「この稀有な旅人のことを、どうしても書きたい」。 「旅」の真髄に迫る、九年ぶりの大型ノンフィクション。

鉄路の下に巨悪は眠る。 警察キャリアの樫山順子は、北海道警捜査二課長に突如、着任することになった。

最強のクライマーとの呼び声も高い山野井泰史。

ある雪の降る夜に芝居小屋のすぐそばで、美しい若衆・菊之助による仇討ちがみごとに成し遂げられた。

激動の時代を証した女たち―鎖国から開国へ流れる歴史のただ中で、時代の障壁と運命の隘路に窮しつつ、人生を選択した女たちを描く大長編。

余計なことは喋らない。上司から疎まれる。

一級建築士で探偵の蜘蛛手啓司は、相棒の宮村達也からある事件の記録を渡される。

札幌の新設大学で発生した爆破事件。 博士号を持つ警察官・沢村依理子が捜査に加わる。

戸根市で対立する暴力団・北浦組と大門組は、事あるごとにいがみ合っていた。そんなある日、北浦組の組長が殺害された。

児童養護施設で育った元不良の翔太は先輩の誘いで「カタラ」という会員制バーの従業員になる。

１９８６年春。二人の女が福岡の証券会社で出会った。

動乱前夜、北条家の独裁政権が続いて、鎌倉府の信用は地に堕ちていた。

埼玉で二歳の子を含む一家三人を惨殺し、死刑判決を受けている少年死刑囚が脱獄した! 東京オリンピック施設の工事現場、スキー場の旅館の住み込みバイト、新興宗教の説教会、人手不足に喘ぐグループホーム……。

不思議な共同生活を送る彼女たちの目的とは。

ヴァージニア州の高校で教師が銃撃され、容疑者の黒人青年が白人保安官補に射殺された。

まもなく国家の財政は破綻します! 出版社の営業・池内貴弘は急な異動で月刊誌の経済担当に。

荒れ狂う海と未知の島、そして異国の民。

前代未聞「二児同時誘拐」の真相に至る「虚実」の迷宮！真実を追求する記者、現実を描写する画家。

昭和二十五年、静岡県で発生した一家殺害事件、二俣事件。

金か、命か、誇りか。 刀を握る理由は、何だ。

第二次大戦の残影色濃い1954年。フィリップは、考古学者の兄がアムステルダムの運河で身を投げたとの報を受ける。

戦後日本で起きた怪事件の数々。その背後には、当時日本を占領していた米国・GHQが陰謀の限りを尽くし暗躍する姿があった。

産廃の闇に消えた二つの命。

昭和39年夏。10月に開催されるオリンピックに向け、世界に冠たる大都市に変貌を遂げつつある首都・東京。

妻の不倫現場を凝視させられながら、公安捜査員として鍛えられる男。

「私たちが絆を断った日、島は赤く染まった。

「君は満洲という白紙の地図に、夢を書きこむ」日本からの密偵に帯同し、通訳として満洲に渡った細川。

80万部突破『罪の声』を超える圧巻のリアリズム小説! 「聞きたい、彼女の声を」 「知られてはいけない、あの罪を」 ライターの大路亨は、ガンを患う元新聞記者の父から、 辻珠緒という女性に会えないかと依頼を受ける。

芥川龍之介や直木三十五、川端康成などの協力を得、菊池寛が発行した「文藝春秋」創刊号はたちまち完売する。

カンザス州の片田舎で起きた一家4人惨殺事件。被害者は皆ロープで縛られ、至近距離から散弾銃で射殺されていた。

大正十三(1924)年七月、鳥取県鳥取市──。

香港国家安全維持法成立以来、日本に流入する犯罪者は増加傾向にある。

だれも列からは逃れられない――。

同一犯か? 模倣犯か? 群馬県桐生市と栃木県足利市を流れる渡良瀬川の河川敷で相次いで女性の死体が発見! 十年前の未解決連続殺人事件と酷似した手口が、街を凍らせていく。

時は元禄、東北の小藩の山村が、一夜にして壊滅した。隣り合い、いがみ合う二藩の思惑が交錯する地で起きた厄災。

この物語の主人公は沖縄である 沖縄からの風が「真」をはこんでくれる―― 戦後、日本は二つの国に分断されていた。

満場一致のメフィスト賞受賞作にしてデビュー作がいよいよ文庫化。

共謀罪、始動。標的とされた若者達は公安と大企業を相手に闘うことを選ぶ。

殺人罪で服役した黒人のアイク。

空には暗雲がたれこめ、気温は下がりつづける。目前には、植物も死に絶え、降り積もる灰に覆われて廃墟と化した世界。

大御所ミステリ作家の宮内彰吾が、癌の闘病を経て61歳で死去した。

「あなたは今日から議員です」 202×年、日本の政治システムは一変していた。

東京に住む保阪宗佑は、娘を暴漢に殺された。妊娠中だった娘を含む四人を惨殺し、死刑判決に「サンキュー」と高笑いした犯人。

これは本当に小説なのか!? 30年後の日本社会がどうなっているか調査をすると……仕事はAIにより「人間は不要」になり、働きたくても働けない人たちが続出。

謎と秘密を乗せて、今、長い航海が始まる。

「あの事件をやったのはね、もしかしたら、兄さんかもしれない…」祖父の二三回忌の席で、大叔母が呟いた一言がすべての発端だった。

1934年上海。「魔都」と呼ばれるほど繁栄と悪徳を誇ったこの地に成功を夢見て渡ってきた日本人の青年・吾郷次郎。

目の前に犯人がいるのに逮捕できない――大胆不敵な新警察小説、誕生 三年前のバイク事故で右眼を失明した警察官の尾崎冴子は、訪れた事故現場でその一部始終を目撃する。

男たちの身勝手さを、一行で打ち砕く桐野文学の極北! 夫公認のもと、元恋人と自由な時間を過ごす妻を描いた表題作「もっと悪い妻」など、計六作の短編を収録。