよかったわけであるし、この部分に関しては、「怪奇・オカルト趣向と本格推理の融合」といったカーに対する常套句は充分当てはまる。 が、ゴーダン・クロスという使い捨ての探偵キャラを登場させ、そしてそそくさと「退場」させたのを見れば、本作のたくらみは初めからV(エピローグ)にあったのは明らかで、このエピローグの挿入によって、この小説は怪奇と合理のバランスを破壊し、その境界線を大きく超えてしまったということになる。 このエピローグはそれ以前の物語全部をメタ的な入れ子構造に押し込んだ、一種の叙述トリックであるともいえるが、それは、例えばあの「アクロイド殺し」にも増して、ミステリ小説そのものを根っこから否定する所業と言うべきで、ミステリ作家であるカーにとっては生涯に一度の賭け、大博打であっただろう。 その結果が吉と出たか凶と出たかは読者が決めることだし、本作を普通の意味での「傑作」と呼ぶのはいささか憚れるが、いずれにしても、この小説がカ―最大の問題作にして異色作であるのは間違いない。 | ||||
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有名な作品だということで購入。予想もしなかった展開で面白かったです。 | ||||
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フェル博士もH・M卿も登場しない作品。出だしから最後まで息もつかさず読み飛ばすことは少々難しいが、本格推理の要素とオカルトの要素が混じり合っている。この新訳も例によって旧訳よりずっと読みやすく、旧訳では首を傾げることが多かったが、それはない。是非読んで欲しい作品です。 | ||||
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マジックには必ずタネがある。「タネも仕掛けもございません」という前口上とは裏腹に、ありえないような不合理な現象には必ず合理的な仕掛けが隠されている。しかしその仕掛けがわれわれ観客には分からない。だからこそ観客は魅了される。仕掛けが分からない悔しさは、その現象の面白さによって凌駕される。仕掛けがあるはずだと分かっているからこそ観たいと思うのだし、また安心して観ることができる。 しかるにもしもそのマジックが、本当にタネも仕掛けもないとしたらどうだろうか。すなわちそれがマジックではなく、いわゆる超能力と呼ばれるたぐいのものだったらどうだろうか。それはもはやエンターテインメントではなく、観察もしくは研究の対象でしかあるまい。鳥が空を飛ぶのが当たり前であるように、超能力者が超能力を使ったところで何の驚きもない。 むろんそういう小説があってもいい。小説とはどのみち作り話であり嘘なのだから。だがいかなる小説でも、その小説なりの暗黙のルールのようなものがあるだろう。やっていいことと悪いことがあるだろう。例えばミステリーにおいては、超能力の使用は禁じ手ではないだろうか。 ハヤカワのミステリハンドブックでは、本作がカーの最高傑作と評されている。個人的には『皇帝のかぎ煙草入れ』や、カーター・ディクスン名義の『読者よ欺かるるなかれ』の方が好きである。カー入門としてはお薦めできないものの、歴史的価値を加味して星四つ。 | ||||
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ジョン・ディクスン・カー「火刑法廷」を読了。カーの代表作であり、ミステリの名作ですね。本作は何といっても、正統派のミステリの要素とオカルティックなホラーの要素が見事に融合されています。事件の謎解きには、正しくミステリの手順に従い、我々の溜飲を下げてはくれるが、ラストでその下がった溜飲の行き場を探してしまう。ホラーの要素が最前面に出てくるのです。そのバランスが素晴らしいし、両方の要素が破綻せず、存在していることに圧倒されます。 そもそも読んでいて面白い作品なので、古典ではありますが、読まず嫌いはもったいないですよ。 | ||||
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新訳でトリック解明箇所が理解しやすくなってるかと期待して入手。 ストーリーもトリックも犯人も覚えているので、本文は後からゆっくりと楽しむつもりで、 このレビュー記述段階では後書きの解説のみ読了。 ・・・で、やけにモチベーションが下がってしまった。 スカスカの解説、というか粗筋紹介とただの個人的感想で、なんか名作を穢された気分・・・ アイドル系の歌手や俳優が書いたようなならまだしも、肩書が書評家でこの程度の内容って、 早川書房さん、もう少し出版物を大事にして欲しいです。 なんならこの4頁、既刊案内でよかったのでは。 作品としては贔屓目もあり★5つにしたかったが、書籍としての評価は解説で−1。 | ||||
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30年ぶりに読みましたが、これほど魅力的な作品だったのかと感心し、評価を改めました。 本作は、アメリカのフィラデルフィア郊外を舞台に、ある老人の死を発端とした殺人の疑惑の解明が、17世紀の連続毒殺者ブランヴィリエ侯爵夫人をめぐる因縁話をからませながら行われて行きます。主人公は、手にした一枚の写真から、不死の毒殺者の影が徘徊する悪夢のような世界に巻き込まれ、理性と不合理の間を行き来することになります。 この怪奇趣味と、不可能趣味が横溢する人物消失と死体消失の謎、そして驚愕の最終章が、この作品に不滅の魅力を与え、ミステリィの金字塔としています。 またこの作品は、フェル博士やH・M卿といったおなじみの人物が出てきませんが、登場人物達(特に女性)の描写が良く書けていて、多作家のカーにあって、とても大事に書かれた小説なのではないかと感じられました。 未読の方はもちろんのこと、かつて旧訳版で読んであまり良い印象を持っていない方にもお薦めです。 | ||||
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カー作品は初めてです。偶然書店で目に付いた折、 以前から興味を持っていた作家でもあったため、購入に至りました。 文庫本にしては高いですね。値段をろくに見ずに購入したため、おったまげました。 新訳ってこんなに高いもんでしたっけ? とそんな前置きはさておき、本書「火刑法廷」は本格ミステリーと怪奇小説の要素が 複雑怪奇にまじりあいながらも、それが絶妙な匙加減で調理されているため、 ミステリー好きには勿論、怪奇小説好きの読書家も楽しめる造りとなっています。 「こう来るだろう」と思っていた予想は必ずその斜め上で裏切られる。 良質のミステリーを読み終えたときのような「やられた感」を幾度も味わうことが できるのはあまりあることではないですし、作者の意図したようにこちらの感情が 揺さぶられるのは悔しくもあり、楽しくもあります。 上手に嘘をつかれるといっそ清々しくなるような気分、とでも申しましょうか。 そして訪れるエピローグ。カーの実力のほどをこれでもかと見せつけられます。 この辺りに来ると、開いた口がふさがらずに、顎が痛くなってきます。 「凄ェ……」の一言です。説得力のある結末。それでいて矛盾のない伏線。 後世の名だたる作家に影響を与えたということにも思わず「そりゃそうだわ」と 言いたくなります。 素晴らしい読書体験でした。 | ||||
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個人的には『火刑法廷』が嫌いだった。 この作品には、死体を一時的にある場所に隠し、また隙を見て別の場所に移動するトリックが使われている。 しかし旧訳での、その死体の隠し場所を表す訳語では、一般的な日本語の感覚からすれば、大人の死体を簡単に出し入れできるほどの容積があるとは、到底思えないのだ。 正直、私は最初に旧訳を読んだ時、その隠し場所を改める場面で、 「そんな死体が入るとは到底思えない場所まで確かめるのは、いかにもカーらしいドタバタ描写」 だと思った。 それが、事件の解明に至って突然、実はその場所は大人の死体が入るほど大きいのですと言われて、アホかと呆れたものだった。 もし、あの場面を映像化したり漫画化したりすれば、死体を楽に出し入れできる容積のある、お誂え向けの隠し場所が目の前にあるにもかかわらず、バカな登場人物たちは見逃してました、という展開がハッキリ見えるはずだ。 今回の新訳では、隠し場所の訳語が改善され、言わば、見え見えの死体移動トリックを見破ったと感じた読者に最後の最後で背負い投げを食わす形に、改善されている。 それだけでも、新訳の意義があったと思う。 逆に、この作品を旧訳でしか読んでいない方は、あそこに死体を隠してましたと言われて、いったんは納得なさったのだろうか? | ||||
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