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奇想、天を動かす
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奇想、天を動かすの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.77pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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いわゆるミステリーの三大要素ですが ・フーダニット(犯人は誰?) 乾物屋の女主人を殺害した犯人は、最初からわかっていますよね。 ・ホワイダニット(犯行動機?) 最初はこれが大きな謎で、ぐいぐいと話しに引き込まれましたね。 本当に久しぶりに素晴らしい読書体験をしてる感じがしましたね。 ・ハウダニット(犯行方法?) これは女主人に対することではなく(こちらは刃物でブスッですからね) 30年前の真冬に北海道で発生した不可思議な事件についてのことですね・・ で、社会派ミステリーとしての側面もあり、冒頭のとびっきりの謎に対しての結末 での論理的な解決による「段差の美」という作者の思い入れも、一応は成功しています。 (若干トリックに力技的な部分はありますが、それは本格物としての許容範囲です) ただどうしても一点だけ許容できないところがあり、星二つとさせていただきます。 本格物にありがちなフィクションとしての致命的な欠点ですが まず間違いなく大切な肉親が殺された時、自己保身のため、アリバイ作りのためとはいえ 人間ってこんな手のこんだ意味不明な行動は、ほぼ100%しないですよね・・ こんな行動をとる必然性が全くないですよね! 突然起こった悲しみと自分のとった行動に茫然自失となり、こんな手の込んだ偽装工作なんて 絶対考えつかないですよね。せめて憎き裏切り者の後を追いかけるとかならまだわかりますが・・ 前半の話しでこの犯人の悲惨な半生を知った時、犯人の物悲しい姿や行動に感情移入しました。 それが三十年のあの日に、こんな大げさなまるで怪人二十面相みたいなことをしますか? それまでの犯人の人物造形が台無しです。 社会派ミステリーがいきなり少年探偵団に様変わりしました。 何度も言いますが、愛する肉親の死体に対してこんなひどい事をしますか? このまま死体を埋葬して消え失せても、あの状況なら誰も怪しむものなんかいませんよ・・ かえってあんな目立つような行動をする必然性が全くあいません! 前半がとても素晴らしかっただけに、この致命的な不自然さには納得できません。 作者が提言する「段差の美」に無理にこだわるから、こんな違和感のある話になってしまうのです。 社会派ミステリーと言えば、数年前に読んだ宮部みゆきさんの「火車」にとても感激した記憶が あります。犯人の人物造形が素晴らしくその行動には必然性があり、不自然なところが全くなく フィクションとして完成されていました。 | ||||
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何でもありってことになるよねこれ 私はこれで風呂敷たたみましたけど何か?って感じでまあ本人がこれでいいっていうならもうどうしようもないですよね | ||||
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本のカバー写真が実際に届いたものと違う。これに関する説明が全く書かれていなかった。 他の出品者はその説明が書いてあるところもあり、書いてないということは写真のものが 届くと思っていた。 | ||||
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最初にこの作品が出た頃は、今日ほどの捏造された歴史史観による反日教育が韓国や支那に蔓延していませんでした。 むしろ、日本で左翼やサヨク(思想のないもどき)、進歩的文化人、メディア、日教組等等により、ひたすら真っ黒な 自虐史観を多くの国民は植え付けられていました。(残念ながら今でも) 島田荘司が、あれから20数年立った現在、果たして当時思っていたものとは違う歴史観を持ったのかどうかは知る由もありませんが、 (この作品に対してなにも行動してない所から想像はできますが…) この作品の一つの大きなテーマであるところのものが実は間違った歴史認識で成り立っていることを考えると この作品の持つ社会的テーマは、今日において非常に大きな”害”以外なにものでもありません。 | ||||
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この作品、島田荘司の最高傑作っていう人も多いけど、氏の作品の中で、そんなにできがいいかな? ボクが個人的に評価を下げてるのは、以下の2つの点。 一つめは、密室トリックが既出のトリックの焼き直し、それも凄く有名な作品の焼き直しだってことかな。シチュエーションを変えてあるのでわかりにくいけど、有名なトリックのバリエーションなので、ボクはすぐにわかりました。 初期のの頃の島田荘司は、誰も思いつかないような(ある意味ばかばかしいともいえる)トリックで読者を煙に巻いてたけど、ああいう方が好きだった。段々、あのレベルのトリックを維持するのが難しくなってきたんだとは思うけど・・・。 二つめは、やっぱり社会派みたいなテーマがシチュエーションから浮いてることかな。「北の夕鶴〜」とかの島田荘司って、トリックも含めて、リアリティなんて全然なかったから、そういう作風だって意識で読めたから素直に楽しめたんだけど、この作品、テーマがリアルな分だけ怪奇趣味みたいのとのギャップが大きくてなんかちぐはぐ。空回りしてる感じがする。 まぁ、面白くて一気に読んだんだけどさぁ・・・。でも、なんかね・・・。 | ||||
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この本で告発しているいくつかの問題ですが、ここ十年間以上の間に何度もマスコミに取り上げられたりこれらに関するノンフィクションも出版されており、これらがこの本で書かれている事と違う事が既に判明しております。作者は日本社会に対して濡れ衣を着せてい言ったらさすがに言い過ぎでしょうが、現実にこの本に書かれている事を真に受けている読者の方々が、結構いる事に憂慮しております。だから、残念な事に老人を見舞った悲劇にも、無理解な上司に対して怒る主人公にも全く共感できませんでした。私は寧ろ、奇想が天を動かした結果による犠牲者達に深く同情します。老人と違って彼らは何にも悪いことはしていないのですから。トリックに関しては幾つかは即座に解っていまい、十分に楽しめませんでしたが、それでも一見現実離れしたトリックに関して合理的な解釈を用意してあるのは感心しました。とにかく、この本に書かれた事を鵜呑みにしないで、疑いを持ちつつ、インターネット上で調査しながら読む事をお勧めします。 | ||||
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後書きなどをみると、この作品、トリック重視の新本格派が増えたのをみて、社会派ミステリーというのも、やっぱり、必要なのでは、ということで書かれた作品らしいです。でも、本当に、社会性というものを、本格ミステリーに持ち込む必要は、あるんでしょうか? この作品を読むと、トリック部分のフィクション性と、事件の裏の社会性が、うまくあわず、分離しちゃっている印象を受けます。むしろ、トリックを持ち込むことで、社会性を茶化しているみたいで、かえって、逆効果なんじゃないかなって思えてしまいます。やっぱり、二兎を追うのではなく、一兎を追求する、というのが、良いのではないでしょうか。。。 | ||||
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