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(アンソロジー)

(編集)

世界推理短編傑作集1



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世界推理短編傑作集1の評価: 4.19/5点 レビュー 21件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.19pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全21件 1~20 1/2ページ
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No.21:
(5pt)

乱歩による名アンソロジーの生まれ変わり

江戸川乱歩は日本探偵小説の開祖の一人であるのみならず、ミステリ研究家・評論家、ミステリ蔵書家、アンソロジストとしても、まことに稀有な存在であった。本書は、エラリー・クィーンなどのアンソロジーの試みを踏まえて乱歩が作成した、世界ミステリ短篇アンソロジー全5巻の新版第1巻で、ポオ「盗まれた手紙」から、ドイル「赤毛組合」、フットレル「十三号独房の問題」にいたる、計8編が収められている。単に旧版の版を改めただけの代物ではない。今どきの読者に向けて、作品配列の見直しや、新訳の採用、重訳を原典からの訳に切り換えるなど、戸川安宣の手による全面的なリニューアル作業が敢行されている。乱歩の名アンソロジーを現代に蘇らせた功績は大きい。なお、本シリーズ第6巻は、その戸川編による乱歩版全5巻の拾遺集である。
世界推理短編傑作集1【新版】 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:世界推理短編傑作集1【新版】 (創元推理文庫)より
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No.20:
(4pt)

良いとこ取り

種々の作家の短編が1冊に集約されていて、がっつり読み込みたくはない表層を撫でる程度で満足の自分には打ってつけでした。
 これはミステリーなのかと疑念が湧いたものもありますが、全体的に良かったです。
 ベタな選出にはなりますが、コナンドイルの赤毛組合が魚は鯛でした。
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No.19:
(2pt)

江戸川乱歩のファン

先生のファンとして、買って良かった。
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No.18:
(5pt)

味わい深い作品ばかりでした。

古き良き時代の作品を、じっくり味わいながら読み通しました。今風の動きの早いストーリー展開ではありませんが、一人ウィスキーを傾けながら読む、男一人で過ごす時間にはピッタリです。
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No.17:
(4pt)

奇妙な味って肩透かしを食わせること?

ロバート・バーの『放心家組合』。江戸川乱歩言うところの「奇妙な味」の嚆矢。えっ!奇妙な味って読者に肩透かしを食わせること?そうですか?乱歩先生。
世界短編傑作集 1 (創元推理文庫 100-1)Amazon書評・レビュー:世界短編傑作集 1 (創元推理文庫 100-1)より
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No.16:
(5pt)

歴史遺産としての傑作集

旧版の第一巻を手に取り、貪るように読み耽った年少の日が懐かしく思い出される。
リニューアルにあたり第一巻にポーとドイルを追加収録することで更に探偵小説の誕生とその黎明期の道程が鳥瞰出来るようになった。従来曖昧だった書誌データが明確になり、新たに年代順に再編集されたことで後世のミステリ・ファンに向けられた素晴らしい遺産となると思われ、今回の新版刊行には翻訳ミステリ出版の老舗のプライドを感じる。
とにかく丸谷才一訳の「盗まれた手紙」や深町眞理子訳のホームズを読んでいるだけで俗世から離れて贅沢な気分になれるのだ。
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No.15:
(5pt)

名著が新版で!

11月10日の木屋町ESPにおける第1回 fm GIG ミステリー研究会の課題図書である。
今年の7月に新訳改題新版として刊行された本書は、正にミステリーの黎明期からの名作を濃縮した珠玉のアンソロジー。

旧版を読んで幾星霜。
朧気な記憶の中から、蘇って来た物語たちは、時を経ても全く色褪せる事無く、私の胸を若かりし頃と同じに踊らせてくれた。

香り高き逸品を秋の夜長に嗜んで頂けると幸甚。
そして機会があれば、友と語り合おうではありませんか!
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No.14:
(5pt)

あの文豪アントン・チェーホフが推理小説を書いていたとは

『世界推理短編傑作集(1)(新版)』(江戸川乱歩編、創元推理文庫)には、江戸川乱歩が選び抜いた推理小説の短篇8つが収録されています。

とりわけ印象に残ったのは、アントン・チェーホフの『安全マッチ』と、ジャック・フットレルの『十三号独房の問題』です。

『安全マッチ』は、「1885年10月6日の朝、S県の第二警察署に、りっぱな服装の青年が出頭して、領主の退役近衛将校、マーク・イワノーウィッチ・クリヤーゾフが殺害されたと告げた。青年は顔面蒼白、極度に昂奮して、全身をふるわせていた」と、始まります。

クリヤーゾフの殺害事件を巡って、警察署長、検事、検事補等が犯人捜しに必死になる過程で、クリヤーゾフを巡るさまざまな人間関係が暴かれていきます。

そして、思いがけない結末が待ち構えているのです。

検事の若い検事補に対する、「きみの理論はよくわかる。ただ、全部が全部、なっとくできたといえんだけだ・・・それに、きみの話は物的証拠がたりん。とすると、ただの仮説にすぎんことになる」という台詞からも分かるように、本作品は見事な推理小説です。あの文豪チェーホフが推理小説も書いていたことに驚きました。

『十三号独房の問題』は、「思考機械」という異名を持つオーガスタス・S・F・X・ヴァン・ドゥーゼン教授が、監視厳しい独房に入れられても、自分なら脳髄を使って1週間で脱出してみせると友人たちに宣言し、実際に独房に入ることになります。

何と、教授は見事に脱出を果たしてみせるのですから、これは密室物の本格推理小説です。

この著者のフットレルは、1912年のタイタニック号遭難事故で、37歳という若さで死去してしまいます。「思考機械」の脳髄を駆使して、沈没するタイタニック号から何とか脱出できなかったのでしょうか。
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No.13:
(5pt)

ミステリーの歴史をたどるのに最高の短編集が新版で登場!

ここしばらく東京創元社は、『黒後家蜘蛛の会』、『エラリー・クイーンの冒険』と、往年の傑作短編集の新版を連続刊行しています。この『世界推理短編傑作集』も、とても懐かしくて、いつかまた読みたいと思っていた本です。再び手に取ることができて、本当にうれしいです。

さて、この短編集は60年前に刊行された全集本が元になっており、東京創元社が推理小説を手がけるようになった記念すべき作品。東京創元社にとっては特別な位置づけの本なのでしょう。だからこそ、新版を出すにあたって、「盗まれた手紙(ポオ)」、「赤毛組合(ドイル)」の2作を追加することで、より明確にミステリーの歴史をたどれるようにしたのだと思います。またこの2作品は、江戸川乱歩がランキングに挙げていたものでもあります。

懐かしいと感じる人にはもちろんのこと、昔のミステリーを読んでみたい人、特に時代順に進化の過程を知りたい人におすすめです。掲載されているのは個性的な傑作ばかりです。

旧版を知る人には不満に感じる変更点があるのかもしれませんが、この本が新版で手に入るという感激がすべての不満点を上回っていると思います。
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No.12:
(3pt)

せっかくの名アンソロジーが・・・

半世紀にわたって読み継がれてきた江戸川乱歩編『世界短編傑作集』のリニューアル版です。
この第1巻では、まず「画竜点睛を欠く」というよくわからない理由でポーとドイルが追加されています。
でもねえ。誰でも読んでる「盗まれた手紙」と「赤毛組合」をいまさら入れられてもねえ。。サラリーマンの給与水準が年々下がっている今、こんないまさらの作品は抜かしてその分定価を安くしてもらったほうがどんなにありがたかったことか。
「赤毛組合」の訳は「友人シャーロック・ホームズ氏を・・・」みたいな感じで、「氏」をつけたほうが原文に忠実なのかもしれませんが何かよそよそしい感じに。
「安全マッチ」も新訳ですが全体的に間延びがして旧訳より悪くなってます。推理小説の訳し方を知らない人が訳したんではないでしょうか。
あと最悪なのは「放心家組合」を2巻に回したこと。旧版ではあの作品のおかげで、冗長といえなくもないものもけっこうあるこの作品集が、最後でピリッとスパイスがきいて、アンソロジーが引き締まってたんですよ。あれを抜かすとはどんなセンスしてるんでしょ。「何考えてんの?」って感じ。
全体的にはせっかくの名アンソロジーをわざわざ手間暇かけてだいなしにした、というのが率直な印象です。
なので本文はせいぜい星2つですが、戸川安宣氏の解説の情報量と柳川貴代氏の装幀で星一つ追加して3つにしました。
とくに柳川氏の装幀はこれだけのために千円だしても惜しくないと思えるほどのすばらしさでした。
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No.11:
(4pt)

名探偵にはかなわない

この短編集には7つの短編が収録されていますが、私は後ろの三つが特に
面白かった。

「ダブリン事件」では安楽椅子探偵の「隅の老人」が登場します。名前すら
不明な老人だが、ダブリンで発生した遺言状偽造事件で活躍します。

「十三号独房の問題」では「思考機械」の異名を取るオーガスタス・S・F・X・
ヴァン・ドゥーゼン教授が、セントルイスのチッザム刑務所にある脱獄不能と
される「十三号独房」から一週間で脱出してみせると宣言する。

「放心家組合」はフランス警察の元警部、ユウゼーヌ・ヴァルモンが登場し、
「奇妙な味」が強い作品となっています。
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No.10:
(4pt)

穏やかでのんきな軽犯罪を扱った物が多い大乱歩が選んだ古き良き時代の名作集第1巻。

海外ミステリーに精通しておられた日本推理小説の巨人、江戸川乱歩が西洋の各種ベスト表を参考にして編んだ創元推理文庫版「世界短編傑作集」第1巻です。本企画の性格については誠に素晴らしい秀作揃いの推理ファン必読の傑作集でありまして、唯一残念なのは大御所のドイル・チェスタトンの作品が選ばれていない事で、その理由はきっと既に他の文庫で読めるので割愛されたのだろうと思われます。その分若干華やかさには欠ける面もありますが、逆にそれ程に有名ではない作家の知られざる名作を読む楽しみがあってミステリーをこよなく愛する方にとっては堪らない喜びが得られるだろうと思いますね。この第1巻の内容的には時代を反映してか窃盗や詐欺といった比較的に穏やかでのんきな軽犯罪を扱った物が多くて現代の様に気忙しくなく殺伐としていない古き良き時代の空気とほのかに漂うユーモアの味わいが感じられますね。
『人を呪わば』ウィルキー・コリンズ著:新米刑事が赴任して早速ある文房具店で起きた銀行券200ポンド分の盗難事件を捜査し容疑者は明白で楽勝に思えたのだが・・・・。百戦錬磨のベテランと新米の青二才ではこうも腕が違うのかと呆れる程に思い知らされましたね。ちと残酷な結末ですが自信過剰のうぬぼれを正す為にはこれくらい厳しい仕打ちが良い薬なのでしょうね。『安全マッチ』アントン・チェホフ著:退役近衛将校が殺害されたとの報に駆けつけた功を焦る若い検事補が現場で先走って次々に推理を働かせるのだが・・・・。文豪の著者はおそらく真剣にミステリーを書く気持ちはなかったのではないかと思いますね。この喜劇的な結末には暫く開いた口が塞がりませんでしたね。『レントン館盗難事件』アーサー・モリスン著:探偵マーチン・ヒューイットがレントン館で3度も連続して起きた盗難事件の謎に挑む。ほんの僅かな物証から意外な真相を導き出す名探偵のイマジネーションが素晴らしいですね。ポーやドイルの有名な作品に使われたトリックの新たなヴァリエーションに大いに感心しました。『医師とその妻と時計』アンナ・カサリン・グリーン著:住宅地で起きた射殺事件は動機も不明で泥棒の仕業と思われたが、やがて近所に住む盲目の医師が警察に自白するのだった。本作のトリックは厳密に言えば実行可能か疑わしく確実性に乏しい気味はありますが、その代わりに女流らしい悲劇的で哀切な人間ドラマの味わいが絶品でしょう。『ダブリン事件』バロネス・オルツイ著:偏屈な性格の隅の老人がダブリンの遺言状偽造事件の謎を見事に解き明かす。まさに常識的な論理を鮮やかに裏返して見せる‘どんでん返し’の技巧が存分に味わえる玄人好みの好短編ですね。『十三号独房の問題』ジャック・フットレル著:思考機械ヴァン・ドゥーゼン博士が一週間で牢獄から脱出して見せると友人に豪語する。硫酸を使った殺人犯の囚人を登場させたのは些か作為的で不自然さを感じますが、でも文句なしに群を抜くトリッキーな大仕掛けで著者は真の実力派と呼べる天才だと心の底から感嘆しましたね。『放心家組合』ロバート・バー著:ロンドン在住のフランス人探偵ヴァルモンが世間に多くいる放心家につけこんだ詐欺師組織の巧妙な手口を暴くのだが・・・・。探偵小説には非常に珍しい捜査側の詰めの甘さから悪党が上手に立ち回って逮捕を逃れるという不思議なオチがユーモラスでけったいな味わいですね。
世界短編傑作集〈第1〉 (1960年) (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:世界短編傑作集〈第1〉 (1960年) (創元推理文庫)より
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No.9:
(4pt)

穏やかでのんきな軽犯罪を扱った物が多い大乱歩が選んだ古き良き時代の名作集第1巻。

海外ミステリーに精通しておられた日本推理小説の巨人、江戸川乱歩が西洋の各種ベスト表を参考にして編んだ創元推理文庫版「世界短編傑作集」第1巻です。本企画の性格については誠に素晴らしい秀作揃いの推理ファン必読の傑作集でありまして、唯一残念なのは大御所のドイル・チェスタトンの作品が選ばれていない事で、その理由はきっと既に他の文庫で読めるので割愛されたのだろうと思われます。その分若干華やかさには欠ける面もありますが、逆にそれ程に有名ではない作家の知られざる名作を読む楽しみがあってミステリーをこよなく愛する方にとっては堪らない喜びが得られるだろうと思いますね。この第1巻の内容的には時代を反映してか窃盗や詐欺といった比較的に穏やかでのんきな軽犯罪を扱った物が多くて現代の様に気忙しくなく殺伐としていない古き良き時代の空気とほのかに漂うユーモアの味わいが感じられますね。
『人を呪わば』ウィルキー・コリンズ著:新米刑事が赴任して早速ある文房具店で起きた銀行券200ポンド分の盗難事件を捜査し容疑者は明白で楽勝に思えたのだが・・・・。百戦錬磨のベテランと新米の青二才ではこうも腕が違うのかと呆れる程に思い知らされましたね。ちと残酷な結末ですが自信過剰のうぬぼれを正す為にはこれくらい厳しい仕打ちが良い薬なのでしょうね。『安全マッチ』アントン・チェホフ著:退役近衛将校が殺害されたとの報に駆けつけた功を焦る若い検事補が現場で先走って次々に推理を働かせるのだが・・・・。文豪の著者はおそらく真剣にミステリーを書く気持ちはなかったのではないかと思いますね。この喜劇的な結末には暫く開いた口が塞がりませんでしたね。『レントン館盗難事件』アーサー・モリスン著:探偵マーチン・ヒューイットがレントン館で3度も連続して起きた盗難事件の謎に挑む。ほんの僅かな物証から意外な真相を導き出す名探偵のイマジネーションが素晴らしいですね。ポーやドイルの有名な作品に使われたトリックの新たなヴァリエーションに大いに感心しました。『医師とその妻と時計』アンナ・カサリン・グリーン著:住宅地で起きた射殺事件は動機も不明で泥棒の仕業と思われたが、やがて近所に住む盲目の医師が警察に自白するのだった。本作のトリックは厳密に言えば実行可能か疑わしく確実性に乏しい気味はありますが、その代わりに女流らしい悲劇的で哀切な人間ドラマの味わいが絶品でしょう。『ダブリン事件』バロネス・オルツイ著:偏屈な性格の隅の老人がダブリンの遺言状偽造事件の謎を見事に解き明かす。まさに常識的な論理を鮮やかに裏返して見せる‘どんでん返し’の技巧が存分に味わえる玄人好みの好短編ですね。『十三号独房の問題』ジャック・フットレル著:思考機械ヴァン・ドゥーゼン博士が一週間で牢獄から脱出して見せると友人に豪語する。硫酸を使った殺人犯の囚人を登場させたのは些か作為的で不自然さを感じますが、でも文句なしに群を抜くトリッキーな大仕掛けで著者は真の実力派と呼べる天才だと心の底から感嘆しましたね。『放心家組合』ロバート・バー著:ロンドン在住のフランス人探偵ヴァルモンが世間に多くいる放心家につけこんだ詐欺師組織の巧妙な手口を暴くのだが・・・・。探偵小説には非常に珍しい捜査側の詰めの甘さから悪党が上手に立ち回って逮捕を逃れるという不思議なオチがユーモラスでけったいな味わいですね。
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No.8:
(4pt)

読みたかった作品をGet

推理小説の揺籃期の作品を,文庫版で安価に手に入れることができました。
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No.7:
(4pt)

お気に入りが増えた

この短編集の中で読みたい作品はひとつだったが、読み終えてもう一人、はじめて知るぜひ読みたい作家ができた。
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No.6:
(3pt)

ミステリの歴史書として

1860〜1900年までの作品集です。
・「人を呪わば」コリンズ、端麗な文章の「月長石」の作者です。最後の財産を整理し、枕元の箱に入れておいた金が失くなる。挙動不審な下宿人に疑いがかかるが・・・。実に耳の痛い・・いや、現代にでもありそうな事件です。

・「レントン館盗難事件」屋敷で三度目の盗難事件が発生。名探偵マーティン・ヒューイットの出番です。コナン・ドイル=ホームズに追いつき追い越せと各紙が鎬をけずっていた頃の作品。

・「医師とその妻と時計」盲目の夫に隣人を撃つことは可能なのか?女流作家らしい情緒的な文章で、夫婦の問題や、介護の問題をもはらみ、最後のシーンは胸に迫るものがありました。

・「13号独房の問題」作者のジャック・フットレルは、あのタイタニック号に乗り合わせて亡くなったそうです。思考機械ことヴァン・ドゥーゼン博士が「1週間以内に死刑囚の独房から脱獄してやる」と賭けを提案。
 個室にいながら必要な物資を次々と調達していくお手並みは見事なものの、ちょっとこの設定のハードルが 高すぎたか・・・。嫌がおうでも読み手は期待しちゃいますからね。

・「放心家組合」おそらく当時としては新手とも言える詐欺のお話です。
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No.5:
(4pt)

チェーホフのミステリが入ってます

江戸川乱歩が短編推理小説の佳作を集めた短編集。全五巻からなり、19世紀後半から第2次大戦後までの短編を時代を追って提供している。選んだ基準は「一冊の短編集として出される可能性の少ない作家の、すぐれた作品」だ、そうです。要するに乱歩が、無名だけど、これちょっといいかも!と思った作品群。しかしトリックだけが良かったりする作品もあるので玉石混交。

1は1860年代から20世紀初頭までの作品を収録。私がホームズやらポアロやらに慣れ親しんだせいか、やはり推理小説の舞台は執事やら小間使いやらがわらわらと駆け回る古い大邸宅とその時代にこそふさわしいように感じる。馬丁や庭師が離れに住んでいたりしたら更に良い。

収録されている作品は『人を呪わば』『安全マッチ』『レントン館盗難事件』『医師とその妻と時計』『ダブリン事件』『十三号独房の問題』『放心家組合』の7作品。

『安全マッチ』はあのチェーホフの作品ということで興味を持ったが、よく考えたら映画『黒い瞳』の原作もチェーホフの『子犬を連れた貴婦人』で、ちょいとミステリっぽい要素があったような。いやミステリってほどでは無いのだけれども、女は何でも知ってるのよ的なアレがミステリっぽいというか。
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No.4:
(4pt)

2005年:77版

推理小説の短編傑作選、全5巻の内の最初の巻です。 このシリーズは作品の年代順に収められているそうで、第1巻では1860年代から1900年台初頭の作品が収められていました。 展開が予想ができてしまう様な話も多かったですが、私には結構楽しめました。 思考力のみで刑務所を脱出する実験「十三号独房の問題」なんていう話はちょっと他では読めない様な気がします。 読んでいて、少し日本語の表現が古い感じがあり、印刷も精度が良くない気がしていましたが、1960年が初版の本でした。 私が読んだのは2005年版でしたが、77版と表記されていて、そんなに人気のある本なのかと少し驚きました。
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No.3:
(5pt)

伝説の短編ミステリ・アンソロジー第1巻

◆「レントン館盗難事件」(アーサー・モリスン)

  レントン館で、盗難事件が相次いで発生した。

  盗まれるものは、決して高価なものばかり
  でなく、それらに何の関連性も見出せない。

  ただ、現場には、必ずマッチの燃えさしが残されていて。

  トリック自体は、いかにもこの時代らしい古典的なもの。

  ただ、作中でも言及されますが、犯人がまったくの
  ノーリスクであることが、このトリックの強みです。

◆「放心家組合」(ロバート・バー)

  フランス人探偵ユウゼーヌ・ヴァルモンが登場する、《奇妙な味》の最初期の短篇。

  イギリス人を小ばかにしているヴァルモンは、違法捜査スレスレの行為で、
  詐欺の犯人を追い詰めますが、逆に、そのことを利用されてしまうことに。

  犯人の機転と土壇場での胆力に感服しました。

◆「人を呪わば」(ウィルキー・コリンズ)

  窃盗事件を捜査する、傲慢で自惚れ屋の
  新人刑事の有り様をユーモラスに描いた作品。

  報告文の応酬という形式が採られることで、
  間抜けな刑事の人物像が、浮き彫りにされます。
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No.2:
(5pt)

《密室ミステリ》の古典的名作

■「十三号独房の問題」(ジャック・フットレル)

  監獄からの脱出に挑戦することになった“思考機械”ことヴァン・ドゥーゼン教授。

  入獄する際、彼に許された所持品は、靴、靴下、ズボン、
  シャツ、歯磨き粉、五ドル紙幣一枚、十ドル紙幣二枚だけ。

  それに加え、靴をいつも磨いてほしいという要望を
  聞き入れてもらってから彼は独房に閉じ込められた。

  一週間以内に脱獄し、所長室を訪れることができれば、彼の勝ちなのだが。

  紛れもなくミステリではありますが、一切犯罪が描かれない
  ところから、どこか牧歌的で、おとぎ話のような印象の話です。

  
  タイムリミットが刻一刻と迫ってくるなか、
  思考機械は幾度も失敗を繰り返します。

  しかし、それでも彼は一向にあせりを見せず、泰然自若とした態度を崩しません。
  何らかの計画を着々と進行させているとは思うのですが、何を企んでいるのか、
  読者からは、なかなか窺うことができないのです。

  筆記用具を一切持っていないはずの思考機械が、いつの間にか
  外部と連絡をとるための手紙を書いていたり、彼の独房の二階上
  に収監されている囚人が不気味な声を聞いたり、といった魅惑的
  な謎が提示されながら展開していく物語は、じつにスリリングです。
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