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ファイアーウォール



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ファイアーウォールの評価: 8.00/10点 レビュー 3件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(7pt)

こういう展開って好き

最終的に警視が犯罪を解決することは分かっているのだけど
(犯罪小説はそういうものだという点で)
話の流れや展開が好みの小説でした。

途中、警視の行動に対して???と思う点はありましたが
まあーそういう風に話が流れるのも有りと思えば有りかも。

上手い小説っていうのは、雑な点?ちょっと待ってよ!というものも
吹き飛ばしてくれるような「芯」があるのでしょう。
やっぱりこの警視ものは好きですね。

ももか
3UKDKR1P
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

苛立ち、落ち込み、荒れる50男

スウェーデンを代表する警察小説・ヴァランダー警部シリーズの最新作。最新と言っても、翻訳が出たのが最新というだけで、本国での発表は1998年。今から14年も前の作品にもかかわらず、コンピュータ・ネットワークを駆使した経済犯罪と先進国をむしばむ社会の退廃の問題点が鋭く描かれており、社会派作家・マンケルの時代感覚の鋭さが光る作品である。
物語の発端は、19歳と14歳の少女によるタクシー運転手殺し。犯人の少女たちのあまりの社会性の欠如に愕然とし、苛立ったヴァランダーは取り調べ中に14歳の少女を殴ってしまったところを新聞記者に写真を撮られ、イースタ署内での居心地の悪さを感じるようになる。一方、取り調べ中に警察から逃げ出した19歳の少女は、変電所内で黒焦げ死体となって発見され、やがてコンピュータを駆使した不気味な犯罪につながっていく。
シリーズ第8作目の本作品では、ヴァランダー警部もついに50歳の大台に到達し、社会のIT化とグローバル化に着いていけない50男の苦悩にさいなまれ、何かにつけて苛立ち、怒りを相手にぶつけ、そのことに自分で傷つき、落ち込んでしまう。これまでも、何度も警察を辞めようと思ったり、1年以上の長期休職(精神的な理由での休暇)を経験したヴァランダーだが、今回は自分が「新しい芸を習うことができない老犬」であることを自覚しなければならない、新しい犯罪には新しい捜査指揮者が当たらなければならないとまで、自分を追い詰めるようになる。果たして老犬ヴァランダーは、これからも警察官として人生を全うできるのか?
最後の最後に、ヴァランダーをよみがえらせるエピソードが出てきて、シリーズファンは次作への興味を掻き立てられることになる。まだ、2作楽しめる。

iisan
927253Y1

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