山本周五郎は、二人の天下人をいかに見つめていたのか? 多くの時代小説を書き残した山本周五郎だが、その作風からけっして戦国武将を正面から描くことをしなかった。

生誕100年。いま、この時代だから、山本周五郎の世界。

連邦機関に属する警護官、コルティ。命を狙われた者たちを守り抜くプロのボディーガード。

空港のバーで離陸までの時間をつぶしていたテッドは、見知らぬ美女リリーに出会う。

覆面の女性歌手の人気で沸く東都劇場に脅迫状が届いた。彼女を出演中に誘拐するという。

なぜ父は幼い自分を捨てて失踪し、死んでしまったのか―。

長崎で最新の医学を学び、江戸に戻った保本登は、突然小石川養生所に呼び出され、見習い勤務を命ぜられた。

春田龍介、中学二年。学業優秀、推理抜群。

倒幕に揺れ動く幕末、若者たちは国の為に何をすべきかを模索していた。

五年の在任中、署でも官舎でもぐうぐう寝てばかり。転任が決るや、別れを悲しんで留任を求める市民が押し寄せ大騒ぎ。

安宿で妻と暮らす浪人の伊兵衛は、学問から武芸まで器用にこなす。

映画『椿三十郎』の原作「日日平安」を収録。 その他の収録作品。

着任から解任まで一度も奉行所に出仕せずに、奇抜な方法で藩の汚職政治を摘発してゆく町奉行の活躍ぶりを描いた痛快作『町奉行日記』。

何者かによって父を殿中で殺され、家禄削減を申し渡された加乗与四郎が、事件の真相をあばくまでの記録『花杖記』。

自分の出生の秘密を知った大炊介が、狂態を装って藩の衆望を故意にうらぎらねばならなかった悲劇を描く表題作。

居酒屋でいつも黙って一升桝で飲んでいる浪人、松村信兵衛の胸のすく活躍と人情味あふれる子育ての物語『人情裏長屋』。

藩の名刀を奪い、役人を斬って薩摩藩に逃げ込んだ侍を上意討ちにする命をおびた矢作次郎八と岡田久馬。

アリゾナの荒野を行く七人を乗せた駅馬車―御者メンデスとその部下アレン、十七歳の娘マクラレン、インディアン管理官フェイヴァー夫妻、無頼漢のブレイデン、そして「男」の異名を持つジョン・ラッセル。

ここは女たちの地上の楽園?! シングルだけど、〝一人〟じゃない。

ごめんくださいまし──。宝永七年の初夏、下野北見藩・元作事方組頭の家に声が響いた。

乳呑み児をかかえた家来と出奔した妹を斬るために遠国まで追っていった兄は、みじめな境遇におちながらも小さな幸福にすがって生きる妹一家と出会う。

フランス大統領が演説中に狙撃された。

リンカーン・ライム、影なき凄腕スナイパーに挑む 国を跨いだ科学捜査、シリーズ史上最大のスケール! アメリカ政府を批判していた活動家モレノがバハマで殺害された。

生れついての放蕩がやまずに勘当され、“やぶからし"と自嘲するような前夫のもとに、幸せな家庭や子供を捨ててはしる女心のひだの裏側を抉った表題作。

アメリカ留学帰りの去場安のもとに、伊藤博文から手紙が届いた。

宵節句の宴で七重は隣家の出三郎の袂に艶書を入れる。

家のために働きつめ、挙句死んでしまった、たった一人の父。その晩、母は別の男との逢瀬を楽しんでいた。

七歳で浅草の月心寺に預けられ、市井の浪人として成長した乙貝英三郎。

幼い恋心で男との約束を交わしたおせんは、過酷な運命に翻弄される。

「ゴッドファーザーのような警察小説」――スティーヴン・キング 『犬の力』『ザ・カルテル』のウィンズロウが エリート特捜部の栄光と転落を描く話題作! 麻薬や銃による犯罪を取り締まるマンハッタン・ノース特捜部、通称＂ダ・フォース＂。

江戸の大火ですべてを失いながら、みなしご達の面倒まで引き受けて再建に奮闘してゆく大工の若棟梁の心意気がさわやかな感動を呼ぶ表題作、藩政改革に奔走する夫のために藩からの弾圧を受けつつも、真実の人間性に目を見ひらいてゆく健気な女の生き方を描く『花筵』、人間はど

クリスマスシーズンのオスロで、街頭コンサート中の救世軍のメンバーが射殺された。

第16回(2018年度)『このミステリーがすごい! 大賞』優秀賞受賞作が、文庫版で登場! トマトが枯死してしまう疫病が九州で流行し、調査に乗り出した植物病理学者・安藤仁。

華麗なる財閥一族の没落を描く、山本周五郎の隠れた名作 日本屈指の財閥・御池家の御曹司に生まれた康彦は、出生に関する秘密を抱え、不遇な青春時代を過ごしていた。

うらぶれた漁師町浦粕に住みついた“私"の眼を通して、独特の狡猾さ、愉快さ、質朴さをもつ住人たちの生活ぶりを巧みな筆で捉える。

高校生の時、偶然ピアノ調律師の板鳥と出会って以来、調律に魅せられた外村は、念願の調律師として働き始める。

人類初の月面都市アルテミス──直径500メートルのスペースに建造された５つのドームに2000人の住民が生活するこの都市で、合法／非合法の品物を運ぶポーターとして暮らす女性ジャズ・バシャラは、大物実業家のトロンドから謎の仕事の依頼を受ける。

江戸中期の尊王論者、山県大弐と出会ったことから藩の内紛にまきこまれた二人の青年武士の、友情の破綻と和解までを描いた初期の中編「夜明けの辻」。

ふとした不始末からごろつき侍にゆすられる身となった与之助が、思いを寄せていた娘から身を引き、ごろつきを斬って切腹するまでの心の様を描いた表題作。

幼い頃、剣術の仕合で誤って幼君の右眼を失明させてしまった俊英な家臣がたどる、峻烈な生き様を見事に描いた“武道もの"の典型「松風の門」、しがない行商暮しではあるけれども、心底から愛する女房のために、富裕な実家への帰参を拒絶する男の心意気をしみじみと描く“下町

晩年に建仁寺の「雲龍図」を描いた男・海北友松の生涯とは。

身分のちがいを理由に大名の姫から絶縁された旗本、五橋数馬は奇抜な方法で出世を試みる。

初老の弁護士が全裸で緊縛、猿轡(さるぐつわ)されたまま、遺体で発見された。容疑者は新進気鋭のギタリスト。

白昼、老人が渋谷のスクランブル交差点で何もない空を指さして絶命した。正光秀雄96歳。

武家の法度である喧嘩の助太刀のたのみを、夫にとりつがなかった妻の行為をめぐり、夫婦の絆とは何かを問いかける表題作など9編。

東京の千川上水沿いで連続する“通り魔”事件。いずれも若く太った女性が臀部を切りつけられ、被害者は数を増すばかり。

旗本の次男、中藤冲也が余技として作る端唄は、独得のふしまわしで江戸市中のみならず遠国でももてはやされた。

長年対面しつづけた宗教的課題を取り上げ、“現代の聖書”として世に問うべく構想を練りながらも絶筆となった現代小説

時代小説の名手、山本周五郎が描いた時代小説。人間は条件に左右されてはならない。

枯野の襖絵に点睛を加えるために、初めて会った芸妓に野原で扇を落させる流れ絵師。

どんな激戦に臨んでもいつも生きて還ってくるために、臆病者とさえ誤解されながら、なおも生きつづける兵庫源八郎。

筑前の小藩・秋月藩で、専横を極める家老・宮崎織部への不満が高まっていた。