東京のはずれに位置する‘まほろ市’の駅前にある便利屋「多田便利軒」に舞いこむ依頼はどこかきな臭い。

玄武書房に勤める馬締光也は営業部では変人として持て余されていたが、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられる。

映画化もされた第135回直木賞受賞作『まほろ駅前多田便利軒』の多田と行天が帰ってきた!相変わらず、汚部屋清掃、老人の見舞い、庭掃除に遺品整理、子守も料理も引き受ける多田便利軒。

古書店『無窮堂』の若き当主、真

高校最後の夏、悟史が久しぶりに帰省したのは、今も因習が残る拝島だった。

三カ月後に隕石がぶつかって地球が滅亡し、抽選で選ばれた人だけが脱出ロケットに乗れると決まったとき、人はヤケになって暴行や殺人に走るだろうか。

あかりは海外ロマンス小説の翻訳

箱根駅伝を走りたい―そんな灰二の想いが、天才ランナー走と出会って動き出す。

これからどうやって生きていこう?マイペースに過ごす女子大生可南子にしのびよる苛酷な就職戦線。

島で暮らす中学生の信之は、同級生の美花と付き合っている。

高校卒業と同時に三重県の山村に放り込まれた平野勇気19歳。林業の現場に生きる人々の1年間のドラマと勇気の成長を描く。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

どうして恋に落ちたとき、人はそれを恋だと分かるのだろう。

江戸、四代将軍家綱の御代。ある「プロジェクト」が立ちあがった。

高校の修学旅行で人形浄瑠璃・文楽を観劇した健は、義太夫を語る大夫のエネルギーに圧倒されその虜になる。

不倫する奴なんて馬鹿だと思っていた。ところが僕はその台詞を自分に対して発しなければならなくなる―。

「医療ミスを公表しなければ病院を破壊する」突然の脅迫状に揺れる帝都大学病院。

長峰の一人娘・絵摩の死体が荒川から発見された。花火大会の帰りに、未成年の少年グループによって蹂躪された末の遺棄だった。

記憶を一部喪失した雨村槇介は、自分が死亡事故を起こした過去を知らされる。なぜ、そんな重要なことを忘れてしまったのだろう。

100年先を見据えて作業をしている、神去村の林業の現場。

ここは女たちの地上の楽園?! シングルだけど、〝一人〟じゃない。

親友の恋人を手に入れるために、俺はいったい何をしたのだろうか。

恋のライバルは草でした(マジ)。洋食屋の見習い・藤丸陽太は、植物学研究者をめざす本村紗英に恋をした。

妻は言った。「あたしが殺したのよ」―湖畔の別荘には、夫の愛人の死体が横たわっていた。

大学病院で激務に耐えている平良祐介は、医局の最高権力者・赤石教授に、三人の研修医の指導を指示される。

幼い頃に母親を亡くし、父とも海外赴任を機に別れ、継母を選んだ優子。

僕たちは双子で、僕たちは不運で、 だけど僕たちは、手強い 双子の兄弟が織りなす、「闘いと再生」の物語 常盤優我は仙台市内のファミレスで一人の男に語り出す。

思いは、森羅万象は文字に託され時空を超えて旅をする！実直なホテルマンは奔放な書家に振りまわされ、手紙の代筆を手伝うことになるが…。

「小国ナスミ、享年43。」宿り、去って、やがてまたやって来る―感動と祝福の物語。

衆人環視の中、首相が爆殺された。そして犯人は俺だと報道されている。

高校時代の初恋の女性と心ならずも別れなければならなかった男は、苦闘の青春を過ごした後、警察官となった。

敏腕広告プランナー・佐久間は、クライアントの重役・葛城にプロジェクトを潰された。

横浜で、ミッション系のお嬢様学校に通う、野々原茜(のの)と牧田はな。

「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」突然の依頼に、作家の〈私〉は驚愕する。

世紀の奇書『熱帯』に惹かれ、秘密を解き明かさんと集まった“学団”によるソウダイなる追跡劇。

愛したはずの夫は、まったくの別人であった。 「マチネの終わりに」から2年。

「倉持修を殺そう」と思ったのはいつからだろう。悪魔の如きあの男のせいで、私の人生はいつも狂わされてきた。

高校生の時、偶然ピアノ調律師の板鳥と出会って以来、調律に魅せられた外村は、念願の調律師として働き始める。

両親の仇を、俺たちは流星に誓い合った--「兄貴、妹（あいつ）は本気だよ。

専業主婦の小夜子は、ベンチャー企業の女社長、葵にスカウトされ、ハウスクリーニングの仕事を始めるが…。

1945年7月、ナチス・ドイツの敗戦で米ソ英仏の4カ国統治下におかれたベルリン。

十年ぶりに再会した美月は、男の姿をしていた。

そこへ行けば、救われるのか。

海と山に囲まれた餅湯温泉。団体旅行客で賑わっていたかつての面影はとうにない。

記憶が80分しか持続しない天才数学者は、通いの家政婦の「私」と阪神タイガースファンの10歳の息子に、世界が驚きと喜びに満ちていることをたった1つの数式で示した…。

幻の夜を行く男と女。息もつかせぬ傑作長編！ 阪神淡路大震災の直後に、出会った男と女。

同衾するほど愛しいピカチュウのぬいぐるみや、すくすくと育つ観葉植物との日々。

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。

「私は、“永遠”という響きにめっぽう弱い子供だった。」誕生日会をめぐる小さな事件。

直木賞受賞、第一作 待望の書き下ろし長編 母と祖母の女三代で暮らす、伸びやかな少女、朱里。

庭・池・電燈付二階屋。汽車駅・銭湯近接。

2007年夏公開の映画化原作。

ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンはある日スイスの大邸宅に招かれる。

函館市生まれの氏家鞠子は18歳。札幌の大学に通っている。

第41回日本アカデミー賞にて、最優秀作品賞をはじめ6冠を獲得した、 『三度目の殺人』の是枝裕和監督が最新作「万引き家族」を自ら小説化。

広告代理店営業部長の佐伯は、齢五十にして若年性アルツハイマーと診断された。