眩暈

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初版刊行(参考)
種別
長編
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7,831回
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2
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78
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あらすじ

1995年10月04日 眩暈 (講談社文庫)

切断した男女の死体が合成され両性具有者となって蘇る。窓の外には荒涼たる世界の終焉の光景が広がっているばかりだ。「占星術殺人事件」を愛読する青年が書きのこした戦慄の日記がさし示すものは何か。醜悪な現実世界に奇想の作者が驚天動地のトリックの矢を放つ。ミステリの新たな飛翔を決定づけた傑作。(「BOOK」データベースより)

評判

眩暈の評価:

6.17/10点 レビュー 6件。 B ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点6.17pt

眩暈の総合評価:

7.17/10点 レビュー 35件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

全3件 1〜3 1/1ページ
No.3
(6pt)

御手洗の名推理

ちょっと長かったですが、まるで精神病患者が書いたかのような手記を、現実にあったことと指摘し、次々と解決していく御手洗の推理はお見事!

タッキー
KURC2DIQ
No.2
(6pt)

批判の的になるのは避けられない

御手洗潔シリーズの作品を順番に読んでいるが、ここ何冊かは持ち運びに不便なぐらいに分厚かった記憶がある。今作もまた然り。正直厚い本は読書が億劫になるが、島田荘司の仕掛けがどのようなものか気になりまた読んでしまう。
今作もやはり大掛かりなトリックが新鮮で、毎度のごとく著者のアイディアには感服させられる。だから色々批判をしながらも読んで良かったと思わされる作品しかないのだ。とはいえ今作はとりわけ追及したいポイントがあった。これは多くの読者が思うことだろう。著者の大きな試みゆえに、少々都合のいい展開が垣間見れるのはどうなのか。そのあたりが作品としての価値を数段落としてしまっているのかもしれない。

まずはじめに、ながーい手記から作品は始まる。ここだけで1つの中短編小説ぐらいのボリュームだ。これまで暮らしていた湘南と全く異なる世界がそこにある。とても奇怪で何が起こっているのか、SFの世界に入り込んだかのような内容であるが、これをどのように解釈するのか楽しみにしながら読むことができた。今までの御手洗潔シリーズであれば当然論理的な説明を与えてくれるのだろうとは想像ができる。
結論としては、なかなか意外性のある力技で私としては腑に落ちた。ところどころ強引であるのも否めないが、これだけ壮大な謎を用意してくれるのだから読者としても寛容になるべきかもしれない。

陰気な私は地球を回さない
L1K3MG03
No.1
(6pt)

長所と短所が相殺し合ってこの点数

『御手洗潔シリーズ』の長編第6弾。
まず冒頭からいきなり大きなフォントで全てひらがなのページが拡がり、びっくりさせられます。
幼児の書いたようなその文章からさらに読み進めると、徐々に成長を感じさせる高度な文章になっていくのですが、その内容は病的なまでの食物汚染へのこだわりや、まるで夢の中のような荒唐無稽、支離滅裂な出来事や世界の描写。果てはかの『占星術殺人事件』に影響を受け、記述者は複数の死体をバラバラにして結合させ一人の完璧な人間として蘇らせる”アゾート”の作成を試みるなど、まさに狂人が書いたとしか思えないような手記が延々100ページ以上に渡って続く……という冒頭部分から異様な作品です。

そしてその奇妙な手記の謎に御手洗が挑んだ時、そこに隠された事件が紐解かれていくというストーリーです。

今回も700ページ近い大作ですが、手記部分の重複を考えると実質そこから100ページ減でしょうか。

前々作の『暗闇坂の人喰いの木』、前作の『水晶のピラミッド』同様、エンタメとして面白いか面白くないかで言えば間違いなく面白いのですが、本格ミステリとしては物申したい部分が多すぎる作品でした。
それに加えて今作はキャラクター描写に関しても納得の行かない部分が多く、長所と短所が相殺し合いこの点数といった所です。

不満な点をあげるとます、探偵役を賢く見せるために、周囲の人間を愚鈍に書くというのは本格ミステリではよくあることですが、手記に書かれた内容は真実だと言う御手洗に対し「こんな手記は妄想に決まってる!」一辺倒の古井教授の描写がしつこくイライラさせられます。
これがこのシリーズによく出てくる、御手洗と敵対し、聞く耳を持たない傲慢な警察関係者とかならともかく、御手洗とお互い認め合っているような、その分野の第一人者であるとされる優秀な教授が、なぜこんなに頭が固く、察しが悪いんでしょう。
そもそも、この手記を御手洗の元に持ってきたのがこの教授なのに、御手洗の言うことを常に否定し「単なる異常者の妄想」と決め付けているのが意味不明です。
最初からこの教授はこの手記をただの異常者が書いただけの取るに足らないものと思ってるなら、これをわざわざ持ってきて知的なゲームの題材にしようとすること自体が不自然と言うか、何がしたいんだよこのおっさんって感じです。
教授はこの手記をただの狂人の書いたものとは思えないのだが、どうしても合理的な解答が見出せないために、御手洗を見込んで彼の知恵を借りにきたというのではダメだったんでしょうか。

あと今作は石岡くんをまるで奴隷のように扱う、御手洗の言動がはっきり言って不快です。
これまでの彼は変人であり、他人を振り回すことはあっても、友情には厚い男で、相手の方に敵意や傲慢さが無ければ、誰とでも親しくなれるような人物だったと思うのですが、今回の石岡くんを散々顎で使い、犯罪行為まで示唆した挙句「役立たず」呼ばわりするのは酷すぎます。
「他人は僕を変人呼ばわりするが、それは現代日本というごく狭い視野での話だ」という旨の発言もこれまでの作品の彼が言ったなら説得力がありますが、今回の彼の言動は、何時の時代のどこの国の価値観でも「対等の友人」に取る態度じゃないですね。

最後に『占星術殺人事件』は結局あまり真相には関係しませんので、『占星術殺人事件2』みたいな感じを期待すると肩透かしを食らいます。(私は食らいました)

……批判ばかりになりましたが、面白いことは面白かったです。


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マリオネットK
UIU36MHZ

Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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No.29
(5pt)

続占星術殺人事件、ですね

確かに眩暈がするほど読むのも大変。
なんか素人臭い文体もわざとだから心しないと。
美しい人間をつくろうとすると上半身が女性で下半身が男性というのは、
「デビルマン」以降のセオリーだけど、
いろんな意味で衒学的な煌びやかさが作品を祝福している。
眩暈 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 眩暈 (講談社文庫)より
4062630796
No.28
(5pt)

続占星術殺人事件、ですね

確かに眩暈がするほど読むのも大変。
なんか素人臭い文体もわざとだから心しないと。
美しい人間をつくろうとすると上半身が女性で下半身が男性というのは、
「デビルマン」以降のセオリーだけど、
いろんな意味で衒学的な煌びやかさが作品を祝福している。
眩暈 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 眩暈 (講談社ノベルス)より
4061818252
No.27
(5pt)

濃い。

内容が濃いですね。
よくこんな話を考えつけるものだと感心します。
それと、御手洗が変人過ぎますね。
でもめっちゃ面白かったです。
島田荘司の小説は発想が独特ですね。
眩暈 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 眩暈 (講談社文庫)より
4062630796
No.26
(5pt)

濃い。

内容が濃いですね。
よくこんな話を考えつけるものだと感心します。
それと、御手洗が変人過ぎますね。
でもめっちゃ面白かったです。
島田荘司の小説は発想が独特ですね。
眩暈 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 眩暈 (講談社ノベルス)より
4061818252
No.25
(4pt)

【ネタバレ無し】御手洗さんは為政者のつくる事物に束縛されることを嫌悪し、歴史・真理・不思議の解明に魅せられる天賦の才を持つヒト

改訂完全版 異邦の騎士 (講談社文庫) を読んでからコチラを読みました。
本作品は一見すると奇妙な手記から始まりますが、脳生理学や心理学など既存の知識や、凡人の常識で分析し、解読しようとすると思考停止になるところ、天賦の才をもつ謙虚な御手洗さんが「自然界の精霊と交信」して真実を明らかにしていきます。

御手洗さんの登場するいくつかのシリーズや「異邦の騎士」を読んでいなければ、石岡さんに犬の吠え声で返事をし、「アオーゥツ!」と吠えている御手洗さんにも眩暈がするところでした。
ひょっとしたら御手洗さんは人間を生物のヒトとして捉えているのかもしれません。
だからこそ為政者のつくる事物に束縛されず己の正義を確立し、果断に判断できるのだと思います。私のような凡人は圧倒されて御手洗さんを遠くに感じてしまうところ、石岡さんの存在が御手洗さんに近づけてくれて救ってくれます。

盛り上がる場面では、一文が短くなって、切迫を演出します。
第8章298ページからP.308の7行目までが私には明らかに意味不明だったのですが、それ以外は難しいながらも理解、納得して興味深く読めました。

なお、巻末の解説も含めて1冊なので、解説についても記載したいと思います。
解説者の知識披露と思考を垂れ流してるだけのようで、私には何を言いたいのかまったくわかりませんでした。この解説にも私は眩暈がしました。列挙された著書や言葉を知らなければ退屈なだけです。このような解説はかえって読者から作品を無用に遠ざけ、読書嫌いを促進させるものだと感じます。
表題「眩暈」については、非常識的で悪夢のように見える事物について「眩暈」と表現されているのであってそんなに深く考えることなのかなと私は思います。
また、不正は①動機②機会③正当化で起こるとされています。このそれぞれに、それぞれの著者一流のアイディアや主張を入れることで魅力的なミステリーになるのだと思います。本作品の構成の妙や社会問題を組みこんだことにも難解な例を挙げて分析、評論していますが、堅苦しく分類されても果たしてそれを読者が求めているかどうか。しかも、他の作品についても解説してしまっている無粋さ。
出版界ではなぜか「解説」をつけることが慣習になっているようですが、そろそろやめてもよい時期なのではないかと思ってしまいます。
眩暈 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 眩暈 (講談社文庫)より
4062630796

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