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解錠師
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解錠師の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.01pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全99件 61~80 4/5ページ
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時間軸が前後しつつ物語が展開すること、海外の小説特有のドライな文章が少し辛かったです。 でも、それを差し引いても、主人公マイクルの心の闇が明かされるシーンでの凄惨さ、ヒロインのアメリアとの漫画での心の疎通の美しさ、解錠シーンでのスリルさが強く印象に残りました。希望が持てるラストシーンが秀逸。しびれました。 | ||||
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私にとって、ミステリーを読むときの楽しむは大きく分けて二つあります。 1.クライマックスのどんでん返し・伏線回収の爽快感を楽しむ 2.エンディングに向けてのプロセスそのものを楽しむ 両方あるのが理想的ですが、そのような傑作に出会えることは稀だ。 本書は、ミステリーを読み慣れている人なら最初の数ページを読めば、 エンディングの大まかなイメージは描けるでしょうし、そこから大きく 外れることもないでしょう。 本書の最大の魅力にして、弱点を補ってあまりあるのは、プロセスです。 主人公の少年が、少年から男になっていくプロセスはそれだけで読み応え抜群で、 その意味で言うと本書はミステリーというよりは、青春小説という表現のほうが 正しいのかもしれないです。 「青春」というものが持つ独特の魅力を味わいたい方にはぜひ読んで頂きたい作品です。 | ||||
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とにかく面白い。 そして、一言も喋れない少年マイクルの心情一つ一つに 私の心も動かされました。 この本を読んで良かったです。 | ||||
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初めて購入したiPhone Kindleアプリ版。思っていたよりずっと読みやすい。新書版だと2段組の427ページ。Kindle版だと6527ページ、新書版の15分の1ページということになる。ひと目でかなりの部分が目に入り、短時間で1ページを吸収できるような気がした。 それとは関係なく、読み始めたら止められない。9歳のときに経験した悲劇により口がひとことも聞けなくなったという主人公の設定がうまい。小説は主人公の一人称で語られていて、主人公が出会う様々な人物、叔父、親友、恋人、その父親、悪党、解錠の師匠などとの間に、口を聞けないことで緊張感が生まれている。小説は現在と解錠師になるまでの過去が交互に語られ、大団円で収束する。また、恋人と主人公のマンガを使った交流も心地よく秀逸な青春小説の趣もある。解錠のシーンのサスペンスの度合いは高い。★を6つつけたいくらいの大傑作と思う。 | ||||
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期待していた以上に面白い。著者の他の作品も読みたくなった。 一気に読んでしまいました。 | ||||
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どこかで読んだことがある成長譚だと思っていたら,ウィンズロウから毒気と饒舌を抜いた感じで,うまく万人向けになっている。ただ,時系列単位の交錯配置は映画の影響か,ちょっと芸がなさすぎるけど。 | ||||
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大変面白かった。 主人公が「奇跡の少年」から「解錠師」に変わっていくプロセスも納得感あるし、 随所に挿入される「小説内小説」がアクセントになっている。 途中 「単調になってきたな」 と思ったとたんに、物語が大きく動き出すなど、ストーリーテリングの才に長けた著者。 これが処女作というのが信じられない。 次回作が楽しみ。 | ||||
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私のド真ん中でした! 緻密な解錠場面や過去と未来を行き来するストーリーにも引き込まれますが、 キャラクターの造形が特に好きでした。 腹の中では周囲をシニカルに、諦観の境地から眺めているのに、 求められれば、大人しく、鮮やかに、やり遂げてしまう美少年マイクル。 本書にあるように、解錠師はブッ放すだけの能なしとは違う、 窃盗団のプリマドンナ。替えのきかない存在。 なのに、なぜか全体的に漂う「踏んだり蹴ったり」の残念感(笑) 「鍵のかかった部屋」から検索して、 いつの間にか辿りついて購入してしまいました。 だからマイクルのイメージを「大野智版・榎本径」にして読んでしまいましたが、 自分ではなかなか面白い読み方をしたなぁと思っています。 「能ある鷹が、爪を隠して、踏んだり蹴ったりの目にあわされて、粗末にされてる感じ」 が、なんとも嵐の大野君みたいでした。 ただ、古い本なので 敵がピンシリンダー・ディスクシリンダー止まりなのが残念です。 だから全部ピッキングでなんとかなっちゃう。 今また作者に続編を書いてほしいですね。 マイクルがインプレッションやバンピング以外の 予想外の解錠方法を用いて、 100ピンぐらいあるバカみたいなディンプル錠とか、 マグネット錠、チューブラー錠、スマート錠を次々と攻略する小説… ぜひ読んでみたいです! | ||||
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主人公の視点からのみで構成されていくストーリー。次々と起こるスリリングな解錠の場面。そして全体をおおうリリシズム。とにかく読むと良いと思える良作です。またKindle版は若干安くお買い得。 | ||||
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本書はミステリーであり、青春小説である。あるいは文学小説だ。 正直、ミステリー、謎解きを念頭に置いて読むと本書は物足りないだろうと思われる。けれども、それを補ってあまりある物語としての楽しさは保証できる。物語の時間軸は行きつ戻りつする。読者はそれをもどかしく感じるだろう。けれどもそれは著作者の仕掛けである。「解錠師」という表題にしてキーワードは、主人公にとって二重、三重の意味があることを読者は最後に知ることになるだろう。 これは青春小説として傑作である。 京極夏彦氏の「姑獲鳥の夏」をミステリーとしてだけでなく、青春小説として楽しめた人は、本書もまた楽しめるのでないかと愚行する。 | ||||
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面白いです。一気に読んでしまいました。 読んでる間は主人公の運命に胸を痛め、感動しました。 が...読後二日たち三日たち物語を反芻するに...主人公は、解錠の天才で絵の才能があってオマケに絶世の美少年で、なんだかんだ言って初恋の相手と相思相愛で。 とんだリア充ですよね。いや、昔の少女漫画のキャラのよう。私の如き一般人が彼のトラウマやハンディに同情するなどおこがましい事でした。 と、ついついひがんだ読後感想(苦笑)になりましたがそれだけ反芻したという事で、一読の価値はあり、なのではないでしょうか。 | ||||
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時代をクロスさせる手法が読みにくい訳書を分かりやすくしてくれた。 | ||||
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解錠師って何だろう、と気軽に読み始めましたが、こわいし、しんどい気持ちになってなかなか読み進められませんでした。夜中に読むと特に。 戸締りして、警備システムを使っているのに、開けられて侵入されてしまうのはとてもこわいです。 主人公の少年は、錠前を開けることに魅せられていて、それを悪い人間たちに利用されて望まないのにマフィアの手下にされて、犯罪者になってしまいます。この冷酷なマフィアがこわい。 少年は幼いときの過酷な体験のショックのせいで、話すことができません。その過酷な体験とはどんなことなんだろう、というのが謎として提示されます。 主人公が抑制的で一人称で語られているのに、なかなかどんな人物なのかつかみにくいのです。それが少しずつわかってきて、全体を読み通すと、すべてのできごとが共鳴しあっているとおもいました。 | ||||
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ある過去の出来事から口をきくことができなくなった主人公の青年には2つの特技があった。一つはどんな錠前も開けられること、そしてもう一つは絵を描くこと。錠前を開ける技術は、彼を犯罪へと導いてしまうが、絵を描く力は逆に彼を恋人へと結び付ける。はたして彼は犯罪の世界から恋人のもとへ戻ることができるのか、そして再び声を取り戻すことはできるのか?錠前を開けるシーンの緊迫感、恋人と絵を描くことを通して心を通い合わせるシーンのひたむきさ、どちらにも心を奪われ、読み終わるのが惜しいと思った。個人的な趣味でいうと、描かれた絵のイメージとして、なぜか「21世紀少年」や「モンスター」「ビリーバッド」などをかいた漫画家、浦澤直樹のマンガのイメージが頭に浮かんだ。なぜだろう…。 | ||||
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これほどつまらない本が何故エドガー賞を受賞したのか全く理解できない。特に女性作家特有の感情に流されミステリーが全く生きていない。本当につまらない本である。 | ||||
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オリジナルは2009年リリース。邦訳は2011年12月リリース。2012年の『このミス』海外ミステリー第一位、と言うよりも2011年エドガー賞 長編賞受賞作品、と言う方がよりこの作品の価値を現しているだろう。念の為に付け加えれば、『エドガー賞 長編賞受賞』というのは、1955年にあのレイモンド・チャンドラーも 『長いお別れ』で受賞しているアメリカ探偵作家クラブが授与する世界で最も価値あるミステリー作品賞である。 スティーヴ・ハミルトン(Steve Hamilton、1961年1月10日 - )は、ミシガン州デトロイトで生まれ育ち、ミシガン大学を卒業している。本作を読了している方はおそらくだからあれほどの描写ができるのか、と思われただろう。既に子供の頃から推理作家を志し、12歳の時にはエラリー・クイーンに短編小説を送るという大胆な行動に出ている。今もIBM本社に勤務する傍ら執筆活動を続けている兼業作家だ。 本作は、まずはキャラクタの立て方、次に描写力がずば抜けている。そして章と章とを時間軸をずらしながら進めていく手法も秀逸だ。最後にそれこそ高貴な錠前のようにストーリーが『カチッ』と合う。読んでいて、伊坂幸太郎の絶好調の時を思い出した。伊坂もギャングを書かせたら天下一品だ。そして、読了後も余りのステキさに余韻が残る。そんなミステリーはめったに無い。 余韻の中に『決して喋らない彼』が描いた絵が連続するイメージのように蠢き、『分かる奴にしか分からない』錠前が降参した瞬間の音が静かに響く。ミステリー・ファンは絶対に読み逃してはならない傑作だ。 | ||||
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題名になっている「解錠」のシーンは新鮮でおもしろかったのですが、途中の残虐なシーンや主人公の経験した「声が出せなくなった」理由等がどうしても飲み下せない思いです。 作品としては良くできているのだと思いますが、正直好きとは言えませんでした。 | ||||
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確か本の雑誌で北上(目黒)がほめまくっていた本なので期待もしていたがそれにはずれることなく読み応えのあるものでした。読みすすむほどに主人公にすっかり感情移入してしまいました。 | ||||
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主人公のマイクルは、解錠師(ロック・アーティスト)。 ゴーストのコードネームを持つ、口の利けない天才的な錠前破りだ。 物語は、監房に居る現在のマイクルが、子供時代〜解錠師となるまで、解錠師〜現在まで、を交互に振り返る形で進む。 何故口が効けなくなったなったのか、何故解錠師となったのか、何故監房に居るのか。 序々に明らかになる全体像。 でも、この物語の眼目は、マイクルの青春譚にある。 ヒロインとの出会いと切ないコミュニケーション。錠前破りの緊張感と共に、魅力的なストーリが展開していく。 殺伐とした部分も有るが、希望に満ちたエンディングで読後感も良い。 オススメの一冊! | ||||
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ものすごく陳腐な感じの表現なのだけれど、一言でいえば、「青春のハードボイルド」という呼び方がしっくり来る。 読んだ時に、「これは今年のベスト3くらいには入るのではないか。大穴だけれど、もしかしたら1位になるかもしれない。」と思った。それほど僕の心には響いたし、一方、作品の設定の幼稚さは、小説としての甘さと感じられても仕方が無いと思った。 色違いのポケベルという小道具や巻き込まれる事件のあり方は、やや作り物めいていて、稚拙というのは言い過ぎかもしれないが、そんな匂いはしている。 それでも、時間が交錯する物語の展開はそこに一定の刺激を与えていて、時系列通りに語ればそんな欠点がいよいよ浮き彫りになって興が覚めてしまいそうな危機から、ぎりぎりのところで脱している。 危ない所を逃れてしまえば、後はこの作品の魅力の方が輝き始める。 一言もしゃべらない主人公。その設定は秀逸だ。もちろん、本当はしゃべってはいるのだけれど、声を出しては話さない。そして、話せないことを苦しいとは感じていない。いや、その苦しみを超える何かが彼に「話せなくてもいい」と思わせている。その絶対的孤独が、たくさん話せる我々の心にも響いてくる。 本当は、みんな、そんなにたくさん話さなくてもいい。ただ、どうしても話したい人と話せたらそれでいい。そんな風に思えるただ一人を見つけたい。それでいいのだ、と、そんな風に毅然と生きてみたい。僕らの中には、きっとそんな孤独や強さへの願望があるのだろう。 そして、本当に、一人、そんな彼と話したいと心から願ってくれる人がいる。通じ合いたいと思ってくれる人がいる。それがまた、こちらも同じように、この人とだけは繋がりたいと思える相手でもある。なんて素敵なことだろう。通じ合える人は、たくさんは要らない。でも、ただ一人でも、見つけたい。その一人がいてくれたら、僕らはそれだけで生きて行ける。 ふたを開けてみたら、今年の「このミステリーがすごい」のぶっちぎりの1位だった。つまり、そんな所に心打たれてしまった僕のような人が、たくさんいたということなのだろう。なんだ、みんな寂しがり屋なんだな。 これは、サスペンス小説だけれど、同時に心に染みる青春小説でもある。分厚いサスペンスのコートを来た、真っ直ぐな文学でもある。ハードボイルドの魅力が、主人公の「生き様」というか、そのあり方そのものにあるなら、これは、明らかにハードボイルドの魅力満載の作品だ。しかも、主人公は、こんなに若い男の子なのだ。 心に染みないわけが無い。・・・ということなのだと思う。 | ||||
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