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(短編集)
夜市
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夜市の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全337件 201~220 11/17ページ
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ホラーというととても怖いイメージがあるのですが、夜市も風の古道もそのような印象はなく、むしろワクワクしながら読ませていただきました。 個人的には、表題となっている夜市よりも風の古道の方が好みでした。出来ることならば、一度、古道に迷いこんでみたい!と思ってしまいました。夜市には行きたくないですね… なんでも売っているというのは非常に魅力的ですが、どれもこれも良いお値段ですから(笑) 恒川さんの小説を読むのはこれが初めてなのですが、読み終えてからは、他の作品ももっと読みたい!という気持ちが強いです。ホラーが多いようなので、怖いものが苦手な私は、少し読むのを躊躇いますけどね。 | ||||
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この世にないものを取引する「夜市」で、主人公はかつて、弟と引き換えにあるものを手に入れる。 時は立ち、再び主人公は「夜市」に向かい弟を取り戻そうとするのだが…? ホラー二編。 どちらの話も、日常の切れ目に、ふっと異世界に入り込んでしまうドキドキ感や、 不思議な雰囲気が伝わってくる。 「夜市」には他に何が売られているんだろうとか妄想が止まらなくなるじゃないですか。 ホラーなんだけど、おどろおどろしいだけじゃなく、どこかやさしく悲しい雰囲気も素敵だったなぁ。 | ||||
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アイディアやイメージにオリジナリティがない。 文章も練れていない。 書き足りないところや筆が滑っているいるところが多い。 構造・構成もいびつ。後半部分が単にプロットになってしまっている。 キャラクターも不自然で会話もぎこちない。 固有名詞の使い方もイメージを喚起するものではなくひとりよがり。 世界のルールをいちいち説明するのもやや目障り。 大小取り混ぜて、欠点を挙げたらたくさんある。 でも、どういうわけか、読後感が素晴らしくいい。 なんでだろう? 夕方のすぐ隣にある異世界に何度でも足を運びたくなる。 他の作品を読んでみたけれど、 やはり同じくいい印象でした。 夜の底の方が青白くぼおっと光っているような感じ。 まぁ書き方はどうあれ、描かれた世界に魅力があって、 それにどうしようもなく惹かれてしまうのなら、 やはりそれはいい小説なんでしょう。 小説は技術でもプロットでもなんでもなく、 好きなことを好きなように書いていいんだ、 ということを教えてくれる良い作品です。 | ||||
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「夜市」と「風の古道」という二つの短いお話が入っています。二つのお話に関連性はありません。 とってもとっても良かった!久々のアタリです。和のダークファンタジーが好きな方、ハッキリとした世界観がきちんと表されている方が好きな方お勧めです。 『ミステリ好きで、フワフワとした掴みどころのない話が苦手な方にお勧め』 この著者の本は、「草祭」と「南の子どもが夜いくところ」が既読ですが、掴みどころのないふわふわとした短編を最後まで読んでいくと独特の世界観をようやく少しわかった気になる・・そんなお話のこの二冊は、ミステリー好きな私にとっては、モヤモヤとしていて、掴もうとしても掴めないこの手のテーストに慣れておらず、不安にかられながら読みました。草祭の読み始めは最初の章で読むのをやめようか迷い、結局最後まで読んで、結局は中毒にかかりました。(独特の世界観にはまりました)そこで南の子ども〜を読んだのですが、こちらは洋テーストのためか、「蛸漁師」以外の章は草祭ほど面白くは感じなかったのです。そこで、アマゾンで調べて、一番人気の高かった「夜市」を読んでみると大当たり。 『夜市』 短編のせいか、最初からググッと一気に不思議な物語に引き込まれます。主人公の女の子が、相手の男の子の家に遊びに行くのですが、その時に考えること「襲われたらどうしよう」「告白されたりして」等と考えている描写は、本当に普通の小説の味がありますが、その後数ページで、一気に異世界に入り込みます。とても上手だなと思いました。オチもとても好きです。こんなに自分の好みの作品に出合えるとは思いませんでした。 いい意味で、どこかで以前幼い時に見たような、聞いたような・・いつだったっけ・・でも、思い出さない方が身のため・・と思うような作品でした。 『風の古道』 この作品は、題名からして、あれ?なんか聞き覚えがあるような・・と思って読み進めると、物語にも覚えがありました。急いで検索してみると、『まつろはぬもの』というコミックで読んでいたのです。原作を読んでからコミックを読ンだ方のレビューは低かったですが、私は、コミックから最初に読んでいたので、大丈夫でした。というより、感激の再開!といった気分でした。元々このコミックは大好きで、このようなジャンルのコミックを気に入ってしまった自分を少し心配していましたが、原作があったのだと知り嬉しかったです。コミックで見るとオドロオドしくても、原作ではそうではありませんし、この作品も世界観がとにかく好き!一体どうしてこのような世界を創造できるのでしょうか。不思議です。 『二つの物語を通して』 ミステリ以外はあまり読むことがない私が、大好きで大好きでたまらなくなった作品なのですから、普段ファンタジーやホラーなどは一切読まない方が読んでもとても楽しめる作品だと思います。 異世界の話ですから、不思議なのは確かですが、とらえどころのない世界を自分なりに解釈していく・・といった大変な作業のいらない短い中に、ググッと凝縮されたお話です。 著者の方には、このテーストのお話をもっともっと書いて頂きたいです。著者の持っている不思議な異世界を全て見たいです。 | ||||
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物凄く クセがあるようで 読み出すと クセが 無いんです。すらすら読めます 頭に風景が 流れていきます 夏の午後に 吹く 涼しげで どことなく さみしいそんな 情景にひたれると思います。 物凄く 「和」を感じました。 日本って いいですね。 もう一度 そんな感覚をくれます。 彼岸此岸。 | ||||
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美しいとのレビューを目にしたので期待してましたが、全然。 文体も読みやすくはないです。 短編の為か説明不足で、急ぎ足。 まぁ予想通りの展開なので構いませんが物足りないというか‥ 場面も想像しにくいです。(私の想像力が乏しいせいかもしれませんが) 暇つぶしに軽く読む分にはすぐ読み終わるのでよいと思いますが、読み返す気にはなりません。 購入して失敗でした。古本で十分。 | ||||
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夜市と風の古道の2作品が入っている。 ○物語の神髄やラストは素晴らしいものの、中編小説でそれほど長くもないのに、中間地点が非常に退屈で間延びしている感が否めない。 物語にう余曲折がなく、冒頭からラストまで一直線という、新人賞応募作品にありがちな作品だ。 アイデアが新しく、ホラーでありながらファンタジックな所が斬新で、これまでにない作家で将来性を見込んで、夜市は日本ホラー大賞を受賞したのだろう。 作品からすると将来性のある作家である事は一目瞭然だ(2005年当初)。 その後の作品の方が書き方がうまくなっており、物語の展開やシーン変更などのセンスが磨かれているのだろうが 読者としては、売れっ子のベテラン作家でも新人でも同じ本屋に並んでいる為、ベテランとどうしても比較してしまう為、(デビュー作というのもあるのだろうが)小説家としての未熟さが感じられる。 確かにアイデアは斬新かもしれないが、購入してまで読書するレベルではないし、作家志望の人は物語の構成などは決して真似てはいけない 悪い例ではないかと思う。 | ||||
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前半は夜市。不思議に空間に迷い込む男女のお話。 ホラー小説ですけど、怖いという感じはありません。 どちらかというと暗いファンタジー小説という感じです。 夜市に現れるものたちは、どこか懐かしいような不思議な存在。 多少、読んでいて唐突感のあるようなところもありますが、 普通に楽しい小説です。 後半は風の古道。夜市と少しつながっているような世界観の話。 いろいろと人の巡る因果が、閉じ込められた世界の話。 こちらも夜市と同じくらい質の高い小説です。 | ||||
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ジャンルはホラーということになっているけど、これはホラーというジャンルにだけ縛られるような作品ではないと思う。 ファンタジーの要素も兼ね備えた作品だと思う。 ファンタジーというと、どうしてもドラクエの影響か西洋の世界で物語が展開されがちであろう。日本独自の世界観をそこに投影するものだから、どうしても違和感が生じてしまう。 ところが本作は日本独自の世界観をホラーによって実現し、ファンタジーで欠かせない複雑で深淵な心理を実に上手く描いていると思う。 実に素晴らしい作品だった。 | ||||
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端正な文章と評価されているようですが、そうは思いませんでした。拙い文章で読みづらく、内容が薄くてあっという間に読み終わってしまいました。設定はよいけれど、拙い文章や細かい設定の詰めが甘いことが残念でした。「ラノベ」と思って読むにはちょうどいいかもしれません。 | ||||
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第12回日本ホラー小説大賞受賞作。 ホラー小説という冠で、敬遠してしまう読者がいるとすると、それはとても残念なことだ。本書はホラーというより、ファンタジーの方がしっくりくる。ダーク・ファンタジーと言うべきかな。 収録作品は、表題作『夜市』、そして『風の古道』。両作品ともに、どこかで聞いたことのあるような、懐かしさを覚える物語だ。 夜祭や古道は、人を魅了する。心弾む楽しさ、美しさ。そして、その裏側の、見てはいけないものが潜んでいるかのような薄気味悪さ。二つの相反するものが共存しているがゆえに、人を魅了する。そう、お伽噺のように。両作品の懐かしさは、私たちが子供の頃から親しんでいるものと同質だからなのだと思う。 作者が幻視しする異世界は、現実との儚いつながりを保っている。異世界に置いてきたものは、二度と取り戻すことはできない。両作品の舞台は異なるが、このルールは共通している。子供たちの一時の残酷さが、好奇心が悲しい運命を呼び寄せる。本書が恐怖をあらわしているとするならば、異形のものたちではない。それは赦しがないことなのだ。怪異な体験をした登場人物たちが、ここから教訓を得ることはない。「成長の物語でない」のだから。 短いセンテンスで書き連ねた文章が、乾いた印象を刻み込んでいく。読み終わったときに残ったのはなんだろう。夜祭のあとの寂しさに似た気持ちかもしれない。 | ||||
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帯に「魂を揺さぶる奇跡のエンディング!」とあり、期待が高まります。 で、実際に読んで…正直、どこが?って思います。 本作を最後まで読んでも、帯と裏表紙に書いてある以上のことはないようです。 ですから、これから読む人は「あらすじ」を先に読まないほうがよいのですが… 「夜市」というアイデアはおもしろいのでしょうけど、活かしきれていないかな。 ネタばれするので詳しいことは控えますが、伏線を回収しきれておらず、消化不良で、もやもやしたものが残ってしまいました。 | ||||
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世界観に引き込まれて あっという間に読破しました。 今、日本が失いかけたもの?を思い出させてくれます。 非常に切ないストーリーです。 | ||||
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すごく読みやすくて、ゾクッとするような圧倒的な世界観に引き込まれます。 おばけや妖怪など、割と聞きなれた怪異がテーマのありきたりなホラー小説かと思いきや、そんなものは飾りに過ぎません。 見せ掛けだけのホラーに飽きた人には絶対おすすめです。 すぐに読み終えてしまいますが、何度も読み返したくなる傑作です。 | ||||
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すごく評判がよかったため、軽い気持ちで買ってみましたが…微妙…。 設定はすごく素敵なのですが、文章があまり綺麗ではない。 小野不由美みたいな文章を期待してると痛い目を見ます。 ストーリーも感情移入しがたい登場人物達(設定だけ見れば移入出来そうなのに、文章が邪魔をする)がぶちこわしますし、結末もポカンという感じ。 驚きの結末というよりはこういう風にしかまとめられなかったんだろうな、としか思えないです。 | ||||
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ホラー文庫なのですが、 ホラーというよりも、ファンタジーでした。 不思議な雰囲気で、むしろ泣けると思いました。 出会わなかったはずの世界が出会うことや、 時の経過に思わずほろり。 | ||||
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表題作「夜市」も、同時に収録されている「風の古道」もどちらもすごくおもしろいです。 両作とも、ホラーとは言っても決してスプラッタ系の怖い話ではなく、不可思議な世界で繰り広げられる昔話や民話のような感じ。設定こそ奇抜でユニークですが、ストーリーは人の生死の哀しさを叙情的に語り、それが幻想的な空気と合わさって、何とも深い余韻を残します。 ホラーという宣伝文句にひるまず、ぜひ読んでほしい作品です。 | ||||
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表題作は、主人公が女の子と二人で<夜市>に行き、異様な世界が徐々に明らかになっていく、静かな序盤の立ち上がり。この静かさが不気味で、ジワジワと盛り上がってくる感じが良い。途中から予想外の怒涛の展開があり、別の男によるもう一つの世界での苦闘の記録が展開していく。その別世界感と物語りが繋がる様が実に見事で圧倒された。そして最後のシーンが美しくも哀しくドラマを締めくくる。とにかく大変な手腕だと思う。 「風の古道」は、現代の社会の‘隣’にある古道で繰り広げられる異世界感が実に見事で、子供時代に寝物語で聞きたかったような話。表題作に劣らぬ質の高い物語だ。 | ||||
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【夜市】 <あらすじ> 欲しい物は何でも手に入るという≪夜市≫。 幼い頃、偶然≪夜市≫へと迷い込んでしまった裕司は、≪人攫い≫の店で「野球の才能」を買った。 しかし、その対価は自分と一緒にいた弟だった。 ≪夜市≫から元の世界へと戻ると、弟は最初から存在しないことになっていたのだ。 「野球の才能」を買ったことで、リトルリーグのエースとなった裕司だが、弟を売ったことへの 罪悪感は日に日に募っていく。 そして、いずみと共に再び≪夜市≫を訪れた裕司は、弟を買い戻そうとするが―― <感想> ストーリーの流れやオチ等は、わりとよくあるのでは……と評されると思います。 しかし、この作品の魅力は、ストーリーのオチや巧みな物語展開といった、物語を評価する上でよく 語られる概念の外にあると感じました。 難しい単語を使っているわけでも、複雑な表現を使っているわけでもないのですが、抒情的に綴られる 物語は、読み手を自然とここではない世界へと導きます。 気が付いたら異界に迷い込んでいた、そんな不思議な体験を登場人物と共に体験できるのが、この作品の 最大の魅力だと思います。 【風の古道】 <あらすじ> ≪古道≫――それは、私たちの身近に存在しながらも、通常は視ることすら出来ない、物の怪や神様の通り道。 そんな≪古道≫に、偶然にも足を踏み入れてしまった少年たち。 彼らはそこで何を見て、何を感じるのか―― <感想> 前作の『夜市』と同じように、この作品においても、いつの間にか異界へと迷い込む様が、シンプルかつ幻想的な 文体で描かれています。 そこで起こることは不可思議なことばかりなのですが、不思議と作り物めいた嘘っぽさを感じません。 日本古来の異界の捉え方、日常のほんの裏側に存在する身近な異界を、とてもよく表していると思います。 物悲しくも美しい世界に触れたい方に、お勧めしたい一冊です。 | ||||
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岬の近くの森の中で、夜な夜な市場が開かれる。そこでは様々な妖怪が、面妖な品々を売りに出す。 リーダビリティが非常に高い。こういった新人賞の作品はたとえ大賞受賞作であっても、テーマを偏重していて読みにくく、作品の面白さを壊してる作品が多い中、素晴らしい出来だと思う。 作品に漂う世界観も圧巻だが、欲を言えば、オチはもう一ひねり欲しかった。 「ホラー小説大賞史上最高傑作」の謳い文句に恥じない作品。ただ、私の中では「黒い家」方が上。 | ||||
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