ペスト収束に奔走する敗戦間近の英国領ビルマ・メダンサ部落。

１９４５年。B２９による空襲の翌朝、防空壕で女性の遺体が発見される。

飢えとマラリア、過酷な山越えのための想像を絶する疲労の中、困難な道を進む兵隊たち。摩耗する心と体。

逼迫した戦況を一変させるという陸軍の軍事機密「カンナカムイ」をめぐり、 軍需工場の関係者が次々と毒殺される。

1944年6月、多くの民間人を抱えたままサイパン島は戦火に包まれた。

日本兵が陥った隘路とは?戦地の法則とは?つきつけられた選択とは?一兵士が抱く感情・判断・意志を、冷静な眼差しと丹念な描写で浮き彫りにする、体験記でも戦記でもない、古処誠二の戦争小説最新作。

メーラーデーモンを名乗る者から「一週間後、お前は死ぬ」 というメールが届いた後、殺害される連続殺人が発生! 「お客様」を殺された上木らいちは捜査を開始。

1938年秋。流行探偵作家の小柳逸馬は、従軍作家として北京に派遣されていた。

「あなたには、捕虜の処刑および民間人に対する虐待の容疑がかけられています」戦後まもなく、インパール作戦の日本人指揮官にかけられた嫌疑。

退路を断たれた北ビルマでの戦いで、独歩患者は分進隊として切り離される。

一九八五年、上野の職安で出会った葉子と希美。互いに後ろ暗い過去を秘めながら、友情を深めてゆく。

死んだ者たちと交信可能な特殊能力を持つミステリ作家・横江継実のもとを刑事が訪ね「加形野歩佳(33)を知っているか?」と訊く。

侵入不可能なはずの部屋の中に何故か盗聴器が仕掛けられた。密室の謎に挑むのは防諜のエキスパート・防衛部調査班の朝香二尉。

日本裏面史を「貫通」する公安警察小説! 昭和・平成の日本裏面史を「貫通」する公安警察小説! かつて田中角栄邸を警備していた警察官・砂田修作は、公安へと異動し、時代を賑わす数々の事件と関わっていくことになる。

英雄を失った島に、新たな魂が立ち上がる。固い絆で結ばれた三人の幼馴染み、グスク、レイ、ヤマコ。

神紅大学ミステリ愛好会に所属する葉村譲と会長の明智恭介は、曰くつきの映画研究会の夏合宿に興味を抱き、同じ大学に在席する美貌の探偵、剣崎比留子と共に紫静荘を訪ねた。

「世界の終わりを見たくはないか――?」 絶望の先を描き切った衝撃作! 7年前、旭ヶ丘の中学校で起きた、クラスメイト9人の無差別毒殺事件。

「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」突然の依頼に、作家の〈私〉は驚愕する。

インパール作戦前年のビルマ。新聞記者の美濃部は日本軍の英印軍討伐に同行する。

この違和感の真相を見破れるか? 一気読み&再読必至のダークミステリ! 僕は自分から何かを奪う人間を許さない――。

犯人を白日のもとにさらすために――防犯探偵・榎本と犯人たちとの頭脳戦。 様々な種類の時計が時を刻む晩餐会。

日本の最先端技術が工作員に奪われた!?内閣府の諜報部門に出向した自衛官の安濃将文は、映像解析技術の流出を防ぐため、シンガポールでの潜入調査にあたっていた。

1945年7月、ナチス・ドイツの敗戦で米ソ英仏の4カ国統治下におかれたベルリン。

昭和二十年四月、アメリカ軍が沖縄本島に上陸したとき、安次嶺弥一は十一歳だった。

1955年7月、パイ屋敷の家政婦の葬儀がしめやかにおこなわれた。

「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。一人息子の克巳もあきれるほどだ。

舞台はドイツ。

家裁調査官の武藤は貧乏くじを引くタイプらしい。無免許事故を起こした19歳は、近親者が昔、死亡事故に遭っていたと判明。

ロサンゼルスのスラム街「ザ・ボクシズ」で、犯罪組織に所属する十五歳の少年イースト。

大銀行の地下金庫から、トンネルを掘って金貨を盗み出そうとした「赤毛組合」事件。

埼玉県天木山山中で発見された白骨死体。

南極遊覧中のチャーター機がシステムダウンを起こし不時着。

昔、文字は本当に生きていたのだと思わないかい? 秦の始皇帝の陵墓から発掘された三万の漢字。

一番近くにいるのに 誰よりも遠い。 海釣りに出たまま、二度と帰らなかった夫。

慶応三年、新政府と旧幕府の対立に揺れる幕末の京都で、若き尾張藩士・鹿野師光は一人の男と邂逅する。

躊躇なく被疑者を殴り、同僚にカネを低利で貸し付けて飼いならし、暴力団や中国マフィアと手を結ぶ――。

銃撃テロを生き延びた五人。

昭和十年、春。数えで二十歳、女子学習院に通う笹宮惟佐子は、遺体で見つかった親友・寿子の死の真相を追い始める。

その男は決して屈しなかった。人が一生に一度出会えるかどうかの大傑作。

不毛の原野、存在せぬ牛、架空ファンド 隠岐と因幡── 詐欺の天才ふたりに売れないものなど、ひとつもない。

ロンドン警視庁の女性刑事セイディはあるネグレクト事件の失策で謹慎処分となり、ロンドンを離れ、コーンウォールで過ごすうちに、打ち捨てられた屋敷を発見した。

終戦間近のフィリピン戦線。

実務に追われる日赤救護看護婦を手伝っていた現地のビルマ人看護婦が全員解雇された。

僕たちは双子で、僕たちは不運で、 だけど僕たちは、手強い 双子の兄弟が織りなす、「闘いと再生」の物語 常盤優我は仙台市内のファミレスで一人の男に語り出す。

ユーモアあふれる本格ミステリ中篇集。

シカゴを震撼させる連続殺人犯“四猿”。

一級建築士の青瀬は、信濃追分へ車を走らせていた。望まれて設計した新築の家。

謎の骨格標本が発掘されたことを報じる地元紙の小さな記事を見つけた家具職人・豊は、数十年前の小学生時代、仲間数人で山中に骨格標本を埋めたことを思い出す。

アメリカが敵視した、人命を軽んじ易々と玉砕するという野蛮な日本人観が、一人の米軍諜報部員の報告で覆った。

渡辺探偵事務所の沢崎のもとに望月皓一と名乗る金融会社の支店長が現われ、赤坂の料亭の女将の身辺調査をしてくれという。

記者は一度は未知の扉を開けるものだ。

東海地震で倒壊したマンションの地下駐車場に閉じ込められた六人の高校生と担任教師。

あと二日で、四人死ぬ―― ミステリ界を席巻した『屍人荘の殺人』シリーズ待望の第二弾! その日、“魔眼の匣"を九人が訪れた。

助言あり〼(ます)――。スーパーの駐車場で“相談屋”を営む稲垣さんの下で働くことになった浜田青年。

被疑者を射殺してしまったことで、一週間の自主謹慎に入った刑事の獅堂は、故郷の村を訪れている。

「先祖代代、片倉の女は殺される定めだとか。