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屍人荘の殺人



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【この小説が収録されている参考書籍】
屍人荘の殺人
屍人荘の殺人 (創元推理文庫)

屍人荘の殺人の評価: 2.97/5点 レビュー 499件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点2.97pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全499件 461~480 24/25ページ
No.39:
(1pt)

騙された! トリックでなく「デビュー作にして前代未聞の3冠」の宣伝文句に!

高評価の本格ミステリとして期待して読んだのがいけなかったのか? 確かに後半の密室のトリックは緻密に考えれらて描写されている。しかし、しかし・・・この設定はないだろう。
(以下ネタばれです。未読の方はご注意を)
 従来型の絶海の孤島やら人里離れた洋館などといった「クローズドサークル」の設定でなく、パンデミックによる隔離された場所ということまで納得できるのだが、それがゾンビとはいただけない。
 ここで登場するゾンビの設定があまりにもご都合主義で「感染させたいがために噛みつく」なら肉まで食らうということはないだろう。さらに、感染したらゾンビになるという設定なら、ネズミ算式に被害は周辺に至り、最後に記されている「被害は5千人しか過ぎない」とはならないし、事件が終わると「すっかり元の日常を取り戻している」だと? ウィルスが漏れていたのに?! 
 TVは見れるのに、携帯だけ繋がらないというのもご都合主義。そもそも、ゾンビに囲まれていたら、寝てる暇なんかない。一睡もしないで、助けを求める手段を講じるだろう。S県がどこかは知らなないが、都会から離れてないはずだし、自衛隊はどうした?!と言いたくなる。要は、本筋である殺人事件の舞台をお膳立てる手段でゾンビを出しているだけで、空いた口がふさがらないくらい稚拙。
 パンデミックの設定なら、もう少しリアリティを重視して、どこかの病院で起こった院内感染として、その中での「クローズドサークル」を展開していたほうがまだ信憑性がある。
 マーケティングとして「バイオ」ファンのゲーマーやら、ゾンビ映画好きの若年層など、従来のミステリファンでない層に媚を売りたい、という作者およびミステリ業界の思惑しか感じられない。
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4488025552
No.38:
(4pt)

アイデアは秀逸

閉ざされた館でおこる連続殺人事件、と言えば綾辻行人の館モノが思いつきますが、本作はそこにゾンビを絡ませた点が面白いですね。
本格推理モノですが、ホラー要素もあり、映像化も面白そうです。
新しい作家さんらしいので、さらにトリックなどを練りこめば、今後が楽しみです♪
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No.37:
(2pt)

のんびり殺人してる場合じゃないでしょ。リアリティが台無し。

冒頭いきなり全員が危機的状況に晒されるが、一時しのぎに急場を乗り越えた瞬間から、異常にまったりした連続殺人が始まる。沈みそうな船で殺したり、推理したりそんな暇はないでしょう?あまりに呑気な展開でリアリティを感じない。
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No.36:
(5pt)

単純にエンターテイメント小説として充分に楽しめます

やれ本格ミステリーとしてどうか、だのキャラクターがどうか、だのといった低い評価も見受けらえますが、素直にこの小説が楽しめないのであればこのジャンルには向いていないと思った方がよいのでは?
ホラー、パニック等のテイストに一見ありえない状況での殺人に対するきちんとした謎解きを併せ持った一級のエンターテイメント小説だと思います。
確かに途中までは既知の諸作品の二番煎じ風の印象でしたが(動機はいかにもですが)、従来の設定の枠組みに収まりきらなくなったあたりから俄然おもしろくなってきます。
偶然すぎる、とかちょっと無理でしょ、と思う場面もありますが、殺人の手段としてこれまでになかった(おそらく、ですが)ものにあえて挑戦するするところなどは素直に評価したいと思います。
ランキング3冠はしごく妥当で、楽しみたいと思うのであればお勧めです。
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No.35:
(2pt)

ちょっと無理だった

ミステリー=犯罪小説として、ある程度のリアリティを感じないと興奮しないたちなので、この小説では十分楽しめなかった。 本年度ミステリーの三冠、四冠を勝ち取ったとのことで、今後このようなミステリーが主流となると、私みたいな時代遅れは、益々海外モノへ追いやられるのかな。
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No.34:
(2pt)

何故これがミステリー3冠なのか?

ゾンビ物はハズレが多いが3冠達成と言うことでさぞ面白いのだろうと読んでみたが結果はハズレ。

昨今の本格推理はネタ切れ感が半端なく、不可能犯罪ならまだしも密室殺人は相当無茶な仕掛けや設定がないと成立しない。
この小説は館の外をゾンビ、さらに内部の各部屋にはビジネスホテル風の磁気カード式ロックを使う2重密室という設定である。
本格の部分のみしっかりとしていれば、他の部分はどうでもいいという方に以外にはこの本はおススメできない。
読み終わっても え~まさか! なるほど! とも思わなかった。 本格推理のテクニカルな部分だけが読みどころだと感じた。
推理要素を切り離してエンタメ部分のみを考慮すれば正直ラノベの方が面白いしレベルが高いと思う。

社会派ミステリーなら叩かれるであろう弱い動機や妥当性のない行動も、本格なら許されると言う風潮はいかがなものかと思う。
ましてやこの小説はゾンビに囲まれる設定である。あり得ないことではあるが精神的には極限状態であるはずである。
この設定ならば、追い詰められて狂ったりパニックになったりで訳のわからない言動や不可解な行動にでることがあってもいいのではないかと思うが、この小説の登場人物たちはいたって平常心である。
言葉の矛盾点を突く事は推理小説の定石だが、この小説の設定ならばどんなに矛盾することを言ったり奇怪な行動に出たとしても、心神喪失で片付けられそうである。そのため平常心である登場人物たちの行動、言動が読んでいて逆に違和感を感じてしまった。

私が本物の本格推理小説ファンではないと言ってしまえばそれまでだが、この小説が今年度のすべてのミステリーの頂点とは思えない。
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No.33:
(5pt)

気になってる人は今すぐどうぞ

新人作家のデビュー作でありながら本年の主要ミステリーランク三冠、早くも六刷が決定しているという、話題作中の話題作です。とりわけこのジャンルにおいては近年稀にみるレベルの絶賛ではないでしょうか。その高評にたがわぬ出来であり、最終頁まで駆け抜けるように楽しめました。若き著者に惜しみない拍手を送りたい気分です。

賛否両論あって然るべきところは、バイオテロとキャラクターの2点だと思われます。良く言えば奇抜な発想、悪く言えば荒唐無稽な最大の仕掛けを、巻末に収録された選評のように「新しい形のクローズドサークル」と捉えられるか否かで大きく印象は変わるでしょう。多くの謎を残したままの結末は続編への布石にも見えて期待が膨らみます。
登場人物は良くも悪くもラノベ的です。特に主役級の探偵少女はクセが強く、受ける層とそうでない層がはっきり分かれると感じました。個人的には、こうした記号的な人物造形は「映像化がしやすい」という点で高く評価できます。ただし実写化よりはアニメ化に向いた作風で、そうした点もこの表紙とタイトルからは想像だにしないものでした。自分は大いに楽しめましたが、受け入れられない層の存在も容易に想像できます。

2017年12月はまさにブームの真っただ中で、過熱が続くほどに次回作への期待も高まります。デビュー作だけで終わらない作家であることを信じつつ、次回作が読める日を楽しみにしております。
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No.32:
(5pt)

十分に面白いじゃん、これ。みんな辛すぎるよ。

犯人が分かるとこでは、思わず「えっ」て声を挙げましたよ、私。そうきましたかっていう感じ。十分に面白かったけどなぁ。動機は予想通りでしたけどね。映像化前提で書かれてあるような感じ。映画よりTVで、「第一夜」「第二夜」というミニシリーズでやればいいんだよ。若手の俳優、男はイケメン普通今ひとつで、女優は綺麗なとこ集めて。
気になるのは、言葉遣い、だな、やっっぱり。特にホームズ役の女の子。普通の話し方ができんのかいっていう感じ。あとは感染した人たちをどのように処理していったのか。本筋ではないにせよ、エピローグでも少し、触れていてもらうとすっきりした。娯楽作品好きなら、十分に人にお勧めします。
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No.31:
(2pt)

パニックホラーとミステリの融合

本格ミステリと騒がれていたのでその気で読んでしまったので、これじゃない感を強く感じてしまい星二つ。
最初からパニックホラーと銘打っていたら「面白かった!」と思えたのかも。
大切な人がいなくなったのに、どことなく呑気で、異性との接近にドキドキするという主人公の心理がちょっとわからないな...。
トリックやオチ等はすごく良かったと思います。
きれいにまとまっていて。
「一風変わったパニックホラーとミステリの融合」として紹介した方がいい。
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No.30:
(1pt)

これが1位なら本格ミステリ、ひいてはミステリじたいがオワコン

一言で言えば、「くだらない」。くだらないものに時間を潰された。
各種ミステリ・ランキングの1位を取ったので読んでみたが、本格ミステリという枠に入れると歪んだものができる、そのなれの果てという感じがする。これが1位というのは、もうミステリ自体が「オワコン」なのであろう。
作中ではほかのミステリに言及されるので、本格ミステリのパロディとして書かれていることは明白であるが、細かなトリックとかそういうものはどうでもいいと思う人には時間を無駄にするだけのもの。あくまで「本格ファン」と「ゾンビ好き」を対象にしたものである。
売り方も問題がある。買って帰って家で見たら、帯で、知念実希人という人が「◯◯◯は出てくるけど」と書き、ファンタジー系なのかとガッカリしたところ、最終ページに参考文献として「ゾンビサバイバルガイド」とあって、◯◯◯がゾンビとわかり落胆した。ゾンビものなら買わなかった。そもそも、そういうことは伏せておくべきであろう。何も予備知識なく読んでゾンビが出てきたら驚く(と同時に落胆する)が、事前に種明かしは無用だ。
よく、このミステリは「どんでん返し」があるとか、「ラスト1行に驚愕する」とか書かれているものがあるが、それは読む楽しみを奪うものだ。「どんでん返し」は、それがあることを事前に知らされていないからこそ楽しい。知っていたら興趣が半減する。
ゾンビは凶器として犯行に使われ、犯罪計画の中に密接に組み入れられるが、そもそもゾンビ化を図ったバイオテロの話は通り一遍のもので終わっており、何のひねりもない。
本格ミステリという枠の中では、ゾンビも殺人も全てが記号化する。一編の小説を読み終えて、世界の見え方が少しも変わらないようなものは芸術作品ではない。本格というのはパズルであり、著者が自分の作ったパズルを延々と解説しているようなもの。パズルは自分でやるなら楽しいが、人がやっているものを解説されても楽しくない。この小説を書いている作者は楽しかったであろう。
名詮自性の名前論議(ここで女探偵やワトソン役の名前が取り上げられないのは伏線なのかと思ったら違った)を語ってみせるユーモアや、ごく希に出てくる洞見のある文章に今後の作品に期待できるものはある。本格ミステリに拘らないように願う。
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4488025552
No.29:
(4pt)

設定は奇抜ながらクイーン直系の正統派本格推理

鮎川哲也賞作品としては設定が奇抜で興味深いので、久しぶりにかなり売れている作品のようである。
死人が甦る中での殺人事件というネタ自体は山口雅也氏の生きる屍の死という傑作の先行作品があるのだが、本作はよりバイオハザードなどの最近のゾンビもの映画の要素を取り入れた派手で分かり易い舞台設定になっている。
ゾンビが取り囲む非情事態なのに何で全員こんなに冷静に推理しているのかという不自然さを指摘する者もいるだろうが、これはパニックものではなく本格推理なのでそれでいいのである。
不自然だからこそ本格ミステリーなのである。
この山荘での連続殺人部分での展開は論理による絞込みによる結論導きというクイーン直系のものであり、同じく鮎川賞作家である青崎有吾氏の作風を彷彿とさせる直球の本格テイストである。
タイトルのイメージとは異なり、ライトタッチの作風なのが最近の鮎川賞の傾向っぽいが、ミステリーとしても本格としてきっちり仕上がっており、近年の鮎川賞作品としては当たりの作品である。
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No.28:
(5pt)

これからのミステリーはこうあって欲しい

私は数々の新人作家のデビュー作に★1つをつけてこき下ろすのを楽しみにしてきたがw この小説は★5つをつけた。まあ、かなり大甘なんですけどねw
以下、その理由を述べる。

別の賞になるが、江戸川乱歩賞の選評にあった言葉「このトリックは実行不可能」「犯人の動機は理解できない」等々。そして江戸川乱歩賞はいつも、何の面白さもない型にはまったような作品が選ばれ、ついに消えた。(これは今年度が受賞作無しとなったことを皮肉ってます。)
だが何故、トリックが実行可能だったり動機が理解できる必要があるのだろう。
それならば賞のネーミングになっている江戸川乱歩の怪人二十面相シリーズなんか、実行不可能なムチャクチャなトリックと、二十面相の動機も理解に苦しむことばかり、てんこ盛りではないか。それでも怪人二十面相シリーズは抜群に面白い。
そもそも人を殺すのにトリックを仕掛ける犯人など、実際にはまずいないのだ。ミステリー自体が不可能と理解不能で満ち溢れている。そんなものの筈だ。

この小説、本格物なのでどこまで突っ込んで書いていいのか難しいが、とにかくクローズドサークルの手段としてゾンビを出してきた。さらにトリックの一部にゾンビがからんでいる。
この結果、この小説は実行不可能なトリックと、理解できない動機で構成されることになった。そして抜群に面白くなったのだ。
これからのミステリーはこうあってもらいたいものだ。整合ばかり気にして型にはまった、つまらないミステリーはもう要らない。面白さにこだわりを持つ小説を読みたい。

さて★は大甘と書いたが、本当なら★を2つ減らしたいところ。
まず★一つ減は表紙。この気色の悪い表紙のおかげでこの本は売上げを半分は減らしたはずだ。出版界のセンスの無さは相変わらずだが、そろそろ反省してもらいたいところ。
さらにタイトル。これも★1つ減らしたい。「屍人荘の殺人」? なんつーつまらんタイトル。ノリが悪すぎる。今の時代なら「俺たちがゾンビホテルに拉致られた件」だろ。
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No.27:
(4pt)

久々に読むコテコテの本格ミステリ

本作はあくまで「本格ミステリ」である。
他のレビュアーの「人がかけてない!」「動機が弱い!」という指摘は至極ごもっともであるが、「そうはいっても本格ミステリってそんなもんよね?」という一言で片付く程度の欠点であるわけで。これが「涙なしには語れない!青春ミステリー」的な売り出し方だったら非難轟々ですが、まあ本格ミステリだしね、と。

様々な電子化や携帯の普及、そして多くの作家によって出し尽くされたクローズドサークルネタ。これら障害により中々クローズドサークル的環境を作りづらくなってきた現代において、1つの奇抜なアイデアにより上記全ての障害をとっぱらう力技は大変ステキ。

ただ惜しむらくは2点。
1.このクローズドサークルネタならもっと面白くできたのではないか?これによって今まで無かった展開(例えば作中出てきた2度殺せるとか)を生み出すことができると思うが、あくまで舞台設定としてとしか活用できていなかったのが勿体無い。2度殺せるネタももっと驚愕できるような使い方とかあったんじゃないかと考えるとね。完全な一発ネタなのに勿体無いよね、と。

2.明智先輩
「探偵になりたい一般人」と「なりたくないのに探偵役にならざるをえない探偵」の対比という意味でも魅力あるキャラクターだった明智先輩。
多くの読者がああいう形ではない再登場を望んでいたと思う。ひょっこりと、飄々と、再登場していただいたほうが今後の展開含めてよかったんじゃないかなー、と。
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No.26:
(1pt)

本当におすすめしません

マジでつまらないです。最低です。時間の無駄でした。
トリックも最低、
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No.25:
(3pt)

特異な設定と謎解きの融合による妙

文章が非常に読みやすく、一気読みする事請けあいです。
内容は、特殊な設定+謎解きの融合といった感じでしょうか。この融合具合は見事だと思います。
だだ好みの問題だと思いますが、自分は登場人物に感情移入かそこまで行かずとも感情を揺さぶられるような小説が好きなので、個々の人物の描き方が浅い…結果、個々の人物が謎解きのための駒のように動いているように思えてしまう本作は好みとは言い難いなと感じました。

とは言え一方で、この作品に感情移入して読むのはちょっと無理があります。あまりにも残酷かつ陰惨な設定なので、キャラクターの描き方が薄めに感じられるくらいが良いのだろうなと。
そう考えるとなかなか見事なバランスを持った作品なのでしょう。
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No.24:
(1pt)

驚きも新鮮味もなかった

ほとんどの人物の背後に著者の思考が見えすぎて嫌悪感が否めない。展開に驚きもなく、クローズドサークルとしての形は整っていても人物像が薄すく、動機やトラウマからの嘘にも無理がありすぎ、物語として破綻している印象しか残らないのが残念だった。
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No.23:
(4pt)

ホラー+ミステリの魅力

第27回鮎川哲也賞を受賞し、著者のデビュー作となった本作品は、ホラー映画などでよく使われる、ある題材を取り入れた、奇想に満ちた佳作と言えると思います。

設定としては、ある大学のメンバーが夏休みに、ペンションで合宿して数日を過ごすこととなったことが発端。
ところが、先述のホラー要素が原因で、「クローズドサークル」状態になってしまう。
登場人物には、探偵の素質から警察にも表彰されている女性が混じっており、こうなれば、ミステリ的には、何かの事件が起こらなければ、読者は満足しないでしょう。
果たして、密室状態で、メンバーの一人が殺害されているのが発見される。
それは、連続殺人事件の始まりであった…。

この殺害方法なのですが、これまたホラー要素を含めているところが、斬新なところで、密室という不可能状況に、ある種の不可解な状況が加味されることとなります。
また、クローズドサークルとなった要因により、メンバーたちに、とてつもない危険が迫っており、それがいつになるか、というタイムリミットの要素も加わり、サスペンスを盛り上げています。

「ホラー」+「本格ミステリ」というふたつの要素を融合させた作品として、評価され、鮎川哲也賞を受賞した本作品は、アイディア勝負の面もありますが、ミステリの骨格はしっかりとしたものがあるので、ミステリファンを満足させるだけのものを兼ね備えていると思います。

文章も読みやすいので、一気読み必至の作品ではないかと感じています。
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No.22:
(5pt)

新・新本格!!

こんなに楽しく読んだ本格ミステリは久しぶりです!

話題になっている特殊設定と本格ミステリが見事に融合し、謎解きも無理がなく非常にロジカルに展開されます。

このクローズドサークルを作った要因について、あり得ない・もっと掘り下げるべきだと言う意見も散見されますが(確かにそう思う部分も少しはあります)、これは他のミステリ作品と同じで、話を作る為の装置なんだと考える方がよりこの作品を楽しめると思います。
そこに突っ込むのは無粋かと。

ただ、好き嫌いはハッキリと別れる作風ですね。
それも強力な個性ゆえだと思います。

とにもかくにも次回作が楽しみです!
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No.21:
(5pt)

高いエンタメ性を兼ね備えた本格ミステリ

本格ミステリとしては斬新なクローズドサークルも良いし、トリックも秀逸。パニックホラーの緊迫感と、探偵と主人公の関係性のおかげで先が気になり、ほぼ一気読み。次作がとても楽しみな作家だ。

あとは内容とは関係ないのだが、Kindle版には選評が入っていないのがとても残念。電子書籍のこれからを考える上でも、電子版のみ解説等をなくす風潮は改めて行くべきだと思う。(商品説明にきちんと書いてあるため、騙されたという趣旨の文句ではありません。)
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4488025552
No.20:
(2pt)

正直馴染めないですね

密室の謎解きとゾンビの組み合わせが斬新ではあるものの、それだけ。ゾンビになる設定も有りがちですし、ましてや殺人の動機が古典的過ぎる。それぞれの人物像も薄いので説得力に欠ける。期待はずれ。
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