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夜のピクニック
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夜のピクニックの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全561件 321~340 17/29ページ
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この作品は、読者誰もが持つ青春時代への郷愁、憧憬、 そして後悔などを否応もなく思い出させてくれる。 彼・彼女らは、融となり貴子となり、忍となり美和子と なり、複雑な感情を抱えたまま、青春時代をやり過ごそう する二人に共感し、心配して、二人の邂逅に心からの祝福 を贈る。 しかし、多くの者にとって、青春はそのように美しいも のではない。それは青春に限ったことではなく、人は生き ている限り、人に出会い、別れを積み重ねていく。気持ち が届かない、理解できないそんな悲しみや後悔を抱えたま ま、大切な人との別れを経験する者も多いだろう。 そんな者に、この作品はエールを送っているように、私 には思える。 人生を送る限り、いつも今この瞬間、目の前にいる大切 な友に仲間にそして家族に、心を開いて気持ちを通わそう。 そうすれば、世界はますます広がり、それまでと違う景色 が見えてくると。 そんな清々しい希望を感じた。 | ||||
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異母兄弟である甲田貴子と西脇融。 学校行事の歩行祭を通じて起こる二人の運命はいかに? 僕自身はキャラクター達に感情移入できなかったものの、 自分には経験できないことを読書を通して間接的に経験できるというのは 素晴らしいことだなと思わせてくれる作品でした。 本当にストレートな作品で人気があるのも頷けます。 特にキャラクターの心理描写は上手いです。 青臭いけれども戻りたくなる気分にさせてくれますね。 | ||||
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高校を卒業したのは遠い昔のこと。 卒業した高校には夜の歩行祭なんて行事はなかった。 ましてクラスの中に異母兄弟がいることもない。 こうして並べてみると非日常的なことだらけの空想物語である。 しかしなぜだか彼らが長い道のりを一歩一歩進むときには、 自分も同じように歩いているようなそんな気分になる。 歩行祭の道のりと同じく文章そのものもとても長い小説だが、 ゴールに近づくにつれ達成感ともになぜか寂しい気持ちになっていくのは 読み手も同じこと。 なんだかせつなくてさわやかな物語だった。 | ||||
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ひたすら歩く。そんな行事の話なのに、引き込まれます。 単調な物語にならないところが凄いですね。 読後感は爽やかです! 自分の高校時代を振り返って、甘く切ない気分になりました。 精神的にも体力的にも疲れていた時期に読んだ本なのですが、癒されました! 現役で学生の方よりも、学生時代を懐かしく思い出す年代の方におススメしたいです。 | ||||
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母に進められて読みました 恩田陸さんの名前はホラー方面で知ってたので、それが苦手な私にはちょっと一歩引いてしまいましたが、これには一切ホラー要素がありませんでした 高校生活あと少し。そんな時期にやるイベントが歩行祭。 朝から次の日のまで24時間ぶっ通しで歩き続ける、一年で最大のイベント。 ある事情を抱えた男女が、最後の歩行祭をこなしていく過程の中で、お互いを真正面から見、成長していこうとするお話。 甘酢っぱい所もドキドキするような疾走感だったり、ハラハラするようなシーンも全くありませんでした。 あるのは、自分でもこんな時があったな、という切なさのような懐かしさ。 最初から最後まで読みやすく、話に頭が溶け込みやすかったのは物語のテンポが良いお陰だったと思います。 ただ、あとちょっとだけ付け足して欲しかったかな、と思う。 爽やかに物語が進むのは好きだけど、さらっと忘れてしまいそうで勿体無いです。 今高校生だよって人には是非読んで欲しい本かもしれない。 これを読むことによって、今現在の時間の使い方や概念が変わるかもしれません。 よりよい日々を送りたいと思うなら、是非。 | ||||
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一晩歩き続ける行事「歩行祭」 貴子を中心として高校生の心の機微をみごとに描ききった修作である. 今,ここを生きる人達にうってつけである. 歩くだけ。 ただそれだけのことが なぜ特別な感情を抱かせるのか。 それは、 私たちが 日々歩いたり、 走ってみたり、 ちょっとつまずいたりしていることと 実は同じなのだ。 偶有性に満ちた世界の中で、 今、ここを生きていくしかない私達。 それは楽しいことばかりでは無いだろう。 受け入れなくてはならない現実問題に うんざりすることも多い。 人はそれを大人になるという。 しかし、歩ききったとき、 あるいは途中でバスに拾われたとしても、 最後にはその一回きりの体験に いとおしさがこみ上げてくるのではないだろうか。 この小説の読後感のように。 この小説は、 最大級の人生賛歌である。 | ||||
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「夜のピクニック」というタイトルどおり、夜通しクラスメイト達と長距離を歩く、という物語。 こういう行事が高校のときにあったら、一生心に残る良い思い出になっただろうな、と思います。修学旅行の夜、「夜更かししてでも友達と話したい!」とか、こっそり宿舎を抜け出したとか、そういう思い出が小説になったような本です。このいかにも「青春!」という行事や、誰もが通る多感な高校生時代という設定が、多くの人を魅了する理由でしょう。 ただ、個人的に、登場人物がしっかりし過ぎてるように感じられて、素直に楽しめない部分もありました。他のレビューでも書かれていますが、少なくとも私が高校生の時に、彼らほどしっかりとした価値観を持っている人たちはいませんでした。 | ||||
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高校時代の清々しさを思い起こさせてくれる一冊です。 人物の微妙な心理描写をうまくしていて、 思わず読み進めるうちに自分自身を投影してしまいます。 さまざまな登場人物がいるので、一人は自分に似たキャラクターがいると思います。 青春小説として心に刻まれる一冊です。 | ||||
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大きく息を吸って、ゆっくり吐く。深呼吸。 そんな風に、頭を空っぽにして読める本です。 頭を抱えてしまうような、困難や現実を抱えながら、 それでもきっと無駄ではないと信じてみたくなります。 読むのが大人の人ならば、甘酸っぱい痛みを感じるかもしれません。 でもきっと、それだけではない、やさしい気持ちになれる本だと思います。 本文で印象的な台詞を引用してみます。 「世の中、本当にタイミングなんだよな。順番といってもいいけど」 そしてこの台詞の前にこんなエピソードがあります。 “ある本を読むタイミングを間違えてしまった。もし間違っていなければ” 「この本は絶対に大事な本になって、今の自分を作るための何かになってたはずなんだ」 これに尽きます。 私はこの本を読んだ時、高校を卒業した後の秋でした。 読んだ時「これを中学生の時に、いや高校生の時に読めていたなら」と、 思わずにいられなかったです。 (とはいえ、現役の中高生では伝わらない部分もあるし、 読むタイミングの難しい本だとも思ったのですが) 中学のやり残しは高校でもできますが、 高校のやり残しは大学ではどうにも出来ません。 だから個人的には、後1年の学生生活を残した高校2年生に送りたい一冊です。 この本を読んで、思い切り眩しい時間を過ごして欲しい。 そんな本です。 | ||||
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恩田陸に関しては、あまりいい印象がなかった。 夜のピクニックの単行本を買う前に、どんな作家なのか知りたくて、「図書室の海」を読み、こんな中途半端なものを出して読者を馬鹿にしているのかと思っていたからだ。 そして、映画化による早すぎる文庫化。 本屋大賞という一点にのみ賭けて、本書を手に取った。 最初は批判的な眼で読んでいたが、途中から自分の高校時代とシンクロし、夢中になっていた。 巧いとは思わなかったが、あまりに球筋のいい直球だっただけに読後感も心地よい。 これなら、単行本を買ってもよかったかなと思っている。 将来に思いを馳せる主人公二人ではないが、今後の恩田作品の取り扱いが難しいなぁ。 以上が以前書いたレビューですが、今もう一度書いてみて、 この本の内容をほとんど覚えていないことにびっくりしている。 | ||||
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誰にだってある、懐かしい学生時代。 同じ「夜の歩行祭」は経験せずして、いつのまにか自分を登場人物たちに重ねている。 懐かしい、過去のことを思い出して気付けば、ページをめくる指が止まっている。 この「夜のピクニック」は、たった一夜の話。 だけれど、「何日もかけてこの作品を読む」と、 一章一章終わるごとに、目を閉じて、昔懐かしい思い出に浸って眠りにつける。 本来の作品以上に厚味を増した充実感を、充実した時間を、きっとすごせる。 | ||||
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何なんだろう?と思いながら読み進み、はたと気が付く。 この人、女性なんだ! 陸という名前から勝手に男だと思っていましたよ。 最近、桜庭一樹とか有川浩とか女性なのにわざとらしく男性名をつけてる作家って多いですよね。 でも、読むとすぐにわかるんですよ。図書館戦争もすぐに違和感を感じました。 別に女性の作品だから、どうこうと言うつもりはないんですよ。 絵國香織さん、綿矢りささん、金原ひとみさん、姫野カオルコさん、みんな好きですよ。 でも、男性と思って読み始め、違和感感じて女性とわかったときは、やはり落胆する場合が多いですね。この作品ももろにそうです。最初の部分でも読むのを放棄してしまいました。 | ||||
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今月末に映画が公開されるようなので、試しに読んでみました。 読んでいて自分の高校時代が懐かしくなりました。 この手の題材は、作者がへたくそだと青臭い青春小説になってしまうと思うのですが、本作は登場人物の内面をしっかりとらえた読み応えのある作品だとおもいます。 なんでも歩行祭というのは、作者の母校(水戸一高)で実際にある行事らしいです。 高校時代に読んでいたら歩行祭に参加したくなったでしょう・・・ どうも良いことですが、恩田陸さんって女性の方だったんですね。男性だと思ってましたw | ||||
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日常生活は、意外に細々としたスケジュールに区切られていて、雑念が入らないようになっている。チャイムが鳴り、移動する。 バスに乗り、降りる。歯を磨く。食事をする。どれも慣れてしまえば、深く考えなくても反射的にできる。 むしろ、長時間連続して思考し続ける機会を、意識的に排除するようになっているのだろう。 そうでないと、己の生活に疑問を感じてしまうし、いったん疑問を感じた人は前に進めない。 だから、時間を細切れにして、さまざまな儀式を詰め込んでおくのだ。 そうすれば、常に意識は小刻みに切り替えられて、無駄な思考の入り込む隙間がなくなる。 なるほどなあ〜と思った作中の文章であります。 | ||||
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帯を見て読んだのが間違いでした。 青春小説で 微妙な高校生の心理描写をしているものの 浅い著者の世界観を投影していて 何も得ることがなく 読み終えました。 | ||||
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長かった活字離れもこの本でようやく終わりました。 兎に角、電車の中、授業中、休憩時間も、場所時間問わず一目散に読破しました。何度読み返したのでしょう、ここまでボロボロになった本は他にありません。 歩行祭、という修学旅行とはまた違った行事が題材となっていますがこれがまた良い味を出しているのです。修学旅行なんて結局ただの楽しい旅行にすぎませんが、歩行祭は修学旅行にはない過酷さを持ち合わせています。その過酷さから救ってくれるのは誰でしょう、友達であったり、好きな人であったり、兄弟であったり・・これらの人間関係が面白く描かれています。 友達、恋愛、親子関係、様々なテーマの青春小説がありますが、たまには兄弟もどうでしょうか。 | ||||
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全校生徒が夜を通して80キロ歩きとおす「歩行祭」。 ただ歩きながら、おしゃべりしながら、それぞれがそれぞれの想いを胸に抱えていて…… 読みやすかったです。 何度も出てくる杏奈の 「みんなで夜歩く。ただそれだけのことがどうしてこんなに特別なんだろう」 という言葉がずっとページの上で回っていたような気がします。 読んでいて、一緒に足が痛くなった気がしたり、呼吸が苦しくなるような気がしたり、といろいろと疑似体験ができました。 貴子と融の確執を軸にしたストーリー展開も、派手すぎず染みすぎず、すーっと馴染んできました。 さわやかなお話でした。 | ||||
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目的地まで歩いて、そしてもどってくるという一風変わった卒業行事。 そんな中でいろんな感情が交差していく。 それぞれの思いがかさなっていき、そして距離的にも気持的にもゴールしていく。 いわゆる青春の一こまをとりあげている作品なのですが、 決して熱くなく、まがっているわけでもなく、極端でもなく、 ごくごく普通にたんたんとすぎていきます。(ほんとは秘密のある関係なのですが) でも、読ませる!最後まで本当にはらはらしながら読み進めました。 自分の学校でそんな行事があったら、どんな気持ちで参加していたのだろう? 上位をめざして作戦をたてるのか(これはないなぁ)、最後だからと、 何とか好きな人と近づきたいと思うのか、 親友と友情を確認して、それを語りながらゴールしたいと思うのか? 18歳。ちょっと痛い感じの気持ちが思いだされて、切なくなりました。 | ||||
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タイトルからまさかこんなにヘビーな学校行事の話とは思わなかった。ピクニックではない。競歩会という感じ。歩行祭の描写があまりにもリアルですが、著者はこんな体験を高校生活で送ったのかな? 人物の関係性としては“こんな偶然みたいなことあるのかな?”とも思いましたが、会話などは“私も高校時代はこんなことを話してたのかしら?”と懐かしく思うものでした。 | ||||
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2004年に出た単行本の文庫化。 作品としては上々と思う。しかし、題材の点で引っかかってしまい、まったく楽しめなかった。高校の強歩大会を扱っているのだが、私はこういう行事が大嫌いだった。学校側の横暴・押しつけで、管理教育そのものだ。それに唯々諾々と従っている生徒たちもどうかと思う。読んでいるだけで腹立たしくなってくる。 というわけで、正当な評価は出来ないのだが、学生時代にこういう行事が苦手だった人は、読まない方がいいだろうと思う。 | ||||
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