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眩暈



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【この小説が収録されている参考書籍】
眩暈 (講談社ノベルス)
眩暈 (講談社文庫)

眩暈の評価: 6.17/10点 レビュー 6件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.17pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全6件 1~6 1/1ページ
No.6:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

御手洗の名推理

ちょっと長かったですが、まるで精神病患者が書いたかのような手記を、現実にあったことと指摘し、次々と解決していく御手洗の推理はお見事!

タッキー
KURC2DIQ
No.5:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

批判の的になるのは避けられない

御手洗潔シリーズの作品を順番に読んでいるが、ここ何冊かは持ち運びに不便なぐらいに分厚かった記憶がある。今作もまた然り。正直厚い本は読書が億劫になるが、島田荘司の仕掛けがどのようなものか気になりまた読んでしまう。
今作もやはり大掛かりなトリックが新鮮で、毎度のごとく著者のアイディアには感服させられる。だから色々批判をしながらも読んで良かったと思わされる作品しかないのだ。とはいえ今作はとりわけ追及したいポイントがあった。これは多くの読者が思うことだろう。著者の大きな試みゆえに、少々都合のいい展開が垣間見れるのはどうなのか。そのあたりが作品としての価値を数段落としてしまっているのかもしれない。

まずはじめに、ながーい手記から作品は始まる。ここだけで1つの中短編小説ぐらいのボリュームだ。これまで暮らしていた湘南と全く異なる世界がそこにある。とても奇怪で何が起こっているのか、SFの世界に入り込んだかのような内容であるが、これをどのように解釈するのか楽しみにしながら読むことができた。今までの御手洗潔シリーズであれば当然論理的な説明を与えてくれるのだろうとは想像ができる。
結論としては、なかなか意外性のある力技で私としては腑に落ちた。ところどころ強引であるのも否めないが、これだけ壮大な謎を用意してくれるのだから読者としても寛容になるべきかもしれない。

陰気な私は地球を回さない
L1K3MG03
No.4:4人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

長所と短所が相殺し合ってこの点数

『御手洗潔シリーズ』の長編第6弾。
まず冒頭からいきなり大きなフォントで全てひらがなのページが拡がり、びっくりさせられます。
幼児の書いたようなその文章からさらに読み進めると、徐々に成長を感じさせる高度な文章になっていくのですが、その内容は病的なまでの食物汚染へのこだわりや、まるで夢の中のような荒唐無稽、支離滅裂な出来事や世界の描写。果てはかの『占星術殺人事件』に影響を受け、記述者は複数の死体をバラバラにして結合させ一人の完璧な人間として蘇らせる”アゾート”の作成を試みるなど、まさに狂人が書いたとしか思えないような手記が延々100ページ以上に渡って続く……という冒頭部分から異様な作品です。

そしてその奇妙な手記の謎に御手洗が挑んだ時、そこに隠された事件が紐解かれていくというストーリーです。

今回も700ページ近い大作ですが、手記部分の重複を考えると実質そこから100ページ減でしょうか。

前々作の『暗闇坂の人喰いの木』、前作の『水晶のピラミッド』同様、エンタメとして面白いか面白くないかで言えば間違いなく面白いのですが、本格ミステリとしては物申したい部分が多すぎる作品でした。
それに加えて今作はキャラクター描写に関しても納得の行かない部分が多く、長所と短所が相殺し合いこの点数といった所です。

不満な点をあげるとます、探偵役を賢く見せるために、周囲の人間を愚鈍に書くというのは本格ミステリではよくあることですが、手記に書かれた内容は真実だと言う御手洗に対し「こんな手記は妄想に決まってる!」一辺倒の古井教授の描写がしつこくイライラさせられます。
これがこのシリーズによく出てくる、御手洗と敵対し、聞く耳を持たない傲慢な警察関係者とかならともかく、御手洗とお互い認め合っているような、その分野の第一人者であるとされる優秀な教授が、なぜこんなに頭が固く、察しが悪いんでしょう。
そもそも、この手記を御手洗の元に持ってきたのがこの教授なのに、御手洗の言うことを常に否定し「単なる異常者の妄想」と決め付けているのが意味不明です。
最初からこの教授はこの手記をただの異常者が書いただけの取るに足らないものと思ってるなら、これをわざわざ持ってきて知的なゲームの題材にしようとすること自体が不自然と言うか、何がしたいんだよこのおっさんって感じです。
教授はこの手記をただの狂人の書いたものとは思えないのだが、どうしても合理的な解答が見出せないために、御手洗を見込んで彼の知恵を借りにきたというのではダメだったんでしょうか。

あと今作は石岡くんをまるで奴隷のように扱う、御手洗の言動がはっきり言って不快です。
これまでの彼は変人であり、他人を振り回すことはあっても、友情には厚い男で、相手の方に敵意や傲慢さが無ければ、誰とでも親しくなれるような人物だったと思うのですが、今回の石岡くんを散々顎で使い、犯罪行為まで示唆した挙句「役立たず」呼ばわりするのは酷すぎます。
「他人は僕を変人呼ばわりするが、それは現代日本というごく狭い視野での話だ」という旨の発言もこれまでの作品の彼が言ったなら説得力がありますが、今回の彼の言動は、何時の時代のどこの国の価値観でも「対等の友人」に取る態度じゃないですね。

最後に『占星術殺人事件』は結局あまり真相には関係しませんので、『占星術殺人事件2』みたいな感じを期待すると肩透かしを食らいます。(私は食らいました)

……批判ばかりになりましたが、面白いことは面白かったです。


▼以下、ネタバレ感想

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マリオネットK
UIU36MHZ
No.3:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

気付いてしまいました。

大学2年から数十年ぶりに読み返した今回は、分析的な読み方を心掛けた甲斐もあって、数々の粗、都合の良さや強引さが目立った。

しかし、数十年経っても色褪せぬ内容と、抜群のリーダビリティは確かに存在した。
読者を愉しませんがための過ちと受取ろう。

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Tetchy
WHOKS60S
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

眩暈の感想

最初の手記から一気に惹き込まれた。いい意味で騙された作品でした。

ジャム
RXFFIEA1
No.1:4人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(3pt)

眩暈の感想

「新占星術殺人事件」という副題こそ付いているものの・・・

「占星術殺人事件」の愛読者である青年の、狂人の妄想としか思えない手記から始まります。
可読性の低い手記から始まる点は「占星術殺人事件」と同じですね。
この手記を、御手洗潔が一読で真実と見抜き、解き明かしていくという物語。


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梁山泊
MTNH2G0O

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