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奇想、天を動かす
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奇想、天を動かすの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.77pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全20件 1~20 1/1ページ
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奇想天外で壮大な物語。とても面白かった‼️ ただ一点、トリックに無理があるのが残念。 | ||||
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あまりに奇抜な流れと設定に最初は戸惑うが、そこをいつの間にか強引に話に引き込んでいく筆力と構成力は抜群。まー多少の無理筋なところも小説の遊びの範疇として楽しめる所が島田作品の魅力か。 | ||||
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昔、読んだのですが友達にも読んで貰いたくて購入しました。 きれいに梱包してくれて、カレンダーのポストカードまでいれてくれており、また利用したいショップです。 | ||||
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以前読んだことがありましたがまた読みたいと思っていました。切なく悲しく感動しました。 | ||||
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二十ん年ぶりの再読。 社会派ミステリーとしての、骨太かつ重いテーマ。幻想的、怪奇的な事件の謎と、途方もないトリックの離れ業。 改めて、「凄ぇ作品だなあ」と思いました。めちゃくちゃ面白かったです。 「おどるピエロの怪」「吊るし首の死者」「白い巨人」「ピエロと女」。江戸川乱歩風の雰囲気をたたえた四つの短篇が良いっすね。しかも、これらの話が後で効いてくる妙味といったら‥‥。 事件の謎を調べていく捜査一課の吉敷竹史(よしき たけし)と、札幌署の牛越(うしこし)警部、吉敷の先輩・中村との共演も良かったな。 なかでも、江戸時代の吉原(よしわら)についてあれこれとレクチャーを受けながら、吉敷が中村と浅草界隈を歩くシーンが好き。 印象に残るシーンでは、もうひとつ。〈ハーモニカを吹く老人〉が、浅草・仲見世(なかみせ)通りの人波の中を歩いていくところも忘れがたいです。 それにしても、素晴らしく読みごたえのある、途方もないミステリー小説でした。 〝昭和〟時代、さらには〝江戸〟時代へもタイムスリップしたような心地になりました。 | ||||
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★★★★★ | ||||
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書名から、奇想天外なトリックを想像して購入したが、内容は社会派ミステリーの大傑作だった!!! 今までにまだ100冊未満のミステリー読書歴の私には、唯一無二の最高の感動でした。 (トリックの評価は私は気にしないほうです。)こんな、社会派ミステリーが増えて欲しいです。 | ||||
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事件の発端は12円の消費税が払えずに ある女性を殺害したまるで言葉をしゃべらない一人の男でした。 だけれども、その男には ある悲しい歴史と、彼がかかわった奇怪な事件が あったのです。 とてつもなく突き刺さる作品でした。 彼は不条理な扱いを受けたばかりでなく ある人間に駒として利用されてしまいました。 その事件が北海道で起きた2つの事件だったわけです。 事件の真相は様々な偶然と 男が持っていたあるスキルが合わさることにより そのパズルのピースが合わさっていくのです。 そして見えてきたのはとんでもない人の醜悪さでした。 決してこの作品は報われることがありません。 そして、今もこの不条理は残っており いわれのない扱いを受ける人も数多いです。 この作品が提示することを 解決できているか? ノーでしょうね。 | ||||
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これは、すごいミステリーです。 読み終わって、泣きました。 まさに、島田氏は、one of the best and brightest mystery writers in the worldです。 これは、島田氏の作品のBest 3にはいる傑作だと思います。 日本人に強い反省を強いる作品でもあります。 島田氏の日本人としての良心が書かせたミステリーです。 自虐史観ではなく、こういう歴史を忘れてはいけない。 物語内容については書きません。 読み始め、だんだん引き込まれ、ついには夢中に読みふけり、最後に「あ!」と驚く「優れたミステリーを読む喜び」を堪能できます。 奇想、天を動かす。 このタイトルも奇抜、卓抜、秀抜です。 | ||||
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擦り傷やへたり・汚れ等もなく綺麗な状態で届いたので大満足です。 | ||||
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僕のミステリ評価は結構甘目で、めったに作品をけなすことはありません。 トリックの解明に「ずるっ」とこなければ。 はい、きちゃいました。島田荘司の最高傑作という評価もあったので、結構期待していたのですが。 いえね、悪くないんですよ。悪くないどころか、全体的には素晴らしいです。実際は、まさしく奇想天外な謎の提示に、一気に読まされました。 ただ最後の方の謎解きでねぇ。「〇〇を見ておくべきだった」って。吉敷さんそりゃないっス。 「北海道に住んでいても気づかなかった」気づけっつーの!! 最近では「ライアーゲーム」の最終回以来の「ずるっ」です。 ここの謎解きで膝を打たせてくれていたら、間違いなく星五つでした。 | ||||
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本格推理と社会派ミステリーとの融合とか関係なく、一つの小説として読んで単純に面白い小説だと思いました。 初期の吉敷刑事のまっすぐなところも良いです。島田作品の中で一番好きな作品かも。 この小説に出てくるメイントリックまでパクられていたんですね。あの漫画に。占星術のほうはよく知られたことですが。 時代を経ると似たトリックがでて来るのはしょうがないかもしれませんが、それにしてもひどすぎると思います。 他の場面でも出てくるのかな。 あの漫画の原作者と作画家さんは当然ばれてから土下座しに行ったんでしょうね。 | ||||
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オリジナルは1989年9月のカッパノベルズ。文庫化は1993年3月20日。作品の順序で言うと、『異邦の騎士』の次がこの作品で、次に『暗闇坂の人喰いの木(1990年)』・『水晶のピラミッド(1991年)』・『眩暈(1992年)』・『アトポス(1993年)』と傑作を連発している。ぼくはこの『奇想、天を動かす』の中にほとんど実現不可能な『アイデア(奇想)』を論理的に帰結してしまう島田ワールドの萌芽を感じずにはいられない。 ただこの作品には一つ『社会派ミステリー宣言』作家としての島田荘司の要素が加わっているということが以後の作品と趣が異なっている原因なのだと思える。つまりそういう要素も書きたいという気持ちがアイデアと混同し、『全部入りの島田荘司』という珍しい作品に仕上がったと思うのだ。 以後の作品は、『社会派ミステリー』と『奇想』は分裂し、交わることはなかったと思える。むしろそうであるが故に各々の作品はすっきりとカタチ良く仕上がった。しかし逆を言えば、そういう器用さで仕上がった作品と違って、表現したいことがありすぎる若き巨匠の熱さが感じられて嬉しくなるのだ。 以後、『社会派』の部分は『秋好事件』や『犬吠里美の冒険』など実際の事件や司法の分野へと表現を移していく。そういった『社会派ミステリー』の原点もこの作品に感じられて、ぼくとしては極めて高得点となるのだ。 | ||||
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「歴史的意義」という要素を除き、『仕上がりの完成度』という意味で、古今東西書かれたミステリー小説の最高峰に位置するのが当作品であると思う。(「歴史的意義」というのは、その小説の登場でミステリーの流れが変わるような作品を言う) 今では「ミステリー」と一括してくくられるが、本来は「本格探偵小説」「社会派ミステリー」という2つの流れがあり、その2つの流れを,最高の次元で統一したのがこの作品であるといえる。「怪奇性」「ロジック」「社会性」「時代」「人物」など、全ての要素が 信じられないくらいな高次元にバランスよく共存している。 | ||||
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事件部分だけを取り出して「本格」として読めば非常に面白く間違いなく5つ星にしてました。 それを無理やり「社会派」に仕立て上げようとしたせいでやや冷めます。 実にもったいないが、しかし面白い作品。 | ||||
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偶然捕まえた老人の過去を探る吉敷刑事が、老人の過去に秘められた事件の真相を暴くというお話。事件には大トリックが使われている。作品中には、冤罪、差別の問題等が取り挙げられているが、あまりそれには拘らない方が良い。 本作で使われる、「赤い眼をした怪物」等の解明は「暗闇坂」以降の"こじつけ"小説を思わせるが、本作では不思議と違和感がない。老人の悲しみ溢れる過去の祈りとうまく融合しているせいであろう。また、真相究明に関係する鉄道の路線図。そう昔はあんな感じだったんですね。私の亡父が元国鉄の職員だったこともあり、懐かしく見ました。 あまり社会的問題に拘らず、トリックの偶然性も気にしなければ、大いに楽しめる作品。 | ||||
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メイントリックは素晴らしい(ちょっと首をかしげたくなるものもあるが)。 そして、描かれている2つの社会問題も深く考えさせられるものである。 しかし、両者が「融合」しているという評価が適切かどうか。 はっきりいって社会問題を組み込まなくとも小説として成り立つ。 もっといってしまえば、強引に結びつけたという印象の方が強い。 私には両者が「併存」しているという印象である。 ただ、私は島田氏以外のいわゆる「社会派ミステリー」は読まない(興味がない)ので、 「社会派ミステリー」とはこのようなものなのかも知れない。 | ||||
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この作品の根底にあるのは、戦前から連綿と受け継がれてきた日本社会の不条理さへの怒りと、その犠牲になった弱き立場の人々を思いやる島田氏のヒューマニズムである。そういう意味で本書は、純然とした社会派ミステリーだといえる。ところが、その骨太なテーマを彩っているのは、いかにも島田氏らしいケレン味に富んだ死体消失トリックと、ファンタジーの世界にしか存在しないはずの「白い巨人」の出現である。この現実にはありえない謎に整合性を持たせて、社会派との幸福な結婚を実現させた島田氏の非凡な力量にはいまさらながら脱帽させられるが、それと同時に読み終えた後のなんともいえないやりきれなさ……吉敷刑事の怒りが胸に痛いほど突き刺さってくる。 | ||||
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今は亡きかつての同僚(といっても当時とうに70歳を過ぎた方でしたが)に「ミステリーの最高傑作」だと薦められ、いただいた本です。祖父のように思っていた方に敬意を表する意味で読み始めたのですが、文字通り奇想天外なトリック、私の知らない泥臭い戦後史を背景にした厚みのあるストーリーに圧倒されるばかり。人間の恩讐、執念、因縁といった強い深い感情の底知れなさ、恐ろしさを克明に描写していて、殺人云々とは別の意味で薄ら寒くなります。ずっしり読み応えのある、いつまでも心に残る秀作です。 | ||||
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島田作品の特徴である大掛かりで魅力的な謎を、これで もかと連発。ラストまでぐいぐいと読者を引っ張ってゆ く、その吸引力は尋常ではありません。特に冒頭に置か れた謎である、電車内のトイレからの瞬間消失は、その 描写、設定、真相とも、驚異のひとことです。 それでも読後長く印象に残るのは、壮大な犯行の中に秘められた、犯人の心の謎であり、大掛かりな謎とストー リーを通じてその肖像が浮かび上がる構図こそが、この 作品の最大のトリックでしょう。 ここに描かれる真相は、日本人が忘れてはならない、た だしあまり語られることのない、重要な歴史的事実が背 景となっていて、ラスト近く、吉敷が口にするあるセリフは、作者の真摯かつストレートな心情の表出とも思え て心に残ります。一見奇異に思えるこの作品のタイトル も、実は深い意味がこめられていて、うならされます。 この作品以後、さまざまな歴史的背景を大胆に作中に取 り込み、本格ミステリーをの可能性を追求してゆくこと になる、島田作品の中でも重要な位置をしめる作品です。 | ||||
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