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(短編集)
まほろ駅前多田便利軒
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まほろ駅前多田便利軒の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.93pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全229件 81~100 5/12ページ
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映画の”舟を編む” を見て、三浦しをんさんが気にいり、この本を読むことになりました。 さすがに直木賞受賞作品のことだけのことはあります。ありそうでなさそうな事件設定。 事件そのものは大きなものではありませんが、それをめぐる人間関係の描写がすごいです。 批判している人はきちんと読んでいるんでしょうか? 粗筋だけ読むような本ではあり ません。 | ||||
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文庫は本の表紙をあまり見ていませんでした。 なんか明るい表紙だなとは思ってましたが、はだかのタバコなんですね。 いまどき珍しい喫煙小説で、もくもくとタバコの煙が湧き出る感じでした。 なるほど~。 作者はキャラクターを描くのが本当に上手で、 主人公二人の意外性と盛り上げる脇役が面白くて一気に読んでしまいました。 | ||||
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「まほろ市」という架空(ではなく、「まぼろし」と「町田市」を掛けたものだと思うが)の市の駅前で便利屋を営む多田という男と、その高校時代の友人(破天荒な変人)で、ひょんな事から多田の所で居候するハメになった行天という男の言動を中心として、人生の機微に深く踏み込んだ重厚な作品。便利屋という職業から、「家政婦は見た」よろしく、行く先々の家庭の問題を軽妙に扱った作品かと想像していたら、それはアッサリと覆された。 多田と別れた妻、行天と元の妻、多田と行天、依頼人に関わる子供や若者といった重層的な構造を用いながら、「人生において一度負った傷(あるいは壊れた絆)は再生出来るのか」という真摯な問題を訴え掛けている。登場人物は行天を筆頭に極度にデフォルメされたキャラクターを持ち、また、言葉による意識したギャグも多用され、非常に読み易い。そして、軽い話題から入り(この辺では本作が何を目指しているのか見えなかった)、次第に重く息苦しいテーマへと繋いで行く全体構成が巧み。 随所にサラリと人生についての警句が散りばめられているのも魅力の一つ。私は偶然にも町田市の近隣に住んでいるので、「まほろ市」に関する描写の余りのリアルさにも驚いた。ただし、作者としては「まぼろし」の方に比重を置いていると思うが。読者の誰もが想像し得る街を舞台に、起こり得る人間模様を描こうとの意匠だと思う。重苦しいテーマを扱いながら、人懐っこい雰囲気を漂わせた作品である。続編もある様なので、そちらも読んでみたいと思った。 | ||||
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先に「舟を編む」を読んでしまって、これは久方ぶりにいい作者を発見とばかりに購入。 舟の方が圧倒的に削り落とした文章だったので、こちら(まほろの方)の多少なりともゆったりとした感じの文章(悪く言えば冗長)が心地よかった。 今まさに読み終わらんとする前に(後20ページほど)感想文を書いているのですが、次(続編)を買ったついでの勢いなのでご勘弁を。 子供が犯罪に巻き込まれる話、ネグレクト、人工授精の話、尊属殺人、産院での赤ちゃん取り違えなど、 どれ一つとっても暗ぁーい話になりそうなところをこの作者は上手に料理して落ち着いたものに仕上げる。 つまり後味が悪くないどころか不思議に爽やかなのです。 伏線が多数張り巡らされているようなのですが、どのあたりで回収されるのかも興味深く読み進められる要因ではあります。 明らかにされていない主人公たちの過去を知りたくて(作者の思うつぼ)、続編があと二冊あったので続けて買いました。 ついでに大評判だったらしい箱根駅伝物も。 久しぶりに一人の作者を追っかける気になりました。貧乏なので古本で。ごめんなさい! | ||||
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便利屋を営んでいる多田のところに 高校の同級生、行天が転がり込んできたところから 物語が始まる。 便利屋を営んでいるくらいなのでアウトローな部分もあるが 基本的には細やかな配慮のできる常識人の多田と マイペースで次の行動が読めず破天荒だが 根は優しいところもある行天が 雑事をこなしていく。 ペットをあずかり、バスが間引き運転していないからチェックし 塾が終わった子どもを迎え、泉を掃除する。 初期は何気なくさらさら読んでいたが、 中盤以降は引き込まれていった。 それは、最後の4行 「今度こそ多田は、はっきりと言うことができる。 幸福は再生する、と。 形を変え、さまざまな姿で、それを求めるひとたちのところへ何度でも そっと訪れてくるのだ」 ということを読者に感じさせる物語が描かれていたためであろう。 色々あったけど、いい方向に向かったね、 という話を私は好むのだということを、この本を読んで改めて感じた。 | ||||
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直木賞作品のリストを見てて、三浦しをんさんの作品は、まだ、読んでいないと思いDownloadしましたが、 頭の隅に残っていて本棚を探して見たら第5刷がありました。 内容は、便利屋の日常的なものでしたが、Kindle版の良いところは、読者が良い表現のところに傍線を 引いていることです。つい読み飛ばしてしまいそうなところに線が引いてあったりして読み返してしまいます。 志茂田景樹氏の「黄色い牙」以来25年間に渡って読み続けてきた直木賞ですが、受賞作に出来不出来が あることから、この作品が最後になってしまいました。 以後は、受賞作で面白かった作品の作家を読み続けています。 | ||||
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人は誰でも何らかの傷を背負って生きているんだなぁと思いました 多田と行天のやりとりはとても面白いです。 | ||||
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直木賞受賞作はとにかくおもしろい。70歳をこえると肩の凝らないものがよく、期待どおりであった。 | ||||
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本シリーズは毎回タイトルが変わります。 1作目から順番に読みたい方のために、発売順をamazonのリンク付きでまとめておきます。 1作目:まほろ駅前多田便利軒 2作目:まほろ駅前番外地 3作目:まほろ駅前狂騒曲 3作目はまだ文庫版が出ていないので、単行本にリンクしています。 3作目の文庫本が出たり、4作目がでたらこのレビューを更新する予定です。 | ||||
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なんだか勝手にほのぼの便利屋に起こる、 愉快な珍事件を解決する爽快ミステリー、的な内容だと思っていたので、 少々暗い登場人物と物騒な事件に、あれ??と思いました。 個人的な思い込みだったので、この小説自体には罪はありませんが、 そういう意味で☆は3つです。 なんとなくですが、この作者、男性的な感性を持っている印象をうけました。 伊坂幸太郎さんの小説を読んでいる時と同じ感覚を覚えました。 若い女性と言うのにとっても意外。 今は、自分自身の気持ちが少し落ち込んでいる時期なので、 もっと明るい小説が気分だなー、と感じた一冊。 登場人物が過去の出来事に対して心に闇を持っていて、なんだか暗い。 誰にでも過去に辛い出来事や、心に傷はあるよ、いつまでも抱えていないで、前に進みなさい、って思ってしまった。 元気になりたいなぁ、とか、 気持ちが凹んでる、って時にはおすすめできない内容と思います。 ただ話のテンポや物事の描写は、上手いな、と感心。 | ||||
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軽さと重さの絶妙のバランス。多分10回は読んでると思います。読んでいる間は彼らと一緒に過ごしている感じです。 | ||||
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一気に読み、すぐに続けて2回目読みました。 暴力、犯罪が出てくる話は苦手ですが、楽しく読めました。 メインの2人はもちろん、そのほかの人たちも生き生き描かれているから。 ひとくせあって、でも愛嬌があって憎めない。 みんな、好きになってしまいました。 こんな便利屋さん、いるのかなー。 無理難題を相談して困らせてみたい。 | ||||
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面白く読みました!軽い小説としてよくできています!テレビや映画を先に見ていたのですが、小説は小説としてまた別の楽しさがありますよね! | ||||
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現代社会からはみ出した異端児達にはこういうエピソード、伝説が付いて回るのでしょう。底辺で生き抜く人種の生命力、万歳。 | ||||
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本作は、便利屋の主人公多田と同級生の行天が事件を解決していくというシンプルな設定。 一つの事件に向かっていく、というわけではなく、短編的な事件を解決していくタイプ。 短編的構成のため、テンポよく話は進んでいくが、事件の作りは深くないと感じた。 特に困難な場面に出くわすわけでもなく解決。手ごろな小説ではあるが、読みごたえはそこまでない。 洒落た言い回しも多少あるが、割と普通。 読みどころは、行天の鋭い観察眼と行動力というところ。 ただ、少し行天が万能すぎたかな。 可もなく不可もなく。 | ||||
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友達も読書家。いい本しか上げられません。その後映画になりました。 | ||||
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何かと話題にはなっている彼女だが手に取ったことはなかったため、「直木賞受賞」の文字を機に購入。 口コミで聞いていたような、新しさをあまり感じることがなく 初めて三浦しをんを読むには、彼女らしさが分かりづらい作品なのかもしれない、と感じた。 ■内容 主人公、東京郊外で便利屋を行なっている多田啓介の家に、 多田と中学で同級生だった行天春彦が住み着くようになった。 何かと厄介事を引き連れてくる行天に対し、ご近所付き合いを大事に、顧客獲得をして行きたい多田は振り回される日々。 思い出したくない過去から目を背けようとしながら、とりあえず毎日暮らしてきた主人公が 行天との出会いにより、現実と向き合うようになっていく。 ■感想 適当な区切りがあり、毎日少しずつ読み進めるには丁度いい構成になっているが 一気に読み切りたくなるような強さは感じられない作品だった。 読了後「なんとなく良かった」と感じるまででメッセージ性は残らない、好き嫌いのわかれる作品かと思われた。 | ||||
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初、三浦しをん体験でしたが、とても心地の良い文章で、ほどよい距離感があり気に入りました。 登場人物たちの描き方が巧いと思います。 深刻に描こうと思えば描ける内容を、サラサラと流れる水のように描いており、 それでいてほんのり温かい。 深くは踏み込まないけど、ちゃんとわかっいる行天のよう。 行天の一度切り離されて繋がった血の通わない小指が常に印象的だった。 人の中にある冷たく凍えて血の通わない部分、それってきっと誰にでもあって、 でもそれを抱えていてもちゃんと人と繋がっていくことはできるし、 それを諦めないで生きていくこともできる。 自分さえ諦めなければ・・・。 ぜひ、番外地も読みたくなりました。 | ||||
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知人の勧めで読みました。 いかにもフィクションな作り話に遭遇する便利屋さんの物語といったところでしょうか。 スリル、アクション、笑い、ちょっぴり人情なお話。 恋愛、お涙は無し。 非現実過ぎでは無いストーリーです。 個人的な趣向としては特に好きなジャンルの物語ではなかったです。 本を読みたいという活字飢餓と少しの好奇心を満たしてくれましたが 読後の感慨とか満足感や充足感みたいなものはありませんでした。 脇道の話から始まる冒頭、 少し癖(個性)を感じる表現に最初は戸惑いましたが楽しく読み切りました。 降りかかる災難やトラブルを解決して行く様は面白くはあります。 軽めのお話と承知して読むなら良いのではないでしょうか。 | ||||
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東京郊外のまほろ市、まほろ駅前で便利屋を営む多田啓介。 あるとき中学時代の同級生・行天春彦と再会する。 たいして仲がよかったわけでもない間柄。仲がよかったどころか、 中学時代の行天はひと言も口をきいたことがない変な奴。 唯一放った言葉は工芸の時間に過って小指を切断した時の「痛い」のみ。 そんな変わり者の行天は無一文。 やむを得ず多田便利軒の職場兼自宅に居候することに。 便利屋の仕事は、庭の猫の死骸を片付けて欲しいとか、 押入れのつっかえ棒が外れたので取り付けて欲しいとか、 「そんなことは自分でやれ」と言いたくなるような依頼ばかり。 居候する間、仕事を手伝うようになった行天とともに多田が引き受けた仕事は 飼い主が不在の間の犬の世話、塾通いの小学生のお迎え、 市内でおきた殺人事件に関係する人物をかくまう事などなど。 まるで一本の線路を辿っているうちに別の線路が交わり、 そしてやがて離れても続いてゆくように、 多田と行天のもとには難題が押し寄せては離れていき、 それぞれの人生が続いてゆく。 性格のまったく合わない2人にも共通点があった。 2人ともバツイチということ。 行天はバイセクシャルの女性カップルの間に子どもをもうける為に 精子を提供し、やがて離婚。 多田は浮気をされた直後に妻の妊娠が発覚。 しかし妻の言葉を信じて子どもを受け入れた。 ある日子どもが熱を出し、 朝まで熱が下がらなかったら病院へいこうと夜通し看病するものの、 多田が気づいた時には体が冷たくなって死んでしまっていた。 それから生じた亀裂が決定的となり、離婚。 今も生きているのに普通の親子関係を築けない行天。 死んでしまった上、自分の子どもではないかもしれない多田。 どうやっても戻すことができない、修復できないもの。 2人ともそれを抱えていることも共通していました。 あとがきの中で、 「一度切れた冷たい部分は二度ともとにはもどらない。 『歩み寄り』や『癒し』が効かない領域というのが、 人生のなかには確実にある。 この小説はその厳然とした事実を繰り返し書く。」 とありました。 便利屋に飛び込んでくる依頼を通して描かれる人間模様は ユーモラスではありながら逃げられないそういう事実を切々と語っているようです。 | ||||
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