キャデラックを乗り廻し、最高のハバナの葉巻をくわえた富豪刑事こと、神戸大助が難事件を解決してゆく。

人間の妄想を取り扱うエフ博士の妄想銀行は大繁盛! しかし博士は、彼を思う女からとった妄想を、自分の愛する女性にと……。

選挙に出馬する義弟の不透明な資金三千万円を持ち逃げした木谷省吾。

どろりとしたヘドロにまみれた死体が発見された。

杉並木、夜霧、人けのない道。三津木はふと尾行者の気配を感じた。

秀吉没後、諸大名の暗闘が募り、天下分け目の決戦は必至。

都内の大学病院に勤務する３８歳の医局員・住田友吉が、名古屋のホテルで他殺死体となって発見された。

性の虚妄を衝く鬼才の問題作！---- 男の歓心を買うために、幼い娘を虐待する若い母。

時々物思いにふける癖のあるユニークな猫、ホームズ。血・アルコール・女性と三拍子そろってニガテな独身刑事、片山。

昭和初期の小倉。私鉄職員の“わたし”三輪は、陶器会社に勤める仲間、秋島、久間とともに詩を愛好していた。

権力に抗し、教団を捨て、地獄の地平で痛憤の詩をうたい、盲目の森女との愛に惑溺してはばからなかった一休のその破戒無慙な生涯と禅境を追跡した谷崎賞受賞に輝く伝記文学の最高峰。

東北から上京してきた出稼ぎ三人組のうち一人が死体で発見された。その数カ月前、三人はある邸で女の絞殺現場を目撃していた―。

松本茂樹が死んだ。スピード違反でパトカーに追跡され首都高速から墜落したのだ。

ブラジルへ渡航寸前、ふとした口論から1人の男を刺殺してしまった混血児・岡田サチオ。

動乱の世には眼もくれず、佳人の面影をひたすら託した自作の玉器を、ひとすじに追い求める工芸師の三十余年にわたる執念を描いた直木賞受賞作はじめ秀作五篇収録