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(短編集)
死神の精度
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死神の精度の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.24pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全400件 261~280 14/20ページ
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短編集です。 1つ1つのストーリーは独立していて、それ単体でも楽しいです。 さすが伊坂幸太郎!!! それだけでは終わらないのです。 全く別な話ではなく、微妙に関わりを持っていたりするんです。 1冊で1つの作品も面白いですが、区切りがあるぶん読みやすい気がします。 お休みの1冊におススメですよ☆ | ||||
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主人公は死神。調査対象者を7日間観察し、その人が死んでもよい存在かどうかを確かめる。そんな設定。 人間の感情も十分理解できない、自分自身は不死身で、暇さえあればCDショップの試聴器でミュージックを聴きまくるという主人公に「こんな奴に人の死を決めさせて良いのか?」と思い読み始めたけれど・・・ 文章表現はクールなのに、これがなかなか人情味溢れる物語。6つの連作短編ですが、それぞれにいろんなドラマがある。しかも、その「不死身」さ故か、後半になるとそれぞれの物語同士が微妙に絡み合い、面白くなります。 この春に映画も公開されていたようですが、やっぱり本が面白いかも。 | ||||
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最初に読んだ伊坂さんの作品は、『ゴールデン スランバー』。 そして、今回の『死神の精度』がわたしにとって2作目。 主人公を死神に設定することで、 一風変わったハードボイルド調になっていて、 それでいて、人間の使う比喩が理解できずに、 言葉を覚えたての小さな子供が抱くような疑問を、 さらりと尋ねたりするのが面白かった。 エンターテイメントのあらゆる要素が詰め込まれた、 ほんとうに楽しい作品ですね。 | ||||
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「何だこれ、すごいなー」という読後の爽快さがありました。 死神とか聞くとなんか気分の悪くなる僕ですか、この作品の「死神観」みたいなものにハマってしまいました。 彼の作品は「読むロック」です。 | ||||
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伊坂作品の中ではつまんないほうだと思う。 なんでだろ? 死をテーマにした作品だからか? | ||||
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「死神」が主人公の、人の死にまつわる6編の短編集。 6話しかない、読み終わるのが残念!と思った本は久しぶりです。 音楽を偏愛し、クールで無敵で、会話も感性も普通の人とはちょっとずれている。 この死神は最高にかっこいいです。 6話はそれぞれ、ぱっとしないOLのシンデレラストーリー、やくざの復讐劇、雪に閉ざされたホテルで起こる連続殺人、都会に住む普通の男女の恋、殺人犯の逃避行、床屋を経営する老女の謎めいた依頼、と舞台も登場人物もバラエティに富み、飽きさせません。 どの話もどこかで聞いたような気がするのに、このとぼけた死神が絡むだけで、予想を超えたエンターテイメントに仕上がっています。 伊坂幸太郎という人の筆力のなせる業には脱帽するばかりです。 続けて読んでいると6話は短い時間のうちの出来事のようですが、実はその間に結構な時間が経過していて、最終話のオチにつながっています。 クライマックスのシーンは清々しいです。 | ||||
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死神を主人公にして人生の機微を洒脱に描いた短編集。冒頭のタイトル作を読むと次のルールがあるようである。 (1) 死神自身には候補者を選べない。 (2) 候補者の生死は死神が決めるが、その判断基準は死神に委ねられている。 (3) 死の処分を下した場合は、死神は最後を見届ける必要がある。 (4) ルールではないが、死神は"ミュージック"が大好きである。このため、下界に長く留まり候補者との接触時間が長い。 このルールから、死神と候補者達の悲喜こもごもの人間(?)模様を綴った作品が予想されるが、ほぼその通りの展開となる。人間界を余り知らない死神のトボケタ言動が物語にアクセントを与えている。各編の題材は「醜いアヒルの子」もの、「任侠」もの、「純愛」ものと言った平凡なものが多いが、この状況設定を逆手に取った奇を衒わないストーリー展開、静謐感に満ちた筆致で読ませる。各編が必死に生きる人間への応援歌になっている点も見逃せない。この中で、「吹雪に死神」はミステリ仕立てで、「雪の山荘」ものに挑んだ異色作で印象に残る。「旅路を死神」も秀抜な構想の中に美しい風景描写を散りばめた佳作。「死神対老女」は色々な意味で掉尾を飾るにふさわしい作品。 奇抜な状況設定の中で、生きる事の温もりを感じさせる好短編集。 | ||||
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僕は「成長」を目の当たりにするのが、どうも好きなんだということに気づきました。今回は成長という訳ではないのかもしれない、けど、一度出会った女性にお婆ちゃんになってから再開させてもらえたのは幸運でした。話は全然違うんだけど、この作品にも伊坂さんの死生観が現れている。そりゃそうだろうね、死神が出てくる位だし。倫理的な視点から、伊坂さんが突如作中で語りだす様な時はたまにあるけど、今回は倫理観に含まれているのかもしれないけど御題は「死生観」。 最初に「オーデュボンの祈り」を読んだ時、作中でも死は描かれていたのを思い出す。死は非日常で皆ビックリしたり悲しんだりするんだけど、また次の日からは新しい日常が流れている。これを、あくまで小説の中でだけど目の当たりにして、そういえばそうだと納得させられた。 「死神の精度」でも僕の大好きな老女は、死は特別な事でないと言うし、大事だとも言う。そして、最悪なのは死なない事だとも。でもこのお婆ちゃんは「そりゃ、死ぬのは怖いけどさ」とも言う。正直だ。最終的には全部ひっくるめて納得かもしれない、らしい。 そういえば、ある音楽家は音楽と人生を重ね合わせたのか、死は人生を完成させるものと捉えた。僕はこういう、人間の無欠性であったり、人間が一つの完成された調和であるという様な考え方は出来なかった。結局はどっちが好きかと言うと、様々の死生観を含めて、このお婆ちゃんの話が好きだ。 | ||||
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一言で言いますと 幻想的で静かな世界観 と言えます。 なにより この本の主人公の"死神" 千葉というキャラクターが 非常に個性的で 人間の世界で 唯一興味があるのが音楽ムードで 実際に仕事相手の人間には 全くといっていいほど興味がないのが とても面白いです。 この物語は それぞれ主人公は同じですが 短編が6本あり 様々な人間の相手をしていきます。 途中 ミステリー小説みたいな 謎解きパートもあり 私個人的には非常にはまりました | ||||
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短編六編が収録されています。 人間がなんとも不思議な存在であると思っている愛嬌のある「死神」が主人公です。 「死神」を「職業」にしてしまっているのが笑えてしまうのですが、題材が「死」であるにも拘らず暗さが無いのは、この「死神」のキャラクター設定によるものでしょう。 短編集なのですが、六編全体で一つの物語にもなっています。 前半の編で登場した人物が長い年月を経て後半の編に出てきます。 あっ、あの人か、とその後の人生を想像出来てしまうのも面白いですね。 別の作品の登場人物もちょこっと出てきたりします。 死を題材にした作品を読んで爽快な気分になったのは初めてです。 今まで読んだ伊坂作品の中で最も良く出来た作品だと思います。 | ||||
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第三話「吹雪に死神」が特に気に入りました。 本格ミステリーと死神が見事に融合しています。 事件を未然に防ぐ必要がなく、むしろ最期まで見届けないといけない死神が探偵役というのは非常に合理的です(笑) この設定でもっと複雑な長編を読んでみたい気がします。 もちろん、他の物語も面白いです。最終話にはあっと驚いてしまいました。 おすすめですが、伊坂作品をはじめて読む方は刊行順に「オーデュボンの祈り」から読んでみてください。 | ||||
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人間に扮した死神が、近々死ぬ人に会いに行き、本当に死んでもよい人間なのか判断する話ただそれだけの話なのに死を超越した死神から見た人間像が丁寧に描かれていて、読んでいると知らないうちに話に引き込まれていく。また最終的な死の判断も非常に気になり、どうしても先を読みたい気持ちにさせてくれる。感動とも共感とも言えない新しい感覚を与えてくれる作品です。 | ||||
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最近、映画化作品の原作を読んでがっかりすることが多かったのですが、これは期待を裏切らない、やわらかな大人のファンタジーでした。 死を実行すべきかどうかの判定のためターゲットに付きそったいくつかの1週間が、短編として収録されています。 そもそも、死神の設定がおもしろい! 音楽好きから始まって、手を触れたら…とか、仮の名前とか、 仮の姿とか…。 フラットなんだけど、自分でいうほど他人に興味がないわけでもない 死神はなんだか愛嬌たっぷりで、親しみさえ感じました。 | ||||
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美容院でいつもカットを担当している女性に本書を薦められた。そういえば映画のプロモーションを見た覚えがある。本書のような作品―ジャンルでいえば、やはり推理小説部門に入るのだろう―は私にとって実に新鮮というか、味わいに富んでいるという印象だ。 主人公の死神の「センス」もなかなか面白い。彼にとっては真剣な受け答えであっても、人間からすれば「馬鹿なこといいやがって!」と憤りを買うシーンが多い。コミカルな会話が、死神という取っ付きにくい対象を和ましてくれる。クールで愛嬌に富み、そして愉快な「死神」の存在感に惹かれた読者は、何の抵抗もなくすべての話を通読し終えるはずである。基本的には短編集でありながら、それらは意外にも繋がりをもっているので、それが分かると何となく嬉しくなる。 最終話「死神対老女」に登場するこの「老女」は、きっとそれ以前の作品に出てきたあの女性であろう。ミュージックに目がない「死神」が老女の店で骨董品のラジカセから流れてきた曲を歌っていたのはあの女性だなど、巧みにそしてさりげなく仕込まれた伏線にわれわれ読者はちょっとした感動を覚える。全編を読み終えてみて、なんだか心地よい落ち着いた佇まいに自分がなっていることに気がつく。 1971年生まれという若い伊坂氏の作風に、私自身がちょっと酔っているのかもしれない。「俺が仕事をする時はいつも雨なんだ」(290頁)とはいうものの、最終話では初の晴天に遭遇する。雨上がりの清々しさは心地よく、うっすらと虹がかかり空気も澄んでいる光景が思い浮かぶ。「心が洗われる」感覚なのだろう。全6話に登場する人間は実に多様性に富み、それが主人公である「死神」の存在感を高める要因にもなっている。私にとっての読後感はすこぶるよい。こうなると伊坂氏の他の作品にも手が伸びる可能性が強いが、しばらくは禁欲しよう。今は本書を薦めてくれた美容院の彼女にお礼をいいたい。 | ||||
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読みやすい。さくさく読めました。しかもおもしろいんだ展開が。でてくる方々も、個性豊かな面々で…。 ここでいう死神とは、ぞくにいう“審判”です。ある人物が死ぬに値するか生きるに値するかを査定し、期限までにその旨(“可”か“見送る”か)を上層部に伝えて、おしまい。ミュージックが大好き。いきものには素手でさわれない(寿命を一年ぶんとってしまう)。主人公の場合、晴れの日を一度もみたことがない(人間界に降りるときは、いつも決まって雨なのだ、何故か。ほかの死神たちには本当かと疑われてしまうくらいに、一度も太陽を拝んだことがないのだ)。名前はとくにない、主人公の場合は“千葉”という名前を使っている。容姿は、そのときどきに応じて違う(査定する人間に受け入れられやすいように、上層部から指示がでる)。 今日も雨。今回の査定する人間は、ある女性。二十二歳。猫背で暗い雰囲気をもっているがために、実年齢より老けてみえる女性だ。その女性の判断をどうすべきか。だが、きっと決まっている。“可”だろう。いつだって“可”にしてきた。わざわざ調査をするでもない。だが、期限めいっぱいまで人間界にいるつもりである。大好きなミュージックを聴くために。 六つの物語。ちょっとした部分をよくよくみやれば、一つの物語である、ということが伺えます。それを探してみるのもいいかもしれません。ああ、こうなるのか。読み終わると同時に、そんな考えが頭をよぎるでしょう。 (映画だと、“犬”が相棒としてでていますが、本ではでていません) | ||||
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出会って数日間で、その人間が死ぬか生きるかを決める「死神」。 多少ずれた死神の目線で見ているせいか、悲壮さはなく、どれも軽い感じで読みやすかったです。 人物の中にある軽い伏線も、鬱陶しくない程度でした。 また、死ぬところまでを追うわけでもなくて、ふわりとラストを迎える話も多く、お話がマンネリ化していなかったのもよかった。 基本のストーリーは同じなのに、どれもそれぞれ違う話で、パターンや見せ方も違って、うまいなあ、と思いました。 個人的には、やくざをジャッジする「死神と藤田」がかっこよくて好きでした。 | ||||
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「俺が仕事をするといつも降るんだ」。無機的でどこかずれていて、ミュージックをこよなく愛する死神。それに対していろんな種類の人間的な人間。キャラクター設定も見事ですが、伊坂氏らしい機知にとんだセリフ、しゃれた余韻を残した結末。伊坂氏の本は他も読みましたが、これがベストです。とても楽しめました。 全編通して、雨のちょっと肌ざむいじめっとした空気の部屋の中、少し遠くに聞こえるミュージックを聴いている、静かで心地よい、そんな空気につつまれている気分になってきます。 | ||||
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伊坂さんの作品では死が頻繁に登場するように思いますが、この作品は死神が語り手です。 だけど、他の作品と比較すると、それほど深く考えないで楽しく読めるもののように思います。 (他の作品が楽しく読めないというわけではないですが、作者の思いというか祈りが込められているような感じがします) 短編で、死神・千葉が死の対象者を相手に生死を決定するための調査の仕事をします。 描かれている死神の役割がちょうどよく、逆に対象者の人生とその素晴らしさを引き立たせるようです。 また、人の死に感慨を持たず仕事をこなすけれどどこか憎めない死神・千葉の人柄(というのか?)もちょうどいいです。 一話一話読みきりですが、終わりの方の短編でさりげなく前の方の短編の登場人物が現れます。 面白かったです。続編に期待したいです。 | ||||
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長編なんだろうな〜と思って買ってみたら短編集! 正直、??がつく話もありますが全体的な流れは凄くいいです 最後の話を読んで、「やられた」って思いました。 | ||||
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以前読んだ『グラスホッパー』を思い起こしました。 今回は死神を用いて、人間の生死を軽やかに俯瞰している点が、実に興味深かったです。 毎度のことですが、主人公を始めとした登場人物が、本当にユニークな設定で、読むほどに可笑しくて、でも愛おしくなってきます。 短編集と思いきや、実は繋がっていて、その壮大な時系列にハッとさせられました。 そして、その間ずーっと人間を観察してきた死神の言葉には、格言に近いものを感じます。 例えば、「人のやることは、たいがい無駄なものだと思っている。」「そういう下らないすれ違いは人間の得意とするところじゃないか。」 なんていうフレーズは、小さい世界で汲々となって息が詰まりそうな時には、こんな風に俯瞰してみるのも悪くないなと感じさせてくれます。 死神さんの非情さが、時にズレてるところ最高です! ミュージック大好きで、CDショップに入り浸っていて、『変わってますね』とよく言われる人は、死神さんかも?と期待しちゃいます。 ただし、私には「可」は出さないでほしいけど。。。 | ||||
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