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舟を編む



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【この小説が収録されている参考書籍】
舟を編む

舟を編むの評価: 4.14/5点 レビュー 559件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.14pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全559件 521~540 27/28ページ
No.39:
(5pt)

すっごいいい!!辞書がますます好きになった。

うかつにも本屋大賞のお墨付きがついてから
読みましたが、もともと辞書が好きでいろいろ
眺めたり、もちろん調べたりして、家内から、
「辞書が友達だね」、と言われる僕にとっては、
実に魅力的な世界でした。

時間が流れても一つのーーそれも気が遠くなるほどの
作業に専念して、そしてその間に起きるいろいろなことを
含めて辞書が完成していったときの喜びを共有できて、
とてもすがすがしく感じました。

こんなにストレートな、ある意味でひねりのなさ過ぎる
物語はダメな人にはダメかもしれないけれど、
字がすき、辞書が好き、打ち込む人を見るのが好き、
不器用な人を見るのが好き、そう言う人ならば、
きっと気に入って読めそうな気がします。
舟を編むAmazon書評・レビュー:舟を編むより
4334927769
No.38:
(1pt)

テーマは面白いが、内容はつまらない

「辞書の編纂」というテーマにより、日常的に使っている言葉に対する理解の曖昧さに言及している点は評価できる。読んでいて、なるほどと頷く箇所は多々あった。しかし、肝心のストーリーはつまらなすぎる。起承転結に意外性がないし、深みもない。薄っぺらい。結局作品にのめり込む事が出来ず、読むのをやめてしまった。
ラジオで絶賛されてて、ここでの評価も高く期待してただけに、残念だ。
舟を編むAmazon書評・レビュー:舟を編むより
4334927769
No.37:
(4pt)

思わず辞書をひきたくなりました!

辞書がどのように作られるのか初めて知りました。

最近では、解らない言葉があればインターネットで調べてしまうし、わざわざ辞書をひくことが無い。
でもこの本を読み終えて、思わず実家にある広辞苑で「愛」という言葉を調べてしまいました。
紙の質とか確認したりして(笑)。

全体的に温かい雰囲気で、ダークな感じは一切なく、素直に言葉をもっと大切にしたいなと思える作品でした。
登場人物も皆個性的ですが好感が持てるし、章ごとに視点が変わるので読みやすく、あっという間に読めました。

人生を変えられるような重さは無いけれど、1人の時間を十分楽しませてくれる作品って感じかな。
舟を編むAmazon書評・レビュー:舟を編むより
4334927769
No.36:
(5pt)

「地獄の神保町合宿」に、参加したかった!

辞書をつくるのに時間がかかることは想像つきますが、これを読むと想像以上です。とにかく項目数・ページ数が多いうえに、校正が5回も。校正だけでも数年がかりとは! 学生アルバイト50名を動員して校正チェックする「玄武書房地獄の神保町合宿」、こんなのがあるなら、私も参加したーい!!と思ってしまうくらい、この世界に入りこんでしまいました。 

登場人物たちの仕事への迷いや情熱、言葉への思い、仲間とのつながりに共感、何度も涙を流しつつ、気になる言葉を辞書でひいたりしながら、最後まで一気読みです。ボリュームもかなりあるけど文章が読みやすいし、質量とも大満足。すんごい満腹感の本でした。

上質なエンターテイメントでありながら、言葉や辞書への理解が深まり勉強になる。本屋大賞をとったのも納得です。
舟を編むAmazon書評・レビュー:舟を編むより
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No.35:
(4pt)

映画化されるなら荒木さん役にはぜひ平泉成さんを!!

「そういえば夢中で仕事にのめりこんだ時期があったなあ、回りだけ盛り上がって自分だけ置いてけぼりになってつまらない思いをしたこともあったなあ、いろいろな業者さんと協力して商売を超えて楽しく働いたこともあったなあ・・・・・」と過去の仕事生活がこの本を読んで走馬灯のように浮かんできて懐かしい思いがしました。これも、この本の登場人物すべての造形が鮮やかで感情移入がし易かったからですね。 中高年サラリーマンにとっては、まさしく心のタイムトリップが経験できると思います。なぜか、読み始めたときから、最初の登場人物である荒木さんに平泉成さんのイメージが重なってしょうがありません。映画化されることは間違いないのでしょうが、できればぜひ彼が、”まじめぇ〜”とか云って演じているところを見てみたいですね。
舟を編むAmazon書評・レビュー:舟を編むより
4334927769
No.34:
(4pt)

辞書はこうして作られる!感動!

定年まであと2ヶ月と迫った荒木が後継者にと決めたのは、ひとりのまじめ(?)な青年だった。
「辞書を作る!」その青年を中心に、言葉に対し並々ならぬ情熱を持った者たちが、膨大で気の遠く
なるような作業に取りかかった!!

子供の頃から辞書を引くのが大好きだった。辞書は、私の身近にいつもあった。でも、どんなふうに
作られるのかなんて想像もしなかった。地道で根気のいる作業を10数年も続けなければ、ひとつの
辞書は完成しないのだ。また、言葉は生き物なので、完成しても改定という作業がこの先ずっと続く
ことになる。見も心も磨り減るような大変な仕事だけれど、出版社にとってあまり割りのいい仕事では
ないことも初めて知った。それでも彼らは辞書作りに没頭する。それは、小船で大海に、しかも荒れて
いる海に、挑むようなものではないのか。風雨にさらされ、波にもまれ、彼らはひたすら「完成」と
いう目的地をめざす。こんなに苦労して作り出される辞書。今までとは違う目で見るようになった。
我が家にある辞書も、より愛しく感じられる。ラストは感動的で、そして泣けた。私も「大渡海」と
いう辞書がほしい!手に入れられないのがとても残念でならない。
舟を編むAmazon書評・レビュー:舟を編むより
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No.33:
(4pt)

想えば辞書はいつも手元にあったかな?

小学生のころに初めての辞書 国語辞典、中学で英和辞典、高校でもっと高級な英和辞書と古語辞典
そして大学で第二外国語の辞書。社会人になっても国語辞典は引出しに入っていた。
その辞書も今ではあまり使わなくなった。が その辞書の作成が大きな海原に出る舟を編むような
大変な作業であることを改めて考えさせられる作品だった。まじめ君の成長が15年の歳月をうまく表してる。
舟を編むAmazon書評・レビュー:舟を編むより
4334927769
No.32:
(2pt)

期待し過ぎた。

好きなんですよ、しをんさん。基本、30過ぎてからノンフィクションしか読まないんですが、『風が強く吹いている』をたまたま読んだときには、すごくイイ気分にさせていただいて、多々謝謝。集団競技が嫌いな私も憧れちゃいましたよ。
だから、期待し過ぎちゃったんですかね。
辞書編集に目を付けたところなんかは「さすが」と思いましたが、ストーリーが先にあってそこにキャラクターを当て嵌めてるようなところがあって。どうも無理してる感じが、ね。なんだか、もっとやりようがあったような気がしてしまう。残念。
舟を編むAmazon書評・レビュー:舟を編むより
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No.31:
(1pt)

焼き直し

物を知らずに読めば面白い本かもしれない。
しかし、「言海」/「大言海」の「跋(おくがき)」や、高田宏の「言葉の海へ」を読んだ後では、殆どの部分が色褪せてしまう。
記憶は言葉にしなければ残らないし伝えることもできないと云う考え方も、フェルディナン・ド・ソシュールに代表される記号論を読み知っていれば改めて説得力を持つものではない。
明治時代の「言海」の執筆シーンを現代に置き換え、関係者の恋愛を鏤めただけのものである。
勿論、知っていれば書けると云うものではないことは、百も承知であり、著者の努力は認めるところである。

ここで描かれた辞書は「編」であり、「言海」/「大言海」/「大漢和辞典」のような「著」ではない。
「編」は、先行する辞書を踏まえてスケールアップしたように感じられてならない。
そうであっても、辞書の執筆・編纂は単なる寄せ集めではなく、一人の天才によってしか成し得ないものである点を踏襲していることは好感が持てる。

この本をお読みになった方は、是非、高田宏の「言葉の海へ」も読まれることをお奨めする。
言葉の海へ (1978年)
舟を編むAmazon書評・レビュー:舟を編むより
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No.30:
(5pt)

誰かと言葉が通じあっているんだ。

内容は出版社の辞書編集部が舞台。
『大渡海』という辞書を編集する過程での登場人物の感情模様をちりばめた作品。

文体は現代的なのだけれど、作者の施策で敢えて、耳慣れない言葉や、
俗に使われるのとは異なる使い方の言葉が頻出している。
言葉への敏感さを持つ者なら、自然と家にある国語辞典を片手に読むことになるだろう。
その時、気付く知る言葉の持つ寛容さと鋭さを感じてほしい。
作者が選んだ言葉の意味をひとつひとつ確かめることで、
ひとつひとつの言葉に左右される登場人物の想いを、一層共有できるでしょう。

たとえば「編集」と「編纂」の違い、分かりますか?
本文内でも描き(書き)分けられてたりします。

見送る人、見送られる人、待つ人、進む人、共に歩む人、
編む人、紡ぐ人、繋ぐ人…と、まぁ日本語は豊穣ですね。

読み終わってから、表紙、裏表紙を見返す。
「なるほど、そうなってるのか!」と、装丁まで味わえる良質な本です。

では、本文より引用させてもらいます。

言葉と本気で向き合うようになって、私は少し変わった気がする。
<言葉の持つ力>
傷つけるためではなく、だれかを守り、だれかに伝え、
だれかとつながりあうための力に自覚的になってから、
自分の心を探り、周囲の人の気持ちや考えを注意深く汲み取ろうとするようになった。
言葉という武器を、真実の意味で手に入れようとしているところだった。(本編203p)

何も言わず、震える肩を優しく撫でた。(本編259p)
(無言も一つの言葉の使い方です)
舟を編むAmazon書評・レビュー:舟を編むより
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No.29:
(5pt)

改めて、日本語が素敵だと思える作品

「風が強く吹いている」で注目されているかたですが、
そちらはまだ読んだ事がなく、この作品で初めて彼女の文章を読みました。
この作品に出会えてよかった!と、素直に思える作品です。

辞書編纂という、あまり表立って知る事のなかった仕事を通して、
言葉の大切さが、その丁寧な文章から伝わってきますし、
登場人物の心情の描写も繊細だと思いました。

本屋で手に取った時、なにか感じるものがあり、
読んでみたい気持ちに駆られて読んだ本です。
装丁のセンスがきっと好きなんでしょう。
それがまた、作品の中で編纂する辞書の装丁に似せている訳ですから
嬉しい演出です。

文章はとても読みやすく、くせはありませんでした。
気になっている方には是非おすすめします!
舟を編むAmazon書評・レビュー:舟を編むより
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No.28:
(5pt)

以下に当てはまる人、おすすめします

「仕事は情熱だ!」とは理解するし、そういう風に真に思えたらなあ〜、と年中迷ってしまっている方、
また、「辞書を熟読したら頭よくなりそうだなあ〜、でもなかなかできないよな〜」と思っている人、ぜひ。
舟を編むAmazon書評・レビュー:舟を編むより
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No.27:
(3pt)

生涯をかけて熱心になれるもの

初めて三浦しをんさんの作品を読みました。
正直はじめはいまいち入り込めなかったのですが、
後半はぐいぐい一気読みでした。

確かに辞書編集の話ではあるけれど、(後半の流れの中から)
社会人として、とか
働くとは?とか
このままで本当にいいのだろうか?とか
そんな問いが湧いてくるストーリーでした。
今の状態にずっと悶々としている私としては、
読んでいていろんなアドバイスをもらっているような思いになりました。

それから、読者を
「こんなこと私にもあったなー」とか
「平凡な私にもこんなことあるかもしれないよね」という
ような思いにさせて しまうところ。
またそれを私独自の、私だけの体験だ(またはそうなるだろう)
と思わせてしまう小説家さん。流石です。
舟を編むAmazon書評・レビュー:舟を編むより
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No.26:
(5pt)

言葉を扱うヒトには必読!そして三浦しをん節!

面白かったです。
辞書をつくる過程に添えて、携わるキャラクタの心情も盛りだくさんでした。
それらが器用に重なって、面白みが出される。さすが三浦女史!
「あがる」と「のぼる」の言葉の違いの場面で、
マジメがカグヤに恋している気持ちに当てはめて独白するシーン。爆笑ものです。
舞い上がってしまったり、天にものぼる気分になってしまったり。
巧いなーと思いつつ、笑いが止まらなかった一押しの場面です。
チャラけっ放しニシオカさん、ニホンゴに長けたキャラではないものの、
実に的確な例え話で、単語の用法をマジメに伝える。
カッコいいなと。秘密ファイルをつくる抜かりのなさもマジメのことを思ってこそ。

十三年後の設定で新しく始まる章では、ミドリがニシオカ枠を担うような印象です。
辞書とはなんぞやと考える新キャラ、ミドリ。
「下駄箱」と「靴箱」の違いを指摘する場面では、読んでいる側も改めて驚くとこでした。
もちろん「下駄箱」派ですが。ナイキのシューズが盗難に遭う時代でした。

単語ひとつとっても多くの解釈があることを思い知らされる一冊でした。
今は新しい造語がどんどん出てきますが、一種のブームのように来年には誰も言わなくなっている。
日本語の流行り廃りがめまぐるしいと思いました。
名詞の語尾を動詞にかえて、動作に転じるような造語が学生時代にけっこう流行ってました。
外国語をもじった造語もありますよね。コラボでしょうか。
コラボレーションも多くの場面で使われる単語ですね。
言葉の解釈について考えさせられる小説です。
キャラクタには三浦節がうねりを上げています(笑)
舟を編むAmazon書評・レビュー:舟を編むより
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No.25:
(5pt)

深く感動を呼ぶ本

三浦しをんは、物語の題材を選ぶのがとてもうまい作家だと思う。
あえて誰も取り上げないような世界を書くのは、実はすごく難しいことではないか。
だって、実際「辞書作り」なんて誰も考えたこともないでしょう、実際。
これで内容がついてかなかったら、あえて読むまでもない作品になってしまうかもしれない。

でも、三浦しをんはそれをやってのける。
魅力的なキャラクターと、ユーモアと、その骨をなす堅実なストーリーで。

辞書は、パッと引いてパッと閉じるもので、あまり「読み込む」類のものではないが、
良く考えれば何万語という言葉を載せるためには、すさまじい労力と時間がかかっている。
編集者の苦労は想像を絶する。
作中、心ならずも去っていく人たちの思いを残された者がしっかりと受け止めていく様子に感動した。
舟を編むAmazon書評・レビュー:舟を編むより
4334927769
No.24:
(5pt)

辞書作りのストーリーが楽しい

知り合いの方が、辞書部系の方で確かに変わっている人が多いかも・・・。
本作りのやりとりが仕事柄とても胸にせまります。地獄の合宿とか涙が出そうだ。
1Fが全部書庫な下宿なんてうっとりですね。
辞書にも好き嫌いがあるって、確か新井素子の小説でも素子さんが言ってたなあ。
ライターの方とか「広辞苑」の○版でないとだめだ!とか結構こだわりますよね。
ボロボロでガムテープ貼って使ってらっしゃいました。
装丁とか震災の時期で大変だったらしいとの話もききますが、とても素敵です。カバーをとってもおいしいし。
内容をよんで仕掛けにニヤリとしてしまいます。
厚めな割に軽いし面白いのであっという間に読み終えてしまいました。
これから布教?しようと思っています。
舟を編むAmazon書評・レビュー:舟を編むより
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No.23:
(5pt)

さすが三浦しをん

辞書に関する蘊蓄本は多く,かなり読んだつもりである.
この本もそのような内容かと思って買った,が違った.

三浦しをんを初めて読んだのは「風が強くふいている」
である.これも箱根駅伝がおもしろいというのではなく
たまたま飛行機の中で見た映画がおもしろかったから
原作を読んだのである.

構成は「風が強くふいている」と同じだと思った.
多くの「いい」人達が集まって目的を成し遂げていく,
その「いい話」の集まりである.

この意味では高田宏の「言葉の海へ」と共通点がある.
「大渡海」も「大言海」のもじりであろう.

今ある多くの辞書も「まじめ」君のような編集者の
努力によって成し遂げられたのであろう.このような
編集者に,本書のような魅力的な和料理人が惚れて
嫁ぐというのもいいご褒美だろう.

一気によんでおもしろかったので星5つ.
舟を編むAmazon書評・レビュー:舟を編むより
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No.22:
(4pt)

日本語の複雑さに驚きました

日常使えば使うほど深く考えない物の一つ、言葉。
一つの言葉がれほど枝分かれしたり、
例えに使われたりと、感心することしきり。
日本語の辞書を作るなんてまさに大海を小舟で
漂うような、気の遠くなる作業です。

三浦さんにしては主人公同様飄々とした
作品で静かで清楚な作品でした。
辞書を愛する風変わりな人物達の中で
やはり普通(俗物)な西岡が一番身近で親しみを
持てます。ですが彼が一番崇高な精神の
持ち主ではないかと思っています。

辞書の世界を知ることが出来て
新しい知的好奇心をくすぐられました。
ただ、私は本に載っている(裏表紙?)や
帯のイラストが不必要だと考えます。
私は読みながら自分で配役を決めるのが好きで
想像しながら読むのが好きなのです。
ですから読者に想像の隙を与えないイラストは
かえって邪魔になるのです(私限定ですが・・・汗)
せっかくシンプルな装丁なのだから
その点が気になりました。
舟を編むAmazon書評・レビュー:舟を編むより
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No.21:
(5pt)

豊饒なる言葉の海に溺れろ!

恥ずかしながら、三浦しをん作品は初めて読みましたが、流石ですね。

言葉好きの僕には、荒木さんが主人公の「まじめ」と出会うまでの最初の十頁弱で、完全に、この作品の魅力にのめり込んでいた。

その魅力こそ、タイトルの「豊饒なる言葉の海」である。

敢えてなのだけれど、本作品では、日頃耳慣れない あるいは 俗に使われるのとは異なる形の 単語や慣用句や言い回しが頻出する。
本作品の登場人物同様の言葉への敏感さを持つものなら、自然と国語辞典片手に読むことになるだろう。
作者がベストセレクトした言葉の意味を確かめることで、一つ一つの言葉に辛苦する登場人物の思いを、一層共有できるだろう。

一方で、そうした言葉の魅力を一切無視したとしても、本作品は十二分に楽しめる群像劇となっている。
一人一人が、フツーに成長していく展開。そして、成長とか出会いという言葉が、若者の特権ではなく、何歳になっても、その気があればいくらでも得られることを知る終盤で、僕は強い衝撃を受けたし、涙を禁じえなかった。

ふと思うと、これだけ様々な言葉を使いながら「舟を編む」というタイトルにしてメインテーマだけは、作者のオリジナルな表現は、本書の装丁を終盤でシッカリ見返すことと並んで、決して見落としてはならない本書の楽しみ方と思う。
舟を編むAmazon書評・レビュー:舟を編むより
4334927769
No.20:
(5pt)

言葉への情熱

一冊の辞書を作り上げる人々の物語。

辞書を使わなくなって久しい。
が、小学生で国語辞典を、中学生で英和辞典を初めて持った
誇らしい気分を思い出しながら読み進んだ。

辞書作りだけではない、言葉に対する情熱をもった人たちが
まっすぐに生きている姿に感動を覚える。
主人公は、その中の誰でもいいくらいに魅力的な人物達。
ひとりひとりの物語で、この1冊くらいになってもいいくらい。
でも、辞書の言葉を選ぶように、そぎ落として
これだけの長さになったのかな。

簡単な表現なのに、覚えておきたい言葉がたくさんある。

読み終わってから、表紙、裏表紙、
すべてもう一度味わえる良質な本だった。
舟を編むAmazon書評・レビュー:舟を編むより
4334927769

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