大学に助手として勤務する香坂啓介は、先輩・佐倉雅幸の一人娘・五歳の真奈佳に亡くなった妹の面影を重ねて可愛がっていた。

三人の少年によって、ひとり娘を惨殺された母親は、娘の無念と悲しみを晴らすため、会社を辞して、地裁での意見陳述に全てを賭けた。

どことも知れぬ山奥に「水光舎」は建っている。特別能力期待生と呼ばれる中高生が、各々1年の1季節だけ過ごす寄宿舎だ。

京・高瀬川のほとりに立つ旅籠の柏屋は、主の惣左衛門と伊勢夫婦に加え、父親が濡れ衣をきせられて逐電、母親も非業の死をとげ、惣左衛門の養女となった娘・お鶴が切り盛りしている。

共働きで小学生の娘を育てながら、人気女性誌の副編集長を務める七瀬和美、37歳。

時は藤原道長が権勢を誇る平安時代。若き仏師・定朝はその才能を早くも発揮していた。

将軍家綱のお髷番にして寵臣深室賢治郎は 館林徳川家の黒鍬者に襲われるが、返り討ち に。

5億4000万年前、突如として生物の「門」がすべて出そろうカンブリア爆発が起こった。

女子高吹奏楽部の生徒たちが、放課後の練習中に一斉に姿を消した! 生徒たちが気がつくと、そこは現実社会とは似て非なる、ある法則に乗っ取られた謎の孤島だった――!?

大学生の遠近綸人は気になる美少女、青河幸の気を引くために「謎」追う。

東京の山間部、タンポポの咲き誇る廃牧場のサイロで、空中で刺殺されたとしか思えない異様な死体が発見された。

八代将軍・徳川吉宗と尾張藩主・徳川宗春の対立が水面下で繰り広げられる元文の世。

港の見える丘公園・あけぼの子どもの森公園・石神井公園・航空記念公園、そこでしか起こりえない、四つのちいさな奇跡。

松前藩の若君に見初められ、側室に望まれた茜。一方、絵師になるべく修業中の伊与太は、葛飾北斎と出会い―。

二人の同級生の死。マスコミによる偏向報道。

いよいよ動き出した「学校内裁判」。検事となった藤野涼子は、大出俊次の“殺人”を立証するため、関係者への聴取に奔走する。

リストラ面接官・村上真介の今度の相手は、航空会社の勝ち組CA、楽器メーカーでくすぶる元バンドマン、ファミレスの超優秀店長、おまけに、破綻した証券会社のOBたち。

ねぇ、私を殺せる? 背徳の新伝奇ミステリ。初夏。

統括診断部。天医会総合病院に設立されたこの特別部門には、各科で「診断困難」と判断された患者が集められる。

百合の花言葉は、純潔。そして、受胎告知──。

開国から十年。貿易の激化で北関東の民は困窮していた。

大学卒業後、地元で働いていた紗耶加は、やりがいを見つけられず息苦しい毎日を過ごすなか、思いきって東京に行くことを決心する。

ここにヒーローはいない。さあ、君の出番だ。

植物性吸血鬼バンブーとの許されぬ友情物語 竹から生まれた吸血種族バンブー。

2児殺害事件発生!犯人は、消息不明の母親か?若手記者・南が新聞記者の矜持と己の野心を懸けて奔走する!現代社会を浮き彫りにする、渾身の書き下ろし事件小説。

頻発する不祥事に対応するため警察トップが採用したのは、アメリカから来た第三者機関「リスクヘッジ社」だった。

神様のような清廉潔白な教師、坪井誠造が逝去した。

手足がひょろりと長く、吹けば飛ぶような体躯の御薬園同心、水上草介。名は体とついた綽名が「水草どの」。

ひょんなことから、三億円を盗み、分け合うことになった男女五人。共犯関係の彼らは、しかし互いの名前さえ知らない―。

ニューギニアから復員してきた金田一耕助の探偵事務所に、没落の一途を辿る名門・柳條家の息子月光が相談にやってきた。

浅見光彦は、気鋭の美人ピアニスト三郷夕鶴から相談を持ちかけられる。

中毒死事件で店を畳んだふぐ料理店。

江戸川区内の交番に勤務する山中のモットーは、地元の住民と仲良くすること。

1971年。スペインとフランスの国境地帯バスク。

2005年。

作家の成田は轢き逃げで息子を失い、続けて妻に自殺されてしまう。

偽りの終末世界で繰り広げられるリアルな"偽装"サスペンス! 「世界はゾンビに汚染された」 ゾンビの襲撃から逃れるため、真鍋和也と恋人の深雪たちは街外れのホームセンターに立て籠もっていた。

池袋署管内で、病院勤務のソーシャルワーカーが殺された。

ご縁を結ぶうさぎと青年の心温まる物語、ライバル(?)も登場の第2巻です。

「既に現われているんだよ、静湖の運命の人は」飲み友達・繁蔵のよく当たる占いを胸に留めつつ、平戸藩の元藩主・松浦静山の娘・静湖姫は、独り身のままもうすぐ三十二歳。

ノルウェーの研究都市でFBI捜査官・ビルは不可思議な事件に遭遇。屋敷の主人は氷漬けの密室で凍死していた。

仏滞在中の黒猫は、恩師の依頼でイタリアにある〈遡行する塔〉の調査に向かう。一方、付き人は学会参加のため渡英することに。

はるか江戸時代の寛政年間に“守護六家”から分かれた“芳輝一派”。

ある総合商社のお荷物部署。毎夜経費で飲み食いを繰り返すという噂から、人は彼らを「グルメ課」と呼ぶ…。

日本に西洋文明の波が押し寄せる中、谷崎は陰翳によって生かされる美しさこそ「日本の美」であると説いた。

日本最大の歓楽街・新宿歌舞伎町。そこに、全裸の男女を凌辱し、惨殺することに快感を得る謎の男がいた。

強大な帝国・東乎瑠にのまれていく故郷を守るため、絶望的な戦いを繰り広げた戦士団“独角”。

不思議な犬たちと出会ってから、その身に異変が起きていたヴァン。

道案内殺しの河童の六を追って梅雨の相州路を下る十兵衛だが、鳴らない鐘に気を取られて、取り逃がす。

拝み屋を営む著者が、これまで一度も最後まで語ることも記録に残すことも許されなかった、忌まわしき怪異譚をここに開陳。

拝み屋を営む著者が、これまで一度も最後まで語ることも記録に残すことも許されなかった、忌まわしき怪異譚をここに開陳。

見知らぬ女性からの留守電、真実を告げる椿の花、不穏に響く野鳥の声…ささいなことから平和な日常が暗転し、足元に死の陥穽が開く。

撮影時点の四年前に亡くなっていた同級生が写りこんだ古い写真。

皇居周辺でジョギングを楽しむ女性が立て続けに襲われる。

本所五間堀の「鳳来堂」は、父親が営んでいた古道具屋を、息子の長五郎が居酒見世として再開した“夜鳴きめし屋”。

あなたの旅、代行します!売れない崖っぷちアラサータレント“おかえり”こと丘えりか。

“私、とっても幸せなのに――こんなの、全部嘘だって思ってる” 忍野扇との戦いを終え、直江津高校をとうとう卒業した翌朝。

本格ミステリーの天敵、降臨! この男、事件を解決する気がまったくない。

ソマリアの国境付近で、墜落ヘリの捜索救助にあたっていた陸上自衛隊第一空挺団の精鋭たち。

四国の森の奥深く、時の権力から独立した一つのユートピアがつくり出される。

水資源利権の闇に立ち向かう、人生の苦みを知る大人の意地と恋 心に傷を負い失踪した浄水技術研究者。

10年前の台風の日、秘密基地で起きたこと。

警察組織に紛れ込んだ「潜入者」の罠にかかり、公安を追われた元エース。

妾屋を支配下に入れて復権を狙う吉原惣名主。欲に駆られたその姿は、まさに悪鬼。

株式公開を目指せ、その後で株を売れ。かつての地上げと同じ方程式がそこにある―。

警察学校での成績が同点で一位だった、戸柏耕史と陶山史香。彼らは卒配後も手柄を争い出世をしていくが――。

わかば銀行から契約社員・梅澤梨花(41歳)が1億円を横領した。梨花は海外へ逃亡する。

首なし死体として発見された美人女子大生、菅野香織。彼女の死と殺害方法は、ミステリ小説の中で何故か予告されていた。

安藤直樹は冷たく表情のない若者。三人目の女子大生・首なし死体が見つかっても動揺せず、「これは俺の事件だ」とのたまう。

全身をグレイ一色につつんだ異色の名探偵・幽霊紳士が事件関係者の前に現われた時、謎は解き明かされる―どんでん返しの趣向に満ちた全12話で構成される『幽霊紳士』。

社伝を奪い逃走中の諒司から呼び出しを受けた竜之介は、一人、出雲へ。

“あるべきものを、あるべき場所に”が信条の怪盗グリフィンに、ニューヨークのメトロポリタン美術館にある贋作のゴッホを、本物とすり替えてほしいという奇妙な依頼が。

7人の江戸川乱歩賞作家への挑戦状。「2013年9月7日正午。

護送車が襲われ、五人の受刑囚が脱走した日、シングルマザーの早苗は記憶喪失の青年・修二と出逢う。

雪の桜田門外が鮮血で染まる。大老井伊直弼の急死で外交の行方は。

大規模な都市開発プロジェクトに携わる爽香は、慣れない交渉に苦戦気味。

「白鳥の」―製菓業界紙の社長が刺殺された新潟県新津のホテルの床には血文字が遺されていた!死体を発見したのは取材に同行した浅見光彦。

殺人傷害事件で服役していた真壁が出所した。

警察学校を卒業し、ある所轄署に配属となった新人刑事の梶原は、管内で起きた心中事件の現場に向かう。

弁舌巧みな爽やかイケメン、でも天然な世襲政治家・翔太郎が、都知事選に立候補すると言い出した!真面目で融通が利かない秘書・雲井は、翔太郎のために奔走し、妨害工作を退け、彼は都知事に当選する。

警視庁捜査二課。殺人などの凶悪事件を担当する捜査一課とは違い、横領や詐欺といった狡猾な知能犯と対峙する。

謎解きも恋も、昼休み一本勝負!? 阿久津麗子(彼氏募集中)と、天野ゆいか(ミステリマニア)は、大仏ホーム経理部に所属するOL。

抗いがたい力によって掏摸を続ける男が掏摸集団にスカウトされる。そこで出会う個性豊かな人間たちとは…「指」。

本所五間堀の「鳳来堂」は、父親が営んでいた古道具屋を、息子の長五郎が居酒見世として再開した“夜鳴きめし屋”。

夏目影二郎の住む長屋に、国定忠治の使いという男が現われた。

将軍の御社参を前に緊迫する日光で、死んだはずの国定忠治が目撃された。

北区十条で起きた一家四人殺害事件。

殺人罪で六年の刑期を終えた小早川恵太が熱海に帰ってきた。

時は中世―王族と貴族が覇権を争う絶対階級のこの世界では、身体に刻まれた烙印によって主従が決まるという残酷な理が存在する。

コンサルティング探偵シャーロック・ホームズの相棒の医師ジョン・ワトソンは、今日もシャーロックが依頼人の素性を一瞥で当てるのを小気味よく見ていた。

IT企業ジェイ・プロトコルの中井優一は、東南アジアを中心に交通系ICカードの販売に携わっていた。

どの藩の経済も傾いてきた寛延三年、藩札掛となった奥脇抄一郎は命を賭すにたる御勤めと確信。

不快なマラソンランナーたち、最終学歴「中卒」に込められた思い、某テレビ番組の怒りの降板劇、友人との取っ組み合い――。

2013年7月の1巻目刊行以来、「心から泣いて笑った」「今まで出会った小説でナンバー1です」と読者の大反響を得ている『本所おけら長屋』シリーズ。

息子と妻を喪い、警察を追われて荒れた生活を送る鬼束は、仁科英雄・大樹というヤクザの兄弟から、謎の殺し屋「ミスター」を捜す仕事を請け負う。

平凡な会社員鈴井伸夫のもとに、幼なじみと称する女が現れた。

東京都葛飾区在住の資産家老人・有村礼次郎が突然失踪した。

K美を殺してやりたい―呪いの絵馬を出雲大社に掲げた堀井恵が殺された。ジョギング中に轢き逃げされたのだ。

傷心の元暴走族ヘッドが、言葉を失った5歳の少女と逃避行―星屑のようなささやかな僕たちの光。