少女を埋める
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あらすじ
2021年2月、7年ぶりに声を聞く母からの電話で父の危篤を知らされた小説家の「わたし」は、最期を看取るために、コロナ禍下の鳥取に帰省する。なぜ、わたしの家族は解体したのだろうか?――長年のわだかまりを抱えながら母を支えて父を弔う日々を通じて、わたしは母と父のあいだに確実にあった愛情に初めて気づく。しかし、故郷には長くは留まれない。そう、ここは「りこうに生まれてしまった」少女にとっては、複雑で難しい、因習的な不文律に縛られた土地だ。異端分子として、何度地中に埋められようとしても、理屈と正論を命綱になんとかして穴から這い上がり続けた少女は東京に逃れ、そこで小説家になったのだ――。「文學界」掲載時から話題を呼んだ自伝的小説「少女を埋める」と、発表後の激動の日々を描いた続篇「キメラ」、書き下ろし「夏の終わり」の3篇を収録。近しい人間の死を経験したことのあるすべての読者の心にそっと語りかけると同時に、「出ていけ、もしくは従え」と迫る理不尽な共同体に抗う「少女」たちに切実に寄り添う、希望の小説。(「BOOK」データベースより)
外部リンク
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評判
少女を埋めるの評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 C ランク
少女を埋めるの総合評価:
7.71/10点 レビュー 7件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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私は今作を「自叙伝」と解釈させてもらって読んだが、桜庭一樹さんの人となりに、爪の先僅かだけでも触れられたような気がする。あらすじは書かないが、一作目の「少女を埋める」は、青白い炎が静かにユラユラ揺れて燃えているようで、だが二作目、三作目は一転して、真っ赤に燃えたぎる炎が周りを巻き込みながらゴウッと吹き荒れているような、激しく強いエネルギーを感じられた。
私は桜庭一樹さんのこれまでの作品やキャラクターたちを通して見て、著者をこざっぱりとしたクールな人と思っていたから、一作目を読んで、ははあやっぱりなあと思っていた。だから二作目三作目のおかげで、桜庭一樹は内にこんな熱い塊を秘めていたのか、と驚愕した。桜庭一樹の小説に対する想いが、ドドドッと一気に押し寄せて来る感じ。
作風がいつもと違う、というようなレビューも見かけたが、これはその通り。私の見解だが、一作目は本人が本人の書きたいように書ける環境だったからいつもの作風になって、二作目は例の出来事をきっかけに時間に追われるように過ごした日々が中心に書かれているからではないだろうか。文章で、当時の焦燥感や慌ただしい疾走感をこんなに表現できるのかと、私はこれまた感動した。
長々とお目汚し失礼しました。
ただ伝えたい事は、著者にとって今作は、「あなたがさえぎられず自分の話をするために」書いていて、著者が小説とどのように向き合ってきたかを知ることにも繋がると思うので、ぜひ読んでみて欲しいということです。
それから最も秀逸だったのが、このレビュー欄に「被害に遭いたくなかったらわきまえて行動せよ」という考え方がちらほら見かけられること。
著者はここまで見越してこの作品を手がけたのだろうか。だとしたら、最高に秀逸で、胸がスカッとする。
「我々は出ていかないし、従わない」