「たいへん遺憾ながら、美しく生まれてしまった」川村七竃は、群がる男達を軽蔑し、鉄道模型と幼馴染みの雪風だけを友として孤高の青春を送っていた。

とある事情から逃亡者となった“ぼく”こと巣篭カナは、逃げ込んだダストシュートの中で全裸の美少女・白雪を発見する。

その日、兄とあたしは、必死に山を登っていた。見つけたくない「あるもの」を見つけてしまうために。

東京・六本木、廃校になった小学校で夜毎繰り広げられる非合法ガールファイト、集う奇妙な客たち、どこか壊れた、でも真摯で純な女の子たち。

「山の民」に置き去られた赤ん坊。

優雅だが、どこかうらぶれた男、一見、おとなしそうな若い女、アパートの押入れから漂う、罪の異臭。

美しい娼婦の四姉妹が遺したもの

望むことは、罪ですか？　誰もが顔見知りの小さな町で盗みを繰り返す友達のお母さん、結婚をせっつく田舎体質にうんざりしている女の周囲で続くボヤ、出会い系サイトで知り合ったＤＶ男との逃避行──。

「あの日、あの瞬間がすべて。時間よ、止まれ」あたし、月夜は18歳。

一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者」。

あなたとは、この世の果てまでいっしょよ。呪いのように。

部屋に麻薬のカケラを残し失踪した加奈子。その行方を追う、元刑事で父親の藤島。

誰もが不安を抱えて歩き続ける、未来への“道”。子どもが感じる無力感、青春の生きにくさ、幼さゆえの不器用…。

わかば銀行から契約社員・梅澤梨花(41歳)が1億円を横領した。梨花は海外へ逃亡する。

中国の山奥からきた吸血種族バンブーは人間そっくりだが若い姿のまま歳を取らない。

恋人から投稿ヌード写真撮影に誘われた女性店員、「人格者だが不能」の貧乏寺住職の妻、舅との同居で夫と肌を合わせる時間がない専業主婦、親に家出された女子高生と、妻の浮気に耐える高校教師、働かない十歳年下の夫を持つホテルの清掃係の女性、ホテル経営者も複雑な事情を

本の街・神保町を舞台にした極上サスペンス 四十過ぎの翻訳家・吉野解は、かつて自分が下宿していた古本屋の二階で謎の美女、白井沙漠と出会う。

謎と浪漫の読書俱楽部に貴方もいかが? 東京、山の手に広々とした敷地を誇る名門女学校「聖マリアナ学園」。

「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが…。

人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだーー あの事件から10年。

前世紀初頭、ヨーロッパの小国ソヴュール。

帝都に忍び寄る不穏な足音。ルンペン、ブッポウソウ、ドッペルゲンガー…。

聖者なのか、偽善者か?「悼む人」は誰ですか。

鎌倉で小説家の父と暮らす少女・荒野。「好き」ってどういうことか、まだよくわからない。

専業主婦の小夜子は、ベンチャー企業の女社長、葵にスカウトされ、ハウスクリーニングの仕事を始めるが…。

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。

東海道を西へ西へ、山を分け入った先の寂しい土地、鳥取県赤珠村。

一人の男を巡る妻と愛人の執念の争いを描いたブラックな話から、読書クラブに在籍する高校生の悩みを描いた日常ミステリー、大学生の恋愛のはじまりと終わりを描いた青春小説、山の上ホテルを舞台にした伝奇小説、酔いつぶれた三十路の女の人生をめぐる話、少年のひと夏の冒険

雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。

「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。

自分以外の人間が“ロボット”に見えるという紫色の瞳を持った中学生・毬井ゆかり。

少し遅れた時計を好んで使った恋人が、六年前に死んだ。

2021年2月、7年ぶりに声を聞く母からの電話で父の危篤を知らされた小説家の「わたし」は、最期を看取るために、コロナ禍下の鳥取に帰省する。

【アメリカ探偵作家クラブ賞（エドガー賞）最優秀長篇賞／英国推理作家協会賞スティール・ダガー賞／バリー賞最優秀長篇賞／全米図書館協会アレックス賞】　 けっして動かないよう考え抜かれた金属の部品の数々。

なぜ、吉原一の花魁葛城は、忽然と姿を消したのか？　遣手、幇間、女衒ーー人々の口から語られる廓の表と裏。

偉大なるスター、キング・オブ・ポップが51歳で急逝した。

かわいいかわいい由美子ちゃんセンセ。こどもみたいな、ばかな大人。

西暦1627年、ドイツ―魔女狩りの苛烈な嵐が吹き荒れるレンスの町で、10歳の少女マリーは“アンチ・キリスト”に出会った…。

添木田蓮と楓は事故で母を失い、継父と三人で暮らしている。

ある一家で見つかった「ユリゴコロ」と題された4冊のノート。それは殺人に取り憑かれた人間の生々しい告白文だった。

NYに到着後、一弥の姉・瑠璃の家に身を寄せたヴィクトリカと一弥。

猫は戻り、涸れた井戸に水が溢れ、綿谷昇との対決が迫る。壮烈な終焉を迎える完結編。

等身大の女性を描く、第126回直木賞受賞作。

伏―人であって人でなく、犬の血

遠い海を越え、ついに辿り着いた新大陸で巻き込まれたのは、新世界の成功を象徴する高層タワーで起きた爆破事件! そのとき、タワー最上階のヴィクトリカと、地下の一弥は――! ?大人気ミステリ新シリーズ、第二弾!

「今から、俺たちの学年の生徒が一人、死ぬ。―自殺、するんだ」「誰が、自殺なんて」「それが―きちんと覚えてないんだ。

ぼくに与えられた使命、それは勝利のためにエースに尽くすこと―。

キスカ島に残された四頭の軍用犬北・正勇・勝・エクスプロージョン。

どうして恋に落ちたとき、人はそれを恋だと分かるのだろう。

新天地ニューヨーク。一弥は新聞社で働きヴィクトリカは探偵事務所を構えた。

誰も“透明な存在”になんかさせない。“幸せそうな若い女”を狙って刺され、ＳＮＳから消えた優里亜。

新大陸に到着した早々、難事件を次々解決したヴィクトリカと一弥。開業したグレイウルフ探偵社には早速、依頼人が殺到。

東京のはずれに位置する‘まほろ市’の駅前にある便利屋「多田便利軒」に舞いこむ依頼はどこかきな臭い。

1958年の夏。

引っ越してきたアパートで出会ったのは、悪魔めいた印象の長身の青年。

「帰りたい」と少年は強く願った。「一緒に」と少女は強く思った。