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アトポス
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アトポスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.04pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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エリザベート・バートリの話が非常に長い。 長すぎて読む本を間違えたかと思った。 真相に繋げる為に必要だったのかもしれないが、もう少し短くても良かった。 物語は全体的にファンタジー。 犯人の行動にも警察の動きもありえないと思う。 | ||||
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長かった…。文庫本で1000ページ弱、読書に割ける休日が少なかったとはいえ読了までに三週間かかってしまいました。 その内容は作者の熱量は凄いものの、過剰に冗長で冗漫、展開も設定も強引だし、ショッキングでグロテスクなシーンの連続。ひとことでいったら悪趣味の極みな一作。細かい展開では説明もなくすっ飛ばされてしまった事柄も多くて、解説で「読者は島田荘司という作家の力技でねじ伏せられてしまう」などと書かれてしまうくらい、御都合主義だらけでツッコミどころが満載です。 真相も論理で突き止めたというより、唐突に新事実が明らかに!(事実が確定してから御手洗潔が分かりやすく説明してみせます!)といった感じでして、本格ミステリじゃなくて通俗スリラー大作といった印象なのであります。うーん……。 冒頭のエリザベート・バートリや、上海のエピソードも必要だったの? 脱線がとても多くてまとまりは悪く、内容を整理したら、半分のボリュームに収まったような。 御手洗潔の登場はようやくラスト200ページを迎えてから。窮地に陥ったトフラー監督とレオナを救いにやってきた格好ですが、正直、それまでの両人の素行が悪過ぎて、たとえ犯人ではなくても社会的に抹殺しちゃった方が世のためになるんじゃないの?とげんなりさせられてしまいます。 両人に限らず、この作品の登場人物、まるで1980年代のB級ホラー映画のように「どうしてそんなことを!?」と自分から殺されにいっているようにしか思えない行動が多いです。 よかった点をいえばいつもはワトソン役の石岡和己が登場しなかったため、御手洗が登場してからの展開がすっきりしたことでしょうか? でも、御手洗はこんなキャラクターだったかなあ(それとも石岡がいないからですか?)…… ところで、タイトルが暗示するように本書ではアトピー性皮膚炎とステロイド害悪論の問題が取り上げられているのですが、現在ではこの問題は反ワクチンと同じようにマスコミが医療不信を過剰に煽り立てた報道被害という評価で落ち着いているようです。 時事問題を取り込んで、患者への偏見や無理解を主張しながら、かえって偏見を助長しているようにしか思えないのはいかがなものか。 医療従事者の目から見て、この作品への感想がどんなものやら少々関心が湧くところ。 | ||||
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馬に乗ってやって来たのが、すでに変人。 いろいろ盛り込みすぎて長くなっちゃいました。 っいうか長すぎだ。 なんで石岡がいないんだ! 石岡出せよ! 石岡がいないなんて御手洗じゃない! | ||||
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な、長い……。でも面白いのは事実。900頁が大して苦にならなかったから。 でも推理小説としてはもう少し短くできることも事実だろう。実際エリザベート・バートリの物語はほとんど本筋と関係なく(はないが、過去の事実の簡単な記載で充分)余計と受け取られかねない。ただ全体を通す怪奇趣味の一翼を担っているのは事実ではある。 従って本書はエリザベート・バートリに基づく怪奇冒険譚として別に出版し、その怪奇を前提に本書を出版するという形を取ればすっきりするのでは無いだろうか?ヘビーな読者は両方読んで深く作品を味わい、そうでない読者はどちらかの作品を読んで愉しむ事ができる。この作家ならそういう芸当も可能だと思う。是非一考していただきたい。 トリック、犯人に関しては大仕掛けなトリックで唖然とする程。だが、死体をセットの上に突き刺す方法は誰でも分かるだろう。ただ最後の犯人に関しては、推理するための材料が何もなく、アンフェアと言われても仕方がない。 本作での御手洗の登場シーンはやたら格好が良く、ファンでなくても痺れるかも。 | ||||
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「水晶のピラミッド」「眩暈」、そしてこの「アトポス」と、この時期の島田作品はやたらと分厚い大作ばかりですが、はっきりいってどれも成功しているとは言い難い出来です。これらの大作に共通しているのは、作品の世界観を大きく見せようとするためか、無駄に長いサイドストーリーが挿入されていること。「水晶〜」などはふたつもサイドストーリーがあるうえ本筋との因果関係が薄く、読後は徒労感だけが残りました。 この「アトポス」も冒頭から劇中小説という形で、17世紀に実在した[血の伯爵夫人]ことエリザベート・バートリの怪談が語られるので「またか・・・」と少々ゲンナリしていたのですが、読み進めてみるとこれが抜群に面白い。並みのホラー小説も真っ青のスリルと恐怖が約200ページにわたって濃密に展開されています。このエピソードのテンションがズバ抜けて高いためか、残りを占める本筋の方は読めば読むほど徐々にトーンダウンしていき、御手洗が登場する終盤にいたってはメイントリックが予測できたこともあって最早どうでもよくなってしまいました。 正直言って本筋の展開は退屈ですし、各エピソードとのバランスもよくないので作品全体としては散漫に映ります。それでもやはり、冒頭のエリザベート・バートリの物語だけは読む価値が十分にあります。手に汗握るとはこのことで、ここだけ別に出版してもよいくらいの出来です。 | ||||
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コレの前に出てた「水晶のピラミッド」と構成やオチが、とてもよく似てる印象を受けました。 なんか、中核の話に、いろんなエピソードをごたごたつけて、尺を長くしているという構成・・、そのエピソードも直接には関係がなかったりするので、無駄に長いのが頂けません・・。 玲於奈がピンチに陥る死海が舞台のお話なんだけど、玲於奈と御手洗以外に外人しかでてこないし、ピラミッドと同様な得体の知れない建物とかも、共通です。 さいしょにあったエリザベート女史による吸血の話のほうが、本編よりも面白かったかな・・。 | ||||
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「暗闇坂の人喰いの木」で登場して以来、御手洗探偵と因縁浅からぬ天才女優、松崎レオナ。今回はレオナの主演する映画のスタッフに猟奇的な殺人や嬰児誘拐事件がつぎつぎに襲いかかる。情緒不安定なレオナに容疑がかかるが、決定的な証拠は発見されない。そして舞台はイスラエルへ移る。警察はおろか民家すらない死海のほとりでさらに奇怪な殺人事件がロケ隊に連発。犯人はやはりレオナなのか?かなり長い作品ですが、意外にさくさく読めました。エリザベート・バートリ伯爵夫人(ハンガリーの女吸血鬼)の事績について書かれている導入部分はいくらなんでも長すぎますが、これも作品の雰囲気作りなのでしょう。上海の伏線は本筋から遊離しすぎていただけません。全体に漂う残虐嗜好、トリックを実現す!るため無理に固めた舞台設定、屈折したナショナリズムなど、島田荘司の作品に常に見られる要素が満載です。たしかに読み応えはありますが、散漫な印象を受ける作品でした。 | ||||
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