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(短編集)
死神の精度
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死神の精度の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.24pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全400件 201~220 11/20ページ
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僕は普段から車などには何も飾らないようにしています。 そうすることで『俺はシンプルな人間だ』と飾って見せています。でも、車のシートだけはアイボリーの皮張りにしてワンポイントのアクセントにしています。 さて、この本の死神とはというと、感情の抑揚のなさが際立っており、無機質で飾られているように思います。それにより、ミュージックに陶酔する様がワンポイントとして強調されていて、メリハリの良さを感じます。また死神なのにキュートにも感じました。 死神と藤田では爽快感を。普段、恋愛小説は読まない僕が、恋愛で死神では込み上げる想いを。死神対老女に至っては、時空を越えた事態の収束に感嘆の声を。 ハッピーエンドで終わっている訳では無いのにも拘わらず、幸せな気持ちにさせられる作品でした。是非読んでみてください。 | ||||
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「死神」というテーマを読者に全く違和感を与えずに書いてしまう伊坂氏のセンスに脱帽する。 ―――――――――――――――――――――――― 本書を読むことによって死の概念が変わったり、人はこうして死ぬ、と改めて確認したりすることはない。あくまで「小説」であるから、現実と結びつける要素もない。 ただ、日本の都会に何くわぬ顔で颯爽と出現する「雨男」千葉には、どうしても実在感が漂ってしまう。 彼が「ぱっとしない」女性と喫茶店で他愛も無いおしゃべりを交わし(大抵そういった会話の中には『死』に関するテーマが出てくるのだけど)、やくざの集団に絡まれた後ロープで縛られてしまっていたり、とその仕事の合間にはCDショップに長居をし・・・。 そういったストーリーを読み進めていく内に人間の姿が、しかし真面目に仕事をこなすはっきりとした『死神』の姿が鮮明に写る。 彼が出会う様々な人生とその人物に、一体何を思うか。 そもそも千葉は、人間そのほか「命」に、「死」に興味がない死神である。 しかし、「仕事」であるから、どうしても真面目に調査してから報告するたちがあり、と言っても人間界にとどまる一番の原因は「ミュージック」を聴くことであり、これは全ての死神に共通する趣味という不思議な設定だ。 この世界観も伊坂氏が近年作り上げた最大の成果と言えるし、年々パワーを増す抜群のユーモアと繊細なトリックは私たちをいつも驚かせてくれる。 短編集という名称こそついているものの、最終章では予期せぬリンクが待ち構えていたりもして、一つの物語として完成された作りになっている。 クールな文体に反して、予想外の感動すら覚えてしまう作品。これはもう、傑作。 | ||||
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やはり伊坂幸太郎氏の作品はおもしろい!! 死の1週間前に訪れて、「可」か「見送り」を判断する死神。 非現実的な内容なのに、どこか現実感のある作品。 自分の周りにも、死神が訪れているのではと、ふと考えてしまいます。 ユニークな会話やキャラはさることながら、様々な伏線が収束していく伊坂節も健在! 短編集であるにも関わらず、全てを読むことで楽しめる点もあります。 そして、予想できたにも関わらず、最後には素晴らしい感動も味わえます。 | ||||
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淡々と進むストーリー いろいろな役割のある死神たち 一気によめる短編集だが 不思議と後味もあっさり。 さわやか過ぎて記憶に残りにくいかな。 | ||||
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おもしろかったです。終始わくわくして読めました。読んで以来、雨の日にはあの死神が仕事をしているのかと少し考えてしまうほど、夢中になってしまいました。心優しい死神のお話です。 | ||||
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死神が主人公という設定自体は悪くない。だが、死神が人間の世界について知っていることと知らないことのレベルがご都合主義的にコロコロ変わってキャラがいまいち確立していないのが残念。それでも、伊坂作品らしく他の章に出てきた人物とのリンクが随所に張られたりして読みやすいので及第点。 | ||||
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死神が死の判定を下すまでの7日間を舞台にした短編集.それぞれの短編もミステリー風や人情物,恋愛ストーリーなどバリエーション豊富である.観察者である死神に最小限の仕事をさせて,意外な真相に導くというストーリー作りが非常にうまい.ラストには連作小説ならでは真相も用意されていて秀逸な短編集といえる.またなんと言ってもユニークなキャラクターの死神がなんともいい味を出している.他の登場人物の口から語られる「死」や「人生」の意味とその価値観にあっさり共感したりはしない死神の返す言葉にちょっとした重みが感じられる.意外性だけでない小説の醍醐味を教えてくれる作品. | ||||
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伊坂幸太郎を嫌いな人はたぶんいないと思う。私は、嫌いでないどころではなく大好きな作家の一人だ。ただ、どちらかと言えば短編小説の方が好きだ。それぞれの小説として完結していながら、互いに関わりあっている。その関わりに驚かされることが多い。この「死神の精度」も(特に「死神対老女」において)、非常に楽しい驚きを覚えた。 | ||||
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死神という役割の制限や能力、嗜好を面白く定義し、それに沿って進められる短編集です。そのなかで死神だから生じるズレ(比喩をそのまま受け止めたりする)が結構調味料として効いています。突飛ですが、この死神というキャラクターがとても魅力的です。ミステリーあり、情話ありで結局、連作小説にもなっていて、この「千葉」さんというキャラクターではかなり未来までいってしまっているので、「埼玉」さんとか「宮城」さんといった別なキャラクターでの続編を期待します。 | ||||
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・死神の精度・死神と藤田・吹雪に死神・恋愛で死神・旅路を死神・死神対老女の六篇からなる連作短篇集である。主人公の死神は「突然死する予定の人間の最後の一週間を見届けた上で死亡の認可を出す係」である。このややこしく中途半端な位置づけが非常に斬新であった。彼は、各章ごとに一人の人間の最後の一週間を見届け、そのたびに一つの物語を紡ぐのである。死神は「ターゲットとなった個々人の事情に対しては興味がない」と何度も強調するが、実際はターゲットの人生の些細なアレコレに対し、抉るような詮索を繰り返す。その、やたらに興味のないフリを装いたがる様が印象的であった。少し気になったのは、それぞれの短篇の出来にムラがあることである。最初の二章における掴みはマズマズであったが、真ん中の二章では人間造形が図式的になり過ぎている印象を受けた。「吹雪に死神」は筋書きをきちんと閉じ切るのに呻吟しているようで余裕がなく、「恋愛で死神」に至っては登場人物の会話の浅さ・不自然さがきつかった。一方で「旅路を死神」「死神対老女」では、短い文章の中で、独特のそれらしい人間の姿を見出し得たように思う。ラストは中々に爽快なモノであった。総じて良質の連作短篇集と言えよう。 | ||||
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殆ど本を読んだことが無い私でもすんなり入り込めました。別々の短編なんですが、すーっと話に入り込めて、読み進めるにつれ色々話が噛み合っていく感じです。あと、話は「死」を題材にあつかったものなのに、妙にユルかったり、登場人物もどこか人懐こい感じで感情移入しやすかった。私は頭悪いので、普通「そういう展開になるとおもったよ」と考えそうなところも、「此処で関係が出来てくるわけね!!」展開の面白さに驚きと興奮を抱いてしまいました。今後、小説を沢山読もうと思ったキッカケの一冊です。 | ||||
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今、自分が一番オススメの作家の作品だけあって、やはりとても面白い作品だった。かれは3つの「せい」を描くのがとても上手だと思う。この作品は主人公が死神であり、「生」を主題とした作品だが、やはり、説教くさいわけでもなく、時代にあった問いかけであると思う。これなんか、ドラマ化したら面白そう。毎回、主人公が変わるし、実験的なドラマとしての話題も狙えそう。 | ||||
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彼の作品を全部読もうと思った。そんな一冊になった事は間違いないです。趣味趣向は人其々なので淡々とした感想を・・・。読み終わった後に時間の無駄だったとは先ず感じさせない完成度の高い作品でした。ただ、犯人探しの様な推理やワクワクするような殺人鬼、ド派手な展開などを所望する方には向いていないかもです。主人公は大よそ人間の感情を持ち合わせない、冷淡で冷酷無慈悲な死神のはずですが、どこか憎めず客観的でありつつも自分の唯一、人間染みた趣味の為、人間の真似をしたり登場人物との、どこか間の抜けたやり取りが絶妙で笑いを誘います。そんな死神が主人公で、寿命を全う出来ない人々との短編で綴られたハートフルな物語。推理でもサスペンスでもないが、ただただその死神や情感は何故か物悲しく、どこか文学的な美しさがあります。そして最後には点と線が繋がるような、人々の混沌から一片の光を見出すような。心に染み入る爽やかともいえる結末があります。このユーモラスな死神と是非出会って頂きたい、そんな一冊であります。 | ||||
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設定がおもしろい。馬鹿なんだか賢いんだか分からない、主人公死神と他6人の1週間だけの関わりを描いた短編集です。結末は見えているようで、最後に軽く裏切られてしまったり(いい意味で)ちょっとしたおまけのストーリーがあったりで見え切れていないところ。また、1話1話で、死神の人間との軽いズレがなんとも愛嬌があって死神、最後の死へのGoサインを出す、というなんとも言えない仕事内容なのにキャラのおかげで、悲壮感漂う作品にはならないのが不思議。悲観になりきれず読み進められる。でも、だからといって、かるーいだけのライトノベルともちょっと違う。ただ、最後の話は最後結局今までの話へのリンクがみられるのだけれどやはり仕事内容はあくまでも、一つ。結果もそうそう変わらない。ということで、最後1話で飽きそうになった。後1話すくなければ、パーフェクトだったのかなぁ。と密かに思った作品。ということで★-1ではあるものの、とても面白く読めた愛着がわきそうな1作でした。 | ||||
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クールでどこか奇妙な死神を中心に6つの人生が展開されています。伏線が張り巡らされており、それは或る事柄により全て繋がっています。不可避である「死」に対峙する時、人は何を思い、どのような行動とるのでしょうか。「人が生きているうちの大半は、人生じゃなくて、ただの時間、だ」 | ||||
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活字離れしている人でも非常に読みやすいと思います。ひとつの話が終わっても間髪入れず読み進めました。死神は純粋で無邪気なキャラクター。言うなれば「KY」という言葉がピッタリ。そんな死神の理屈抜きの真っ直ぐな言葉と、それに対する人間の、理論の上にある人間らしい言葉、そのどちらもハっとするセリフが多く、改めて伊坂さんの言葉のセンスにぐっときました。展開だけでなくそういった言葉を追っていける嬉しさがあります。切なく寂しいのもあるけれど、ラストは言葉通り「晴れやか」です。 | ||||
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現時点で既に3桁にのぼって寄せられているレヴューが、このページに目を通している貴方の読書欲の背中をぐっと押してくれるでしょう。「名前は聞いたことあるけど読んだことはない」人にとって、正に敷居となれる作品です(だからこその★3つ)。 個人的には本作が初めて読んだ伊坂作品で、最初に本作の頁を繰ったのは正解だったと思っています。複数作品を読了した今になってみると、筆者の持つ個性のエッセンスが一揃い備わっています。これほど脳裏に映像化し易い文体は、おいそれと書けるものじゃありません。もし死神を演じさせるなら…キャスティングを考えながら読んでみて下さい。 | ||||
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伊阪作品の中でも一番のお勧めと聞き手にした本。死神演じる一般人からずれた人間、千葉さんが主人公の短編小説。 死神を使った、一般人と異なるキャラ設定がうまく、ユーモアあり、ミステリーあり、時折ファンタジーっぽく、 それでいて人間的な小説と、独特の世界があり不思議な魅力をもっている小説です。 プロットや伏線もうまく設定されていて、気楽に読める面白い小説だと思いますが、 夢中になって読むほどではなかったので星3つ。 | ||||
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いろんな意味で問題なのは『恋愛で死神』、の8章である。 あれをああしてしまうのが著者の魅力であり、あれをああせざるをえないのが著者(のスタイル)の限界である。 小説とは、あれをああしておしまいにしてはいけないと思う。いや、あれをああしても悪いわけではないが、あれをああするような話しをいつまでも書き続けてはほしくないなあということだ。あれがああで終わりでは、ただのよくできためちゃくちゃ面白い映画のシナリオではないか。 あるいは、伊坂幸太郎の生み出した「小説と映画シナリオのあいのこ」文体が、次代の「小説」のメインストリームになるのだろうか。 | ||||
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伊坂さんの魅力は、設定の面白さやキャラクターの人間味だと思います。 この作品は、死神が人と関わる姿が面白いです。 最初、映画を見てしまったので、いくつかのストーリーは内容の予想がついてしまいました。 もし、一度も読まれていないのなら、 ストーリーや展開を素直に楽しめると思います! | ||||
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