イギリスの田舎町を豪雨が襲った夜、舞踏会からの帰途にあった二人の男は、急カーブの続く難所で自動車事故に遭遇した。

匿名の電話の警告を無視してフリーダは婚約者の実家へ向かうが、その夜のパーティで殺人事件が起こる。

眠るようにベッドに横たわる母と二人の幼い子ども。だが喉の傷と大量の血が、彼らが殺されたことを物語っていた。

外海に流されようとしていた死体は地元出身の若い新聞記者だった。

サーストン家で開かれたウイークエンド・パーティーの夜、突如として起こった密室殺人事件。

女の子は座席で眠っていた。途中駅での停車時間にホームに降りた母親を置いて、列車は出発してしまう。

撲殺された美術品ディーラーの持ち物だった黄金製の箱に残されていたのは、パガニーニ宛の古い手紙だった。

キャロラス・ディーンはゴリンジャー校長 から直々に事件捜査の依頼を受ける。

医師のノートンは、海岸の遊歩道で見かけた美貌の娘に、一瞬にして心を奪われた。その名はダイアナ、あだ名は“コマドリ”。

殺人の動機は伝説のストラディヴァリウス? 高級ヴァイオリン売買の知られざる内情、贋作、緊迫のオークション。

アメリカ随一の女流本格作家マクロイによる、趣向と技巧を凝らす短篇集が文庫化。

ウェールズ地方の牧歌的な農園で勃発した、奇怪な事件。二転三転する謎に挑む、チャッキー警部。

雪嵐の中、オスロ発ベルゲン行きの列車が脱線、トンネルの壁に激突した。運転手は死亡、乗客は近くの古いホテルに避難した。

夫を事故で喪ったアリスは、亡夫の書斎でミス・ラッシュという知らない女性の名が書かれた封筒を見つける。

目撃者の前で、少年が開けた荒野から忽然と消えた人間消失事件と、密室殺人――スコットランドを舞台に、名探偵ウィリング博士が不可能犯罪に挑む謎解きの傑作。

共同経営者ハクストンの死は、他殺だった。

飛び降り自殺に偽装された女性の死。その背後にはさまざまな事件と、二重三重に塗りかためられた嘘があった。

奇抜な言動と悪趣味ないたずらで、周囲に騒動をもたらす美女クローディア。

クリスティ、セイヤーズらと並び、四大女流ミステリ作家のひとりに数えられるアリンガム。

『三人の名探偵のための事件』『死の扉』の 英国黄金期本格の巨匠、待望の第6長篇登場。

風が吹き荒さぶ中、闇を裂いてトラックがやってきた。運転する商人は葡萄酒を運んでいると主張する。

ある夜、自宅近くのたばこ屋でウィリングが見かけた男は、「私はベイジル・ウィリング博士だ」と名乗ると、タクシーで走り去った。

不穏な空気をはらんだ夏の午後、医師シャーロットの診療所にやって来た若い女。

「価値のないもの、もしくは誰も盗もうとしないもの」だけを依頼されて盗む異色の怪盗ニック・ヴェルヴェット。

クリスマスが迫るウィーンで、オペラ界の歌姫を看取った人々。

毎週金曜の夜、刑事のデイビッドは妻を連れ、ブロンクスの実家へママを訪れる。

善人だが刑事の才能はない主人ウィザースプーン警部補のため、こっそり事件を解決してきた家政婦ジェフリーズ夫人と屋敷の使用人たち。

小学校時代の同級生ピーターズが病死したという新聞広告を見たわたし、アルバート・キャンピオン。

「従妹のアンが行方不明になった。財産狙いで夫が殺して逃げたにちがいない」。

山中で交通手段を無くした青年クインは、〈塔〉と呼ばれる新興宗教の施設に助けを求めた。

ビーフ巡査部長の名推理。 パズラーの精髄がここに。

ロンドン近郊の小さな港町フラックスボローの名士、新聞社社主グウィル氏が十二月のある夜感電死する。

数学の教授だったアレックは六十、年の離れた妻リタと村はずれで平穏に暮らしていたが、バリーという若造の出現で状況は一変する。

オスロ中心部の銀行に、白昼強盗が押し入り、銀行員一人を射殺、金を奪って逃走した。

リンダ・ヴァランダー、まもなく30歳。

秋の夕方、小さな村をドライブしていたジェリーは、一人の若い娘に出会った。

一月四日の夕刻、ジェームズ・アンズウェルは結婚の許しを乞うため恋人メアリの父親エイヴォリー・ヒュームを訪ね、書斎に通された。

暗号法に取り組んでいた伯父の死をきっかけに、ヒロインの周囲で不可解な出来事が次々と起こる。マクロイ円熟期の暗号ミステリ。

短編は推理小説の粋である。その中から珠玉の傑作を年代順に集成したアンソロジー。

アガサ・クリスティと並び称される、英国ミステリ界の女王アリンガム。その名作・傑作を日本オリジナル編集で贈る短編集第二弾。

ロンドンのどこかに、霧の中から不意に現れ、そしてまた忽然と消えてしまう「あやかしの裏通り」があるという。

江戸川乱歩の造語である“奇妙な味”は、ミステリにもSFにも怪奇小説にも分類不能の、異様な読後感を残す小説を指す。

人工知能の研究で世界的な名声を博す科学者。

助けを求める若い女性の叫び声に、帰宅途中の弁護士アンスティが駆けつけると、そこには男女が激しく組み合う姿が。

1955年7月、パイ屋敷の家政婦の葬儀がしめやかにおこなわれた。

最高に格好いい87歳、伝説の元刑事。

匿名の手紙による告発をきっかけに、ある一軒家の浴室から死体を溶かして流した痕跡が発見される。

小学校教師アン・ネルソンを三年ぶりに訪ねてきた母親。別れた父親が手にした遺産の話をし、毒づいて帰っていった。

隠退した名探偵リングローズはイギリス海峡に面した旧領主邸ホテルに招待された。

クリスマスシーズンで賑わうホテルの地下で、一人の男が殺された。

議員の娘だが周囲から軽んじられるタイピストのルース・エルダーは、職場で拾った奇妙なメモのことを警察に話すと同僚たちに吹聴した。

「ユンヨン」「アントチーノ」「ボンボン」―そんな誰も聞いたことのないコーヒーを注文しては、バリスタたちを困らせる客がビレッジブレンドに現われた。

自らの葬儀の手配をした当日、資産家の婦人が絞殺される。

英仏帝国による統治が長く続き、科学的魔術が発達した世界。