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風が強く吹いている
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風が強く吹いているの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.59pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全449件 321~340 17/23ページ
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連中が箱根に向けて走り始めたら、もう読むのを止められません。 展開が気になって加速して一気読みです。 出だしに青竹荘でうだうだやっていたのはこの変調のための布石だったわけで。 面白さはなんと言っても大きな目標を一から目指すスリルと、 身近な目標を順次達成していく快感の繰り返しにあります。 そしてまた幾度となく淡々とスタートの春が巡ってくる空虚さを感じさせるエピローグも良い。 長い一年間でした。 三浦しをんの若者の描写はくすぐったいのですが、 掲げたキーワード(「強さ」、「頂点」、「信頼」、「夢」、「緊張感」など)を しっかり表現してくるあたりがやはりさすがだと思います。 ただのファンタジー小説ではありません。 大学受験を控えた高2あたりが読んだらやる気が出て良いかもしれません。 スケジュール的にも似たようなものだし。 | ||||
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青春小説はよく読んでいましたが、この作品が一番良かったです。 素人の男子学生が箱根駅伝を目指す物語。 このテーマについて、「ありがちかな」と思って読み始めました。 それこそ「ウォーターボーイズ」「ROOKIES」みたいなものかなって。 でもこの作品は違います。 できすぎていなくて、とてもリアルです。 素人の学生が成長していく姿などに感情移入してしまい、 通勤中に読むだけにとどまらず 夜通しで読んでしまいました。 本当に感情移入しすぎて、終盤は泣きっぱなしでした。 変にできすぎていなくて、敵がでてこない点も読みやすいポイントだと思います。 映画も見たいのですが。 まだやってるかなぁ。 | ||||
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こんなにさわやかな涙をもたらしてくれる作品に出会ったのは初めてです。 もともと箱根駅伝の熱烈なファンである私にとって、箱根駅伝を題材に扱った本というのは「面白そう!読みたい!」という気持ちと「大丈夫かな?」という気持ちの両方を抱かせるものでしたが、読んでみて後者の不安は杞憂であったことに気づかされました。 もちろん寄せ集めの(しかも選手の大半が長距離未経験)チームがわずか1年であのような結末までもっていくことは到底出来ることではありません。作中でも言われているように箱根駅伝は本当に多くの陸上競技者の夢であり、ある種のゴールでもあるのです。それでもなお、読んでいるうちに10人の挑戦を心から応援し、彼らの想いにこちらまで熱くなってしまう。そして読み終えたときにはなんとも言えない心地よさとさわやかな涙をもたらしてくれる、そんな作品です。 個性的な登場人物10人の想いが非常に丁寧に描かれており、「誰が誰だっけ?」というような登場人物の多い作品にありがちな悩みなどとは無縁です。読めば読むほど10人それぞれに愛着がわき、何度読んでも本選のシーンでは胸が熱くなる。そしてこの作品において特筆すべきなは、その表現の美しさです。ぜひ実際手にとって読んでみてください。箱根駅伝に興味のない方にきっと興味を持って頂けるだけでなく、箱根駅伝が好きな方も次のお正月が今まで以上に待ち遠しくなること請け合いです。 私にとっては人生を通して大事にしたいと思える本の1冊です。 | ||||
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素人集団が箱根駅伝を目指す という現実では無理のある 飛躍された設定ではあるが、 読み終えた後には フィクションなのではないかと 疑ってしまった自分がいた。 この本からは走るという行為の 悦びや苦しみを 味わえるだけでなく、 仲間の大切さなど 人間という生き物の 素晴らしさを感じました。 箱根駅伝の本番が描かれたシーンでは スラムダンクの山王戦を 読んでいる時のように、 身体が熱くなった。 僕はドライアイなので 涙がこぼれることはなかったが、 人間的に問題がない人なら きっと涙を流すと思います。 すべての人に 読んでもらいたいと思えるほど、 ものすごくいい本でした。 [...] | ||||
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この作者は駅伝に限らず、競技経験ってあるのかな?最近の小説でも漫画でも、経験に裏打ちされた、競技者のつらさ、異常なまでのトレーニングを描いた作品ってほとんどないですね。レースや試合で都合のよい結末でお涙頂戴の作品ばかり。読者も作者の程度も低下してるって感じます。 黒木亮の冬の喝采って作品を読んだ人は、このレビューに書き込んだ人にはいないんでしょうね。 | ||||
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こんなに簡単にいけるものなの?選手は月間1000キロ近く走り、なおかつ怪我に打ち勝ったものの中で選ばれたモノが走るのが箱根の晴舞台のはずでしょう。 登場人物はどれだけ練習したの? 最近のスポーツものは試合やレースにでるために、どれだけのものを犠牲にして、厳しい練習をしているかを省略しすぎてる。 箱根は才能に恵まれたアスリート達が、努力に努力を重ねないと走れない舞台。 作者はそのことがわかってるのかな? | ||||
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こんなに泣けて、読後感が爽快な小説は、そうそうありません。 スポーツはやるのも見るのも、あまり好きではないのですが、この小説を読んで考えが変わりました。 何かにひた向きになること、仲間を信じること、それがどんなに美しいことか直球で教えてくれた、私にとって大切な一冊になりました。 映画もとてもよかったです。 | ||||
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寄せ集めに近いメンバーを集めて、ゴールを目指すという青春スポーツもの である。が、純粋に青臭くって、力強い小説に久々に出会った。 ただ目標を目指すだけでなく、登場人物それぞれのナイーブな「頭もスポ筋肉」 だけでない一面が、細かに美しく、しかしお涙頂戴のうすっぺらでない文章で 綴られている。 読んだあと、おおきくずしんとのしかかかりすぎず、しかし、もう一度 読み返してみたい爽やかな空気感に浸れる作品です。 | ||||
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元々、箱根駅伝大好きだったので、まずは映画、そしてどうしても原作を読みたくなって読み始めたら、あまりの面白さに一気に読んでしまいました。駅伝をテーマにした小説でこんなに面白くも感動できるなんて!!読んでいて、何度も笑ったり涙しました。一人一人のキャラが生き生きとしているのもいいし、走る選手の心情や情景描写もすごくいい。中でも、ほぼ素人集団で箱根出場を目指すという一見無謀な計画の張本人であるハイジのキャラは映画も原作も最高でした。ハイジあってのアオタケ、ハイジがいたからこそ、なんの目的もなく普通にダラダラ過ごしていたアオタケメンバーが壮大な目標に向かって頑張れたし、それぞれが生きる意味を見い出すことができたのだから。また、メンバーがいたからこそ、ハイジ自身も自分が探していたものを見つけることができ、孤独だったカケルもハイジと言う稀有な存在と出会えて少しずつ成長して行ったところも良かったと思います。生きることに目的や希望を失ってしまった人、自信のない人、人生に疲れた大人の方にもお勧めです。彼からぜひ元気や勇気をもらってみて下さい。 | ||||
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ありきたりですが、感動しました。 普通に考えたら、ほとんど素人ばかりのチームが10人だけで箱根を目指し、 予選会をクリアし、箱根に参加してしまう。普通の頭で考えたらあり得ないし、 下手すると鼻白む話ですが、本当に最後まで読めてしまう。 それどころか、ところどころで涙腺が潤みっ放しになってしまいました。 改めて筆者の力量に敬服しました。 | ||||
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駅伝・マラソン好きにはたまらない作品です。 箱根駅伝の様子や、人間模様、いろいろな心の葛藤など 夢中になり一気に読み上げ感動し涙しました。 作品を読んで、走る喜びをより一層感じて走りたいと思いました。 | ||||
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実家が国道一号線近くにあったので、お正月は毎年箱根駅伝を応援しに沿道へ出向いていました。 箱根駅伝は優勝争いだけでなく来年も出場できるシード権争い、大学としては下位だけれど自分自身が 速ければ区間賞を狙えたり、逆にトップから遅れ過ぎると繰上スタートになってしまったり、故障者が 出てしまうと棄権試合になってしまうという、いろいろな側面でドラマが生まれやすい陸上競技です。 そのためかお正月が寝正月の人は、ファンだけでなく何となく箱根駅伝をテレビでだらだら見てしまう という人も少なくないと思います。 「風が強く吹いている」は箱根駅伝ファンである私にも、ぐいぐいと引き込む「強さ」がある小説です。 二人の主人公であるカケルとハイジが「走る」ことにひたむきで真摯であるがため、他の素人の8人が 引きずられつつもそれぞれに「走る」ことに真剣に向き合う様が素晴らしかったです。特に最も走る ことから遠かった漫画オタクの王子が、少しずつ走ることに取り組んで箱根駅伝にまで出走し、襷を 繋げるまでになったことに思わず涙してしまいました。 強豪校の有力選手も区間最下位の選手も、留学生の黒人選手も4年生にしてようやく出場できた選手も、 「走る」ことの前では等しく平等なんだと改めて気付かせてくれたこの小説を読んで、まもなく訪れる 来年の箱根駅伝を今までとはまた違った見方で見られそうでうれしく思います。何となく箱根駅伝を 見ていた人にも、この小説をおすすめしたいです。 | ||||
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映画から入りました。 さすがに映画より緻密で、 それぞれのランナーに寄り添った描写が心地よい。 ラストよりも、 過程の中で見えてくるドラマに、 時々ウルッとした。 箱根駅伝という、 多くの日本人が知っていて、 なぜか見ている国民的スポーツ。 そういう意味でも、 スポ根的なテーマでありながら、 なんとなくそう感じさせない作者の文体が、 万人に受け入れやすい形になっている。 最後まで読んで、 やっぱりあり得ない、 なんて思ったりもしたけど、 手に汗握って読んだのも事実。 それはひとえに、 10人の駅伝選手の、個性の良さだろう。 さらっと読んで、 さらっと泣いて、 そんなさわやかな“風”みたいな一冊。 | ||||
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「速い」に価値を見いだすとすれば、頂点に立つのはだだ一人。その距離を一番短い時間で走りきった者だけが勝者。極めて明快である。しかし、箱根においては『強さ』こそが価値を持つ。「速い」に価値がないわけではない。「速さ」は勝つために必要だ。しかし、箱根においては10人全員が走りきらねばならない。襷を次の走者に繋がなければその時点でレースは終わってしまう。たとえ10人のうち9人が区間賞を取ろうとも、最後の一人が完走できなければ意味が無くなってしまう。どんなに練習を重ね、速く走れる力をつけていても、体調、精神状態、コース、レース展開、天候などランナーを取り巻く状況はその都度違う。速さだけではロング・ディスタンスを戦い抜くことはできない。駅伝選手に求められるのは本当の意味の強さである。いつも自己ベストのタイムで走れるわけではない。どんなに己の状態が悪くとも、その状態の中で可能なベストタイムをたたき出す。しかもけっして途中で投げ出すことなく責任を果たす。たとえ己のタイムが区間最下位のタイムであっても、己がその時の状況の中で出せる最高のタイムで走りきること、それこそが駅伝選手の矜持だ。選手は『強い』と称されるこを誉れにして「天下の険」を走る。 何度も泣きました。 | ||||
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素晴らしい読み物であると同時に、走るというとてもパーソナルな行為、そして自分との戦いを、 しかし仲間と一緒に戦う、という形の現れとしてうまく伝えていたと思います。 また読み返したい本です。 | ||||
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スポーツ物にしては淡々と進む文章の中に、夜空にきらめく星のように、 ひときわ美しく心に響くフレーズが随所に散りばめられています。 そんな中でも、一番好きなのは、ハイジの走りの描写です。 ケガで一度は挫折しながらも、走ることをこよなく愛し、 真剣に誠実に走り続けてきた青年の生涯最高の走り。 特にゴール直前の「だが、スピードは衰えない」というフレーズには 鳥肌が立ちました。 小説を通して読むと、この短い言葉から、ハイジが箱根にかけた覚悟と 熱い想いが、痛いほどに心に突き刺さります。 映画は分かりやすい演出に変更されていて、この作品に幅広く興味を 持ってもらう入り口としては良いと思いますが、映画では十分描ききれなかった ハイジという青年の本当の凄さを、是非この原作で味わってほしいと思います。 | ||||
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最相葉月さんの解説を含めて約680頁の大作だが、それこそ箱根の山下りのユキのように、走の9区での超人的な快走のように、加速がついて一気に読める。私は映画を観てから原作を読みたくなり、本書を手にとった。映画は俳優たちの走る姿の美しさ、スピード、そして箱根駅伝全体を再現した映像が素晴らしく、今年の日本映画の大きな収穫として評価する。しかし2時間強の上映時間ではどうしても愛すべき個性的な10人の竹青荘の住人たちの内面の掘り下げが物足りない。原作のエッセンスを凝縮した映画化・脚本作成の努力を多とするが、原作から落とされたエピソード、それに原作を改変した部分が映画にはあるので、映画と原作を両方楽しむことを薦める。どちらもまだの人は私のように映画で長距離走者のスピードのイメージを掴んでから原作に取り組んでもよいだろう。 10人がそれぞれに挫折・コンプレックスを抱えながら走ることの意味を探り、成長していく過程が生き生きと描かれている。個人がそれぞれに解答を見つけなければならない孤独の旅路だが、そこには時に衝突しつつも信頼以上の絆で結ばれた仲間がいるという幸福感。男同士の嫉妬や敬意を交えた人間関係の表現が見事で、いい台詞が多い。裏方も含めて予選会や駅伝本番の様子もリアル。ランナーの思考や感覚、特にユキと走の感じる走りの高みの描写が秀逸だ。これだけ読後の幸福感に包まれる本は最近ちょっとなかった。ある意味読者の予想を裏切らない展開だが、それでよいと思う。 来年正月の箱根駅伝はきっとこれまでの倍以上楽しめそうだ。 | ||||
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スポコンものには滅法弱いので、「素人同然の10人が箱根を目指す」というだけで充分に興味を惹かれ、多少強引な展開があってもぐいぐい引き込まれていきました。 起承転結のはっきりしたこの作品は大変読み易い。 本レースにおいてはそれぞれの人物像を書き分けるのに苦労があったように感じますが、人物とその背景が上手に描かれてます。 本書の最初の一行を読んだときから誰もがラストを想像できていると思いますが、どのあたりで話を締めるのか?どんなレース結果になるのか? 走者が繋がる度に期待感が増していきます。 今年の箱根駅伝を見るのが楽しみになりました。 | ||||
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映画を先にみて、人物の描き方が中途半端に感じたので、原作を読みました。 映画化によって削られた部分、付け加わった部分、それぞれ善し悪しはあると 思いますが、箱根駅伝でのハイジの描き方には雲泥の差があると思いました。 見た目に分かりやすい感動に仕立てた映画、映像的には地味だけど、 読んでいて震えるほどの本物の魂の走りを描いた小説。 私は小説の方がずっと好きです。 よくある安っぽいスポ根物とは一線を画し、結果が全てではない、 スポーツの本当の喜びを描いた傑作だと思います。 陸上をテーマにした小説では、「一瞬の風になれ」がベストだと思っていましたが、 高校生と大学生の人生経験の差、もしくは挫折の深さの分、こちらの方が 奥が深く感じます。 | ||||
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読みながら、先の展開が読めてしまう、それでもページをめくる手を止められない、そんな本です。 箱根駅伝の解説書といえるぐらい豊富なディテール、また読者に、いながらにして大手町〜芦ノ湖間の旅に出ているような気分を味わわせてくれる風景描写…とにかく盛りだくさんの本です。 確かに、素人集団が1年足らずの練習でいきなり箱根駅伝の本レースに出場するなんて現実にはあり得ないでしょう。でも、この物語の肝の部分は、いよいよレースが始まり10区それぞれを走りぬく10人の主人公たちの心の風景であり、その前提となる設定は言ってみれば前座に過ぎません。トップ・アスリートが集う競技会に‘にわか’ランナーがいきなり出場できちゃうことが甘いことであっても、人間がなぜ「走る」という単純な行為に魅了されるのかという疑問にしっかり答えようとしているのです、この本は。 いいじゃないですか、夢物語でも。 少なくとも、この本を読んで箱根駅伝を予選会からじっくり観戦したいと思った人は多いはず。私もその一人なのですが、走るという身近な行為をさらに、爽やかなほどに身近に感じさせてくれる、そんな本です。 三浦しをんさんの本はこれが初めてだったのですが、彼女の他の作品も読んでみたくなりました。 | ||||
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