■スポンサードリンク
黒い海 船は突然、深海へ消えた
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
黒い海 船は突然、深海へ消えたの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.43pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全112件 1~20 1/6ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
数年に渡り緻密に取材を続けられていく中で、不条理や理不尽に多くぶつかり、悲しみや悔しさ、苛立つこともあったと推察します。しかし本書内ではあくまで冷静・中立な視点で事実を追い求められています。あらゆる事件が風化していきます。そのこと自体は仕方ないにしても、事実と異なることを国の見解として残すことに疑義を唱え、真実を追求する態度は大変に勉強になり、凛と生きていくいくつかのヒントをもらえたように感じています。 内容には触れませんが、海底の船体調査が今からでもなされることを心より願い、レビューとさせて頂きます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
昔、鮪延縄漁船に 乗っていました。やはり(ひやり)としたことがありました。かの宇和島水産の事故を見れば其のままですけど‼️ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
これぞノンフィクションの傑作です。 まず冒頭、漁船寿和丸が千葉県銚子市沖の洋上にて沈没してしまう再現ドキュメントの恐ろしいまでの迫力が凄まじい。 いったい何が起きたのか? 2008年6月24日の全国紙にも漁船転覆の記事が大きく掲載されていることから、私自身、当該ニューズをテレビニュースや新聞で見ているのではないかと思いますが、たぶん天候不良による影響を受けたものなのだろうと受け止めたのでしょう、まったく記憶に残っていませんでしたが、そこには当然、命を分ける壮絶な現実、そして絶望と希望があることを、改めて思い知らされました。 そして転覆原因の調査結果が発表されたのが、あの東北大地震の1週間後といいますから、まるでどさくさに紛れてこっそり発表するタイミングを狙ったかのようです。 本書タイトルの『黒い海』は、生存者らによる、沈没後に海に浮かぶ油のすごさを表現したものですが、国が発表した沈没原因は「波」によるもので、それであれば油がそんなに流出するはずがない、と完全に生存者の証言を無視した報告となっています。 国は何かを隠そうとしているのか? 筆者は根気よく諦めずに数多くの人をインタビューし検証を進めていくうちに、ある仮説にたどり着きます。 その仮説は本書を読む限り、説得力あるもので、それだけに真実を明らかにするのはかなり難しいだろうとも予測されます。 沈没した漁船寿和丸を調べることができれば、沈没の原因をより正確に特定することができるのでしょうが、今も深海に沈んだまま。 沈没船引き上げが難しいとしても、本書に興味を持った巨額の富を持つ善意の誰かが、思い切って費用を負担して「深海5000」などの潜水艦をチャーターし、海底に沈む船を調査することができないものでしょうか? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
著者の取材力、筆力がすばらしい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本の最初からスリリングでぐいぐいと惹きつけられて読み進めました。 元国家公務員の私としては、国の情報公開制度に対する姿勢は非常に後ろ向きで、いわゆる”のり弁”にされることが普通です。そして、その黒塗りはなかなか外されない。 著者があちこちで壁にぶち当たりながらも、真相に近づこうと懸命なことが伝わってきます。 ただ、本書の後半から徐々に東日本大震災関係にページを大きく割く流れになったのは、少々残念でした。むしろ、真相解明には至らずとも、この船舶事故にまつわる情報をもっと記述して欲しかった。例えば、補償問題などの経済面はどうなったのかなど。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ジャーナリズムの賞を受賞したと聞いて、読了しました。「潜水艦と衝突して船は沈没した」という説を主張するには、やはり根拠となる証拠やデータがまだ乏しいのでは。これからの取材で今後、潜水艦説を裏づける当時の関係者の証言や記録が取れればいいのだけど。現時点ではまだ推測の域を出ていないのに潜水艦説をこんな強く押し出していいのか・陰謀論にもつながりかねないのではと、もやもやが残る読後感でした。筆者の方の根気強い取材はすごいと思う一方、今はまだ評価をさだめられない一冊かと思います。この本にジャーナリズムの賞を与えてしまうのもどうなのだろうと、レビュー欄を開いてみると、絶賛のコメントが多く記されているのを見て、そこももやもやしました笑。この不完全燃焼感を記しておきたいと思い、コメントさせていただきました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ものすごくストーリー語りがうまいのです。関係者のインタビューなど、実際に自分で調べた内容もレベルが高いし、なのになぜ☆を1つ欠いているかというと、うますぎ(各種の賞が与えられている。最初なにかの団体の支援があるのかと思ったのですが、そうではなさそう)が嘘くさく感じるのかな、たとえば元海将との対談で潜水艦説に驚愕する光景が描かれるのですが、それまでに潜水艦説が自説として固まっていないわけがない(のでしらけるのだと)。 「正史」は事実でないことも多く、また漁業関係者は干拓にせよ事故にせよとても立場が弱い、という「不条理」がベースにあり、また米国に文句をいえない惨事は終戦以来、御巣鷹や潜水艦をはじめ現にある。「新事実」を追い求めたいという本書のまとめはおさまりがいいけど、これまではねられてきた構造上ききいれられない事実の探求ならおなじこととなり、下手すると陰謀論にはまりかねないのだと。 この本自体は「正史」を批判するものとして立派なものだとおもいますが、それでもちょっとと思うところがあり、今後の筆者の仕事を拝見したいとおもいます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
抜群の取材力、構成力により、国家が単なる漁船転覆事故として覆い隠そうとした事件を、米軍原子力潜水艦による衝突事故の可能性を暴き出している。 と同時に、国家の壁や、東日本大震災などに翻弄されながらも戦い続ける漁船会社社長の不屈の精神と苦悩をも描き切っている。ルポルタージュとして秀逸な作品です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読み始めてからページをめくる手が止まることなく、先へ先へと興味が惹かれていきました。原因を探る謎解き的な仕様もさることながら、丁寧に描かれる人物のリアルさが常に興味を惹き、読書に深みを与えてくれました。 最初に引き込まれたのは、沈没のシーンのリアルな船上の様子。生死を分けた個々の人物の判断や行動が、生き生きと臨場感を持って描写されて、まるで映画を見ているようにリアル。まるで自分もそこにいるように感じられて震えるほど怖く、素晴らしかったです。 次に引き込まれたのは、全編通して登場する野崎哲という人物の描写でした。あたかも「東北そのもの」を体現したような、雪にも風にも我慢強く、へこたれず、上に向かって枝を伸ばし続けて決して折れない古い大木のような存在感に心を掴まれるようにして読み進めました。 著者の作品は単著ではこれが最初と紹介されておりましたが、力のあるジャーナリストの登場に期待を寄せ、本作の続編、他作品も待っております。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
消化不良の作品でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
視点がぶれずに長い取材を続けた著者に敬意を表します。身近にある様々なできごとに関心を持ち、不条理なことをそのままにしておかない意思と行動が大切だなと感じました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
国のことなかれ主義の犠牲になっているように思えて、悔しさが溢れます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
結論は出ているけれど、確証が取れないもどかしさ。それでも大きな相手に立ち向かう勇気と真摯な姿勢、望みは捨てず続編に期待したい。そして、あの短いあとがきに彼女の運命を感じる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
船は突然、深海へ消えたという副タイトルに惹かれて朝から読み始めたが、ぐいぐい引き込まれて 夕方には読み終わってしまった。関係者の話や資料を粘り強く集め真実に迫っていくのはジャーナリズムの 基本であろうが、付和雷同型の報道が多い、日本のジャーナリストの中では稀少であろう。 こういうジャーナリストが増えて欲しいものだ。それにしても国の最終報告が現場を知らない官僚に よって結論ありきで作成され、関係者が一人も納得しないというのはどうにかならないものか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
結局のところ・・・ 最後が物足りない。 続編を期待したいが、これで終結させてしまうのか? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この本につきましては,インターネット情報で前もって知っており,私の飛躍的・妄想的思考ですと,本書の後半部分の内容と私の最初の予感は全く同じです。それしかないと思うのです。そこに至るまでの緻密な取材には頭が下がります。また,「究極のステルス兵器」と言われる潜水艦の「機密の壁の高さ」も痛感しました。 前半の事故報告書作成の話では,なぜだか柳田邦男の「マッハの恐怖」が思い浮かんできました。特に,ボーイング727の羽田空港沖墜落事故についての幻の事故報告書初稿に関する場面は,第58寿和丸事故報告書作成につながるような気がしてなりません。「マッハの恐怖」では一部しか紹介されていませんが,初稿の方がより事故の実態を捉えているように思えてなりません。さらに,羽田空港における他2件の事故も,最近起きた羽田空港事故と因縁がある気がしてなりません。 流出重油量の算出についてですが,「役人は数字がお好き」ということばをどこかで聞いたことがあります。木っ端役人の端くれとしましては,「文系」の「高級」官僚ほど数字がお好きなような気がしています。 私の信条の一つに「数字はごまかせる」というのがあります。数字にすると何でも正しく見えるようですが,数字の横に「確度:確からしさ,または,数字を示した方の自信度」を付けるべきだと思っています。ニュートンの法則でも確度は限りなく100%に近くても100%ではないと思います。 (Amazon様 ここからは記載しないでください) 本書後半で,石牟礼道子の作品がでてきて,驚きました。 なお,本書,256/286または3418/3737に出てきます「有明海」は「不知火海」の間違いだと思うのですが。ご確認を,お願いします。 水俣病は「高価」な水銀を回収せず外部に放出したことにあります。そして,某企業に加担しすることになる同県出身の某教授の知見は腐った魚を食べた乞食発言につながります。さらに,腐った魚を食べた乞食発言をなされたお方は皇室となんらかの関係がおありとも聞いています。とにかく水俣病につきましても本書にありますように白黒では割り切れない不条理の世界だと思います。トリチウムも結構高価です。便利な世の中になりました。水銀もトリチウムもおおよその販売価格はインターネットでわかりますから。 どちらも回収費用と,損益を比較しただけの話ですね。トリチウムを含む処理水(?)放出につきましては,新しい(つもりの)資本主義でしょうか。 個人的な意見ですが,公害につきましては原因企業名をつけるべきだと思います。大企業や皇室にかかわりがあるという因縁から難しいとは思いますが。 ちなみに,私が初めて乗った飛行機はボーイング727です。次は,YS11です(こちらは大変優れた飛行機だと今でも思います)。さて,ボーイング727は現在製造されていません。少し遅れて登場したボーイング737は改良を加えられつつ現在も製造され続けています。この差は,いったい何なのでしょうか?ダグラスDC9(MD80)が羽田沖事故後も製造されていたことからボーイング727と同程度の性能の航空機の需要はあったと思うのですが。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
船底への2度の衝撃、衝撃から沈没までの時間、船底の傷からの油の流出。この3点をまったく無視して調査を終える。情報は黒塗りで開示。責任者は「記憶にない」。 言えない何か、があるのではないかと感じた。 >船体を引き揚げるわけじゃないし。右舷船底の衝撃を受けた所を見れば、ある程度、何かしらのものが出るはず。だから(潜水調査船の派遣を決断しない上部に対して)理事所内では『やればいいのに』って不満が多かった 芸能人を乗せて、活動内容を知らせる広報活動はする一方で、実際の事故調査には予算を理由に調査船を出さない。調査はしない。だから、分からない。 このやり口は貧困率調査にも通じる。母数を減らし、絞ることで、「調査結果がないから、必要な対策が打てず、したがって予算もつかない」という状況をつくる。状況を放置して問題を悪化させる責任を誰も取らない。 >事故原因について、新聞は早くから「原因は波」との見立てを伝えている。事故翌日の 6月 24日朝刊では、全国紙・地元紙とも「波」という論調で足並みをそろえた。 日航機の御巣鷹山でも、事故原因を新聞が一斉に報じて異論を認めない雰囲気をマスコミがつくる。それをなぞる調査報告が出される。調査報告書には、事実と違う記述が散見されるが、検証されずに無視される。という流れだった。圧力というか、方法が似ている。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
あぁ、オチはそうですか。残念ですな。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
埋もれている真実を粘り強い、真摯な取材で掘り起こす、これぞ調査報道という内容です。お役所仕事、ことなかれ主義、人命の軽視。日本の抱えるさまざまな問題が浮き彫りなっている事件だと思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人の命が平等だって言うなら、死んだ原因不明だったら、金がいくらかかっても調べろ。 そうできないなら気軽に平等なんて言葉を使うな。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!