(短編集)
無貌の神
- 死神 (120)
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どの話も、現実の世界から離れて異次元の世界に入り込んでしまいます。そして、どの世界も生と死とに彩られており、読み終わってもなおどこかを彷徨っている感じです。残酷な面もありますが、第6話にある『万の死の悲惨さに比べればこんなものはなんでもない』の言葉で、死を含めて世界を真摯に見つめる気持ちにもさせられます。皆さんも是非、精神の彷徨を感じてみてください。 | ||||
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恒川光太郎完読を目指している。途中で飽きるかと思ったが、何冊読んでも面白さが色あせない。 感性に優れ、アイデアが豊富だ。引き出しの多さは現役日本作家の中でも群を抜く。 ホラー作家と分類されるようだが、ファンタジーあるいは幻想作家と呼ぶべきだろう。 表題作は顔のない神を祀る村の話だ。『十二月の悪魔』は生気のない灰色の町を記憶喪失の男がさまよう。 水準以上ではあるが、作者にしては平凡かな。 ほかの四篇はいずれも秀逸である。 『青天狗の乱』は江戸時代の島流しが背景だ。残酷だが痛快。平田弘史の劇画を思い出した。 『死神と旅する女』少女は死神の手で殺し屋にされてしまう。摩訶不思議としか言いようのない奇譚だ。 似た話さえ読んだことがない。最後のはプレゼントかな。傑作だ。 『廃墟団地の風人』嫌な意味で現代的な風景に、人外の者が降り立つ。 現代の妖怪を語らせては、作者こそが第一人者だ。 『カイムルとラートリー』本作が最も気に入った。しゃべる野獣と足の悪い皇女の交流と冒険を描く。 波乱万丈で泣かせる。児童文学の逸品のような味わいだ。 モヤッとした結末にも良さはあるが、やっぱり腑に落ちる話の方が好きだ。で、最高点を。 | ||||
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雑誌「幽」に掲載された短編を集めたもの。神なのか魔物なのかケモノなのか、人のようで人ではないナニカが存在する別個の小宇宙をそれぞれ描き出している。意味がありそうで、よくわからない部分も多い。少なくともステレオタイプな教訓は読み取れない。 でも、そもそも世界は意味あるものとして存在しているのではない。世界はただそこにあり、我々が何か意味を読み取ろうとしているだけだ。 少し人間の理屈に近づきすぎた「十二月の悪魔」と「廃墟団地の風人」は、その分物語世界が浅い気がする。そして、古代中国のような国を舞台としたファンタジー「カイムルとラートリー」が、どこまでも美しい。彼らは意味のためになど生きてはいないからだ。 | ||||
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著者の得意分野から成る短編集。表題作はそれなりに良かったが、後が続かない。過去作品と比べるとどうしても見劣りする。この作品から読み始めた人は、著者の次作を購入するだろうか。そんな事まで考えてしまった。 | ||||
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今までの小説の中で一番好きだった。残酷で純粋でうつくしい。歳をとって昔のように夢中に本を読むことがなくなったが、ひさしぶりに本の世界に引きずり込まれた。長い物語の序章のような掌編がいくつかあった。読み終わって本が閉じられ、閉ざされた本の中で彼らの本当の物語がはじまる。そんな果てしない世界を感じさせてくれる余韻がある。 | ||||
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