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(短編集)
死神の精度
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死神の精度の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.23pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全404件 281~300 15/21ページ
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| 「俺が仕事をするといつも降るんだ」。無機的でどこかずれていて、ミュージックをこよなく愛する死神。それに対していろんな種類の人間的な人間。キャラクター設定も見事ですが、伊坂氏らしい機知にとんだセリフ、しゃれた余韻を残した結末。伊坂氏の本は他も読みましたが、これがベストです。とても楽しめました。 全編通して、雨のちょっと肌ざむいじめっとした空気の部屋の中、少し遠くに聞こえるミュージックを聴いている、静かで心地よい、そんな空気につつまれている気分になってきます。 | ||||
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| 伊坂さんの作品では死が頻繁に登場するように思いますが、この作品は死神が語り手です。 だけど、他の作品と比較すると、それほど深く考えないで楽しく読めるもののように思います。 (他の作品が楽しく読めないというわけではないですが、作者の思いというか祈りが込められているような感じがします) 短編で、死神・千葉が死の対象者を相手に生死を決定するための調査の仕事をします。 描かれている死神の役割がちょうどよく、逆に対象者の人生とその素晴らしさを引き立たせるようです。 また、人の死に感慨を持たず仕事をこなすけれどどこか憎めない死神・千葉の人柄(というのか?)もちょうどいいです。 一話一話読みきりですが、終わりの方の短編でさりげなく前の方の短編の登場人物が現れます。 面白かったです。続編に期待したいです。 | ||||
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| 長編なんだろうな〜と思って買ってみたら短編集! 正直、??がつく話もありますが全体的な流れは凄くいいです 最後の話を読んで、「やられた」って思いました。 | ||||
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| 以前読んだ『グラスホッパー』を思い起こしました。 今回は死神を用いて、人間の生死を軽やかに俯瞰している点が、実に興味深かったです。 毎度のことですが、主人公を始めとした登場人物が、本当にユニークな設定で、読むほどに可笑しくて、でも愛おしくなってきます。 短編集と思いきや、実は繋がっていて、その壮大な時系列にハッとさせられました。 そして、その間ずーっと人間を観察してきた死神の言葉には、格言に近いものを感じます。 例えば、「人のやることは、たいがい無駄なものだと思っている。」「そういう下らないすれ違いは人間の得意とするところじゃないか。」 なんていうフレーズは、小さい世界で汲々となって息が詰まりそうな時には、こんな風に俯瞰してみるのも悪くないなと感じさせてくれます。 死神さんの非情さが、時にズレてるところ最高です! ミュージック大好きで、CDショップに入り浸っていて、『変わってますね』とよく言われる人は、死神さんかも?と期待しちゃいます。 ただし、私には「可」は出さないでほしいけど。。。 | ||||
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| 連作短編、というのか、短編がどこかでつながっているというタイプの作品だ。主人公は死神。 死神は死が決まっている人の調査、その人が死んでもOKか最終確認をするのが仕事だ。 彼は淡々と仕事をこなし、人間には興味が無い。CD屋で、音楽を試聴するのが好き。 人間くさくないような、とっても人間くさいような、興味深い人物(?)だ。 彼が見つめる、「死を間近にした人たち」がまたリアルで、さすが伊坂幸太郎、と思える。6編のつながり方も「ううむ、そう繋がるのか」と関心することしかり。 死に神なんだから当たり前なんだけど、時間を超えてるあたりが「やられた」感じ。 伊坂幸太郎には、篠田節子のような「衝撃的ヘビーな大作」でなく、さらっとしてるのに面白くてたまらなく、ほろりと来る。 ってのを求めているので、今回、期待通りの感じだった。 やっぱり、この人は上手い。 ちなみに、死神役は私の中ではジョニー・デップなんだけどどうでしょうか? そこはかとなく、怪しいイメージが。 | ||||
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| 「千葉さん、あんた、面白いな」(本文より) とある死神を軸にした、6つの短編からなる1つの物語。 感想を一言で言うのなら、さまざまな人間が言っている上の一言に尽きる。 死神の千葉さんのセリフが、いい感じにずれていておもしろい。 愛しているのが、「音楽」と言わず「ミュージック」であるところもいい。 あと、おもしろいと思ったのは<死神時間>とでも言うべき、時間の流れ方。 人間の中ではすごく時間がたっているのに、いつまでも死神は変わらない。 そのことにはっと気づく場面がいくつかあって、そうした小技からも、ああ彼らって本当に死神なんだなあ、と思えたりする。 この作品が好きなら、海外文学だったらレイモンド・カーヴァーあたりがおすすめ。 いい感じにずれまくっている会話を堪能できる。 よきエンターテイメント。 | ||||
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| 何気無い刹那さが見え隠れする、湿度の高い1冊。 主人公の示す、感情豊かな無関心が魅力的。 思わぬ伏線とさり気無い回収もスマートで、心地好い。 長過ぎず短過ぎず、最も適切な分量も、精度の高い計算の産物なのか。 | ||||
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| まず一言、さすがです。 「伊坂幸太郎の短編集かあ」といった感じで読みましたが、期待以上でした。死神が主人公なのにリアリティは失っていないし、(かえってリアリティがあるくらい)安っぽい感じになってないのはさすがだなと思う。さらっと読めるし、最後にはオチがちゃんとある。死がテーマではあるけれど、読み終えたら心が温かくなるような、そんな作品。重力ピエロを読んだあとにこの作品を読んだため、「旅路に死神」でのあの人の登場はなんだか嬉しかった。「ここで話終わり!?」的なのもありますが、その先を想像するのも面白い。 | ||||
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| 映画化を期に文庫化されたので、早速購入。 伊坂さんの作品は何冊か読んで、グラスホッパー以外はどれも非常に満足だったのですが、これは期待を遥かに上回りました。 短編集なので、好みやバラツキがあるのは確かです。 でも、水準が基本的に高いのと、伊坂さんならではの仕掛けにやられました。 あまり書くとネタバレになってしまうのですが… 彼の作品はどれも文章が軽快でテンポも読後感も良いのに、読み終わった後、泣きたくなるような切なさも含んでいます。 これは伊坂さん本人のセンスの良さはもちろん、作者の倫理観や登場人物に対する距離や愛着がある意味とてもまっとうで、読んでいてどこかほっとするような感覚にも起因するんじゃないかと私は思っています。 この作品はそういう意味では群を抜いていました。 もし、伊坂さんの他の作品を読んで苦手だと思った方も、これは一読の価値があるんじゃないでしょうか。 特に「死神と恋愛」は恋愛小説好きな女性にもお勧めしたいです。 最後に、映像化を拒み続けていた作者が「主役が金城武と聞いて快諾した」という映画。 私もこのキャスティングには満足だけど(浮世離れした雰囲気がぴったり)、ストーリーは若干変わっているようなので観たいような観たくないような。 個人的にはとても好きな本です。 | ||||
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| 『短編集のふりをした長編小説』と作家自らが紹介しているが、各編の関連性に留意して書いているのは最後の『老女と死神』のみで、後の4編についてはまったく関連性が認められない。作家のコメントとは裏腹に、おそらく単行本化を念頭において書いたのは最終編のみであろう。 なぜかある会社から派遣されてくる死神君は、仕事の最中はいつも雨にたたられ、人間界のミュージックが大好き。人間ではないので睡眠もとらず、ヤクザに殴られても痛さを感じないという設定。プロットというよりも、むしろ『デスノート』の死神を思わせる<なんちゃって感>を味わった方が楽しめる小説だ。 標的にした人物の死を「可とするか「不可」とするか?その基準はあいまいで定かではなく、あくまでも死神とターゲットとのちょっとずっこけ気味の交流?が読みどころとなっている。これといったミステリーもないため、最終編にたどりつくためにはある程度の忍耐力を必要とするかもしれない。「可」か「不可」といわれれば「可」かなぁ? | ||||
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| 私にとってはこれが初めての伊坂作品だったのですが、本屋でぱらぱらと中を読んだだけで即購入しました。とにかく文体が凄かった。たった数ページ拾い読みをしただけで、引き込まれてしまいました。主人公の淡々とした口調、素っ気ない一人称の語り口。そんな中で主人公が発するフォーカスのあっていない台詞や思考は、とても新鮮でおもしろかったです。一話一話は完結していますが、読み進めていくと思わぬところでピースがはまってゆく書き口も巧妙でした。 著者の他の作品も気になって仕方なくなるような、一気読み必至の名著だとおもいます。 | ||||
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| 平積み+表紙にやられて買いましたが本当に素晴らしい作品です。音楽好きで受け答えが微妙にずれている雨男の死神千葉を中心とした短編集です。れっきとした死神の為、外見的姿形は毎回異なりますが中身は同じです。仕事は7日間対象者を調査し「可」なら死が、「見送り」なら生がそれぞれ八日目に対象者を待っています。でもこの死神、驚くほどクール。それがまた格好いい。伊坂さんの書かれる人物は個性的かつ魅力的で独創的です。また作者特有の構成力も素晴らしい。短編一話一話は勿論、全てを読み通した時、本当に作者の構成力には感服するしかありません | ||||
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| 正直、伊坂さんの作品は得意じゃなかったりするんですがこの本はすごい面白かったです!! 音楽好きの死神の視点から書かれた風変わりな作品。 死神からの視点というファンタジーかと思いきやそうでもない。かといって、死について語った重い本でもない。軽すぎるわけでもなく、重すぎるわけでもない読んでいて切なくなつような素敵な本です。 私的には最後の死神対老女のお話が一番好きです。 | ||||
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| 伊坂幸太郎、この人の作品はいつ読んでも「才能あるなぁ」と素直に感嘆してしまいます。 本作も「死神」が主人公の連作短編集なんですが、どの一編をとっても出来がよくて、なおかつそれがきっちりと計算され尽くした配置で一冊の本としても奇麗に完結する形になっていて、才能というのはこういう事を言うのだろうなぁと素直にそう思います。瑕疵を見つけることが全くできません。 あくまで読みやすい文章で、それでいて引用したくなるような警句や言葉がたくさんあって、きちんと小説として完成している。デビュー作からしてそうでしたが、作品数が増加するにつれ、むしろ完成度が上がっていってるのが素晴らしいです。 さて、べた褒めばかりしていてはレビューにならないのでちょっとばかし説明しますと、今作の主人公は「死神」です。比喩的な意味ではなく、文字通りの死神で、彼は8日後に死ぬ予定になった人物のもとを訪れ、その死を執行してもよいかどうか、殺して「可」か「見送り」かを調査しにくる死神です。この作品世界の死神は、死神世界といえどもいろいろ分野があって、彼は「調査部」に所属している死神で、誰かを恣意的に殺したり、人生の全貌を見ることは出来ません。最大7日間の間、死すべき予定者のそばにいて、死を与えていいか先送りにする見極めるのが仕事です。いわばプロの死神で「デスノート」のリュークなどとはまったく違う存在です。 そんなビジネスライクな「死神」の彼は、他の死神同様、この世のあらゆる音楽こそは素晴らしいとしつつも、人の生き死にには特段興味がなく、死はなにも特別なこととは考えていないので、死者を前にサービスすることも演出することもなく、ただただ死すべき人間と語り、そばにいてどうするかを決めます。どこかずれていて、妙に生真面目で、それでいて音楽に心から惹かれ、「晴れ」を見た事が数千年ない死神。相手によっては年格好も姿形も変える彼(そもそもずっと「彼」かも不明)を通してみる人間世界は少し悲しく、でも妙にリアルで、ユーモアがあって、面白いです。 文句なくお勧めの5の5です。 ちなみに、映画版では金城武が主人公の「死神」を演じるそうです。映画版を見る前に是非読んで欲しいです。 | ||||
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| 高槻西武の紀伊国屋にて、積み上げてある文庫を発見。 かなり話題作だと思ったけど聞いたことはなく。でも あらすじを読んですぐに気に入って購入しました。 主人公は死神。でもフードをかぶって鎌を持った イメージ通りの死神ではなく、どこにでもいるような 若いサラリーマンであったり美男子であったり「仕事」 によって姿は様々。「情報部」からの情報を得て ちょうど1週間、死神の鎌にかかるべき人物かをテスト するのが仕事。 一週間後に「可」もしくは「見送り」の判断を報告し、 「可」と報告された人物は、その翌日、つまり8日目に なんらかの死をとげる。 「情報部」がどのようにして死ぬべき人間を選んでいる のかは主人公は知らないし興味もない。指定された人物に 1週間のうちに接触し話をし、死ぬべきか見送るかを 淡々と報告するだけ。 5話の短編集で、主人公の「千葉」は相手に合わせて 様々な年齢や姿に形を変えて、死ぬべき人々と接触する。 1話は短く、鎌にかかる相手も様々。でもいろいろな 複線がリンクし、最後に1本につながるときの気分は 爽快。 死神が本当にいるとしたら、多分こんな感じなんだ ろうなあと思うサラリーマン風描写も面白く、なかなか 自分の中ではヒットした小説でした。 名前が地名で、彼が現れるときは常に雨。ミュージックを こよなく愛し、手袋を外さない人物が急に接触してきた ときには、気をつけた方がいいかもしれません(^^) | ||||
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| 「死神」を題材にした小説。 この作品の死神は死期の迫った人間の前に降り立ち生死を決めていく。 7日間調査して死ぬべきかどうかを判断するのだが、本作の主人公・千葉(死神)はかなり適当に生死を決める。 人の死に対して全く関心のない彼はCDショップの視聴機でミュージックを聴くのが至上の幸福。 ラジオから流れるミュージック、喫茶店のミュージックなど音楽に眼がない死神。 そんな千葉が出会った6つの物語と男女が描かれた小説である。 本作は「死神の精度」「死神と藤田」「吹雪に死神」「恋愛で死神」「旅路を死神」「死神対老女」 というふうに6つの短編になっている。短編と言ってもどの話にも死神・千葉が登場しているのが特徴。 ストーリーごとに登場人物やシチュエーションが異なっており、 極道同士の抗争のまっただ中だったり吹雪で閉ざされた洋館で起きる惨劇だったりと、死神は時と場所を選ばない。 千葉の担当する人間はみな死期が近いが、その人の悩みや境遇などを聞くことで「可」か「見送り」かを判断する。 「可」だったらそのまま死に、「見送り」だったらそのまま生きることができる。 生死を決める7日間は無情にも死神と人間との最後の交流の時なんです。 この本の最大の魅力は主人公の千葉です。 物事に動じないクールな印象に反して世間に疎くて人の気持ちが理解できないでいる。 しかし6つの話の6人に出会いそれぞれの心情に接していく内に、 人間とはなにか、死とはなにかを考え始める。もちろん読み手の私も考えさせるものでした。 また、テンポのイイ文体と死神ゆえの世間に対する純粋な疑問を述べるシーンは特筆すべきものがあります。 伊坂幸太郎は今まで社会にハズれた人物を描いてきたが本作はその最たる作品だと思います。 最近の小説としてはかなり読みやすく、この小説から伊坂幸太郎作品に入るのもオススメです。 とにかくCDショップに入ってしまう死神のユーモラスな描写がとっても親近感が湧く素敵な作品。 | ||||
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| すばらしい! 優れた短編小説集の見本のような作品です。 主人公は、死神。その死神はこれから死を向かえる人間の資格調査(?)のため 7人の人間に出会う。 そこには、シンデレラ・スト−リ−、ロ−ド・ノベル、本格密室推理など、バラエティ-に富んだ展開が待っている。 さらに、短編らしく意外性がありながら余韻を残した結末が、作者のセンスを物語っている。 そして、最終章では、はっとする展開やすがすがしいばかりの結末が・・・。 キャラ作りの天才である作者の真骨頂である、主人公のディテ−ルも、申し分なく 音楽好きな死神がすこしKYなところがありながらも、作品の雰囲気をかもし出してくれている。 映画が楽しみな一冊でした。 | ||||
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| 05年06月刊行の単行本を文庫化した6編の短編集です. いきなりはじまる物語にやや戸惑いながらも『死神』である主人公, そして彼らの担う『役目』に,あっという間に引き込まれていきます. また,他作品では鼻につくこともある著者特有の洒落た言いまわしが, 本作では,死神という現実離れした存在,物語をとおされかなり印象的. ほかにも,たまに噛み合わない『人間』との会話がとぼけていておかしく, それでいて,どこか人間へ向けた皮肉にも感じられ,チクリとさせられます. それぞれの編はバラエティに富んでおり,彼の関わる人間たちもさまざま. キチッと締まるというより,ぼやけたままおわっていくものが多いのですが, 物語のこれまでやこれからに思いをめぐらせ,余韻をじゅうぶんに楽しめます. そして『物語』がラスト迎えるとき,思わず声が漏れる『物語』がまたそこに. 収録作のすべてが既発(雑誌掲載ぶん)で,書きおろしがないのが残念ですが, 不思議な死神の存在,そして自分の人生まで考えてしまう,おすすめの1冊です. | ||||
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| 映画館で予告をみて興味を持ち、読んでみようと思った。伊坂幸太郎先生の作品を読むのは始めてだったけど、これは面白いと思った。話は6つの短編で、主人公の死神が担当した人間を調査してその人の死の可否をする。その人間に合わせて自身の姿や年齢を変えて現れ、その人を調査するのだ。最初は淡々と進んでいく印象だったが、読んでいくうちに死神に愛着を持ってしまった。興味がないと言いながら、それでも1週間付き合う。その理由はミュージックを聴く為。死神はミュージックに夢中なんて笑える。 個人的には「恋愛で死神」の話が1番好き。担当した人間の死で始まり、彼との1週間を振り返る。彼の片思いについて話すシーンが良かった。死神にとっては何でもない仕事でも、読んでる側には切なさが伝わった。「吹雪に死神」では連続殺人が起こる。その話によって殺人犯の若者、やくざ、と登場人物も個性豊かだが、それぞれにドラマがある。 後半では過去の記憶として担当した人間の話がでてくるのも飽きさせないのかも。 映画も観てみたいと改めて思った。短編なので通勤中や寝る前のちょっとした時間でも気軽に読めるのでオススメです! | ||||
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| 単行本で考えて、前作「グラスホッパー」は、 あの作品で何かを試したように見えた。 何かしらの違和感があったのはたぶん文体だと思います。 で、そこでこれ、「死神の精度」! やられた…って感じ。 グラスホッパーでの違和感が完全に消えてる。 あの作品はどうもハードボイルドっていう評価を受けてるけど、 この作品のほうがどっから読んでもハードでボイルドだと思う。 グラスホッパーの泣き所はたぶん主人公が情けないところ、 そこは今までの伊坂作品と同じだった。 だから違和感を感じたんだろう。 ハードボイルドがハードボイルドたる所以は、 たぶん主人公がどんだけクールでカッコいいか。だと思うので、 死神の精度は相当はまってる。 今までの作品の中では重力ピエロが一番好きだったけど、 これはそれと同じぐらいか、もしくはそれ以上に好きだ。 また随所に他の作品の登場人物が出ているのでそれも楽しみに、 おもしろい! 伊坂幸太郎の作品を読むと思わず小説が書きたくなるのは俺だけか? | ||||
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