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カラマ-ゾフの兄弟



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カラマ-ゾフの兄弟の評価: 4.26/5点 レビュー 686件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.26pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全686件 581~600 30/35ページ
No.106:
(5pt)

イワンの葛藤と精神の崩壊、そしてその愛

醜悪な人の性を体現したヒョードル・カラマーゾフの子のうち、突然変異的に美しい慈悲と愛の心を持つ3男のアリョーシャ、愛を知らずに育ち乱暴者だが正直な心も併せ持つ長兄のミーチャ、そしてナイフのような鋭い知性を持ち、兄の妻のカーチャを深く愛し、神の存在と自己の存在との関係に均衡点を見出せずに精神に異常を来たす、3兄弟で最もヒョードルの性格に似た次男のイワン、それぞれの兄弟の運命が大きく分かれるのがこの第4部の特徴だと思います。

カーチャはイワンの大きな愛を感じながらもその本当の意味・大切さに気付かず、夫のミーチャの裏切りや自分のプライドと現状との間に均衡点を見出せず大きく悩み、そしてイワンの精神の崩壊を見るにつけ裁判で証人として最後の最後にミーチャを陥れる証言をしてしまいます。

本書では、人は何かに心が捉われている時、身近にある本当の愛に気付けないもので、気付いた時には手遅れになっている、そして如何に強く見えても人の心は弱く、また人の欲は果てないという何世紀にも渡って人が実践・経験してきたであろう真理をとても強く感じることができます。

物語の時代背景は現代と大きく違いますが、それらを感じることができるだけでも、本書を星5つとして良いと思いました。

カラマーゾフの兄弟 4 (光文社古典新訳文庫)Amazon書評・レビュー:カラマーゾフの兄弟 4 (光文社古典新訳文庫)より
4334751326
No.105:
(5pt)

悪魔は人に似せて創られた

「父親殺しを願望するだけで罪になるか?」の問いはそのまま
「神殺しを願望するだけで罪になるか?」の物語全体に通底する命題を炙りだす。

「異教徒に捕まり改宗を迫られ拷問された際、狂おしく祈り助けを求めても自分の叫びでは山
ひとつ動かなかったのにそれでも神への信仰を保ち続けていられるか?」
 
一巻でスメルジャコフが発した問いにイラクの拉致事件を連想した。
イワンは思想の中で神を否定した。
転じてそれはキリスト教を奉ずる人類の父たるイエス・キリストの否定へと繋がり、
現実の父殺しと呼応しながら次第に狂気じみた様相を呈していく。

父フョードルは滑稽かつ下劣な言動で人々の嘲笑を買う道化であると同時に、
とどまるところをしらない旺盛な生命力と強烈な存在感でもってカラマーゾフ三兄弟の上に君臨し、
三兄弟の思想・人格形成に多大な影響力を持ち得た通俗の神であった。
 
現実の父を殺したのはだれか?
信仰上の父を殺したのは?

二つの問いが互いに絡み合いながら行き着く答えとは?

思想の中で神たる父を殺したイワンが、現実の父殺しの犯人もまた自分ではと懊悩する場面は
息詰まる緊迫感を生み読者を引き込む。

人的に気になったのは、カラマーゾフ家の他の面々やホフラコーワ夫人や警察関係者などささやかな
脇役にいたるまで詳細な外見描写があったのに、主要登場人物である次兄イワンの容姿の記述だけ
まったく見当たらなかった点だ。
穿ちすぎな見解かもしれないが、作中イワン自身が
「もし悪魔が存在しないとすれば、つまり、人間が創りだしたのだとしたら、人間は自分の姿かたちに似せて悪魔を作ったんだと思うよ」
と発言したことを踏まえれば、否定する霊(=メフィストフェレス即ち誘惑する悪魔)になぞえられたイワンの外見描写だけが省かれていたのは
「悪魔はだれもに似ているからして特定の顔を持ってない」という作者のメッセージともとれて興味深い。
カラマーゾフの兄弟 4 (光文社古典新訳文庫)Amazon書評・レビュー:カラマーゾフの兄弟 4 (光文社古典新訳文庫)より
4334751326
No.104:
(3pt)

みんな少し誉めすぎでは?長過ぎてかったるいよ!

「このレビューは参考になりましたか?― いいえ」を覚悟して、2巻まで読んだ時点で、思った通りに書きます。
 まず、ストーリー展開が遅すぎます。単純な話をどうしてこうも引きのばして書くのか、途中で何度も中断したくなりました。又、やはり内容が古すぎです。19世紀のロシアと、21世紀の日本ではキリスト教的信仰(=神への信仰)の持つ意味合いが違いすぎます。私も含め、聖書を読んだ事の無い多くの日本人にとって、本書の後半、ゾシマ長老の話は抹香クサイお説教にしか思えないでしょう。「文豪ドストエフスキーの最高傑作」の名声の前に、ひれ伏して誰も批判しないけど、小説としてはダラダラし過ぎの展開でとても成功作とは思えませんでした。
 有名な「大審問官」の章も期待ほどではありませんでした。例えば無神論宣言としてはサド侯爵の『閨房哲学』なんかの方がずっとインパクト、説得力があると思いました。

カラマーゾフの兄弟2 (光文社古典新訳文庫)Amazon書評・レビュー:カラマーゾフの兄弟2 (光文社古典新訳文庫)より
4334751172
No.103:
(5pt)

ドスケビッチ・オナゴスキー

あのスリット・タンのお姉ちゃん作家・金谷ひとみが愛人に唆されて「上巻読むのに4ヶ月、一気に3日で中・下巻」というペースで読んだのは新潮文庫版カラマーゾフ。この亀山版なら愛人の愛撫もそこそこに受け流し「1部と2部にまる1日、後も一気に全部で3日」というくらいで読んでしまえそう。圧倒的なスピード感、かっての古典訳本につきものの何箇所にも振られている注釈のルビ、これが一切ないので、読める、読める。

 ロシア人特有の名前の呼称は、愛称が出てきたり、これがまたしょっちゅう変化したり、父姓が絡んだりやたらややこしい。亀山はこれを簡素化してしまった。これだけでも、21世紀日本の翻訳革命。だからドスケビッチ・オナゴスキーなんて名前が出てこない。それにしてもこのカラマーゾフって小説、なんて面白いんだらう。私にとっては2回目のカラマーゾフだけど、みんなシャベルしゃべる!おしゃべりなロシア人、父親のフョードル、ミーチャ、ホフラコーワ婦人、小悪魔たち、みんなロシア版吉本新喜劇の役者になれる。そして、最後にみんな元気に「カラマーゾフ、万歳!」ってんだからもう2007年最大の話題書はこれに決まり!
カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)Amazon書評・レビュー:カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)より
4334751334
No.102:
(5pt)

63ページ、エピローグ終了。

エピローグはすぐ終わり、
あとの100ページ程がドストエフスキーの生涯。
そのあとの170ページ程がカラマーゾフの兄弟論となっている。

いままで新潮社の訳の違和感から抜け出せず、カラマーゾフの兄弟をなかなか読み切ることができなかったが、この亀山訳は読みやすく、これからの定番になるだろう。

ドストエフスキーは永遠に人類に読み継がれる偉大な作家だ。
カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)Amazon書評・レビュー:カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)より
4334751334
No.101:
(5pt)

悪魔の倫理学

とても密度の濃い小説だった。
低俗にして下劣、俗悪にして好色。
およそ尊敬に値せぬ俗物の父親フョードルの血を受け継ぐカラマーゾフの三兄弟の愛憎劇を軸に二千ページにもおよぶこの物語は展開する。

作中もっとも感銘を受けたのは有名な「大審問官で」はなくその序説「反逆」だった。
イワンは現実にロシアで起きた酸鼻な幼児虐待やトルコ人の暴虐を例に挙げ、
「神の救済を前提にすべての罪が正当化されるとしても何故子供たちまでもが理不尽な責め苦に遭わねばならないのか自分にはどうしても納得できない」
と力説する。

迫害者と被迫害者が神の再臨にともなう永遠の調和の中で和解に至り歓喜の涙を流し抱擁する
世界などとても認められないと語るイワンの弁説は、幼児虐待を代表とするあまりに人権と生命を軽んじた事件が頻発する現代日本でも十分通じるものだ。

ピストルを掴もうとして笑いながら小さな手を伸ばした途端頭を撃ち砕かれた赤ん坊、
母親の目の前で全裸に剥かれ猟犬によってたかって噛み裂かれた八歳の男の子、
夜中にトイレを知らせなかったというただそれだけの理由で実の母親によって排泄物をむりやり食べさせられ顔に塗りたくられ寒波に襲われた便所に一晩中閉じ込められた五歳の女の子。

「もし子供たちの苦しみが、真理を買うのに必要な苦痛の総額の足し前にされたのだと
したら、俺はあらかじめ断っておくけれど、どんな真理だってそんなべらぼうな値段はしないよ」

理不尽に痛めつけられた子供の涙を世界全体の救済と引き換えにするイワンの思想は、疑義など差し挟む余地もなく賛美されるべきと信じられてきた「永続的に人類を許しはしても即時的に個人を救いはしない」偉大すぎる神への反逆であり、徹底的に卑小で非力であるが故に救済に値せぬ人間の矛盾に満ちた真実の側面であり、革命ののろしでもある。
カラマーゾフの兄弟〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:カラマーゾフの兄弟〈上〉 (新潮文庫)より
4102010106
No.100:
(5pt)

てんこ盛りです

ドストエフスキーには深い理解と思い入れのある方がたがいる一方で、僕のような初めて触れる人もいます。
僕には数多くのエピソードが乖離することなく、他方でこじつけることなく調和している不思議な物語でした。神、殺人、兄弟愛、金策、信仰心、階級社会、進歩的な考え、心の病、燃えるような恋、思春期の感化されやすい少年の心、そして法廷劇。長いし、とにかく衝撃的な話が満載です。古い話なのに、今の社会に当てはめて読める部分がたくさんあって驚きました。ちなみに1巻が一番長く感じるのではないかと思います。これを読んでしまえば後はとても楽です。

いろんな読み方ができるんだろうと思わせる話達です。怠け者の僕がまた、通して読むかは正直解りません。でも、これから将来、部分をきっと見返して考えるヒントと視点をくれる作品であると信じています。非常に個性的な読書体験でした。
カラマーゾフの兄弟〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:カラマーゾフの兄弟〈上〉 (新潮文庫)より
4102010106
No.99:
(5pt)

読みやすい!

中学生の頃、図書館で手にとりつつも注釈の多さや文章の難解さに挫折しました。今回の新訳は、どこの書評でも誉めてるので気になって読み始めました。例えば、ヒステリー状態のことを「おきつねさんがついた」と訳したり、『うまくおちをつけましたね』と会話していたり、現代的に表現されているので理解しやすい。古典、特にロシア文学なんて普段読まないもので、一巻は登場人物達のとっつきにくさと話のまわりくどさにまごつきましたが、気がつけば3日で読み終えていました。今2巻です。久々に夢中で読書しています。

カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)Amazon書評・レビュー:カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)より
4334751067
No.98:
(5pt)

お値段分の価値

分厚い4巻である。
翻訳した亀山氏の意図によりこの巻はこの厚さ、この値段になった。
ほとんどがドミートリーの裁判で、文学でありつつ法廷小説としても非常に面白い部分であるから、この値段にも納得できる・・かな(笑
全巻が出揃ったあとだから言うが、初版よりも3版、4版になったころに買い求めるのが得策かと思う。
なぜなら初版での誤字誤訳が改訂されるであろうから。
このごくわずかな瑕疵で、今回の翻訳の偉業を貶めようとはさらさら思わないのだが、大事なことなので書いておいた。

カラマーゾフの兄弟 4 (光文社古典新訳文庫)Amazon書評・レビュー:カラマーゾフの兄弟 4 (光文社古典新訳文庫)より
4334751326
No.97:
(5pt)

解説本として

作品が感動的に終わるエピローグのあと、本書の大部分は亀山氏によるドストエフスキーに関する解説や本書内容に関する説明などが書かれている。
亀山氏によるバフチン理論に関しては専門的に勉強した人々によって少々非難が巻き起こっているのではあるが、単純な一読者としてこの解説を読むことは、カラマーゾフの兄弟を読む上でなかなかに興味深いものであった。
高潔でありながらも、けだものでもあったドミートリー・カラマーゾフほか、やたらに二重性のある人物たちをドストエフスキーが創造し、克明に描けたのはなぜなのかが、この解説によるドストエフスキ−の人となりから、多少理解できた気がする。
カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)Amazon書評・レビュー:カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)より
4334751334
No.96:
(5pt)

しばらく他の小説を読む気がしなくなります。

ああ読み終わってしまった!
という寂しさが、読了の満足感を凌ぐ傑作。
異例のベストセラーということで、新聞各紙でも採り上げられたが、
饒舌なドストエフスキーの魅力を、テンポよく、その結果(おそらく)
巧みに引き出した名訳の文体と、本書を含む全5冊の巻立ての構成のうまさが
光文社判「カラマーゾフ」の魅力のすべてである。

そして、特にこの別巻について言えば、小説の「エピローグ」部分は、
総ページの5分の1以下だが、1〜4各巻に付されてきた、
すこぶる工夫を凝らした解題の総決算もいうべき長文の解題と、
「カラマーゾフ」創造との結びつきを意識した刺激的なドストエフスキー略伝が
掲載されており、小説読後の余韻を高めてくれる。

学生時代、『罪と罰』を読んだあと、同じ新潮文庫で挑戦したものの挫折。
遥かな時間を隔てて向き合った本書の、なんと面白いこと。
登場する人物像、事件の、あまりにも現代に通じる点も驚異だが、
小説とは主題以上に、語り口が持ち味なんだということを、
改めて思い知らされた次第。

それにしても、本書は書かれるはずだった全体の「第一」の部分だという。
いったいどんな展開が、この後にあったのでしょうか!
他のレビューの方で、
「サイドストーリーとも言えるアリョーシャと子供たちとのエピソード」
に惹かれる趣旨のコメントがありました。
それも納得ですが、本書の訳者の「解題」を読めば、それもまた、
書かれなかった“第二の小説”の伏線だったようです。

そんな謎というか、「未完」であることも含めて、本書は偉大な作品。

カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)Amazon書評・レビュー:カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)より
4334751334
No.95:
(5pt)

カラマーゾフ・・それは人間の本性。

人間とは欲望をもつ生き物だ。何かを求める先には当然争いが待っている。そこで起こる様々な出来事、人の醜い争い。そして人間の本性。そこには思いもよらぬ自分自身の醜い姿と、自分が彼から奪おうとしている他人の恐ろしい形相が待っている。

カラマーゾフの兄弟とは、争いを好まぬ三男アリョーシャと、それを眺めるだけの狡猾な次男イワン、長男ドミートリイと父との争いの中で暗躍するスメルジャコフとの人間劇だ。

新訳決定版。(笑)
カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)Amazon書評・レビュー:カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)より
4334751067
No.94:
(5pt)

「プロとコントラ」の章とゾシマ長老の演説

高校2年の時初めて読んで以来、現在の人生観にも色濃く影響が残っている一冊。特にイワンとアリョーシャが直接問答を繰り広げる「プロとコントラ」の章での問題提起は人間の根本的な罪を問いかけるインパクトがあります。何度読んでも苦しくなる。それに対抗するように置かれた、ゾシマ長老の演説と告白は人間の愛と善と救いを描いています。

この本を読むと、人間という存在の根本的な罪と救いを自分に問いかけることになります。
人間という存在と人間の歴史に果たして救いはあるのか?現代という時代にも、いや現在ではさらにドストエフスキーの予言はより身近な問題でリアルな問題になっている気がする。

ちなみにこの本の影響で、私は子供を作ることに未だに抵抗があります。人間に生まれること、人間を生むことはそれほど優れたことではない、と。私の中ではイワンが未だに勝利しています。もっともインパクトのあるこの本のキーワードはイワンの語る「償われぬ涙」の理論だと感じます。
善と悪、聖と俗、などの観念がそれぞれの人物に見事に具象化され、読むものに宇宙規模の文学的”?”を刻み込む一冊です。

構成的にダラダラと長い感じがあるのがたまにキズですが、一生に一回は体験して絶対に損はありません。読書ということに留まらず特異な世界の体験になるはずです。
カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)Amazon書評・レビュー:カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)より
4334751067
No.93:
(5pt)

とても読みやすい

この3週間、カラマーゾフの世界にドップリ浸らせて貰った。
そして、まずは読了出来た事を率直に喜びたい。
また、本書の様にとても読みやすい新訳が出たのは非常に意義のある事であり
ドストエフスキーがこんなに読みやすくて良いのだろうかと思ったくらいである。
しかし期待が大きすぎた事もあるかも知れないのだが(世界最高の小説と言われていたりして)
正直言って物語自体はそれ程関心しなかった。特に父殺しのエピソードについては、ミーチャを有罪にする為にやや不自然かと思われる部分もあった。自分はむしろサイドストーリーとも言えるアリョーシャと子供たちとのエピソードの方が良かった。
もちろん本書は単に物語だけでなく、神の存在をめぐる議論などドストエフスキーの思想がギッシリ満載されており、特に大審問官の章は再度読み直して理解を深めたいと思う。
カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)Amazon書評・レビュー:カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)より
4334751334
No.92:
(4pt)

待望の最終巻

この新訳カラマーゾフの兄弟が刊行せれ始めて約1年ようやく最終巻がでた。結果的に4巻+エピローグ1巻の5巻構成になったが、個人的にはエピローグを分けこのような形にしたのは正解だと思う。また、この5巻の約半分を占める解説もこの小説を理解する上でとても参考になるし、再読するにあたってまた別の視点に立って読み進めてく上で有用であると思う。
カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)Amazon書評・レビュー:カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)より
4334751334
No.91:
(4pt)

とても読みやすい

初めてこの本を手にしたのは高校3年生だったと思う。
キリスト教のことはわからないし、ロシアの文化についてもわからないし、
わからないものだらけの中で文章を読み進めていった。
それから25年間の間、2度読み返してみた。
2度目以降は、キリスト教についての知識も大幅に増えたし、
ドストエフスキーの他の小説も読んだりして、
ロシア文化についてもそれなりに馴染んでいたつもりだったが、
やはり難しいことには変わりなかった。
今回、こうして新しい訳で読んでみると、話しが頭にスーッと入ってくる。
他の小説を読むのと同じくらい状況も見えるようになってきた。
やはり訳っていうのは本当に大切なんだと実感した。

この小説を初めて読む人には、
この1巻のストーリー展開が全巻でもっとも遅く、
どちらかと言うと登場人物紹介が中心となってしまうので、
途中で挫折してしまうかもしれないな〜と思ってしまうところもある。
また2巻は大審問官やロシアの長老のように、
この小説の大詰めでもあり、キリスト教に対する知識が必要な箇所があり、
一番難しい巻かもしれない。(その分、考えさせられることも一番多い。)
ストーリーとしては3巻以降がテンポとスリルがあり面白いと思う。

ちなみに、今までは新潮文庫で読んでいて、3巻だったが、
新訳になって5巻ということなので、少し高くつくな〜とも思っている。
カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)Amazon書評・レビュー:カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)より
4334751067
No.90:
(5pt)

ドストエフスキー

文学作品と言われるものを、少なくとも3000作品は読んできた
私の読書暦のなかで、最も感銘を受けた作品です。

あまりの奥深さに、多くは語れません。
単純に言えば、

人間って何?と言う、誰もが思う難題に、
現時点でもっとも深く答えてくれる作品ではないでしょうか。

読んでいてわけのわからない涙がよく出ました。
人間の尊さ、愚かさ、有難さ、難解さ、真摯さ、…等々、
人間・人間社会の悲喜交交、本質を突きつめた世界の大文豪
ドストエフスキーの大著です。

読んでみてください。


カラマーゾフの兄弟〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:カラマーゾフの兄弟〈上〉 (新潮文庫)より
4102010106
No.89:
(5pt)

恐ろしいまでに人間の本質を突きつめた大作

文学作品と言われるものを、少なくとも3000作品は読んできた
私の読書暦のなかで、最も感銘を受けた作品です。

あまりの奥深さに、多くは語れません。
単純に言えば、

人間って何?と言う、誰もが思う難題に、
現時点でもっとも深く答えてくれる作品ではないでしょうか。

読んでいてわけのわからない涙がよく出ました。
人間の尊さ、愚かさ、有難さ、難解さ、真摯さ、…等々、
人間・人間社会の悲喜交交、本質を突きつめた世界の大文豪
ドストエフスキーの大著です。

読んでみてください。
カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)Amazon書評・レビュー:カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)より
4334751067
No.88:
(5pt)

「神」と「悪魔」の狭間に・・・

言うまでもないけれど「カラマゾフの兄弟」は世界史上に残る小説の傑作である。ドストエフスキーの最後の作品であり、(当初構想された第2部がないとはいえ)その世界観と思想は、一つの極地に達したものである。すべてにおいて完成された完璧な作品である

実際に、この有名な小説を読んでみての感想であるが、第一に「面白い!」、そして、次に「恐ろしい!」という気持ちが強い。前者については問題ない。人によっては「純文学」というジャンルを勝手に「面白くない」と思ってしまう人もいるし、実際、私も「面白くない」と感じる純文学作品に随分打ちのめされているから、そういった人の気持ちもよくわかるけど、この作品は文句なく「面白い」。その面白さは、ストーリーの行く先が気になって仕方がないという性質のもので、それは、あらゆる時代やジャンルを超えて、小説の本質的な面白さであるに違いない。

この「面白さ」についてであるが、物語の中心に「殺人事件」があり、謎がある。それに関連して一流のミステリも真っ青の様々な考察や過程が描かれている。続きが気になって仕方ない。いったいどんな結末が待ち受けるのか?そしてその底辺に流れる様々な行動原理は読み手の探求欲を常に刺激し続ける。彼らを待ち受ける運命の足音がつねに頭のあちこちで響く。大きくなったり、小さくなったり、あるいは、突如現れたりする。その演出の見事さにはひたすら感服するしかない。面白い!読まねばならない!続きを読まねばならない!
(中巻のレビューへ続く)
カラマーゾフの兄弟〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:カラマーゾフの兄弟〈上〉 (新潮文庫)より
4102010106
No.87:
(5pt)

「神」と「悪魔」の狭間に・・・

(上巻のレビューから続く)
そしてこの小説の「恐ろしさ」についてである。「哲学」というものは、自分の内面から湧き出てくる感情(愛情とか憎悪などのあらゆる感情)の源泉について、重ねて自らの内面に「質問する」ことによって織り成されると思う。けれど、質問というのは恐ろしいものだ。予期せぬものが起き上がってくる。この小説では、多くの登場人物が、自律的か否かによらず、この「質問」を自らに突きつけねばならなくなる。恐ろしいものが徐々に起き上がり、それを認識してゆく過程が描かれる。

登場人物たちは、この「質問」と「考察」を自らのモノローグだけでなく、他者との会話を行うことでも深く掘り下げていくが、その際、しばしば「鳥肌のたつ」ように恐ろしい瞬間が読み手を襲う。ものすごく深い絶対触れてはいけない核心のようなものが、ふと垣間見える。・・そして「狂」の存在。この小説では、「狂」とその認識についても語られていると思うが、「狂」とは、自分の中の「一種類の根源的な感情」のみによって行動論理が縛られる状態にあることを指すのではないだろうか。つまり誰でも瞬間には狂たりえるのだ。

「狂」は何も無知によって引き起こされるとは限らない。場合によっては、深く自己の内面について思索し、探求した結果、その領域に至ることもある。そこで善なるものが聴こえるはずだというのはカント的だろうか。しかし、それは外面的には「狂」となるかもしれない。この小説は、そんな恐怖を実地検分する怖さがある。登場人物たちが自己を探求するとき(そのようなシーンはしばしばあるが)自分でも、それまで考えてもみなかったような、根源的な「嫌なもの」が、しっかりと自分の内奥に存在している確かな予感を感じ、そこで、途方にくれて立ち止まるのである。その瞬間の「怖さ」は比類ない。
(下巻のレビューへ続く)
カラマーゾフの兄弟〈中〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:カラマーゾフの兄弟〈中〉 (新潮文庫)より
4102010114

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