(短編集)

私が語りはじめた彼は

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初版刊行(参考)
種別
短編集
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あらすじ

2007年06月30日 私が語りはじめた彼は (新潮文庫)

私は、彼の何を知っているというのか?彼は私に何を求めていたのだろう?大学教授・村川融をめぐる、女、男、妻、息子、娘―それぞれに闇をかかえた「私」は、何かを強く求め続けていた。だが、それは愛というようなものだったのか…。「私」は、彼の中に何を見ていたのか。迷える男女の人恋しい孤独をみつめて、恋愛関係、家族関係の危うさをあぶりだす、著者会心の連作長編。(「BOOK」データベースより)

評判

私が語りはじめた彼はの評価:

6.00/10点 レビュー 1件。 D ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点6.00pt

私が語りはじめた彼はの総合評価:

7.62/10点 レビュー 47件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

全1件 1〜1 1/1ページ
No.1
(6pt)

地味ですがなかなか良かったです

じっくりと楽しめる連作短編集でした。

わたろう
0BCEGGR4

Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.46
(4pt)

好き嫌いが別れる本

なぜかもてる、大学教授の村川融←ぶさいくな中年(笑

彼をとりまく、妻・略奪女・子供・教え子・教え子の彼氏・・・

そんな人たちが、村川について語ります。

村川は一回もでてきません。

最後、死にます(笑 

なんていうのだろう。。。

けっしてドラマティックではなく、まして純愛でもなく、

それぞれの立場の人間のエゴが、ごっつんごっつんぶつかり合い。

でも、淡々としている。

当たり前のことだけど、人間のすべてが、

自分が主人公なのだなぁと。

好き嫌いが別れる本かも知れないです。

盛り上がりとか、起承転結とか何もないです。

でも、妙に心に残る本でした。
私が語りはじめた彼は (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 私が語りはじめた彼は (新潮文庫)より
4101167559
No.45
(5pt)

直木賞作家

この男 つまり私が語りはじめた彼は 若年にして父を殺した その秋 母は美しく発狂した

上記の詩からインスピレーションを受けた著者が綴る連作短編小説。

村川教授によって微妙に人生を狂わされた人々。

妻、愛人の夫、教え子、息子……

彼らが自分の人生を、そして村上教授の人物をそっと語っていく。

まず文体。かなり繊細な雰囲気をかもし出しているのに芯はかなり強い。静かで強い表現力にびっくり。ここまで実力者だったとは…!!

三浦しをん恐るべし。

登場人物たちは皆どこか歪んでいる。

でも最後にはみんな自分なりの選択をし、先へ進んでいく。村川教授の影を振り切るように。影なんか最初からなかったかのように。

あるいは影を全部受け入れるかのように。

読んでいて、なんともいえない妙な連帯感を感じた。ああ、そうそう嫉妬ってそういう風にするんだよねとか、その歪みが魅力に感じたりするんだよね、とか。

明暗を併せ持った雰囲気のある小説でした。

長く続いた雲間から曙光が差す寸前のような。

純文学が好きな人は絶対はまります!!

建物が爆発したり猟奇殺人が起こったりはしないけど、心がゆっくり動くのが感じられる本でした。
私が語りはじめた彼は (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 私が語りはじめた彼は (新潮文庫)より
4101167559
No.44
(3pt)

浮気心理小説

身持ちが非常によくない古代中国史の教授にまつわる
人間関係の断片が連作されています。
前の話の一部を引き継ぎ次の人のことが語られてゆく趣向で,
ミステリのような楽しみ方もできます。
三浦しをんは,力が入りすぎると少し文章に装飾が多くなる傾向があるものの,
非常に優れた書き手であることをこの小説は示しています。
著者の愛に関する心の秘密を明かしたような本です。
私が語りはじめた彼は (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 私が語りはじめた彼は (新潮文庫)より
4101167559
No.43
(4pt)

三浦しをんには珍しいダークな感じ

この作家は基本的にさわやかな青春ものを書かせたらすごいと思っているが、これは男と女のドロドロした関係が軸になっている。「彼」を取り巻く色々な人間模様が、章ごとにそれぞれの視点で独立した物語として書かれている。読み終えたあと、「結局愛ってなんだろう」という疑問が延々と頭の中を駆け巡っている。こういうのもたまにはありだね。
私が語りはじめた彼は (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 私が語りはじめた彼は (新潮文庫)より
4101167559
No.42
(5pt)

男と女の間には深くて暗い川がある。

ほぼ日刊イトイ新聞の中で名作【かもめ食堂】の監督荻上直子さんが奨めて居たので
興味を持ち手に取った一冊。心底驚いた!!。こんな小説の書き方もあるんだなぁ、と。

古代中国史の研究者村川教授=【彼】。欲望の赴くままに生きた【彼】の事が
6つの短編(ミステリあり、心理小説あり)の中で語られて行く。
過去から現在に至るまで【彼】と関わりのあった登場人物の間の愛憎が複雑に絡みあう。

が、結局の所。最後まで【彼】の輪郭はハッキリと語られ尽くす事はないまま。
読んでいて口に広がるのも苦味だったり、切なさを含んだ酸味だったりで、
決して口当たりが優しい訳ではない。にも関わらず実に病み付きになる文章だ。

読了直後感じたのは。敢えて読者が各自【彼】をイメージしやすいような
ヒントや隙を残したまま書き終えているのではないか、という事。
だとすれば、恐るべし三浦しをん!!。そう感じる程に一つ、一つの話が
素晴らしい完成度を持っている。

個人的には突然父親を喪失し混乱していた息子が、【彼】の新しい家庭を訪問した後、
父親と訣別し、再生していく様子が描かれている【予言】が強く印象に残った。
人が愛について思う時の気持ちの奥底を見詰め、的確な文章で書き記す事の出来る
三浦さんの眼力。実に凄まじい小説です。
私が語りはじめた彼は (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 私が語りはじめた彼は (新潮文庫)より
4101167559

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