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(短編集)
まほろ駅前多田便利軒
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まほろ駅前多田便利軒の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.93pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全229件 121~140 7/12ページ
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あなたがもし何か困ったことがあったなら、この多田便利軒のドアをたたくか電話してみてください。きっと見かけ以上、数倍に誠実な若者達が依頼をこなしてくれるでしょう。この見かけ以上というのは、人は外見で九割判断する、という世の通例に従ったまでです。なんとなんと、外見とは相反し、実に誠実に懇切丁寧に依頼をこなしてくれるのです。嘘だと思ったらまず電話することです。軽トラやタバコ臭いなんてことを気にしない人のほうが話は通じやすいかもしれません。因みにタバコはラッキーストライク。そして軽トラはホンダです。 このまほら駅はどこにあるんでしょう。私、東京近郊の地理には暗いので良くわかりません。でも、この駅名すてきじゃありませんか。古代に「大和の国はまほらま」なんて歌った人がいるんです。どうして「まほろ」と「まほらま」が同じだってと異議をとなえる人もいるでしょう。でもこの音からくる共通性は感じませんかね。 なんでも外伝が単行本で発売とか。しをんさんの勢いは留まるところを知らないようですよ。早く早く。ね。 | ||||
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イケメンのおっさんの便利屋二人組。その二人を使って三浦さんが好きに遊んでます。 あいかわらずキャラの遊ばせ方がとても上手な作者です。おれはその職人芸的な技術のファンなので、作品の完成度とか深さとかおもしろさとかリアルさとかって、もはやどうでもいいかも。 で、遊ばせた後に残る、空気の心地よさはなんなんすかね。風通しがいいんだ。三浦作品って読んでるときはそこまでおもしろいとは思わないんだけど、読み終わるとその世界から離れるのが名残惜しい。それは本作でも変わらず。 ところで、瑛太と龍平って年齢除けばイメージにぴったり。映画、観たいな。 | ||||
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本屋で映画雑誌を立ち読みしていて、この『まほろ駅前多田便利軒』が映画化になるという記事を読み「面白そうだな〜。原作もあるのか?読んでみたい」と思い、そのままの足で文庫本コーナーに行き購入した。 映画化前提、しかも自分が買ったのは瑛太と松田龍平が表紙のやつだったので、完全に「多田=瑛太、行天=松田龍平のイメージ」で「この場面を映像化したらどうなるか」と想定しながら読んだ。 三浦しをんさんの小説は初めて読んだのだけど、読みやすく、街の風景も想像させられるし、続きが気になるストーリーだったけれど、 「少し都合が良すぎる?」と思ってしまった。 便利屋という設定も、便利屋だから色んな人たちと出会う、というよりも、出会うことありきで便利屋だと感じてしまった。 そして、読んだ後に、面白かったけれどこれと言って何も残らなかった……。 「で、多田が抱えていた傷は何だったんだっけ?」と。 小説というよりも、映像にしやすいシナリオよりの作品なのではないかと思います。 (それで実際に映画化にもなり、ドラマにもなりますし) 読み物としては面白く、この原作を読んだ後に映画版を観ると「この場面、やっぱ想像通り!」等楽しめるので星3つです。 | ||||
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これは何?可もなく不可もなく。面白いといえば面白いが、「直木賞」?便利屋が出てくる話は作りやすく、人物の影をちらつかせればこのレベルの小説になるのでは? | ||||
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よくもまあ行天というキャラクターを設定したものだと感心しました。コロンビア人(?)のお姉ちゃんたちも、少年も、女子高生も、ヤンキーもおもしろいキャラクターだけど、この小説は行天というキャラクターを生み出したことで命を与えられたのだと思います。彼がいて、もうひとりの主人公である多田や周囲の人たちが輝くことになります。この愛すべきキャラクターたちは、まほろ市でずっと生き続けて、それぞれの幸せを追求していくのでしょう。 映像になったものは観ていませんが、ビジュアルなキャスティングは成功しているように感じます。 | ||||
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東京都町田市(まほろ市)を舞台にした作品。駅前で便利屋を営む多田と 高校時代の同級生、行天を主役にした物語。便利屋というより巷の事件を なんでも引き受ける私立探偵に近いものがある。お互い離婚歴があり性格 も正反対であるが相通じるものがあり、連作短編として読みやすい一冊で す。 | ||||
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内容的にはまあまあ。 少し都合がよすぎる感はする。 文章は読みやすい。 | ||||
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女性作家が書いた男二人組の友情?物語。 おそらく女性が読むと違和感無いだろうし、「こういうコンビっていいよね」と思うのかもしれないが、男性読者としては「なんか違うな」という感じだ。男の作家が女性を主人公にして書いた場合も女性読者からみれば違和感ありまくりなんだろうと思う。ただ、こればっかりはどうしようもないことではあるけれど。 連作短編集なのでとても読みやすい。一つ一つのエピソードもそこそこにミステリーぽさが含まれていたりしているので楽しめる。 ただ、これが直木賞受賞作というと?。まあ直木賞は作品にあげるのではなく、作家にあげる賞といわれているから、三浦しをんさんのそれまでの業績を称えていうことなのだろう。小説自体はライトな作品だし、本人もこれで直木賞を取ろうとは思っていなかっただろう。 三浦しをんの代表作ではないと思うよ。 | ||||
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架空の都市まほろ市を舞台に、過去に傷を持つ便利屋の店主多田が、天衣無縫な風来坊の居候行天とともに事件を解決していくバディ物。 書店でよく見るので面白いのかと手に取って見たが、、、うーむ。 なんだろう、このしっくりこないというか、中途半端というか、気持ち悪いというか。 この「しっくりこない」という感覚は、おそらく二つのことに由来されると評者は思う。 一つはその世界観。 ジャンル的には、ただの便利屋なのに次々事件に巻き込まれていく…というハードボイルドものによくあるパターンながら、起きる事件は(一部は殺人や暴行事件のからんでいるものはあるものの)比較的穏当で、作品全体のトーンもどちらかというとハートウォーミングなそれだ。この「どっちつかず」の感じが、適温で心地よいと感じる人もいるのかもしれないが、評者にはただただしっくりこない、おさまりの悪いというイメージしか与えなかった。 もう一つは語り手だ。 本作は伝統的なバディ物のお約束を踏襲し、几帳面な多田と、がさつで何を考えているかわからない行天という性格のかみ合わない2人という設定だが、物語の語り手はなぜか三人称なのだ。ここは、どちらかというとまともな多田による一人称の方がしっくりくるはずで、現に物語中盤にて二人が別行動をとったときの行天の側のエピソードの記述では「すべて、あとから聞いた話だ」という一文があり、この時点で誰の視点なのかが定まらなくなってきている。 以上の2つのしっくりこなさは、最後まで尾を引きづっていた。 本作は、著者の「こうであってほしい男の友情」を描こうとしているのはありありとわかるのだけれど(ちなみに著者はBLに明るいことでも有名)、男からしたらそれは非現実的で飲みこみがたく、また、出てくる悪役の(と呼んでも差し支えない)男も、どうもキャラクターとして薄っぺらい。というか、悪役のイメージが古い。ツラかった。 | ||||
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恥ずかしながら直木賞受賞作なるものを初めて読んだ。どんなに仰々しいものかと構えて臨む。 いやはやどうして… 筆致もライトな短編集。漫画の延長のようなものだ。だからと言って評価は下がらない。良作である。 一話一話の結びもオシャレで、たまに哲学的なものを織り込みながらの比喩がいちいち面白い。 風呂嫌いで酒豪なキャラクターが登場する。 作者をそのまま男にしたらこうなるのだろう。 作者自体が酒豪なこともあり二日酔いの描写は、まさにそれである。 ☆をひとつ減らしたのは5章と6章のストーリーに納得が行かなかったこと。 「そんな簡単に済みますかいな〜」「頑なに否定する理由が弱すぎだぞっ!しをん」などのツッコミを心の中でつぶやいてしまった。 もうひとつ。 キーになる人物であろう曽根田のばあちゃん。このばあちゃんが予言をするのだが、これから得られる哲学が理解できない。深読みすればどうにでもなるのだが… なんやかんや書きましたが面白かったです。続編もあるみたいで楽しみにしております。 皆さんも是非一読を。 | ||||
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三浦さんの文体は自由自在。ただし今回は文体よりもストーリーと状況設定で引っ張っていく。面白くて一気に読めるんだけど、ちょっと人物設定が甘すぎるかな(特に多田)。むかし彼氏の実家が町田にあったので個人的にも懐かしいです。 | ||||
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私は読書はするものの、今まではほとんど政治経済、金融、教育、投資、節約、自己啓発などの書籍しか読書していませんでした。小説にも興味が出たため実質的に小説読書デビューとなった三浦しをんさんのこの作品…とても気に入りました。 素人で恐縮ですが、(自分と同じ)30男の二人暮らしが経過するなかでの二人の関係の変化と、いろいろな依頼や事件をこなしていくストーリーと、どちらにも重きを置いているという感じでバランスがとれていてとても読み応えがありました。便利屋の仕事をこなしていくうえで二人がお互いの短所を補い合い長所を伸ばし合いまさに1+1=2以上になっているという状態です。このすばらしい作品の本編の続編を期待しています。 ☆を1つ減点したのは、完全に自分で想像できる世界を小説に求めていたのですが、主人公二人の姿がところどころに載ってしまっていたのでその意味での原点です。 | ||||
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啓介は一人、まほろ町駅前で便利屋を生業に暮らしていた。仕事は年老いた母親を病院に放り込んだまま正月を迎えさせる息子に代わり時々頭がショートするのをいいことに息子に成りすまし病院に見舞いに行く事、夜逃げした家族に置き去りにされたチワワの新しい飼い主を探す事、横浜中央交通のバスが間引き運転をしていると憤然と主張する岡おじいちゃんの依頼で岡宅前のバス停で時間と本数のチェックをする事等。ぼちぼちの生活を淡々と過ごしていたある日、岡家の仕事からの帰り、最終便が出て暗くなったバス停のベンチに“彼”は居た。高校の頃、啓介の小さな悪意が彼の右手小指を切断してしまう事故を起こした。その時発した「痛い」以外高校3年間誰ともしゃべらなかった物言わぬ変人、行天だった。年の瀬の寒空に行くあてもなく素足にサンダル履きの行天に心がざわつき一晩だけだと連れ帰ったら・・・。居ついた! で、二人で便利屋の仕事をすることに。どう見ても日本人の娼婦ルルにハイシー、小学生の由良、十代?の若きやくざ、星と恋人の高校生清海らと時には命懸けで関わっていくうちにお互いの過去が明らかになっていく。飽きない二人のやり取りと互いを気遣う暖かさが読み手までほっこりさせてくれます(^_^) | ||||
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『風が強くふいている』を読んだ感動を引きずって、三浦しをんさんの作品に遭いたいと思っていたら、探し当てたのがこれでした。映画化のお話のだいぶ前に読むことが出来ました。行天と多田という不思議なコンビはキャラが明確で、少女のためにいろいろ心を尽くすところなんかも、ロードムービー的な感じで映像化したらおもしろいだろうな?と思っていた作品でもありました。三浦さんの描写の巧みさでしょうか、絵コンテが浮かんでくるような錯覚におそわれるくらい想像力をかきたてられる作品だと思います。映画化が決定してしまうと、キャストにイメージを縛られる部分もあるかと思いますが、それでもおもしろいとは思いますよ。 | ||||
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ずっと読もうと思っていてやっと手に入りましたが、瑛太と松田龍平の表紙のおかげで、本文の多田と行天のイメージがすべてそれになってしまって、いいのやら悪いのやら・・・。 普通の表紙の文庫版ってないんだっけ。まあ内容は普通に面白いからいいけど。 | ||||
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タイトルと表紙の雰囲気で、ほんわか人情ものかと思って読みはじめました。 いやいや、全く違います。昔読んだ古き良きハードボイルド! 拭えない過去を抱える二人。いいですねえ〜。 乾いた腐れ縁、時折ほとばしる情。いいですねえ〜。 まほろ町という独特な街を通して社会をあぶりながら、そこに息づく人々を描く。 連作短編の体裁で個別のエピソードを読ませながら、 全篇を通して二人の過去と関係を描きだす。 渋さ半分、ユーモア半分。 いいですねえ〜。面白かったです。 はじめの行天の指のエピソードから引き込まれました。 しかもその指が、作品全体のテーマを暗喩しているという。 星の存在も良かった。 ハードボイルドには欠かせない敵でも味方でもある切れ者ヤクザが、 19才の若造だなんて! そして、文章がとにかく巧いですよね。 行の奥に複雑な感情が閉じこめられています。 これを映画で伝えるのは至難の業ですね。 ただ、行天の人物造形が少し中途半端かなと思いました。 合理的だけど自暴自棄、無気力無関心だけど情にもろい、 そうした相反する二面性が若干気になりました。 二面性に一般的な感じがしたというか。 もちろん盤石で一定な人間はいないので当たり前ですが、 行天の過去を想像すると、もっと精神的に傾いててほしいかな、と。 いずれにしろ、面白かったです。 古き良きハードボイルドの旨みをこういう形で描いてくれる作家はいません。 三浦しをんって、すごいんですねえ〜。 | ||||
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ぽっかーん と 大きな穴のような男、ふたり。 定まらず居場所がないかんじ とりあえず地元に戻ってしまうかんじ 知ってる。 あっちの方は親の話が出なかったけど、いないのかな。 | ||||
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便利屋を営んでいる多田のところに、同級生の行天が転がり 込んできて、様々な事件が起こっていくという物語です。 読んでいる間は、行天の突拍子もない行動や、何が起こるか 分からない展開がおもしろいなぁと感じながら読み進めていきました。 けど、読後にこれといって、印象に残ることがなかった…。 全般的に良かったんだけど、ここが特に良かったぁという とこがなかったのだと思う。 個人的には、なんだかんだで人が良く、堅実な考えを持つ 多田さんが好きで、行天も含めてキャラクターは良かったなぁ と思えました。 三浦しをんさんの作品は、風がつよく吹いているに次いで、 2作品目だが、他の作品も読んでみたいとは思った。 | ||||
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「風が強く吹いている」でも感じましたが、著者はリアリティーのない話を いかにもありそうな話に書ききる能力は凄いと思う。 冷静に考えれば、行天という男が現実にいたら凄い。高校時代一言も(正確 には一回だけ声をだすが)喋らない、童貞のまんま父親になる、経済的に 困っていない元妻にせっせと仕送りをする・・・等。冷静に考えればあり得ない のだけれど、物語の世界のなかではとても魅力的な人物になる。 行天ほどではないが、多田もかなり変だ。高校時代に殆ど話もした事がない 友人を自分の部屋に住まわせて面倒をみると言うのはどう考えても現実的では ない。 冷静に考えれば全くあり得ない設定だが、話がつまらないかと言うと、全くそんな 事はなく、とても楽しめる。なんとなく電車の中の暇つぶしする本を探して手に とっただけですが、この本は当たりでした。 | ||||
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三浦しをん作品はちょこちょこ読ませてもらってますが、これは微妙だな〜。 所々面白いんだけど、読了後にどこが面白かったのか問われると答えるのが難しい。あえて挙げるなら多田と行天のぬるい関係(別作品でも見られますけどね。「月魚」とか)。 直木賞受賞作を期待して読むと当てが外れるかもしれません。私はこれより「風が強く吹いている」の方が印象に残ります。 三浦作品2作目の映画化は大変にめでたいのですが、個人的に多田はがっちり体型のイメージなので、瑛太だと違和感があります。行天の松田弟(すいません名前しらない)は合ってるんですがね〜。 | ||||
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