ねじれた家に住む心のねじれた老人が毒殺された。根性の曲がった家族と巨額の財産を遺して。

残忍な殺人は平穏な海辺の館で起こった。殺されたのは金持ちの老婦人。

男を虜にせずにはおかない美女ローズマリー。

植民地帰りの元警官ルークは、列車内で同席した老婦人から奇妙な話を聞いた。

霧の夜、神父が撲殺され、その靴の中に九人の名が記された紙片が隠されていた。

ある小国の元首相の手記を南アフリカからロンドンの出版社に届けてほしいと旧友から頼まれたケイド。

慈善家の老婦人が殺され、評判の悪い養子のジャッコが逮捕された。彼はアリバイを主張したものの有罪となり、獄中で死んだ。

優しい夫、よき子供に恵まれ、女は理想の家庭を築き上げたことに満ち足りていた。

ロンドン郊外のチムニーズ館に宿泊していた若い外交官が、睡眠薬を飲んで変死した。

おしゃべり好きが災いして会社を馘になったヴィクトリアは、一目惚れした美青年を追いかけて一路バグダッドへ。

海をのぞむ美しい眺望で人々を魅了する“ジプシーが丘”。が、同時に呪われた地として皆から恐れられてもいた。

傲慢で美貌の愛妾ノフレトを連れて族長が帰ってきた。その日から、一族のなかには反目や憎しみが。

旧友の招きでスタイルズ荘を訪れたヘイスティングズは、到着早々事件に巻き込まれた。屋敷の女主人が毒殺されたのだ。

婚約中のロディーとエリノアの前に現われた薔薇のごときメアリイ。彼女の出現でロディーが心変わりをし、婚約は解消された。

考古学者と再婚したルイーズの元に、死んだはずの先夫から脅迫状が舞いこんだ。

転地療養のため西インド諸島を訪れたマープル。一週間は何事もなく穏やかに過ぎていった。

亡くなった叔母の遺品、一幅の風景画を見たタペンスは奇妙な胸騒ぎをおぼえた。

ポアロは巨額の財産をもつ老婦人エミリイから命の危険を訴える手紙を受けとった。

村の名士アクロイド氏が短刀で刺殺されるという事件がもちあがった。そのまえにさる婦人が睡眠薬を飲みすぎて死んでいる。

名探偵ポアロは偶然から、夜ごとゲームに興じ悪い噂の絶えぬシャイタナ氏のパーティによばれた。

美貌の資産家リネットと若き夫サイモンのハネムーンはナイル河をさかのぼる豪華客船の船上で暗転した。突然轟く一発の銃声。

豪華家具付き、家賃は格安、そのうえ使用人は家主の負担。

「いいかい、彼女を殺してしまわなきゃ…」エルサレムを訪れていたポアロが耳にした男女の囁きは闇を漂い、やがて死海の方へ消えていった。

穏やかなセント・メアリ・ミードの村にも、都会化の波が押し寄せてきた。新興住宅が作られ、新しい住人がやってくる。

富豪の一族が久方ぶりに集った館で、偏屈な老当主が殺された。犯人は家族か使用人か。

その朝、新聞の広告欄を目にした町の人々は驚きの声を上げた。「殺人お知らせ申しあげます。

その孤島に招き寄せられたのは、たがいに面識もない、職業や年齢もさまざまな十人の男女だった。

マープルは、かつてともに事件を解決した富豪の死を知る。

ロンドン発の列車の座席でふと目をさましたミセス・マギリカディは窓から見えた風景に、あっと驚いた。

甥のレイモンドを筆頭に、前警視総監や画家などさまざまな職業の人々がミス・マープルの家に集っていた。

注意することだ―ポアロのもとに届けられた挑戦状。その予告通り、Aで始まる地名の町で、Aの頭文字の老婆が殺された。

大都会ロンドンの一画に、エドワード王朝時代そのままのたたずまいを保つバートラム・ホテル。

雪に覆われ下界と遮断されたシタフォード村の山荘。そこに集まった隣人たちが退屈しのぎに降霊会を試みる。

東西の冷戦でふたつに引き裂かれているヨーロッパ。その西側陣営で科学者たちが次々に失踪していた。

走行中の豪華列車“ブルー・トレイン”内で起きた陰惨な強盗殺人。警察は被害者の別居中の夫を逮捕した。

傷痍軍人のバートンが療養のために妹とその村に居を構えてまもなく、悪意と中傷に満ちた匿名の手紙が住民に無差別に届けられた。

自宅で殺されたエッジウェア卿の妻は、美貌の舞台女優ジェーン・ウィルキンスンだった。

若妻グエンダはヴィクトリア朝風の家で新生活を始めた。だが、奇妙なことに初めて見るはずの家の中に既視感を抱く。

パリからロンドンに向かう飛行機のなかで、金貸し業を営む女性が変死体で発見された。

人里離れたリゾート地で、元女優が白昼堂々と命を奪われた! 犯人は滞在客の中にいる。

だって彼は殺されたんでしょ?―アバネシー家の当主リチャードの葬儀が終わり、その遺言公開の席上、末の妹のコーラが無邪気に口にした言葉。

大富豪ゴードン・クロードが戦時中に死亡し、莫大な財産は若き未亡人が相続した。

投資信託会社社長の毒殺事件を皮切りにフォテスキュー家で起こった三つの殺人事件。

長閑な生活をおくるべく、トミーとタペンスは田舎の家へ引っ越した。

自分が犯したらしい殺人についてご相談したい。

母は無実だったのです―娘の頼みにポアロの心は動いた。事件が起きたのは16年前。

冒険好きな若夫婦のトミーとタペンスが、国際探偵事務所を開設した。

引退した俳優が主催するパーティで、老牧師が不可解な死を遂げた。

突然ポアロの家に倒れ込んできた英国情報部員は、うわの空で数字の4を書くばかり―国際犯罪組織〈ビッグ4〉と名探偵の対決はこうして幕を開けた。

お金をもうけよう―ひさかたぶりに再会した幼なじみのトミーとタペンスは、青年冒険家商会なるものをつくった。

謀略の犠牲になりかねないからと調査を頼まれたポアロは、依頼人の准男爵の邸へ向かった。

引退を控えたポアロが、自らのクリスチャン・ネームであるエルキュール(=ヘラクレス)にかけて「十二件の依頼を受けてやろう。

アンカテル卿の午餐に招かれたポアロは、少なからず不快になった。

窓にうつる幽霊の影が目撃したもの。事件当日にメイドが大空に見た不吉な徴候。

書斎に転がる死体なんて探偵小説の中だけ―が、現実に見知らぬ女性の死体が大佐の書斎で発見された。

情報部からナチの大物スパイ“NとM”の正体を秘密裡に探るという任務を帯びたトミーは、妻のタペンスには内緒で任地へと赴いた。