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(短編集)
死神の精度
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死神の精度の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.24pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全400件 341~360 18/20ページ
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「死」を扱う内容にもかかわらず負のオーラを感じさせず、かといって「死」を軽く見てるわけでもなく不思議な感じがしました。伊坂さんの著書の中で1番好きな小説です。文中にちょろっとでてきたけど伊坂さんの描く「天使」もみてみたいな〜 | ||||
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伊坂幸太郎、おもしろいじゃないですかぁ! というのが読後の感想ですね。死神のキャラクターがしっかりできていて、そこに乗っかってくる人間のキャラがさまざまで、どのストーリーもときに笑いながら読めます。そして、最後にはちょっとしんみりさせます。 こういう、誰も考え付かないようなシチュエーションこそが、伊坂氏の持ち味ならば、もっと読んでみようという気持ちになりました。 | ||||
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冷淡な様でいて時に人情家な一面も見せる奇妙な死神・千葉(仮称)を主人公とした短編集。 短編集とは言え、主人公は共通です。各話間でこっそりリンクする部分が書かれている演出も心憎いですね。此れによって若干の矛盾(そんな言葉も知らないんじゃ人間界に溶け込めねぇだろ、等の矛盾も)や時間軸への疑問が浮かび上がってしまうのですがそこは御愛嬌。 各話に登場する人物が皆個性的で好感が持て、登場したキャラクター皆についつい「死んで欲しくないなぁ」と思ってしまいます(大抵亡くなられてしまうのですが)。死神(主人公以外も含)の方も負けず劣らず個性的且つ魅力的です。小説に登場する人物の殆どに好感が持てたのは恐らくこの本が初めてでは無いかと思います。当然、悪役と言うか、気に喰わない奴もいるのですが、いないと話が成り立ちませんしね。 常に冷静な死神の性格も手伝ってか、終始テンポ良く読め、気持ち良く読み切る事が出来ました。伊坂幸太郎氏の著作を読ませて頂くのは此れが初めてですが、想像していたよりもずっと取っ付き易い文章を書かれる方でした。私と同じ様に勘違いしている方は是非、お読み下さい。 軽く読めるので時間の無い方にもお勧めですよ。 | ||||
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主人公の死神は人間に執着しない、音楽好きの死神。 この死神、結構淡々とした性格だから語りもあっさりしててスムーズに読めました。 作品は六つの短編なんだけど、全部の物語が雨の日だったりする。 それが、最後の『死神対老婆』に良い感じに効果を出していると思う。 長編が苦手だと言う人は、どの話から読んでも大丈夫だからお薦めです。 | ||||
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伊坂幸太郎は「砂漠」「魔王」のように、政治とか社会情勢 が如実に入ってくる少しテーマが重め作品と、本書「死神の精度」 のようにさらっと読める作品があるか、個人的には後者の方が好き。 伊坂幸太郎が描く「死」はかなりすがすがしい感じがして、 死を前向きにとらえることができる。 (魔王のときもそうだった) 「死神対老女」がいい。 深い感動とか考えさせられるとか、そのような本ではないが、 万人が楽しめる本なので、ぜひ。 | ||||
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第134回直木賞候補作。 短編がまとまってひとつづりの物語になってます。 《収録作品》 死神の精度…死神登場編。『ミュージック』を愛する死神と、クレーム処理にうんざりする女性の話。 死神と藤田…いまどき任侠なやくざと死神の話。 吹雪に死神…吹雪の洋館での連続殺人。ミステリな死神。 恋愛で死神…片想いの青年とストーカーに怯える女性、そして死神の話。 旅路を死神…殺人犯と旅する死神の話。 死神対老女…総集編な死神。 サスペンスあり、ミステリあり、純愛あり、ドラマあり、 それぞれが無関係で時代を超えた死神視点でつづられるのが面白く、 内容も盛りだくさんな一冊です。 どれも『ああ!なるほどね!!』と言わせるオチがあり、面白いです。 『恋愛で死神』の、スタンダードな切なさ、 『死神と藤田』や『吹雪で死神』『旅路を死神』の、 あ、そっか!って、納得したときの爽快感が好きです。 | ||||
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デビュー作が面白かったので、 それ以来、著作のほとんど読んでいますが、 この作品で、一段ランクが上がったように感じます。 伊坂幸太郎といえば、 悪に対する青臭い程の憎しみが定番ですが、 この作品は、そのようなオピニオンも無く、 しいていえば、大人の作品になっています。 引用されたミュージックの雰囲気もいいです。 伊坂幸太郎は熱狂的なファンもいる代わりに、 とっつきにくと思ってる人も多いようですが、 これはそんな人にもお奨めです。 | ||||
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死神の仕事ぶりを覗き見て、何だかほのぼのとした気分になる。そんな、変な話の集まりである。ふつう、「死」について考え始めれば、相対的に「生」のコントラストも強くなるのだろうと予想してしまうのだが、そんな感じでもない。真正面から「死」に向き合っているシリアスさもなく、かといってシニカルでもない。何かを主張する人物も出てこなければ、否定する人物もない。人が事故死するまでの1週間を(必ず死ぬとは限らないが)、死神の目を通して見せられるわけだが、死ぬ瞬間の描写があまりないせいか特に嫌な気分にもならない。全編の特徴といえるのは、主な登場人物が、死神も含めて皆その人物なりに真面目であることだろう。それは、多分、著者の人柄の投影なのだろう。ところで、人を見下す死神族が一様に愛するのが人のつくったミュージック、という設定はいったい何だったのだろう? 一種のアイロニーか、あるいは人も死神も所詮は同じ普遍性のようなものを求めているという象徴だったのか? | ||||
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初めて伊坂幸太郎さんが書いた本を読みました。一つ一つの話が思ったより 短かかったんですが、内容的にはすごく満足がいくものでした。 あの短い話の中の何人もの人生を道していろいろ考えさせられました。しかし死神の話なのにさいごには、この短い短編集が最後には一つになったような不思議な爽快感がありました。 すごくよかったです。 | ||||
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少し切なくて、ちょっと幸せになれる本です。 私たちは死ぬことが当たり前だってことをわかっていないのかも。 死神の千葉さんに会うことがあれば、最後は、眩しいように嬉しいように笑っていたいな、と思いました。 死神を探したい方は、読むといいですね。 | ||||
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伊坂幸太郎の作品は,「魔王」の様に重く深刻で考えさせられるもの,「「陽気なギャングが地球を回す」の様な面白おかしく読みやすいもの,「ラッシュライフ」のように張り巡らされたプロットをつなぎ合わせるミステリー的なもの,と幅広いジャンルをカバーしている. 本作は深刻そうなタイトルとは裏腹に,面白いものに分類できる.他作品と同様に,登場人物達の話ぶりが面白い.各短編とも甲乙つけ難く,読み応えがある.死神「千葉」の仕事ぶり,とくとご堪能あれ. | ||||
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初めて伊坂幸太郎氏の著作を読みました。 他の小説とも違い、文面的にも新鮮な感じを受けました。 今作は“死神”という空想上の生き物の短編小説。現在、少年漫画誌などで“死神”というキャッチフレーズが流行していますが、それとはまた違う死神の物語。多少差異は生じますが、根本的に人の“死”に直結しているのはあきらか。でも、そんな暗いイメージを一気に払う要素がこの本にはあります! まず、短編ということでサクサク読め、長編が苦手という方もオススメです。それに、物語に統一性もあるのですべて読み終わる頃には長編を読んだようなそういう達成感も味わえます。何より、死神の視点、死神の思考を読むのがこの本の醍醐味でしょう。 只、個人的に物語中の腑に落ちない点とボリューム的にもう少し足りなかったという点で星は4つです。(内容的には5つ星★) 非常に楽しめる一冊だと思います。 ぜひ、オススメです。 | ||||
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伊坂幸太郎独特の良く言えば瀟洒、悪く言えば鼻につく台詞回し。それが人間ではなく死神から発せられる設定になっているので今まで以上に違和感無く読めた。最後まで読み終わったとき(その最後の数ページで)、物語が一気に大きく広がり深みを持つ。構成が素晴らしい。連作短編として大成功を収めている作品。ひとつひとつの話が短いおかげで読みやすいし、あまり読書をしないひとにもオススメ。 | ||||
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作品のアイデアや設定は、文学・映像作品などで使われたものですから、オリジナル性を尊重する方、オマージュやインスパイアの方法に高度さを求める方は、軽さ、薄さ、物足りなさ、安直さを感じるかもしれません。感情移入して読むようなタイプの作品でもないですし...。 最近のものだと、コミック作品の「不思議な少年」山下 和美 (著)あたりが近い世界観だと思いますが、あちらほどは壮大で抽象的なテーマや寓話などを扱っているわけではなく、文章世界で描ける範疇に収まっています。 掲載作品だったため、若干のバラツキは否めず、6篇のエピソードに好き嫌いは出るかもしれません。ただ、ラスト1頁の幕引きのカタストロフは見事で、この作品の価値を高めています。 文体や登場するアイテムには、鼻につくような要素は無いですから「雰囲気もの」が嫌いな方にもお勧めできます。 ところで、これドラマや映画になったら陳腐な作品になっちゃうんでしょうね...(笑) | ||||
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初めて伊坂幸太郎さんの作品を読みました。 まず死神の精度という少し変わった題名にすごく興味がありました。 人生観とか死生観とかが語られているのかなと思っていましたが、読んでみると、わりとあっさり、たんたんとした短編集でした。 死神の千葉。彼が一週間で人間を可か見送りか判断する。 とてもクールな考えの死神。 人が生きるか死ぬかはそんなに大きな問題な訳ではないらしい。 一番最後のお話が好きだったかな。前から順々に読んで行くと、バラバラに見えていた短編集につながりが見えてくる。それがおもしろかった。 でももう少し感動とか。考えさせられること。とかが読書。にはほしいなとおもいました。 手軽に読める本だとおもいます。 | ||||
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他の方のレビューにもあったのですが、私も伊坂幸太郎の始まりは、春と泉が出てくる【重力ピエロ】でした。 それから【家鴨と鴨のコインロッカー】を読んで、すっごく楽しかったのですが【グラスホッパー】で「どうでも良いかな」と、思っていたので読んでいなかったのですが、ある日ラジオから、面白い話が・・・死神の千葉が苦情処理係の女性と出会い、この人を品定めする(死なすべきか、生かすべきか) 聞いていて、案外面白い話だったので結局、読んでしまいました!(短編集で、1つ1つが他の短編と違う設定で死神が出てきます) すっごく、笑えるわけではないけれど、記憶に残り楽しめました。 伊坂幸太郎の作品自体は、色々バラツキがあり正直、読んでみないと自分が好きか嫌いか、分かりません。 | ||||
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一編一編がほどよい長さのオムニバス、軽快なテンポの文章と会話、 「死」をテーマにしながら重さを残さない締め方などで、 サクサクと気持ちよく読める一冊です。 最初の2話までは正直ピンと来ませんでしたが 死神の設定を巧みにトリックに取り入れた3話以降から引き込まれました。 後半の話ほど作者も筆が乗っているのが良くわかります。 しかしその軽さ・洒脱さのために、物足りなさを感じさせてしまうことも事実です。 どの話も「ちょっといい話」止まりで、それ以上のものがない。 こういった内容のオムニバスなら、せめてあと3話ほど追加した状態で、 軽さをボリュームで補って欲しかったところです。 また、死神=千葉氏の人物造形も、風変わりと言えば聞こえはいいですが、 あまりに設定が漫画チックで狙いすぎの感があります。 何百年も生きている(らしい?)わりにはあまりに稚拙な部分で物知らずだったり、 何よりも、"可"or"見送り"の基準がさっぱり分かりません。 読んでいて「どうしてこの人が"見送り"なのに、この人は"可"なの?」 と首を傾げた人は少なくないはず。 死は理不尽な物と言われてしまえばそれまでですが、千葉氏の場合、 なまじ人間の理屈が通じるような描き方をされているため、 どうにも釈然としないものが読後に残ってしまいます。 より練られた続編を期待しつつ星三つで。 | ||||
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当方、「重力ピエロ」以来の伊坂幸太郎ファンですが、 この作品は、これまで個人的ベストだった「アヒルと鴨のコインロッカー」や 2番目に好きだった「チルドレン」をあっさり凌ぎました。 躍動感のある文章はそのままに、 複雑に組み合わさった重層的な構成はさらにスマートに、 彼特有のすがすがしさや温かさはさらに深みを増し、 そして、彼の視点の斬新さは桁違いに飛躍した感です。 ついに出たか・・・!と思いつつ、最後まで堪能しました。 おどろおどろしい「死神」が主人公なのに、 こんなにも晴れやかな感想を与えることができるのは、 おそらくこの世で伊坂幸太郎だけでしょう! 読後、生を死を多少、達観できるようになり、 こころなしか人生観も変わりましたね。 多忙な人、読書が苦手な人には、第1章だけでもお勧めします。 未読の方は、ぜひご一読を! | ||||
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死神の仕事は、情報部から指示された人間の死を可とするか、見送りにするか、1週間で見極め決断すること。でも本当の死神の仕事は、死に迫った人のとっかかりになっていることを、解決することといえるかもしれない。そこに精度が問われるかもね。 | ||||
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まず、タイトルにやられました。 「死神」という重々しい言葉と「精度」というシャープさの組み合わせ。てっきり人生についてとことん議論する作品なのかと思いましたが、内容とのギャップにやられました。 人の生死の分かれ目なんて、こんなもの。その分かれ目に、厳密な基準などあり得ない。死神の精度なんて、所詮はこんなもの。 超自然的な存在である死神が人間を観察するという設定にもやられました。自分が死なないから、生死に執着する必要はない。だから、人間がどうしてこんなに生死にこだわるのかが理解できない。ただ与えられた仕事をするだけ。趣味は音楽。死神が私たちの感覚を理解できないように、私にも死神の価値観は理解できません。たまたま彼も私も音楽が好きなので共通項はありますが、それだけ。 時々、この死神の設定にはあり得ない人間っぽい発言もあったりして、アレ?と首をかしげてしまいますが、それを差っ引いても面白いです。 所詮自分の人生に価値をつけるのは、他の誰でもなく自分なのですから、人から見てみっともなくても、もがきながらでも一生懸命生きた人が勝ち。と、押し付けることなく語りかけるような感じが心地よいです。 死神の精度がアテにならないのなら、一生懸命生きていくしかないのでしょうね。 | ||||
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