(短編集)
探偵ダゴベルトの功績と冒険
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Detektiv Dagoberts Taten Und Abenteuer(1910ー1912) 「探偵ダゴベルト」と聞いて、大昔 創元推理文庫の「ウインター殺人事件」巻末で目にした名前をすぐ思い出した私の記憶力はすばらしい。ヴァン・ダインの推理小説論に取り上げられた夥しい未訳作家の作品が、この何年かで少しずつ訳出されるようになっていますが、文庫という形でその中の一人がお目見えするとは思いもよりませんでした。 ほぼすべての短編が友人のグルムバッハ夫妻(特に夫人)にせがまれてダゴベルトが開陳する自慢話の体裁をとっており、その訳題も、「上等の葉巻」だ、「大粒のルビー」だ、「公使夫人の首飾り」だ、と有閑階級のぜいたく品にまつわる懐かしさあふれるもの。(原題が併記されないのは不親切) 100年前の東欧の社交界の異世界めいた雰囲気を味わえます。 | ||||
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「ホームズのライバル」のひとりであるダゴベルトものの短編集。 グロラーはハンガリー出身で、ウィーンで活躍した小説家。ダゴベルトは、1910-14年に6冊18篇で活躍した名探偵で、今回はそこから「上等の葉巻」「大粒のルビー」「恐ろしい手紙」「特別な事件」「ダゴベルト休暇中の仕事」「ある逮捕」「公使夫人の首飾り」「首相邸のレセプション」「ダゴベルトの不本意な旅」の9篇を日本独自に編んでいる。すべて初訳。 だいたいにおいて、ウィーンの上流階級が舞台になっており、そこで起こるちょっとした醜聞、窃盗、詐欺などが、有閑紳士たるダゴベルトによって鮮やかに解き明かされていく。 いかにも名探偵といった姿が魅力的だ。 しかし、けっして表沙汰にせず、真相も闇から闇へと、というあたりは、いかにもウィーンっぽい……。 文章は非常になめらか。ユーモアも効いている。 | ||||
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帝国末期のオーストリアの都ウイーンを舞台にした短編ミステリー集。 素人探偵のダゴベルトは上流階級に属し、友人夫婦に探偵譚を語るという形式。本格ではないです。 ダゴベルトは、しばしば経験に裏打ちされた直観によって、警察との関係で手に入る情報を使って、真実にせまります。何より、この作品の魅力はダゴベルトの上品さ。「初歩だよ」などと友人を小馬鹿にする某名探偵とは異なり、優雅なせりふまわしで、謙遜して語ります。大人のテイストという感じです。 | ||||
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整然とした論理。好事家探偵ダゴベルト・トロストラーが紹介されています。 観察と既存のデータと社交性に長けた振舞いとが、一種独特な味わいを生み出しています。 普段の事件解決の内容は、友人夫妻との晩餐の場で公表されます。 上流階級の家庭の中での秘密の守られる場での謎解きです。 ホームズらのスタイルとはまた異なったドイツ、オーストリア、スイス、ハンガリーといった文化圏の登場です。 実に面白い。 | ||||
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20世紀初頭のウィーンを舞台にした探偵小説。名探偵ダゴベルトの活躍が、主にダゴベルト自身によって語られるという形式だ。グロラーは初読、と思いきや、巻末解説にて、江戸川乱歩の世界短編傑作集2に収録されていることが判明。(後ほど再読。) さて主人公たるダゴベルトだが、あまり若い描写ではないが、頭脳明晰、行動力抜群、自らの地位や知己の力を借りての情報収集でもって事件を穏便に解決するという、かなりのスーパーマン探偵だ。様々な事件が勃発するも、たいがいはウィーンの上流社交界に関連しており、事件をスキャンダルにしないよう最大限の努力が払われ、結果ダゴベルトは成功する、という話が主体だ。その活躍ぶりはあくまで「優雅」で、探偵というよりも、ややヒーロー小説に近いかもしれない。 レギュラー登場人物たちにより作品中で交わされる会話の数々がいちいちユーモア満載であったり、話の最後に犯罪者の処分をどうするかといったあたりがアルセーヌルパン調であったり、ストーリ自体に非常にウィットにとんだ描写が多いのが特徴であるといえる。翻訳もなかなかよいのだろう、かなりさくさく楽しく読めること請け合いだ。ちょっとした掘り出し物という感じである。 | ||||
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