超・博物誌
- SF (392)
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宇宙生物の観察記録を通して描かれる、生物の進化と宇宙の成り立ちの秘密。全6編収録のSF短編集。 基本的なパターンは、奇想天外な宇宙生物の生態に、これを窓口にして語り手が回想する過去の出来事という二本立ての構成。 作者のイマジネーション、詩的な描写には圧倒されるのですが、禅問答のような生物論・宇宙論が延々と続くので、SFになじみのない読者はおいてけぼりな印象であります。 そんな中、失ってしまった青春への追憶が切ない「シエロス」は一編の物語として最高の出来。 | ||||
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「プラズマイマイ」 「ファントムーン」 「カタパルトリッパー」 「シエロス」 「メロディアスペース」 「タナトスカラベ」 の六篇で構成されたオムニバス。 並みの作家なら並列に同じようなネタを並べるだけで満足するだろうが、 天才正紀なので、最後の短編は長編のラストみたいになります。 宇宙昆虫のネタが多いが、 想像の翼はもちろんあっちまで突き抜けます。 全編に漂う抒情的な無常観の雰囲気に陶酔汁! 宇宙論や素粒子物理学が古いのが欠点だが、 進化論の解釈は今読んでもセンスオブワンダーを感じると思う。 世界を救うのはアメリカ人、 宇宙を救うのは地球人という視野狭窄から脱皮してるのは素晴しい。 宇宙がビッグフリーズしてエントロピー的死を迎えるとき、 別の宇宙に脱出するのが人間のみと予測する頭の固い科学者に読んでほしい。 人間中心主義を乗り越えている正紀の思索に感動して下さい。 | ||||
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ファーブル昆虫記の体裁を取りながら、生命の可能性を人が考えうる限界まで拡大した、宇宙的生命賛歌だ。極限の環境の中で独自の進化・適応を遂げた生命達をそれ故に愛してやまない主人公の生物学者。破天荒なまでの生命の環境適応の解説は興奮必至です | ||||
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人類が宇宙の遠くにまで進出した時代、仕事を退職、これからは長年の夢だった博物学者として生き物を観察して暮らそうと辺境の星の田舎に土地を買い家を構えた老男性。そこで語られる、男の波乱に満ちた生涯と不思議で奇妙で愛嬌ある生き物たちの姿。抒情と感傷とに満ちた幻想的なSF小説。 途中、中性微子だのエントロピーの増大だの難しい言葉も出てきますが、物悲しい調子の文章と、作者の創り出した見たことも聞いたこともないような生物たちの奇妙な生態、もうこれだけで十分に読み応えがありとてもおもしろく、さらには最後の最後でアッと驚かせホウと納得させ感心させてくれるサービスのよさ。 作者のSFというと『神狩り』や『宝石泥棒』のような神々を題材にした壮大なスケールのものに目を奪われがちですが、本書のような、小粒ながらもピリリッと辛味の効いたものも多くあります。未読の方はぜひお試しあれ。 | ||||
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大宇宙を舞台に、ひとりの年老いた博物学者と不思議な能力を持つ生き物たちとの交流が描かれていく。ポエジーが羽ばたくような宇宙虫たちの描写も美しいが、この作品集の魅力はそれだけにとどまらない。宇宙虫を始めとする生物たちの観察記録とともに、今は第一線から退いた老博物学者の回想、死への想念などが交錯しているため、時空を超越した世界を旅しているような、そんな心持ちにさえ誘われるのだ。 著者の山田正紀氏は、SF、ミステリー、冒険小説など、多方面のジャンルで読みごたえのある作品を書いている。シリーズものとしてのインパクトも強烈なものがあった「女囮捜査官」全5巻、有栖川有栖さんが『有栖の乱読』で太鼓判をばん!と押してお薦めされていた『謀殺の弾丸特急』、ダメサラリーマンが奮戦する『火神(アグニ)を盗め』などが特に面白かったが、本書もとても愛着のある一冊。読むのは今回が三度目くらいになるが、リリカルな風合いといい、滅びゆく生き物たちへの哀感の情が伝わってくる風韻といい、美しいきらめきを湛えた作品である。 | ||||
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