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ブラックボックス
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ブラックボックスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.94pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全13件 1~13 1/1ページ
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前作『転落の街』から引き続きハンナ・ストーンとの交際が続いているボッシュ。 ハンナの息子で服役中のショーンに出張時の余った時間で面会に行ったことから、出張費用など予算管理にうるさい上司に目を付けられ面倒な目にあうなか、20年前にボッシュみずから携わり未解決のままとなっていた女性記者殺人事件に取り組むことになる、というのが今回のお話。 AmazonPrimeのドラマではずっとコンビを組んでいたエドガーが、20年前の1992年の場面で久々に登場します。 このエドガーの扱われ方が原作とドラマでは随分と違うのはなぜでしょうね。 ボッシュの娘マデリンも16歳となり、ボッシュの誕生日に手料理とプレゼントを用意してくれた場面の父娘のやりとりがとてもいいです。 ボッシュ「ほんとに全力をつくしてくれたんだな」 マデリン「あたしのために全力をつくしてくれてるじゃん。パパ」 彼女の頭の良さ、勘の良さが、将来、刑事として必要な能力の片りんとして見えてきます。 さて、今回の事件においても、小さな細部を追っていくことで、物事が転がり、焦点が結ばれたところで高熱によって白い光を発する瞬間が訪れる。 上巻においては、ゆっくりとした展開でしたが、下巻に入ってから一気に加速していく感があり、面白くなっていきます。 死を覚悟し、いい日の思い出に残っている娘の姿を思い出し目をつむるという、ボッシュの危機的状況も訪れます。 発表作品を順を追って読んできましたが、これまで発表されてきた作品は、とてつもなく面白い(☆5つ)か、なかなか面白い(☆4つ)ものばかり。面白くないと思った作品はひとつもありません。 20年間クオリティを維持し続けているマイクル・コナリー、大したものです。 | ||||
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ボッシュ・シリーズ16弾。 未解決事件班に属するボッシュが20年前の殺人事件に取り掛かるのだが、その犠牲者がロス暴動唯一の(?)北欧ブロンド美人で「白雪姫」とまで呼んで崇めるので、序盤からちょっと冷めてしまった。 この事件に特に注目するボッシュ、題材にした作者、関心を抱く読者(特に男性)に。 本部長の言葉は一理あると。この犠牲者が黒人やアジア人男性等ではだめなのか、と。 だが、事件の真相を追っていくと思わぬ陰謀があったことが明らかになり、白人女性を題材にしたことにも納得できた。戦争そのものは言うまでもなく悲惨だけど、それに伴う戦争犯罪もひどい。「戦争」というものを考えるときは、遺族の悲しみも加えて本当に広範囲に捉えなければならないと改めて感じた。 本書の途中は音楽や娘とのひと時など、半分どうでもいいことにページを割いているなと感じていたが、下巻後半になってアクティブに展開。#15『転落の街』終盤の犯人に対するボッシュの後悔のうさを幾分晴らしてくれるようなシーンも。 それにしても、毎度毎度ろくでない上司が異動してくるものだ…。 | ||||
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ハリー・ボッシュ・シリーズ16作目『ブラックボックス』(2012年)は、1作目の『ナイトホークス』(1992年)から丁度20年目を迎えた作品である。 1992年にはロス暴動で州兵も出動した年であり、そんな背景でデンマークから取材にきた女性ジャーナリストが暴動の最中に殺された。 事件の現場捜査に関わったボッシュだったが、残念ながら未解決事件として20年の歳月が過去った。 遠くデンマークから取材にきたジャーナリストのアンネケ・イエスぺルセンがなぜこの場所で殺されたのか? 謎が深まる中捜査を進めていくとすべては湾岸戦争時に遡り、兵士が戦時休暇を取るため乗船した艦上で始まっていたことを突き止めたボッシュ。 ボッシュの次にとった行動が本書のハイライトである。 コナリーお得意の波乱とサプライズで終幕を迎えるが、職業倫理局刑事のナンシー・メンデンホールが突然現れるのに違和感を覚えてしまった。 本書『ブラックボックス』は、シリーズのなかでランキングしても上位に位置する作品ではないと思いながら昨夜遅く下巻を読み終えたのです。 | ||||
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ハリー・ボッシュ・シリーズ16作目『ブラックボックス』(2012年:邦訳版2017年)を、読むことにした。 このシリーズも2作ほど読むのをパスしたが、『贖罪の街』( 2015年:邦訳版2018年)を、少し前に読んでいるからボッシュ・シリーズから離れて他のコナリー作品に興味を移そうと思いながら読み進む。 「ブラックボックス」とは、フライトレコーダーのことであるが、本書のタイトルには、ボッシュが事件の些細な証拠を集積してファイルに収めて作る箱との喩えとして語っている。 コナリー作品を続けて読んでくると、ハリー・ボッシュが、このブラックボックスに入れる情報を求めることから書き始めていることに気が付く。 読者にとってややともすると事件解決に向かうテンポが遅くページを繰る手が鈍くなってくるのはこのせいなのだろう。 が、ブラックボックスへ入れる有力な証拠が見つかるあたりから読者の目を覚ませてストーリーのなかへ引き込んでくるのもいつものことである。 このあたりのプロット構成の巧みさはコナリーの独壇場であろう。 1992年のロサンゼルス暴動時、デンマークの女性ジャーナリストが銃殺された死体が見つかった。 ロス暴動で街が混乱のなか現場へ行かされたボッシュの初期捜査は不満足のものであり、心に残る忘れることができずにいた事件だった。 20年も前の未解決事件だが、何とか被害者の無念に報いようとしたボッシュは、手がかりに乏しい事件捜査を進めていゆく。 この女性ジャーナリストがロス暴動で殺されたただ一人の白人であることから、市警上層部から政治的な圧力を受けることになる。 1991年ロス暴動の引き金となった黒人男性ロドニー・キング裁判のトラウマから、一人の白人被害者の事件を解決することに腰が引けるロス市警上層部の政治的な判断なのだろう。 ボッシュの信条に真っ向から対立する市警上層部との確執などコナリーならでの上手さで描写している。 事件捜査も佳境に入ってきて面白くなってきたところで上巻を読み終えた。 | ||||
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本作品は、著者の発表した長編作品としては、第25作目であり、ハリー・ボッシュ刑事の登場する作品としては、第19作目となります。 ロス市警の敏腕刑事として数々の難事件を解決してきたハリー・ボッシュは、一時期、警察から引退していたが、定年延長選択制度により、刑事に復帰し、未解決事件班で活動していた。 本作品の舞台は、2012年であるが、その20年前の1992年に、ロドニー・キング殴打事件に端を発したロサンジェルス暴動が発生していた(この事件自体は、現実のもの)。 その暴動の最中、デンマーク国籍の女性記者の射殺死体が発見される。 この事件は、暴動の煽りで、十分な捜査ができず、未解決のままになっていた。 ボッシュにとって、心に残る事件だったが、ロス暴動20周年として、当時の未解決事件を集中捜査することとなり、彼は20年ぶりに再捜査を任される…。 前作、「転落の街」もそうでしたが、永らく迷宮入りしていた事件が、科学捜査の進展に十もない新しい糸口が発見されることがあり、本作品の場合も、現場で発見された薬莢を最新の技術で洗い直したことから、捜査が進展していく、という展開となっています。 ハリー・ボッシュシリーズは、第1作から順番に読むのが最適なのですが、本作品は、過去の経緯を知らなくても楽しめる仕上がりとなっていました。 シリーズ当初と比べて、二転三転のどんでん返しという流れは、薄まってきているように思いますが、ボッシュの緻密な捜査が、一歩一歩真相に迫っていく展開は、とてもスリリングでした。 また、これも定番といってもよいのでしょうが、警察内部から圧力がかかり、捜査の妨げになっていくところも、お話を面白くしています。 ハリー・ボッシュ刑事は、ヴェトナム戦争の帰還兵なので、かなりの年齢なのでしょうが、派手なアクションシーンもあり、まだまだシリーズは続いていくようです。 次回作以降も楽しみにしています。 | ||||
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こちらのこころを鷲掴みにしてグイグイ物語に引きずり込んでいくパワーは健在ですが、今回は何かがおかしい。アクションシーンがあったからだろうか、ロス暴動事件や湾岸戦争の闇に突撃して欲しかったからだろうか、脇役の個性がレベルダウンしてるからだろうか、子供との交流シーンが余計なほど多かったからだろうか?何なんだろう? | ||||
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マイクル・コナリーの刑事ボッシュシリーズは私の最もお気に入りのシリーズ、そして何時も書評で述べることは、「ボッシュシリーズには、はずれが ない」と言うこと。この最新作「ブラックボックス」も然り、わくわくしながらページを捲って行った。舞台は、1992年のLA、黒人青年 ロドニー・キング殴打事件に端を発した暴動は、大きなうねりとなって町を破壊しつくしていた。そこで起きたデンマーク人女性ジャーナリスト 射殺事件。然し、担当したボッシュは暴動の煽りを食らって、十分な捜査も出来ず、20年の歳月が経った。ボッシュも定年を迎え、今は 嘱託で働く身分、しかし、彼が解決できずに引きずっていたこの事件を再び掘り下げることで、捜査は意外な展開を見せる。今回も そりの合わぬ上司からハラスメントを受け、内部調査室に追い掛け回されながら事件を追うボッシュ。事件解決後、被害者の家族が言う 言葉、「悲しみも消えぬが、怒りも消えることはない」、ボッシュも同意する。歳をとっても悪を追いかけるボッシュの執念を感じさせる 一作であり、まだまだこのシリーズは続くな、いや続いて欲しいと強く思う。 | ||||
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デビューから20年も経っているんですから 仕方ないとは思いますが、 ボッシュが壮年に達し、雰囲気が変わりました。 サザエさんやこち亀の両さんのように、 いつまでも若いまま活躍してほしかった。 映像化されたボッシュには違和感を抱いていましたが、 この作品のボッシュは、あの役者に近いイメージです。 今後は、このイメージで進むんでしょうね。 長年のファンとしては、微妙な気持ちです。 | ||||
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デビューから20年も経っているんですから 仕方ないとは思いますが、 ボッシュが壮年に達し、雰囲気が変わりました。 サザエさんやこち亀の両さんのように、 いつまでも若いまま活躍してほしかった。 映像化されたボッシュには違和感を抱いていましたが、 この作品のボッシュは、あの役者に近いイメージです。 今後は、このイメージで進むんでしょうね。 長年のファンとしては、微妙な気持ちです。 | ||||
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20年前に起こったロス暴動。その中で外国女性特派員が殺された。ボッシュが現場に向かったが、騒擾の中では充分な現場捜査が成されず、迷宮入りになった。20年後、未解決事件捜査班のボッシュが皮肉な巡り合わせで、その事件の捜査に当たる事になる。 どの事件にもブラックボックスがある。なにが起こったのか、なぜ起こったのかを説明する助けになる証拠の欠片や人物、事実の配置――ブラックボックス。しかし、この事件は当初の捜査そのものがお座なりだったので、難航する。 ただ古い事件に新しいテクノロジーを用いて成果を上げられないか。DNA、指紋、発射痕照合。・・・。幸いに薬莢が残っていた。火器検査報告書は一人の名前を伝えたのだが・・・・。 後半にかけて、ハードボイルドが炸裂するが、派手さはなく、あくまでも淡々としている。憤怒の気持ちを押し殺し抑制するのは、年輪からくるものなのだろうか。今回珍しく愛娘との場面が多かったが、それも要因のひとつなのだろうか。だから、よけいにラストの言葉が胸に迫る。 余談。中盤ぐらいに、ボッシュが誕生日に娘から贈られたアート・ペッパーのライブ録音を聴いている場面がある。直ぐにYouTubeで検索し、私もこの章を「パトリシア」を聴きながら読んだ。この文明の利器って凄い。同時に、ボッシュの心象が分かるような気がする。 | ||||
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ようやくコナリーの最新刊が電子書籍で読めるようになりましたね! ボッシュものの初期の作品は、版元が次々変わって、「あれ、でてる」と思ったら、絶版になっていたり。古本や図書館で探して読みましたが、人気シリーズだけに本が汚くて閉口しました。旧作も電子化されますように。 シリーズものですが、過去作を読んでなくても楽しめます。 ボッシュが上司と衝突して、組合に電話をするのはいつもの展開ですが、今回、彼は再雇用制度で雇われた契約社員の身ですので、その手が使えなくて焦ってる場面で、ちょっと笑ってしまいました。 ボッシュの娘が夢中で読んでいる小説が懐かしい。ロスの高校では、今もサリンジャーを課題図書に使ってるのでしょうか? | ||||
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前作の「ドロップ(転落の街)辺りから、ハードボイルドの真骨頂。この後も、「Burning Room」「Crossing」「The Wrong side of Good-by」 と続く。とうとう、チャンドラーにタイトルで追いついたね。 | ||||
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今世紀最高のハードボイルド、ボッシュシリーズの初kindle化。 ずっとマイクル・コナリー著作のkindle化希望にチェックを入れ続けた甲斐があるというものです。 彼の英語版ペーパーバックは多数kindle化されているのに、何故か日本語版はなし。 リンカーン弁護士シリーズやスピンアウト作品のマッケイレブFBI捜査官のシリーズも是非続けて電子化して頂きたいものです。 | ||||
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