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鬼畜の家
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鬼畜の家の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.82pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 1~20 1/2ページ
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いろんな視点からそれぞれの人に事件を語らせ…被写体自身の言葉で話を進めていく面白さ、そして最期はこうなるか?と驚かされる小説でした。 後味の悪さは現実的なのかもしれませんね。 | ||||
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価格の割り状態も良く、梱包も良かった。 | ||||
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物語の中盤過ぎまで精々星三つ程度の作品かな、と思われたが終盤の衝撃と見事なトリックに完全に騙され、星五つ作品に押し上げざるを得なかった。鬼畜の家。作者のミスディレクションにまんまと嵌まってしまった。最後まで読み終え、トリックを理解した上でもう一度読み返すとまた別の作品に思えてくる。良い意味で見事な騙しのミステリー。 | ||||
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北川由紀名は「鬼畜の家」という形容がぴったりの歪んだ家庭環境の影響で、幼い頃から引きこもりとなった。姉の亜矢名が勉強を教えていたため、ある程度の学力は身につけていたものの、彼女は小学校すら卒業しておらず、外へ出ることは全くなくなっていた。 幼いときに医師である父を亡くし、やがて大好きな姉を事故で亡くし、母と兄が乗った車が崖から海に転落し、結局家族全員を亡くしたとき、由紀名は17才になっていた。 施設で暮らすようになった彼女は、保育士理恵子の援助で徐々に心を開くようになり、高卒認定の試験を受けて、大学に行くことを考えるまでになる。 彼女は自立のための資金に、母と兄が亡くなった際の保険金1億円を充てるつもりでいたのだが、潮に流されたのか、死体が発見されていないため、保険会社が支払いを躊躇する。保育士の理恵子は、由紀名のため、元警察官で現在は私立探偵をしている榊原に、保険会社との交渉を依頼する。この榊原が本書の探偵役である。 実は本書の主人公とも言える探偵榊原は、それほど多くのページに登場しない。いや、登場はしているのだが、あまり姿を見せない。本書は主に、「鬼畜の家」北川家の関係者の榊原への語りで構成されているからである。だから、榊原はそこにいるのだが、専ら関係者の証言を聞いている。例えば、本書はこんな風に始まる。 木島病院院長 木島敦司の話 「北川秀彦君の件か…..榊原さんと言ったね?探偵ねえ…..」 こうした関係者の語り、証言が続いた後、榊原が本格的に(と言っても穏やかにだが)語り出すのは本書のもう終盤、事件の真相を語るときである。 面白かった。私は幸い推理力などかけらもないので、結末には素直に驚くことができた。このようなミステリーを「イヤミス」(読後イヤな気持ちになるミステリー)というらしい。そんな呼び名にたいして意味はないと思うが、これから読む方は参考までに。 本書は島田荘司が選考する「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」受賞作である。好みもあるだろうが、私は大変楽しんで読んだ。探偵榊原が登場する本はあと2冊あるようなので、それも是非読みたいと思っている。 | ||||
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様々な登場人物が1人称で語っていく形をとっています。 醜くも恐ろしいストーリーが描き出されていくうちに、それがだまし絵のように、クルッと違う顔を見せます。 本当に「鬼畜」なのは誰でしょうか? 著者が元弁護士ということで、法律的な理解や刑事事件の知識がバックボーンとして感じられ、それ故のリアル感が独特の雰囲気を作り出しています。 同業者として見ても、良く工夫されて書かれているという魅力が十分に感じられました。 | ||||
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ハラハラドキドキ読者を惹きつけて離さない内容です。 探偵員からの聞き込み調査に応える形式が続き、一時も興味を逸らさずラストまで持っていきます。 映画化したらヒットしそう、、、。 | ||||
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タイトルのインパクトで敬遠していたのですが、読んでみたら綿密な伏線で構築された、読み応えのある作品でした。 様々な人物たちの証言により浮かび上がる真実とは? シリーズ続刊も読みたくなりました。 | ||||
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後半がちょっと減速傾向だけど 全体的におもそろく読ませていただきました | ||||
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ついつい引き込まれるように夢中になって読み終えてしまいました。 | ||||
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この著者の作品は初読みであったが、かなり惹き込まれた。 元警察が探偵として崩壊した家庭の関係者から話を伺い、事情を探る中で、徐々に真実が明らかになり、終盤は驚く展開になる。 ミステリーファンなら一気読みさせられること間違いなし。 作品にひねりや意外性を加え過ぎてストーリーに矛盾が生じたり、内容が複雑すぎて作品の良さが理解できないようなものも少なくない中で、傑作のミステリーと言い切れる出来栄えである。 今後の作品にも期待できる。注目していきたい作家の1人となった。 | ||||
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凄い新人作家のデビュー作。第3回ばらのまち福山ミステリー文学賞新人賞受賞も頷ける快作。 探偵の榊原に依頼された保険金支払を巡る調査。関係者の証言から次第に『鬼畜の家』の実態が明らかになり、事件の全貌が見えて来る。探偵ミステリーの面白さと貴志祐介の『黒い家』のようなどす黒いホラーの要素もある作品。 残念なのは、後半の謎解きが、余りにも説明的に描かれている点。暗示的な、結末を匂わせるラストの方が作品全体が生きたように思う。 著者は、なんと退職されてからのデビューということで、以来、『衣更月家の一族』『螺旋の底』『殺意の構図 探偵の依頼』と年一作のペースでレベルの高い作品を創出しているというから驚く。 | ||||
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かなり救いようのない話です。 探偵役と捜査対象の会話が淡々と進んでいきますが その内容がかなりきつい。 作者は弁護士とのことですが 実際にこんな事件を見てきたのでしょうか…… じわじわと事件の真相に近づいていき そして最後の大どんでん返し。 ミステリ好き、特にイヤミス好きならかって損はないかと。 | ||||
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うん、面白かったな。 ミステリとしての出来はどうか、というのはまた別の話。 とにかく、雰囲気満点だね。 冒頭から貴志某作やガーヴ某作を連想させるような展開だ。 母親の悪女ぶりがこれでもかと描写される。 作法としては「吉原手引草」みたいな感じで、インタビューが続く。 これが平易な文章なので、とにかく読むスピードはアップする。 そして、そのあたりにさりげなく伏線がしのばせてあり、ラストできちんと回収される。 そのあたりが、ミステリとして島田御大の琴線にひっかかったのかな。 タイトルどおり、かなり鬼畜な話だと聞いていた。 そのため、読むのを躊躇していた作品だった。 でも、読んで正解だったな。 ミステりとしても小説としても、完成度に甘いところがあるのは確かだ。 だが、まちがいなく今後注目したい作家の一人ではある。 新作が出ているようなので、そちらもぜひ読んでみよう。 | ||||
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デビュー作としては上々の部類に入るかと。 ただ何点か、苦言を呈すると、作中で用いられる「人身傷害保険」の補償内容にかなり大きな誤りがあります。 あの条件で保険金額満額が支払われることはまずありえないでしょう。(そもそもそういう保険商品ではありません) 作者は法律家でもあり、またここは犯人の動機にも直結する部分なので正確に用いて欲しかったところです。 文庫化に際しては訂正すべきでしょう。 あとタイトルから容易に想像されるある先行作を、作者としても大いに意識していることは明らかかと思いますが、 それと比べると、どうも犯人像の造形がヌルい、というのが気になりました。 とはいえ、この人の将来性には非常に大きなものを感じています。 現在2作目を読み始めたところですが、こちらも読み終えたら早速レビューしたいと思います。 | ||||
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第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を「檻の中の少女」とともに受賞したのがこの「鬼畜の家」。 もと警察官の探偵が、関係者に証言を取っていく。 関係者たちの証言が、私たち読者に提示されていく。 気がつくと一気に読み終わっていました。 作者は元弁護士だったそうですが、次回はどんな謎を提示してくるか楽しみでもあります。 子どもに対する描写が、正直どうなのかなと思ったので☆は4つです。 | ||||
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式で表すと、 (「告白」+「黒い家」+「どんでん返し」)÷3。 果たして、「鬼畜」とは、誰のことを指すのか? 丁寧に読まなければ、すっかり騙される。 丁寧に読んでいくと、フェアで理論構築も 素晴らしい力作であるところに唸らされる。 元弁護士であるということからも、場面設定、 告白者の背景と発言の妙、すっきりした構成、 納得いく真相へのアプローチなど、一種、 清々しいまでのプロットが完成している。 中でも、伏線の配置と回収、埋没させた ○○トリックも押しつけがましくもなく、 ミステリー好きな読者への挑戦として、 戦うに値する作品である。 「どうだ、伏線の未回収でのモヤモヤ感なんてないでしょ。」 なんて、著者が言ってるようで・・・。 トリックの辻褄を合せるムリヤリ感もギリギリ合格! ★4にした理由としては、犯人の独白で締めた 終盤がもったいなかった。 最終章で、これほどの「鬼畜」であり、全体を俯瞰して あざ笑う悪党と、もうひと悶着、知的なバトルで せめぎ合う展開にしてくれたらな、と感じた。 なんか、しおらしくて、「鬼畜」度が尻すぼみした感覚。 心情なんて言葉は今作にはいらないが、徹底的に、押し戻そうと する犯人をやりこめる、爽快感がもうひとひねりあったらな、と・・・。 蛇足だが、二転三転四転する真相で、内容が希薄 気味であった、映画「ワイルドシングス」の犯人を 思い出した。 あの犯人もこういう奴だった。 概して、論理的などんでん返しの秀作、ここにあり、 といった感じ。 次回作が多いに楽しみだ。 | ||||
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読み応え十分の作品です。 殺人事件に関わる人への訪問と聴取のみで構成され たこの作品は、事件の真相を考える楽しみを読者に与 えてくれます。 途中で真相が徐々に見えてくる時の何ともいえない 感覚は堪らないです。 読み終わって、精密機械のように綿密に構成された 作品だと思いました。著者は元弁護士なので、その 辺りはお手のものなのでしょう。 映画を一本みる値段でこの作品が読めるのは幸せだ と思います。 なお、中学生以下は読まない方が良いでしょう。 | ||||
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とにかく最後までどうなるのか予想もつかず、ページをめくる手が止まりませんでした。 正直なところ、気持ちの悪くなる描写(児童に関する)もあり、どうかなあというところもありますが、読者をグイグイと引っ張っていくようなパワーのある作品だと思います。これほどいろいろと盛り込んで、次に作品を書くとき、まだネタがあるのかなと心配になるほどでしたw 個人的な好みからすると、謎解き前までの暗黒の歴史みたいな感じのほうがおもしろいと思ったので、あそこで無理にひっくり返す必要はない気がしましたが(ちょっと無理があるというか、ひっくり返す前のほうがしっくり行きすぎてるというか)、ミステリ好きには、あのひっくり返しがたまらないかもしれません。 私の好みを別にすれば、一方的に走っているようでいて、実は読者も参加できるミステリです。次は児童に関してあれはやめて欲しいけど、読む価値ありの小説でした。 | ||||
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目新しいところは特にないものの、新人とは思えないほど文章はこなれており、 構成の巧さやドンデン返しは鮮やかに決まっている。 団塊世代の人がこれを書いたというのはちょっと驚いた。 選評で島田荘司が 「長い余暇を獲得した彼らに、とりわけ特殊な技能や体験を積んだ彼らにもうひと仕事して貰わなくてはならない」 と語るのも頷ける。 非常に完成度の高い、ミステリの優等生ともいえる作品 | ||||
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著者は、東大法学部を出て弁護士になったが、やめた後に、その体験をもとにミステリーを書いたという63歳の女性。ミステリー界の大御所・島田荘司氏が審査員を務めるミステリー新人賞を受賞して才能を認められた。これが受賞作でデビュー作だ。作風は、「告白」の湊かなえ女史のように、どろどろとした悪女が出てくる家族関係を書き、そこに本格推理の枠組み、トリックを盛り込んだもの。大きなトリックは注意深く読めばわかるが、いろいろなわなを仕掛け、しかも、一環した殺人者像を提示していて、ミステリーとしても完成度が高いし、どんどん引き込まれて読ませる力も持っている。また、元弁護士だけあって、遺産相続などで、意外な知識も盛り込まれている。引き出しが多そうで、次の作品が期待される団塊世代作家である。 | ||||
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