本が手の届かないほど遠くにあると思っていたこと。本が母と娘を繋ぐ絆であったこと。

刑期を終え出所して以来自殺願望に取り憑かれているフェリックス・アラールは、小犬のビブを唯一の友としてパリの質素なアパートに暮らしている。

南アルプス山岳救助隊の新人隊員・星野夏実は、相棒の救助犬、ボーダーコリー=メイとともに、北岳にある現地警備派出所に着任した。

青森‐大阪間を走る特急『白鳥』のグリーン車で、実業家の小野木ユミが刺殺される。

アンティークのボタンに陶器、絵葉書に古い結婚式の写真―興味のない人にはただのがらくたでも、蒐集家にはうっとりするような宝の山。

昭和52年夏、一人の女性が密室から消え失せた。

同級生のこばとさんの依頼により、ありすお嬢様は、学園にあらわれた謎の生物の捜査にのりだします。

女子だけが持つ機器「ブリッツ」の効力をいち早く理解し、ゲームの主導権を握った沖田。

競馬評論家・大友隆一が東北の牧場で銃殺された。ともに撃たれたのは、牧場長とサラブレッドの母子・モンパレットとパステル。

きっかけは近所の煙草屋の少女からのSOS。ちっぽけなビリヤード場を経営する二十歳の兄ちゃんが出向いてみると死体が一つ。

武蔵虹北小学校には七不思議が伝わっている。しかし、その七不思議はまだ六つしか伝えられていない。

初めての海外遠征先のフランスで、謎の死に遭遇した「探偵チームKZ」。

悪名高い若き実業家ヴィッキー・ラーイがパーティの席で射殺された。

自分そっくりの娘に人生を乗っ取られていく女優、大金を拾ったことで身分違いの恋に落ちた泥棒、ガンディーに憑依された元官僚、村から盗まれた聖なる石を探す部族民、花嫁を迎えに米国からやって来た青年、そして息子の悪行のせいで政治生命が危うくなった被害者の父親…。

成り行きで家出少女と同居を始めた女子大生ナナミは、友人の死に責任を感じつつ生きる元ヤンのクニコと、おざなりなメールのやり取りを続けていた。

200年前に地球人が移住した惑星、ハーモニー。

4年前、父親の反対を押し切ってヴェトナムに嫁いだ四条彰子が、京介と深春に助けを求めてきた。

息子・伊与太が慕う相手は松前藩主のお屋敷勤めに。一方、弟子の九兵衛には思いもよらぬ縁談が持ち上がる。

南町奉行所同心八巻卯之吉の名を騙り、武芸達者な侍を斬り殺す事件が頻発。

十二年前、敬愛していた姑が失踪した。その日、何があったのか。

史郎のこれまでの人生は、決して恵まれているとはいえなかった。しかし、そんな自分にもやっとツキが回ってきた。

カルチャーセンター学長が謎の男に刺殺された。

東京都内を運行する列車内で、スリと切り裂き事件が相次いで発生した。

代々木公園に女性の全裸絞殺死体が!被害者の体に残された精液は、十日前に新宿・花園神社で起きた殺人事件のものと同じで、十一年前の強姦事件の証拠とも一致した。

「二級天使」「ローン天国」「時間旅行」…。

「医者をなめてるんじゃない?自己満足で患者のそばにいるなんて、信じられない偽善者よ」。美しい信州の情景。

被生活保護者を担当するケースワーカーとして、大津市役所に勤める石坂壮馬。

将来、推理作家になる夢を持った少年・秀介と、刑事になりたくてしょうがない少女・優希。

ニューヨークの怪盗グリフィンに、メトロポリタン美術館が所蔵するゴッホの自画像を盗んでほしいという依頼が舞いこんだ。

軍用有人兵器・機甲兵装の密輸事案を捜査する警視庁特捜部は、北アイルランドのテロ組織IRFによるイギリス高官暗殺計画を察知した。

ライザ・ラードナー、警視庁特捜部付警部。そして元テロリスト。

私立高校・山瀬学園で悪質ないたずら事件が発生する。女性教師の惨殺死体を描いた油絵が、廊下に飾られたのだ。

機動捜査隊・浅草日本堤分駐所のベテラン辰見悟郎は相棒の新米刑事・小沼を残し、管轄外の火葬場にいた。

「オリジナル全国湯けむりかるた」創作コンテストに応募した警視庁捜査一課、志垣警部と和久井刑事の珍コンビ。

結婚して間もない七川小春は、勤めていたブラック企業を辞職した。

岡倉先生は、いはゆる筆を持たない芸術家でありました―。近代日本美術の父・岡倉天心の直筆画が発見されたという。

古い井戸から溢れだす水は“雁木亭”前の小路を水路に変え、月光に照らされ小舟が漕ぎ来る。

秋雨が十日以上も降り続き、食べ物にも事欠く者が出始めた新兵衛長屋では、住人総出の炊き出しが計画された。

2030年9月16日午前6時19分。

2030年9月16日午前6時19分。

雄渾な自然描写とアリバイ・トリック。日本のクロフツと目された戦前本格派の雄による短編を初集成。

火勢が迫る伝馬町牢屋敷から解き放ちとなった曰くつきの重罪人―繁松・お仙・七之丞。

ヒトラーとスターリンの悪魔の盟約から逃れるため、ポーランドを離れ神戸に辿り着いたユダヤ人少年。

原爆が6発落とされた日本。敗戦の絶望の中、国はアメリカ発の不老技術“HAVI”を導入した。

不老不死が実現した社会。

胸に包丁が刺さったまま捨てられていた雛人形、胸に包丁の刺さった黒留袖の老婦人の遺体、雛人形製作会社の女性事務員の轢き逃げ事件…。

“影”本郷康秀を誅殺した総兵衛一行は、上野、越後、越中を経て盛夏の加賀に入った。

元・戦闘機P(ファイターパイロット・29歳)meetsどん詰まりの美人テレビD(ディレクター)。

古手問屋の隠居・九郎右衛門は妻のお民を亡くして以来、生きる張り合いをなくしていた。

「こういうものを描くために作家をやっているんだろう」--上遠野浩平 「ブギーポップ」、「事件」シリーズ、『私と悪魔の100の問答』の人気作家が渾身の力で描く「戦い」と「恋」の物語！ 裏から世界を支配する「統和機構」が製造した戦闘用合成人間の琥依。

川本麻由はかつての恋人によるDVで心に傷を負い、生きることに臆病になっていた。

電力送電線の異常によりイタリアとスウェーデンで突然発生した大停電は、瞬く間に冬のヨーロッパ全域へと拡大した。

一隻の船が無人の惑星に漂着したことからドラマは始まった。

ゴールデンウイーク明けの5月7日、廻谷千瀬は久しぶりに学校へ行こうとしていた。

一人旅中の三浦あや子は田沢湖でベンツに乗った実業家・田代に声をかけられる。

愛と罪の赦しにせまった感動巨編、完結。 大学生になった陽子は偶然実の弟・達哉に出会い、実母・恵子のことを知る。

自殺を図った陽子は、命は助かったものの、自分が不倫の末の子として生まれたことを知り逆に苦悩が深まる。

飢えとマラリア、過酷な山越えのための想像を絶する疲労の中、困難な道を進む兵隊たち。摩耗する心と体。

穂村チカは、憧れの草壁先生の指導のもと、吹奏楽の“甲子園”普門館を夢見る高校2年生。

ルドルフ二世の魔術都市プラハを舞台に、皇帝、ユダヤ人の豪商とその美しい妻らが繰り広げる数奇な物語。

浜松西高校化学部部長・浅倉泉の人生の目標は“努力しないで生きること”。

紅葉の美しい京都、旅行作家の茶屋次郎は取材のため、東福寺を訪れた。

海辺の田舎町で燃え上がる恋とふたりに迫る死の罠―― 100年前の時計とからくり人形の発見が引き起こした謎の組織との激しい闘い――その結果とは!? カリフォルニア北部の海沿いにある人里離れた田舎町スカーギル・コーブにたどり着いたイザベラは調査会社の アシスタ

ドラッグとセックスに溺れ「沈没」した貧乏旅行者に愛用されているバンコクの安宿、ミカドホテル。

二十年前に両親を殺されて以来、世捨て人のように生きてきた真野。

「殺人者の息子」という宿命を背負いながら弁護士となった川上は、かつての父親同様に死刑判決を頑なに望む被告の弁護を手伝うことに。

1917年、バルセロナ。17歳のダビッドは、雑用係を務めていた新聞社から、短篇を書くチャンスを与えられた。

ダビッドが契約していた出版社が放火されて経営者が亡くなり、刑事にマークされる生活が始まる。

高知・海晃学院高校は野球の名門校として知られ、三年生のピッチャー・高橋武蔵はマスコミからも注目されていた。

バブル期に大銀行から出向し、専門商社社長になった高卒の男。その城に居座るには結果を出し続けるしかなかった。

突然崩壊した校舎に残された生徒達に救いの手は…! ? 『屋上ミサイル』の「このミス」大賞作家が極限状況の青春を描く感動のミステリー。

片田舎で、特にやりたいこともなくて、成績もよくなくて、モテない高校生。

明治三九年、台湾原住民の査察を終え、郷里の遠野に戻っていた人類学者・伊能嘉矩は、天ヶ森近くの熊野神社で、マラリヤの発作を起こして倒れる。

父親の秘密を見つけた女子高生の日記「トロフィー」、母の死を引きずる43歳独身男性の日記「道化師」、姉妹で同居している結婚を控えた姉の日記「サムシング・ブルー」、熟年夫婦の日常を記した夫の日記「夫婦」。

全焼したアパートから1体の焼死体が発見され、放火殺人事件として捜査が開始された。

二十三歳の美術教師・岡里菜は、初めて受け持った中学校で耳にするはずのない声を聞く。

謎解き専門の探偵社。所長の古谷と助手の井上が持ち込まれる軽い謎から、奇怪な謎まで鮮やかに解き明かすシリーズ第二弾。

隣国を次々に従え、世界帝国への道をひた走る隋帝国。その矛先は琉球、そして朝鮮半島へと向けられた。

夜鷹稼業のおてつは、今は別に生活をおくる事となった我が子・貞吉と暮らす為に、必死に金を貯めていた。

「孤独だからいいんだ。孤独だからこそ速くなれる」。

江戸の下屋敷におわす藩主の愛妾和泉ノ方。閉ざされた書物蔵で御広敷番が絶命した。

「浮気相手に失恋したオトン慰安のため」、家族旅行に出発した斧田家。

八月十五日、大江山捕虜収容所から、日系二世の通訳・木島が戦犯逮捕を恐れ逃走した。

白昼堂々、議員会館から盗み出された闇献金一億円。犯人は伝説の極道、“人斬り秀”こと花田秀次。

警視庁捜査一課の宇田川は現場で発砲されるが、突然現れた公安所属の同期の蘇我に救われる。

史上初!五篇すべて芥川賞候補作!怒り、悲しみ、喜び、涙する。ここに舞城文学のすべてがある。

探偵チーム「KZ」のリーダーの若武がブチあげたこの夏の目標は、ずばり、海外遠征をし、世界的に認められること!海外なんてゼッタイ無理!と思った彩でしたが、若武の天才的な策略のおかげでフランス行きが実現。

1986年10月に起きた“六軒島大量殺人事件”。

「奇跡は起こるよ」 夜空を見上げると一面の花。地面には屍体の山。

八代将軍となった徳川吉宗の登用で御広敷用人となった水城聡四郎。

深夜の公園、デートを楽しむ男女の眼前に瀕死の女性が空から降って来た!「アクマ」と呟き、間もなく女性は死亡。

カフェ“こむぎ”は、早朝オープンの人気店だ。

神奈川県内で発生した警官射殺事件。被害者も、容疑者も同じ神奈川県警捜査四課所属。

敗戦の夏、異端の石油会社「国岡商店」を率いる国岡鐵造は、なにもかも失い、残ったのは借金のみ。

敗戦後、日本の石油エネルギーを牛耳ったのは、巨大国際石油資本「メジャー」たちだった。

香納諒一氏の人気警察小説「K・S・P(歌舞伎町特別分署)」シリーズの第4弾。銃撃戦、知能戦ともにパワーアップ。

「トンネル」……いつも乗り慣れた列車だが、気づくともうずいぶんトンネルに入ったまま。不審に思って車掌を探すと…。

日頃から反目し合う二つの警察署、中央署と南支署。

明日から夏休み。だが、玉木リカの気持ちは晴れない。

五輪を目指した石本はある事件をきっかけに公安警察“さくら銃殺隊”の狙撃手へと変貌していく。