ビーフ巡査部長のための事件
※以下のグループに登録されています。
【この小説が収録されている参考書籍】 |
■報告関係 ※気になる点がありましたらお知らせください。 |
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点6.00pt |
ビーフ巡査部長のための事件の総合評価:
■スポンサードリンク
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
全1件 1~1 1/1ページ
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
自分がレオ・ブルースを読むのは久しぶりですが、世間的に評価の高い初期三部作よりも、あまり評判のよくないと思われる「ロープとリングの事件」は大変面白かったという記憶が残っています。 本書については個人的にはまあまあ楽しめたのですが、レオ・ブルースの作品を読んでみようと思った人が手に取る最初の作品としてはおススメしかねるというのが本音です。 既訳のビーフ巡査部長シリーズと同様、テンポのよいストーリー展開とブラックなユーモアは健在で、スラスラと読み進めることができました。 結末の謎解きを大いに期待していたのですが、正直に言って、いささか期待外れ。 解説を読むと作者の意図について、なるほど、と納得できる部分はあったのですが、そのことがミステリとしての面白さに結び付いているかというと、必ずしもそうでないと思います。 いずれにしても作者のくせ者ぶりはよく実感できる作品で、残りの未訳3作品もぜひ読んでみたいと思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
自分とまったく利害関係も怨恨関係もない人間を、秘密裡に殺害すれば自分に容疑が向けられることはない―。そんな動機なき完全殺人のたくらみに取り憑かれた男の日誌が、前半60ページあまりにわたって提示される。いわゆる倒叙物のスリリングな面白さに、まず引き込まれた。その後、軽妙なテンポで語られてゆく、探偵役のビーフとワトソン役のタウンゼントのユーモラスな活躍も、容疑者たちの暴かれてゆく過去の履歴などにも、引き寄せられ面白く読まされるものがあった。ただ、最後の最後のこの犯人というか、結末というか、オチというか、う~~ん…これは…。バカミス的なものに寛容な方と、そうでない方で評価が分かれるのでは。筆者は、ちょっと☆5つはよう点けなんだ…。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
原書はレオ・ブルースのビーフ巡査部長シリーズ(全8作)の第6作で、戦後の第1作(1947年)になる。本邦初訳。 このシリーズの翻訳は第3作の『結末のない事件』(原作1939年、翻訳2000年)以来なので、21年ぶりということになる。 これで、未訳の作品は第4作、第7作、第8作の3作となった。 一、概要 以下、ネタバレのない範囲で、本書の構成、趣向について書いてみよう。 舞台・・ケント州バーンフォード 事件・・ロン・シェルター銃殺事件。 探偵・・私立探偵ウィリアム・ビーフ(退職警察官)と犯罪小説家のタウンゼント。 協力者・・チャットー警部、少年探偵団 被害者の肖像・・酒飲み。元薬局店主のちに賭屋。ゆすり屋の疑い。 容疑者・・3人 趣向・・・冒頭に、容疑者の一人、ウェリントン・チックルがロン・シェルター殺人計画を綴った日誌を約50頁にわたって載せている。つまり、この部分は倒叙探偵小説の形式をとっている。もう一つ、題名の謎という趣向もある。 二、私的感想 〇翻訳的価値・・21年ぶりのビーフシリーズの翻訳で、貴重。 〇シリーズ・キャラクター・・好きである。 〇論理性・・十分保たれている。 〇趣向・・面白い。冒頭の倒叙形式の縛りを、最後で見事に決着させている。ただし題名の趣向のほうは・・どうでしょう?? 〇意外性・・何が起・・か?+何が起・・・・・か?で、十分意外な真相となっている。 〇サイド・ストーリー・・家政婦のブラック夫人の過去史、少女時代→結婚→出産→離婚のエピソードがよくできている。 〇分量・・ちょうどよい。 三、私的結論 〇傑作とまではいえないが、ビーフシリーズの佳作である。 〇残り3作も文庫で翻訳してくださいね。 | ||||
| ||||
|
その他、Amazon書評・レビューが 3件あります。
Amazon書評・レビューを見る
■スポンサードリンク
|
|