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三幕の殺人(三幕の悲劇)
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【この小説が収録されている参考書籍】
三幕の殺人(三幕の悲劇)の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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古い田村隆一訳で読んだ。 だからあまり気にしなくてもよのかなw 冒頭からビビったが、なんとサタースウェト氏が登場していた。 本書も一応再読なのだが、初読時は『謎のクイン氏』はまだ未読だったので、そちらでクイン氏とともに主役であったサタースウェイト氏の名前に反応しようがなかったw 再読の前に『アガサ・クリスティー完全攻略 [決定版]』の本作の項も読み直したが、霜月蒼もサタースウェト氏には言及していなかった。彼も読む順番的に、『謎のクイン氏』が後だったとみえるw 第一幕早々にチャールズの隠居邸で、ポワロとサタースウェイトは会うのだが、その際にサタースウェイト氏は、ポワロと初対面ではないと述べていた。 調べてみると、サタースウェイト氏とポワロは、本作の他に「死人の鏡」でも共演しているらしい。同作は短篇集"Murder in the Mews and Other Stories"に収録されたのが初出のようで、1937年3月15日に出版された。本作よりも後である……。 とは言え「死人の鏡」は、1932年の「二度目のゴング」を元に改稿された作品だから問題はない――いやいや、「二度目のゴング」にサタースウェイト氏は登場していない……。 「死人の鏡」への改稿自体は本作より前だった可能性も考えられるし、二人の初対面時に、必ずしも記録されるべき事件が発生しなければならない決まりはないwのだから、何とも言えないが、まぁ「死人の鏡」での描写を読めばわかるだろう。 さて、再読とは云いながら、当然のように犯人は忘れていたのだが、早々に訳者あとがきを読んでしまったのは痛恨のミスだった。 直截ネタバレするようなポカがあるわけではないのだが、いわゆる最後の一撃を開示しちゃっている。その語句だけで愕然とさせる意味はないが、そこそこの勘があれば、途中で気づいてしまう可能性は高い。現にわたしは、せっかく忘れていたWHO DONE IT 以上のキモであるWHYに気づいてしまった。それに連動してWHOも……。これはもったいない。 そして、一幕目、二幕目がつまらないのは、まったく霜月蒼の仰るとおりである。 本作で、ポワロは最初の方に少し登場するものの、本格的に事件に絡むのは三幕目から。 一幕目と二幕目、それに三幕目の中盤までは、サタースウェイト氏と他二名の三人の素人探偵による関係者への聞き込みが大半を占める。これがめっぽうつまらない。ポワロが始動するのは三幕目とは言え、後半の半分を占めるし、探偵が登場するのがその辺りという傑作も多々あるのだが……。 サタースウェイト氏もポワロも愛の探偵であるから、そのあたりをテコにしておもしろく読むことも不可能ではないのだが、素人探偵の活躍という点でトミー&タペンスシリーズに較べるべくもない。 今回サタースウェイト氏とポワロが見守る「恋人たち」に今ひとつ魅力がないのは、理由あってのことだというのも解るし、それでも前半をもっと面白くすることは十分にできた筈というのも仰るとおり。 霜月蒼とぴったり感想があうのは、むしろ珍しいw もし彼よりも私の方が、本作につまらなさをより強く感じたとすれば、オリバーの魅力のなさだろうか。 彼は私生児ということで鬱屈しているが、育ての親のおかげで裕福である。 若気の至りではあるけれども、その恵まれたポジションに乗っかりながら、保守的(と彼が思う)牧師に突っかかる左翼志向を持っている。 上念司が揶揄するところの、まさに世田谷自然サヨクそのもの【注1】であるww 【注1】平日に高級レストランのヘルシーランチを食べながら、エコがどーの、サステナブルがこーのと駄弁っているような人たち。 | ||||
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【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する | ||||
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本書は作者作品中では比較的知名度の高い作品であるが、国内での知名度の高さは、ひとえに江戸川乱歩が作者ベスト8に推したことによるものだろう。 本書に描かれる第一の殺人が、犯人の真の目的とは別の理由で犯人には利害関係のない人物に対し「計画的に」行われたことを捉えて、真の目的のためには手段を辞さないという犯人の冷酷さを評価したものではないかと思う。また、『愛国殺人』を同じくベスト8に推したのも同じ理由ではないかと思う。 しかし、逆に私は『書斎の死体』のレビューにも記したことだが、まったく無関係な他人を計画的に殺すという点がイマイチしっくり来ない。『愛国殺人』の場合にはその見解を犯人が供述しているので、まだ納得はできたが。 それと、本書を読む場合には『ABC殺人事件』より先に読むことをお勧めする。(本書を読むことをお勧めしているのではない。先に『ABC〜』を読んでしまったら、本書はもう読まない方がいい、という意味。) 本書の第一の殺人は、『ABC〜』のカムフラージュの殺人とは異なるものの、読者から見れば状況が似通っており、まるで『ABC〜』のマイナーチェンジ版のような印象を与える。実際私は『ABC〜』の方を先に読んでいたため、「なんだ、『ABC〜』と同じじゃないか。それも地味だし」と思って、そのせいもあって余計に面白く感じなかった。 | ||||
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題名の通り、3回殺人が繰り返される。 1回目は毒殺でポアロも同席していた。 しかし、ポアロにも犯行方法の見当がつかない。 この後、2回目、3回目と殺人が繰り返され、ようやくポアロに光明が...。 1回目の殺人で犯行方法を当てるのは無理。 クリスティ以外の作家がこのアイデアで作品を書いたら読者は怒るだろう。 クリスティの場合は、ある意味本格ミステリの枠を外れた破格の作品(「アクロイド」、「オリエント急行」、「ABC」等)に傑作が多いので、この種の作品が許されるのだろう。 クリスティにのみ許された着想外の構想の作品。 | ||||
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ある日開かれたパーティーで、尊敬集める老人が突然死んだ。グラスからは検出されない毒……。彼は殺されたのか、自殺なのか? 二人の男とエッグという愛称の女性は、3人集まり探偵ごっこを始めますが……。再び同じようなメンバーで開かれたパーティーで、再び殺人が起こります。 我らがエルキュール・ポアロは、どんな解決をするのか! この人が犯人だったかー! と納得できる、読んですっきり……でも『ある人』がとても気の毒なお話でした。でも推理小説なら、やっぱり主要な人物が犯人でないと納得できないし、満足です。だっていきなり途中から現れた掃除夫みたいなのが犯人では納得できないですからね。 | ||||
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パーティーの中で殺された老人、彼を恨んでいる人なんて居るのだろうか。見つからない毒、一体誰が仕込んだのか? それとも自殺であるのだろうか。そんな事件から始まるこの事件。 探偵ごっこを始める元俳優と、その友人、エッグという愛称の女性。そして立ち上がる我らが名探偵、キュートなポアロ老人。 長い間ポアロが出てこないので、最初はなんだかちょっと読みづらかった。キャラクタに親しめなかったのです。最後の種明かしでは、やっぱりこういう人物が犯人でなくちゃ!という納得行くものでした。だから読んで損は無いかも。最後にどうでもいいようなキャラクタが犯人だった時はがっかりしますからね。クリスティはあまりそういうことは無いですが。 | ||||
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犯行の動機がとてもクリスティらしいと思いました。まさかと思わせつつも、細かい人物描写が説得力を生んでいます。また、この作品が書かれた時代のイギリスでは、違和感なく受け入れられた題材なのかも知れないと想像します。が、一方、演劇に明るくない私は最後までノレませんでしたし、犯行の動機にもさして納得することができませんでした。しかしながら、演劇好きの方、殊にイギリスの舞台がお好きな方には、ワクワクする作品なのではないかと思います。そして、エラリー・クイーンのドルリー・レーン・シリーズ(悲劇四部作)がお好きな方にも、もしかしたら…!?新潮文庫から出ている中村妙子さんによるクリスティの翻訳、他の出版社のものよりも丁寧で好きです。新潮がもっと力を入れてくれればいいのにと願って、既に10年以上経ってしましました。 | ||||
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これまでのポアロは引退はしたとはいうものの、いろんな事件に関わる場合が見られました。 今回の事件はポアロは引退状態でありながら、推理役をつとめるという展開となっています。 ポアロが捜査に乗り出さない分、面白みには欠けてるのかもしれませんが、灰色の細胞をフルに生かした推理にはお手上げです。 | ||||
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