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イノセント・デイズ
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イノセント・デイズの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.44pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全226件 1~20 1/12ページ
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エレーン。 みゆきさんの 生きていてもいいですか? 聴いて下さい。 | ||||
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主人公が死ぬのか、死なないのか、最後までドキドキしました。 | ||||
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どうにもやるせない物語だが、なぜか読後感は陰鬱ではなかった。 救いはどこにあるのか。 おそらく著者が題名の「イノセント ”innocent”」に込めた意味は二つある。一つは「無辜(無罪)」。そしてもう一つは「無垢」。欲望や執着がない。汚れがなく世間ズレしていない。著者は主人公・田中幸乃をそんな希有な人間として描きたかったに違いないと思う。その意図が読み手に伝わったとき、「恨み」の感情が薄れ、安堵の気持ちが芽生えるのだろう。それがこの物語の救いであるように思える。 | ||||
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フィクションで、これだけ端的に、そして綿密に裁判(刑事裁判)の問題点を指摘した作品はかつてなかった。世間では冤罪事件が数々と明らかになった現在でも、多くの日本国民は他人事だと脇において考えているが、当事者になった瞬間にとんでもない制度の欠陥を自覚することになる。日本の刑事裁判はそもそもおかしいという前提に立って、日常生活を過ごさなければならない。裁判所も検察も正義などない。過去の判例や学説を全て取り込んだAIにより一次審査だけでもやったほうが裁判はよほどましになるだろうと思うが、証拠の採用も評価も偏重されているのは間違いない。そもそも裁判官の資質として、社会的経験の蓄積が必要だ。最も可塑性が高く、柔軟性がある時期に、様々な現実に遭遇し、事実がどうであったか、人間はいかに合理的に行動できないか、科学的な知見に基づき、学習すべきだ。いきなり法律の勉強などすべきではない。多くの誤審は、裁判官の未熟さと、裁判官人事制度、裁判の構造に問題がある。本書のような作品が世に問う意味は大きい。単ある物語ではなく、日常に潜むストーリーとして読んでもらいたい。悲しい結末はヒトが生み出しているのだ。 | ||||
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それは読む人の捉え方次第なんだろうなと。深く考えさせられました。 とても読んでいる間苦しかった。でも読んで良かったと思える作品です。 1人の女性のドキュメンタリーを見ている感覚でした。 | ||||
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死刑判決に始まり判決文に沿った構成が、そのまま各章のタイトルとなり、判決文で読み上げられた死刑囚の人物イメージが読み進めるうちに崩れていきます。章では、彼女が出会い慈しみをかけてきたはずの人物の視点で描かれていきます。そして次第に、薄幸ながらも純粋な人物描写にキュンとなります。 しかし、そこまでです。 なんとかしてあげたいと感情移入するからこそ、ヒーローである人物の活躍に期待するのですが、彼女のために動いているのか、それとも自分の贖罪や十字架を取り除きたい自分のために動いているのか。 幼少期ヒーローにみえた人物は、大人になり幻滅するようになり、親友や義妹、友人たちも、結局は自分のことばかり。連帯して再審請求に動く期待も崩れてしまいました。 空回り、蚊帳の外という感じがし続けて、何もしてあげられない、もどかしさが後に残り続ける内容となりました。 そもそもネガティブな素因である持病(てんかん)をヒントにしたようですが、 実際に薬を飲めば全く発作の出ない日常に支障のない病気であることを知ってるだけに、物語のクライマックスに用いること、無理を感じますし、少し残念に感じました。 嫌なミステリーという題材があります。 この分野に近く、良い人は誰も出てきません。みんな偽善者で描かれています。 そしてミステリーではありませんし、 社会派ストーリーでもありません。 思い込みによって作られる恐ろしさを感じつつ、読了の感想は賛否両論あるんだろうなと、誰も傷つかない選択をし続けた死刑囚が、多くの心の傷をつけ続けた原因を長くは生きられない病気という先入観が起こしたものであり、生まれながらに死を連想する人の思考とすれば浅く、そこが残念な点です。 読み進めると止まらず、 徹夜本でもあります。 物足りなさありつつも、 誰の視点で考えるで、何度か読み直したくなる余韻持てる書籍だと思います。 | ||||
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途中は読みやすいし面白かったけど 最後がつまらない。 衝撃のラストって言わせるために気をてらったことがしたかっただけじゃないの。 何を読ませられてたんだ。 | ||||
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文章とリーダビリティが巧みであり2日で読了。ただ、終わり方にかなり不満が残る。なぜこのような暗鬱で絶望しか残らない決着としたのか? なぜかネットで比較されている感想をあまり目にしていないが、今作は「正体」(染井為人)と類似点が多い冤罪ものである(ネタばれになるが、主人公の顛末まで同様である)。しかし、この「イノセントデイズ」が厭世的な読了感しか残らないのに対して、「正体」は最後鳥肌が立つほど感情が沸騰した。それは、前者が「どうせあがいたって人間は救われないんだよ」という諦念をテーマにしている(?)のに対して、後者は冤罪という必ず起こりうる人間の過ちに対してどのように立ち向かうべきか?という作者なりの回答と希望がみなぎっていたからだと思う。 正直、「イノセントデイズ」には好きになれる魅力的な人物がほとんどいないのも残念だった。勇逸、産科医の祖父には共感を覚えたが。 | ||||
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俺の時間を返してくれ。 もうね、二度とこの人の本は絶対に読むことはない。 さようなら。 | ||||
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人生、人間、親子について色々と考え させられる作品でした。 人は信じたい物(事)を信じる。 例え不幸な結末が待っていても… | ||||
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・幸乃という人物に魅力がなく感情移入出来なかった。 ・周辺の人物達の話に意味があるようで意味が無い。(あったとしてもそう感じさせるような感じがしない。) ・オチを含め終盤の登場人物も魅力がない。 ・ただただ不快になった。 | ||||
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この子がどのような人生を歩んで殺人鬼になっていったのか、とてものめりこめた。でも結局殺してない。真犯人は名もないヤンキー集団。期日ギリギリで徹夜して終わらせたみたいなラスト。大学生のレポートか! | ||||
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構成が秀逸。 判決文を各章のタイトルとしていて、田中幸乃に関わった人々を通しての幸乃が描写されている。 悲しく、どうしようもない、なんとも言えない余韻が残る。 | ||||
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主人公の田中幸乃は、放火犯として、死刑を宣告される。そんな裁判所の風景から物語が始まる。 さまざまな場所、さまざまな時代で田中幸乃に関わった人々が語るその姿は、冒頭の田中幸乃像を覆していく。 「全然違うかもしれないのにね」 彼女に関わる人物が終章で呟く。 物語は、処刑代に向けて、階段を一歩ずつあがるように進む。 抗いがたいその流れに、読者として救いを求めつつ、それでも静かにその時を待つ田中幸乃に惹かれていく。 彼女が最後に示したものは、恐怖や抵抗ではなく、死へ向かう意志だ。そこに強い生を見る。 明るい物語ではないけれど、暗いとも違う。救われないけれど、救いがないとも違う。 読後、その言葉を探しながら、ひとりで余韻に浸る。 | ||||
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本の感想をあげることはほとんどない。でも、この本は久しぶりにとても衝撃的で、読み終わった後もしばらく頭から離れない。 主人公を取り巻く登場人物それぞれの思いと罪。人に必要とされたいという主人公の思いがどうしてこんなにかなわないのか。どうしてみんな彼女をこれほどまでに傷つけるのか。 多分、読む人の多くが「彼女を守ってあげたい」「自分なら彼女を裏切ったりしないのに」と憤りを感じるのではないだろうか。 後半になるにつれ、物語の緊張感はどんどん加速していく。 最後の方は間に合うのか、間に合わないのか、どうか間に合わせてくれと願いながらページを繰る手が止まらない。 (ここからネタバレ) そして最後に到達したときの絶望感。 解説では、「この小説を『救いがない』とは読まなかった」とある。 しかし無垢な主人公が自分の信じた人たちからことごとく裏切られ、自分は誰からも必要とされていない人間なのだという結論にたどり着き、死ぬことを強烈に願う。 人のために自分の気持ちを犠牲にし、自分というものを持たなかった少女が、死ぬために初めて力を、気持ちを奮い立たせて生きるのだ。感動的だと言うが、死ぬことが救いであり、死にたいためにはじめて生きようとする姿に救いはあるのだろうか。それが救いだとしたら、彼女が生きてきた世界は、この世は、本当に救いがない世界なのだと思う。 確かに暗い、救いがないといった一言で終わる物語ではない。 人間の愚かさや汚さ、良心や正義、冤罪とは、死刑とは。 とにかくいろいろなことを考えさせられる。 頭がぐるぐる回って、でも、多くのものが力でねじ伏せられ、歪められているこの世界は実際、救いがないのかもしれないな、などと思ったりもした。 | ||||
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書店に並べられたこの表紙を見て、何度も読んでみようと思っては通り過ぎていた。しかしKindle Unlimitedで見つけた時、これは読むべきなんだと感じ読み始めた。 様々な視点で語られる死刑囚、その周りの人々の心境など、とても面白くて夜更かししながら読んでしまった。 幼少期から死刑執行に至るまでの期間とそれに反して事件の真相が明かされる呆気なさ。コントラストがとても好みでした。 | ||||
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デビュー作の「ひゃくはち」を読んで人間が薄っぺらくすぐに消えていく作家だと思っていたのだが、書店で名前をよく見かけるのでダメ元で読んでみたが、これほどに重厚な物語を書けるようになっていたとは御見それしました。 | ||||
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読了の感想は、刑を執行した刑務官が気の毒、でした。 田中幸乃は無実でありながら死刑に処される(しかも冤罪が執行後明らかになる)事がありきの物語なので、幸乃の自白を疑問点は全てないように警察も弁護士も受け入れてしまってます。 幸乃が灯油を撒いたのなら何処で手に入れたのか?それを警察は裏付けを取れたのか、弁護士は確認したのか? ドラマを見た時から疑問だったことに一切触れられず残念でした。 幸乃が読書家であることも施設にいたこともあまり活かされてないように感じました。 映像から入ったので、キャストのイメージを借りなが読み進めましたが、それがないと私には、誰一人として心に残らない登場人物ばかりでした。 映像は俳優の熱演と演出や構成で見応えのある作品でしたが、小説を先に読んでいたらドラマを見ようとは思わなかったです。 読みやすかったので星は2つにしました。 | ||||
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作者が題材としているテーマの重さに対して、この作品のリアリティのなさは大きな欠陥である。故に読後感が、小学生が背伸びして書いた作文のように寒々しいものであった。重いテーマを扱いたいなら、もっとリサーチして作者なりに理解を深めて書いた方が良い。 | ||||
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この本を読むのには覚悟が必要だ。どんな覚悟かというと例えば10kMマラソンするような覚悟とか、 或いは東京国立博物館の国宝展を観に行くときのような覚悟とかだ。 要するに本気で読まないとこの本は(作者は)本気で書いてきているので、力負けしてしまう。 内容:ある死刑判決を受けた女性主人公田中幸乃、30歳。元恋人の家に放火して妻と1歳の双子を殺した罪。 彼女は死刑を宣告される。死刑執行のその日のオープニングから物語は幸乃の生い立ちにさかのぼり始める。 凶行の背景に何があったのか。産科医、義姉、中学時代の親友、元恋人の友人など彼女の人生に関わった人。 その追想から浮かび上がるマスコミ報道の虚妄、そして意外な真実と哀れな幸乃の人生。 「ああ無常」と「湊かなえ」を足して2で割らずに掛けてしまったような本だ。 はっきり言ってしんどい、辛い、楽しくない。でも、読み進めずにはいられない。 そこに、この本の作者の心髄がある。辛くとも読め!という圧が頁から吹き寄せてくる・・・・ 前回、名古屋闇サイト殺人事件の「いつかの夏」を読んだ繋がりで手に取ったこの本だが、このコンボは 実に適切であり、それゆえズシン、と腹の堪えた。 是非、自分に続き挑戦されたい方は心身を整えて覚悟して面してくださいませ。 最後に、本書は新潮文庫で読まれることをお勧めする、文庫版にのみ辻村深月さんの、いい解説が 寄せられている。疲れたメンタルをいたわり、共に長い距離を走り終えた同士の共感といったものを 与えてくれる。この解説だけでも、何度も読み返してしまった。それだけの価値がある。 | ||||
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