浅見光彦の母・雪江が四国霊場巡りの途中で、交通事故に遭い、記憶を喪失した。

公園で襲われた不幸な夜から7年。そのショックで眠り続けた秋川裕果は突然めざめた。

〈この大会中に、あいつを殺してやる〉ビッグなゴルフトーナメント開催2日前に届いた脅迫状―。

金色のネックチェーンをつけた女が、新宿中央公園で殺された。被害者は、かつて歌手として一世を風靡した蓼科由里―。

美貌のバレリーナが男を殺したのは、ほんとうに正当防衛だったのか?完璧な踊りを求めて一途にけいこに励む高柳バレエ団のプリマたち。

次女夕里子の恋人国友刑事がやむなく少年を射殺。ところが少年の父親は獄中にいた大物。

結婚披露宴の席上、こともあろうに新郎が変死した。そして次々と新郎の一族が変死してゆく。

雪の北海道・洞爺湖畔に刺殺死体。被害者は、撮影旅行中の写真同好会「横浜カトレア会」の会員・下元博光であった。

軍国主義の気運に伴い、時局に便乗して日本精神を鼓舞する画題を描きつづけた画家・小野。

愛する人のためなら、どんなことだって耐えられる。

博多行き寝台特急「あさかぜ1号」二人用個室で、現金一千万円をもつ本田徳一郎が毒殺された。

己れの名も過去も知らぬ謎の美剣士碑夜十郎だが、人情あつく正義感は人1倍。

ハーバートの飼い猫が、ある日人間の指をくわえて帰って来た。

12歳以下の子どもたちが“生後堕胎”の名のもとに殺戮される戦慄の未来を描いた問題作「まだ人間じゃない」、異星人による奇妙な侵略をうけた地球の物語「フヌールとの戦い」、広告戦争が極限まで達した騒々して未来社会を描いた「CM地獄」などの秀作中短篇8篇をおさめた

15年前、わずか一年で結婚生活に失敗して以来、ずっと独り身を続けてきた47歳の女性弁護士撩子。

伊豆の旅館で板前が殺された。容疑者は、「まずい料理の恨みは必ず晴らす」と喚いて去った男女の客。

殺されたのはいったい誰なのか?インディアン保留地近くで見つかった歯のない男の死体からは、身元を示すものが入念に消されていた。

プロ野球団・中央ジュゴンズの重鎮で、二度の三冠王に輝く東海太郎選手が、小笠原で自主トレ中、何者かによって誘拐された。

ポカパック島の所有者である老サビーン夫人に代わって、夏の滞在客のもてなし役をつとめることになったエマ・ケリングは、一路フェリー島に向かった。

大学を卒業後慌しく縁談が調い、智美は十歳ちがいの会社経営者神保公司と結婚したが、穏かな新生活は半年も続かなかった。

〈声楽コンクール〉の前夜、優勝候補ナンバーワンの井田貴子が何者かに狙われた。

関東電工のエリート折原章一は、元上司から新会社設立への参加を求められた。

業界一の化粧品メーカーが打ちだした来年のテーマは、“戦前で時間が停まったような街”上海。

たった一週間のうちに二人も、慈善家が殺された。いずれも降圧剤を致死量飲まされて。

名高い駆込寺東慶寺の住持は、高辻中納言家の姫で、まだうら若い尼君であった。

赤かぶ検事の娘、柊葉子弁護士が京都で誘拐された。

「男の人が倒れている」110番通報の女の声には妙ななまりがあった―。

鍋島鉄平と網代潤一は、高校以来の親友であった。

人気美人女優・上杉悠子の自宅で、彼女にそっくりのファンが死んだと通報があった。

神が降臨してきたかのような姿だった―。真昼の太陽を浴びた黄金像そのままの青年。

不伝流の俊才剣士・片桐敬助は藩中随一とうたわれる剣の遣い手・弓削新次郎と、奇しき宿縁にむすばれ対峙する。

誇り高い美女からの招待で信州の山荘に出かけた法月警視だが、招待客が一堂に会したその夜、美女が殺される。

名士ばかりが集まる一流ホテルのオープニングパーティーにかみさん同伴で招待された赤かぶ検事。

古城を思わせる異形の建物「水車館」の主人は、過去の事故で顔面を傷つけ、常に仮面をかぶる。そして妻は幽閉同然の美少女。

伊豆大島の浜辺に遭難したはずのヨットが漂着した。船内に謎の首吊り死体、胸には黒地に白く染め抜いた『怨』の一文字。

“8の字形の屋敷”ゆえに案出された、不可解極まる連続殺人。

時代祭の夜に、祇園の芸妓が殺された。

秩父の山荘に7人の芸術大学生が滞在した日から、次々発生する恐怖の殺人劇。

東京の下町、門前仲町。駅近くの喫茶店“鶴と亀”に集まる気風のいい老人たち。

病弱で生意気な美少女つぐみ。

完壁の「密室」と「アリバイ」のもとで発生する、学生バンド“メイプル・リーフ”殺人劇―。

旗本良教は怒りに燃えた。二年前、家族を崩壊させ、今また旗本の心の恋人・降矢美雪を凌辱したうえ殺害した暴力団黒門組。

旗本たちの「美雪復讐作戦」に翻弄された黒門組は、最新兵器を集め、銀の戦士たちを急襲。

今日も、元気いっぱい、しなやかにカルチャーセンターを渡り歩くのは、“フルコース夫人”こと本名・中沢なつき。

無人のはずの青函トンネル・吉岡海底駅に若い女性の刺殺体が!犯人はどうやって殺し、脱出したのか。

何もかもが面白くなくてグレてた17歳の須藤ユキの目の前に、突然異常なカッコをした男たちが現れた。

その日までルイーズは平和な毎日を送っていた。

業界紙「流通新報」の記者・佐伯健二は、経営者・柏木を裏切って金儲けをしたのが原因で、ヒューマン・ドキュメント製作の名目で仕事をする破目になる。

発端は、日本のブシドー精神の書物〈ハガクレ〉盗難事件の調査依頼だった。

札幌の実業家系赤渡雄造のバラバラ死体が2つのトランクに詰められて、自宅に届けられた。

新入社員の何気ない言葉に不安を募らせ自ら破滅の道をたどる男の心理を克明に追う「薮の狼」、人生の縮図“終電車”を舞台に複雑に揺れ動く男女の内面を鮮かに描き出す「殺意」「新たな絆」、偶然スナップに写っていた女のわずかな表情の陰りから事件の真相が明らかになって行

中学3年小山のクラスでは、まず文房具がなくなり、次に成績のいい5人に殺人予告の脅迫状が舞い込んだ。

1874年、人命よりも名誉が重んじられていたヴィクトリア朝のロンドン。

結婚相談所〈Kブライダルセンター〉に届いた一通の脅迫状、そしてその直後、センターのOLが射殺され、死体の上には花束が。

わたしをここから出して、と精神病院に入院するサラはホープに訴えた。母親と医者の共謀で病院に閉じ込められているという。

ハワードはカリフォルニアの弁護士事務所に勤める見習い弁護士。バレエ鑑賞と料理が趣味という気の優しい男だ。

刑事が追う、女が逃げる。過去のある男と女が出会ったのは、殺人事件の疑惑の中だった。

事故処理屋・星名五郎の許に、ある日自分自身をできるだけむごく静かに殺して欲しいという男が現われる。

上野署の鹿角圀刑事は、自宅で2カ月前、旅行先の十和田湖で急死した妻の容子の事件を思い出していた。

砂糖菓子のように崩れていく―。女はそう形容した。

南郷弁護士の助手・金丸京子のもとに、山で遭難死したはずの親友・宮川秋子から、パーティの招待状が届く。

ロンドンに出張したまま音信を断った雑誌社の女社長…。

それで?どこで、誰が?ごまかしちゃいけないよ!―とっくに刑事を退職した父だが、現職の刑事である息子の私をつかまえては、いま扱っている事件のことを聞きたがる。

楽しいはずの新婚旅行がだいなしだった。

ぼくはピエロの人形だ。人形だから動けない。

うますぎる話には罠がある。アパートに忍び込み、小箱を盗み出すだけで5千ドルの報酬をくれるという。

迷犬ルパンと朝日正義刑事が下宿している川澄家には、生意気盛りの中学生・健がいる。

いまや国際都市になった新宿の片隅で20年近く続いたスナックが店を畳む事になった日に、その女はやって来た。

原田亮平、36歳。農機具メーカーの経営企画室所属。

吹雪の能登半島。やっとの思いで旅館にたどりついた青山大学ミステリー研トリオを待つのは、またまた不思議な事件。

東京地下鉄の構内で起こる連続殺人事件。現場ではかならず謎の美女が目撃された。

神田明神の祭礼があと10日後に迫った日、山車の人形が盗まれた。牛若丸が退治した熊坂長範を象った人形で安価な代物ではない。

古来より奥飛騨に伝わる呪殺の紙草履。ある日、その紙草履が家々の軒下に置かれ、村は騒然となった。

慶明大学の考古学研究室から、法隆寺研究の鍵を握る史料が盗まれた。

「もう、これきりにしなければ…」名古屋地検の検事千鳥朱子は、秘めた関係にある服飾MD・郷原の誘いに負け、飛騨へ旅に出かけた。

朝吹和彦は、33歳、独身。四条にある宝石店の店長である。

誰が名付けたか、その男は“悪霊刑事”と呼ばれた。警視庁刑事・妙玄真之を名乗っているが、そんな男は警視庁に在籍しない。

都大路をねり歩く華麗な時代祭の行列。

オブジェのような異様な死体が発見された。この死体が萩原朔太郎の詩さながらに演出されていることに気づいた人物が二人いた。

二十五歳の唐木拓郎は留年を重ねながらも裕福な学生生活を送っていた。

一年ぶりに、美加はすばらしい悦びのときを持った。夫がさっき帰ってきたばかりなのだ―。

下関から新幹線に乗りこんだ男が「あの女にやられた」と叫び、突然の死を遂げた。

匿名の中傷文の執筆にいそしむ偏屈な老人、マフィアにコネがあると称する9歳の悪ガキ、寄る年波に必死の抵抗を試みる美貌の未亡人―。

宝引の辰は千両町ではちょっといい顔の岡っ引。千種の股引に茶弁慶の羽織、帯には十手が突っ込んである。

ここは宇宙の番外地。

映画祭で賑うモスクワのホテルで、4人の男が毒殺される。

新菜(ニーナ)は15歳。少女でもないが、女性でもない微妙な年ごろである。

警視庁警備三課のダメ刑事・安田保重は、窓際族を通りこして“ベランダ刑事”と呼ばれていたが…。

ぼくは13歳。本当なら中学1年なんだけど学校には行ってない。

高校教師・池浦亨の娘で幼児の美保子が誘拐された。身代金要求が4度あったものの、手懸りは掴めなかった。

料亭の奥座敷で、一体の見事な竹人形を前に対峙する4人の男女。

カークは自暴自棄な生活を送っていた。テロで妻子を殺され、それを機にCIAを辞めてしまったのだ。

中江美佐は“ブラウン管が生んだシンデレラ”と言われる程の人気女優だった。

真珠で知られる志摩半島英虞湾に男の他殺死体が浮かんだ。被害者は“悪”が売り物の人気作家袴田啓二郎。

人生の裏面を垣間見た、スーパーの苦情処理係・清掃員・人探し屋・有線放送のなんでも屋・高層ビルのガラス拭き屋…。

江田島の主峰・古鷹山が炎上し、短剣を腹部に突きたてた不審な焼死体が発見された。そして10年―。