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ゴルフ場殺人事件



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ゴルフ場殺人事件の評価: 6.33/10点 レビュー 3件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.33pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(7pt)

ポワロもヘイスティングスもクリスティも若い!

エルキュール・ポワロシリーズの第二作目です。
よく言われますがタイトルがセンスないですね。死体がゴルフ場にあったというだけで、作品の真相も特徴もゴルフ場やゴルフにはほとんど関係がなく、原題にしろ邦題にしろもうちょっとなんとかならなかったのでしょうか。

初期の作品ということもあり、特に目新しさや派手さはない小ぢんまりした話であろうと予想していたのですが、二転三転する真相に驚かされ、百年近く前に発表された作品ながら良い意味で予想を裏切られました。

ポワロの「這いつくばって足跡やら細かい証拠を探すのは犬のすること(意訳)」という偉大な先輩探偵をこき下ろすかのような挑発的な言動が面白かったです。そしてまさにその地面を這って細かい証拠を探す捜査方法を取る、ポワロのライバル的存在となるジロー刑事(日本人ではない)が登場しますが、読者目線ではもう最初から猟犬ならぬかませ犬にしか見えず、何も魅力を感じない正直失敗キャラでした。
そしてそんな男に対してポワロがそれなりに不機嫌になって対抗意識を燃やしたり、事件の解決に金を賭けたりするので、なまじ結果が見えているだけに逆にポワロの方も人間が小さく見えてしまうのが残念です。
二作目ということでまだポワロのキャラがあまり固まっていないのか、いい年して割と血気盛んさが目立つポワロは後のシリーズの、尊大さや皮肉屋な面はあるものの基本的に寛大な紳士という彼のイメージとは微妙に違うように感じました。

アンチホームズ的な発言が出た一方で、ホームズシリーズの二作目の『四人の署名』と同じくシリーズ二作目が、ワトソン役のヘイスティングスのラブロマンス作品でもあることは、一種のホームズリスペクトなのかな?と思いました。

しかしヘイスティングスはそれこそ十代の少年かという見境のなさで、気になる女のためなら部外者を勝手に現場に連れ込んで証拠品紛失のきっかけを作るわ、挙句の果てには彼女のために故意にポワロの邪魔までするわ大暴れです(笑)
無能どころか探偵の脚を引っ張る、ある意味二作目にしてワトソンを超えた男になっていますね。

当時の既存のミステリーに挑戦するかのような、他人に書けない作品を書こうというエネルギーを感じる反面、ただやはり後の作品に比べれば、まだ作りなれていない感もあり、この時はクリスティ女史自身も良くも悪くも若かったんだなと感じました。




▼以下、ネタバレ感想

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マリオネットK
UIU36MHZ
No.1:
(7pt)

ゴルフ場殺人事件の感想

タイトルがいまいちですよね。ゴルフ場はほぼ出て来ないし。内容は犯人捜しの本格推理で、結構面白かったです。
名探偵ポアロシリーズで、今回の相棒は若き時代のヘイスティングズ。どんでん返しが続き、最後まで十分楽しめました。
時代も国も違うので違和感を感じる部分は多少有りますが、本格推理への情熱は感動的であります。キャラクターの変遷を見守る為にも、このシリーズは出来るだけ発表順に読みたいと思います。

なおひろ
R1UV05YV

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