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少女には向かない職業
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少女には向かない職業の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.02pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全47件 1~20 1/3ページ
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中学二年生の一年間で、あたし、大西葵十三歳は、人をふたり殺した。 このショッキングな書き出しから始まる物語は、ミステリでありながら青春小説でもある。そしてジャンルは、ガール・ミーツ・ガールだ。 主人公であり、小説の語り手でもある「大西葵」は学校では友だちにひょうきんにふるまっているが、家庭では義父の暴力と実母の無関心に心を痛めている。そんな葵は、中学二年生の夏休み、学校では眼鏡をかけたおとなしいクラスメイトの「宮乃下静香」が学校以外ではゴシックロリータに身を包んだミステリ好きの少女だと知る。 舞台は山口県下関市の沖合の島。少女二人を包んでいる閉塞感。とても残念なことに、ストーリーは書き出しのまま進む。読んでいてとても苦しい気持ちになる。ただ、二人の少女はどこか明るく、そしてどこか愚かだ。それが魅力的にまぶしく感じられるがゆえに、不幸になってほしくない、と念じつつもやはり悲劇に陥ってくる。 この本も中学生や高校生のときに読んでいたら、ある人によっては人生の宝物のような一冊になっていたと思う。「リアリティがない」と断じるのは簡単だけど、「中学生のリアリティってこんなもんじゃない」という問いかけでもあるだろう。 こういう「少女の語り口」で描かれる小説は「ちょっとすべってるなあ」と感じてしまうことがあるけど、桜庭一樹の「少女口調」にはすばらしいものがあった。 | ||||
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たぶん考え方が変わるよね ファンとしても大好きな桜庭一樹らしさがたっぷりだし なぜ桜庭一樹は「少女」を描くのがこんなにうますぎるのだろうか | ||||
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最後の主人公の言葉の後にどうなってしまうのか、わからないもどかしさを抱えたまま終わりました。 | ||||
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家庭にトラブルを抱える主人公は,ミステリアスなクラスメートに付き合うようになり, トラブルの元である義父を手にかけてしまう. その協力の見返りにもう1つの殺人を共用されるが・・・. 主人公の義父への憎悪と,それを友人たちに知られたくないという その年代特有の心理にリアリティがある. 死んでほしいという願望と,未必の故意で殺してしまうプロセスは読み応えがある. 一方,後半部分はやや真相が透けて見えてしまい驚きは少ない. ミステリーらしいどんでん返しを狙うより, 主人公の贖罪意識や共犯者から追い詰められる心理を描いたほうが よかったような気がする. | ||||
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内容に関しては別のレビューを参考にしてください。 kindle版では解説がついていないので残念でした。 買う前にわかるようにしてもらえると有難いです。 解説込みで読みたい方は文庫版をお勧めします。 | ||||
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”少女”、という言葉で、つい、守るべき存在、か弱い存在を想像しますが、桜庭さんの作品の少女たちは、いつも、心から血を流して戦っている。それを代表するような作品だと思います。 | ||||
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たんたんとしたライトな絶望感。 状況は酷いんだけど、そう感じないのが、いいのか悪いのかわからないけど、超高速で読んで、読後感も悪くない。 | ||||
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主人公 : 大西葵という人物は 純粋で(ちょっと無能で)、本当にイイ奴だと思う 反対に、決して両親がイイ奴ではないのに 父親に対しては、ただただ耐えて 母親に対しては、口調から激しい嫌悪感を感じないし 友達と群れると、ムードメーカー的存在なのに その中でも、荒波を立てない様、常に気を遣っている そんなイイ奴が、本当にツいてないのだ まず、問題のある家庭であることを筆頭に バイト代を父親に盗まれたり 颯太と付き合ってると勘違いされ、友人とギクシャクしたり なんだかなぁ、、と思うことばかり起こる しかし、それでも必ず"救い"が描かれてるという点が 僕は、この本の好きなとこなのである それは、颯太のさりげない気遣いだったり 優しい雰囲気の警察官だったり 結局は、母親の愛情を感じられたり そして、ラストの 静香に疑惑を持った葵だったが 結局は、その静香に『すごいでしょ』と賞賛されるトコだったり するのだが、もしラストに 葵が静香に、本当に裏切られていたのなら 僕は、この小説が好きでなかったと思う 著者の、葵に対する愛情、が感じられるのが好きなのだ もしもこれが、冷酷な著者だったなら ラストに裏切りを持ってくる可能性もあったと思うし 結局は、殺人を白状してしまう葵なのだが 白状したことによって救われた、と僕は願いたい | ||||
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桜庭さんの最近の作品より、さっぱりとしていて読みやすかったです。 山口県下関市にある島の少年少女たちが標準語でしゃべっていたり、 やけに垢抜けていたりするのは違和感がありましたが、 この辺はライトノベルを書いていた頃の名残なのかな。 私はライトノベルはほとんど読まないので、よくわかりませんが、 それを含めて、最近の作品のような深さはないのだけれど、 そのさっぱりの中にも多感な少女期の心情がうまく出ていて、 けっこう感情移入して読めました。 | ||||
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少女が殺人を犯してしまうという設定に惹かれて読んでみた。 その動機となった現代社会が抱える不況や孤独といった悩み。 罪を犯してしまう少女が出てきてもおかしくないと思えてしまう。 ありありとした現実感を伴った世界観は評価すべき点。 だが、250頁しかないので、二つの殺人事件が描かれるが、二つとも中途半端になっている。 もう少し少女の葛藤や登場人物との絡みが欲しかった。 | ||||
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最初の一文でぐっとつかまれます。 その荒々しさとふくれあがる興味に。 中学二年生の2人の少女は戦っている。 戦いはきっとまだ終わってはいない。 その行為は稚拙で無様で切なくて懐かしい思いがわき上がる。 どこにも行くことのできない自己完結した世界の中で、 友達をあんな風に信頼していた頃があったなと思いました。 少女の一人称ということで文体は軽いけど、 その軽さとテーマの重さがいい対比になっています。 | ||||
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以前からレビューなどを見てこの人の本を読むなら≪少女には向かない職業≫からと決めていました。 中学校二年生という、自分も多感であった時期を思い出しながら読み進めました。 家ではおとなしく外ではみんなを笑わせるひょうきん者。あーこんな子沢山いるんだろうなあと思えますね。 題名からは想像のつかない殺人中学女子のお話しだったんですね。 面白かったです。 主人公葵に激しく同情しつつろくでもない葵の母親にも自分を重ねてみたり いろいろ考えさせられる一冊でした。 | ||||
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女子中学生であるヒロインが、不幸同志の友達と共謀して犯した殺人を、自分視点で語っている。 ストーリー自体はごく普通で、ヒロインの境遇と罪に直接的な共感はありようもないが、詩のような感覚的な文体で綴っており、 思春期特有の得体の知れない湧き出でる不安が滲み出ていて「ああ、こんな感覚があったかもな」と思い起こして気楽に読むのが吉だと思う。 | ||||
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もっとうまく生きればいいのに。でもまだそれが出来ない年齢なんだね。 ままならない苛立ちが伝わってきた。 あまりに不器用で、終わり方も暗くて、読んでいて気が重くなった。 感情移入したがゆえに、どうにかならないものかとイライラした。 10代の頃に読んでいれば、もっと共感できたんだろうなー | ||||
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「リアリティーが無い」と評する人にとっての「リアル」とは、想定外のことが起きない世界のことではないのか。 この著者に欠けているのは、現実感覚ではない。想定外のことを考えまいとする無意識の抑制だ。 うまくいくはずのない稚拙な段取りで人が死んでしまうノンフィクションは珍しくもなんともない。 一つのドンデン返しで着地するかと思ったら、もう一度ひっくり返し、さらにひねりを加えて着地する、終盤のジェットコースター的展開を非現実的に感じるのも、無意識の抑制に過ぎない。 主人公の少女が生きている、その一点でリアリティの保証は十分だ。 | ||||
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2009.8 一気に読み終えました。 最後が少し納得ならず・・ | ||||
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中学二年生の一年間で、主人公は人をふたり殺めた。少女の魂には向かない職業…。張りつめていた糸が或るきっかけによって切れてしまうような印象を受けました。盛り上がりに欠けたまま物語は終幕を迎えます。 「子供は我慢しすぎて、死んでしまった。我慢と秘密が同居する罪は、その子供を滅ぼす。だから、我慢しすぎないほうがいいってことだよ」 | ||||
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中学二年生の一年間で、主人公は人をふたり殺めた。少女の魂には向かない職業…。張りつめていた糸が或るきっかけによって切れてしまうような印象を受けました。盛り上がりに欠けたまま物語は終幕を迎えます。 「子供は我慢しすぎて、死んでしまった。我慢と秘密が同居する罪は、その子供を滅ぼす。だから、我慢しすぎないほうがいいってことだよ」 | ||||
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日常に潜む闇に限界まで追い詰められた少女二人。 わかってくれない大人たち、ささいな行き違いで遠ざかっていく子どもたち― かつてこの少女たちと同じ年だった頃の記憶をまだ覚えている人には、この物語は心に重くのしかかるでしょう。 最後の投げ出したような終わり方。この少女二人は大人にはなれずに消滅していくようなことを暗示しているようでなりません。 あと、あのお兄さんが悪だと知った時の哀しさといったら……。 いずれにせよ、読後感は決していいものではない話ですが、私たちの心の中にあった大人への何ともいえない激情を揺り動かす“何か”を持った物語だと思いました。 | ||||
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日常に潜む闇に限界まで追い詰められた少女二人。 わかってくれない大人たち、ささいな行き違いで遠ざかっていく子どもたち― かつてこの少女たちと同じ年だった頃の記憶をまだ覚えている人には、この物語は心に重くのしかかるでしょう。 最後の投げ出したような終わり方。この少女二人は大人にはなれずに消滅していくようなことを暗示しているようでなりません。 あと、あのお兄さんが悪だと知った時の哀しさといったら……。 いずれにせよ、読後感は決していいものではない話ですが、私たちの心の中にあった大人への何ともいえない激情を揺り動かす“何か”を持った物語だと思いました。 | ||||
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