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(短編集)
死神の精度
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死神の精度の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.24pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全400件 221~240 12/20ページ
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伊坂作品を初めて読みましたがとても楽しめました。短編なので通勤時には最適です。シリーズ化して欲しいと思います。 | ||||
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伊坂幸太朗という名前は嫌いです。「重力ピエロ」とか「鴨とコインロッカー」とかという題名にも軽さやケレンを感じ、ケッ、平成の赤川次郎かとも思います。この作品の一読感もしかりで、図書館から借りて防水カバー付きだからと風呂に入りながらさっと読み飛ばしました。 けれど、意外に痕を引く哲学が透けるような一文が妙に残るのです。何で、こんな軽そうなヤツにとも思いましたが、何度か繰り返される「死ぬというのは、そういうことだろ。生まれる前の状態に戻るだけだ。怖くもないし、痛くもない」と「わたし、自分と他の人が同じことを考えたり、同じことを考えたりするのって、すごく幸せに感じるんですよ」の箇所は、58歳というこれからの老境の身にとって、意外に説明力を持って躰の芯を軽くえぐり、それからナント安心立命の境地に達する暖かさで迫るのです。今朝、目覚めたとき、死を何とも感じませんでした。 で、いまの瞬間は、すこし感心しています。このひとは、現代における小説家という役割を果たしているクリエーターだとも、すこしだけ想います。 | ||||
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最近伊坂作品をよく読んでいます。伊坂作品は起伏の激しい物語ではないのだが、話の要所要所に小さな謎が含まれている。そして読みやすい。尚且つガッカリさせられることもない。ただ、伊坂幸太郎氏は長編の方が得意なのではないか?持ち味が出るとも思っていますが・・・。伊坂氏の作品にはエロや恋愛、残虐、ヒーローもいない。しかし伊坂作品の引力はなんなんだ?!けっして読者を離さない。死神の精度は主人公を中心に6つの短編になっています。寝る前や電車の中で読むといいと思います。30代ぐらいの人にお薦めします。 | ||||
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死神は対象の人間と接触し、その人の死について「可」または「見送り」の判断をする。 死神と言う非現実的な設定を作り、その設定をうまく生かして感動や笑いを誘う物語。 設定によってミステリーがミステリーでなくなったりする。 この設定の使い方が非常にうまいなあ。 ただ、予想外の展開はなかった。 生死観について重々しく論じられているわけではないが、ところどころででてくるセリフにそれがにじみ出ている。 「人が死ぬことは特別なことではない」 「人が死んだのは、『可』の報告が出されていたからだ。不思議なことはまるでない」 「人間というのはいつだって、自分が死ぬことを棚に上げている。」 「人が生きているうちの大半は、人生じゃなくて、ただの時間、だ」 意図的に軽く読めるように作ってあるのでしょう。 また、死神と言うある種達観したキャラクターに語らせることによって、偉そうな感じを薄めている。 それでも癇に障る人には障るだろう。 良く言えば読みやすい、悪く言えば薄っぺらい。 良くも悪くもこの作者らしい作品。既存のファン向けか。 私はけっこう好きです。 この作品は文庫になっています。 死神の精度 (文春文庫) | ||||
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他の作品に比べるとパワー不足。 でも、一つ一つのストーリーや、人物像がとても個性的で、電車の中や寝る前にちょっと読む短編集だと思えばとてもいいと思います。 | ||||
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すんごい面白かった! ライト。軽い。 さくっと読めるのに、めっちゃ印象深い。そんな感じ。 同じ死神のお話で続編というか、もっとたくさんのエピソードを読みたいと思わされた。 | ||||
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タイトルが気になっており、初めて著者の作品を読みました。 一人の死神と、その死神が出会う死亡候補の人間達との関係が淡々と流れるように書かれており、内容は大変読みやすく、読後はすっきり読みきれたという印象を持ちました。が、読みやすい反面、物足りなさを感じてしまいました。流れが淡々としすぎているという印象。 というのも、一つの物語が短編なので抑揚の無い展開だとどうしても深く入り込めずに終わってしまうという具合です。一つの物語が、もう少し続けばまた違った評価となるかもしれませんが、コレに関しては読みやすいという評価のみとしました。 ただ、この評価には「小説はガッツリと深く長く読み込みたいし、驚きやどんでん返しを期待してしまう。」という個人的な好みが影響されている面があり、短編作品がお好きな方にはオススメできます。 日常の描写がまた読みやすさを加速させていることもありますし、寝る前に一編ずつ軽く読もうというような読み方なら○。 著者の別の長編作品に期待して、星2つ。 | ||||
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伊坂幸太郎という作家の方の名前だけは聞いていましたが、 この独特な世界観には驚かされましたね(*_*) 話を掘り下げても良さそうな場面でも、 あえて淡々と表現する手法に戸惑いました。 でも、それでいて中身が薄いかというと、そうではない。 “死”をテーマにしていることもあって、 読み手の方が考えさせられる、不思議な感覚に陥りました。 「恋愛で死神」のところだけでも私は満足できる内容だったのですが、 短編小説でありながら繋がりをもっている(リンクしている)ことで、 よりすばらしいものとなっています。 特に最後の「死神対老女」の話は全体を締めくくる秀逸な内容です。 ★4か★5で迷いましたが、張り巡らされた仕掛けによって、 2度、鳥肌が立つ場面がありましたので、★5としました♪ ■私がふるえた(鳥肌が立った)のは… ・「がん」…(P.201) ・彼女とは昔も会ったことがあったんだな、とようやく気がついた。 「もしかするとさっきの、ジャケット」(P.336) ■私のアクション ・小説を楽しんで読む! ・右脳(感性)を磨く! このたび、小説を読んでみようと決意した最大の理由は… 右脳の活性化のため! 自己啓発系の本を読むことで、 論理的な左脳を磨いてこれたとは思っていますが、 ここ数年、感性的な右脳を置き去りにしてきてしまったので、 それを取り戻したい一心で小説を読んでみました。 結果としては… とても良かったです(^^)/ | ||||
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死神の精度から、タイトルに相応しい「節穴の予言者」に改名しましょう。 | ||||
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推協賞受賞作の表題作を含む、六つの短編集。人間界に派遣された死神が対象の人間を観察して、死なせるか否かを決定し、死神界に報告するという、一見、戦慄もののシチュエーションだ。 だが、この小説の死神は、生殺与奪を握っているとはいっても、決してオカルトめいてはおらず、むしろ清々しさすら感じさせる。それは、旧来型の死神像とは趣の異なる、死神の人間臭さ故だ。人間に死をもたらすのに人間の音楽の虜になるというコミカルな属性も痛快だし、理不尽な人間界へのアイロニーとして死神が暗喩的に描写されているのも興味深い。 ミステリにカテゴライズされる本作、エンターテイメントとしては上々だが、謎解きの点では押しが弱いか。死神のルールが活かされている「死神と藤田」ではミステリ要素が希薄だし、逆にミステリ要素が濃厚な「吹雪に死神」では死神のルールがご都合主義に尽きる。 全体的に楽しく読めたが、こういったバランス関係がもっと意識されていれば、頭一つ抜け出た秀作になっただろう。ユーモアとシニシズムを併せ持った独創的な趣向の作品だけに、著者の今後に期待したい。 | ||||
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独特の雰囲気を持った死神観。 死神の組織も会社組織のようにセクショナリズムで、調査部やら情報部やら複数の部署があるらしい。 主人公の千葉も死神のひとりで、人間を観察し死ぬべき人間かどうかを調査する調査部の調査員。 なぜか死神は人間が作る音楽が好きで調査の合間にミュージックショップに入り浸っているというのが面白い。 人間のやることや、人間の死自体に興味は無いが、調査だけはきっちりやる主義の千葉が、物静かに淡々と調査をこなす姿がクールで格好いい。 映画版の金城武のイメージがまさにどんぴしゃ。 人間社会のすべてを知っているわけではないので、たまにとんちんかんなことを喋って間抜けで愛嬌のある笑いを誘うのもいい。 特に千葉が調査をするときは常に雨が降っているというのも、何か人の死というものを雨宿りしながらじーっと待つような雰囲気で、ひとつの象徴のような感じになっている。 物語は、短編6話だが、話のいくつかが巧みに連携されていて面白かった。 | ||||
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評価が高かったので読んでみたがなんか普通過ぎて拍子抜けしました。なんてことない話を死神という設定の面白さで読ませてるだけ。キャラに深みはなく、話に面白みはなく、驚きの落ちがあるわけでもない。ドラマにしたら面白そうだが小説でコレはないわ。 | ||||
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この本は私の中で好きな伊坂さん作品ベスト3に入ります。 少し変わった死神“千葉”が、調査対象の人間を1週間調査し、“可”と判断すればその人間は8日後に死亡。調査対象の人間の死を見届ければ任務終了となる。 ただし、たまーに“見送り”もありうる。 いろんな事情を抱えた人間たちとの出会いがあって、切なさやすがすがしさの残る短編集かと思いきや・・・ 1冊の本の中に短編集と言う形で色んな種類の話が盛り込まれていて読んでて楽しいです。 ミステリー・純愛・サスペンス・バイオレンス・家族愛etc・・ 死神“千葉”を金城武が演じて映画化もされています☆ | ||||
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死に神がカッコよすぎる!伊坂先生の作品のキャラは格好良く、独特の空気感を持っていますが、この作品の千葉がいい味を出しています。短編集なのでこの作品から入って、ほかの作品を読むか決めるのも良いでしょう。 | ||||
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極端に、ではない。ただし微妙にズレがある設定。 もしかしたら。首を半分だけ傾けたくなる程度の違和感。 雨男。都道府県の名前。素手で人間に触れられない。 CDショップに入り浸り。無事に死ぬのを見届ける。余計なことはやらない、仕事だからだ。 伊坂幸太郎の世界はいつだって、計算しつくされ完全に閉じた世界。 読者は与えられた設定に、最初は窮屈さを覚え、よろめきながら、着実にそのズレに取り込まれてゆく。 慣れたころには圧倒的な居心地の良さに包まれる。 それが、作者の与えた前提にのみ成り立つものだということすら、いつしか忘れて。 文章を生業とする人生を私は知らない。だからその努力も知らない。 もしかしたらすごく苦労しているのかもしれない。 けれどこの作者にはいつだって、飄々とした雰囲気が付きまとう。 苦悩とか調査とか地道な努力はどこかに隠し、文章はあくまでも軽妙洒脱。 この人はうんうん唸って小説を生み出すのではなく、ふらりと散歩がてらに、 この世のどこかにある小説の木から無造作に、小説の実をもいでくるのではないか。 時々私はそう思う。創造者というよりは、腹が減ったときに収穫する、捕食者。 そんな作者がごろりと我々の前に転がす死神、千葉にはだから、熱がない。 メーカー勤めのOL、やくざ、ブティックの店員、人殺し、美容院の老女。 対峙する千葉は常に、観察者だ。巻き込まれず、揺さぶられず、踏み込まれない。 彼はいつだって、薄皮一枚でこちらの世界と完璧に隔てられた、向こうの世界の住人なのだ。 現実感というダルイ日常をきれいさっぱり排除して、小気味よいばかりにスマート。 およそ熱とは相容れずクール。 しがらみだとか胸の痛みだとかつながりだとか、重力の軛からも解き放たれて、中空に凛と立つ。 だから安心して私は、この完璧な向こうの住人に焦がれることができる。 自分のじっとりした熱も泥臭い日常も、えいとばかりに投げ捨てて。 そう、私は、薄皮一枚隔てた、ユメの住人に、恋をする。 | ||||
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2005年に出た単行本の文庫化。 6本の短編が収められている。 面白いのは間違いない。工夫のある物語で、設定も奇抜だし、文章にも魅力がある。泣ける本でもある。 しかし、こんな方向に進んでしまって著者は後悔していないのか? なんだか「普通の小説」で、その感動的な物語にはあざとさすら感じてしまった。 面白いけれど、ガッカリという一冊であった。 | ||||
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今までに見たこともない新しいタイプの「死神」 伊坂さん得意の伏線を散りばめた短編のような長編。 なんといっても「死神の精度」 読み終えた後にこのタイトルの意味を考えると ほのぼのします。 | ||||
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意外とさっと読めます。文章が変に難しいわけでもなく、とても面白い。 何故か雨男の死神が人の生死を決めるため一週間傍に居る。 人間じゃなく死神という男の視点だから何処か冷めていて、でも不思議と引き込まれる作品です。 ラストで「あぁ…。」と思わず呟いてしまいました。そうきたか、と。 文章が苦手なんだ、という方も是非一度読んでみてください。 本当にお勧めします。 | ||||
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私は主人公と同じように音楽に夢中だが死神ではない。でも主人公の死神がどうも人間臭くて好感が持てる。 私はまだまだ彼にはお会いしたくは無いが、自分がその時を迎えるのであれば彼と最後に話をしてみたいものだ。 もし私が死神だったら、もっともっと「見送り」が増えてしまい、死神と言う仕事を剥奪されるかも知れない。 確かに第1話で「見送り」があったので、当初の予想ではもっと「見送り」があるのかと思っていたが読み進めるうち、なかなか「見送り」に出会えず、この人など「見送り」にしてあげれば・・・?と思う自分がいた。 しかし最後の老女とのお話は、なかなか楽しませてくれた。きちんと過去の物語と繋がっているところなど、読んでいて思わずニヤリとしてしまう。 すぐにでも作者の他の作品も読みたくなってしまうのは、私だけじゃないと思う。 | ||||
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それぞれの短編に仕込がしてあって、最後の話「死神対老女」で上手くまとま る6編の短編集。その6編に登場する同一の主人公(死神)を通じて語られていく 内容。 雑誌の連載のときにそういう意図で書かれたのかどうかは分からないが、なか なかきれいなまとまりがあり、一冊になって物語がきちんと完成した感じだ。 伊坂氏の他の作品の登場人物らしき人影もあり、その作品を読んでいれば、そ の辺りも楽しめる。 一つ一つの短編としてはちょっとどうかな?と思うが、読みきってみてはじめ て「なるほどねぇ。こういう仕掛けか・・・」という感想を抱いた。 | ||||
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