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虐殺器官
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虐殺器官の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.03pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全369件 121~140 7/19ページ
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凄すぎる。とにかく思想が凄い。テーマ自体が他にはない。 仕事でマシンのように働く職業の人は、共感できると思う。 ▼仕事は宗教 戦争は作業である。ベルリンの壁を超えた人を撃ち殺す。 仕事だから人を殺しても良心は痛まない。 良心とは、リスクを考えて最善行動をとることである。 主人公は作戦前にカウセリングを受け、子供を殺しても平気なようになる。 薬を飲み痛みを感じないようにする。 そして次の仕事までは、映画を見てピザを食べる。何も考えない。 敵の子供兵士は麻薬を投与され、体の痛みやストレスを感じない。 一緒じゃないか、と気付く。 これを読んで、休日に何も考えてない私も一緒だと思った。 ▼すべてのモノがタグ管理 ユダヤ人の大量虐殺は、コンピュータのデータ管理により可能になった。 ゲーム理論で、単純な世界では、個人で他人を裏切る方が生き延びやすい。 しかし複雑な世界になれば、個人は淘汰され、集団が増える。 紛争地域で捕らわれた子供は、兵士にされタグが付けられる。 タグがあると、テロ組織のゲートを通ることができる。 タグが無いと、何者でも無い。 そして子供達は、タグ目当てで兵士を希望するようにさえなる。 ここでタグ=会社員というのを連想した。 ▼言葉は人を拘束する実体である 少しの関心があれば、商品の構成を知ることができる。でも人は見たいものしか見ない。 商品の製造工程で動物が虐殺されているなど。 しかし、そんなものを感じさせないよう、言葉を巧みに操る。 テロ対策に、多くの監視システムが導入されている。しかしテロを防ぐにあまり意味はない。 意味はないが、みんな意味があるように振る舞う。 私はコンビニ食品の原材料をチェックするようになった。 この言葉を今後注意していきたいと思う。 戦争では、状況が悪くなるにつれてなし崩し的に投入する「逐次的投入」は最もやってはいけない。 最初に投入したものが無駄だったということだからだ。 | ||||
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主人公は、アメリカ情報軍大尉クラヴィス・シェパード。 時代設定は、近未来。 その時代は、テロが頻発した後の世界。 人々は安全のため、IDによる情報統制社会を構築した。 テロが減少する一方、後進国では、内戦が頻発し、 虐殺が行われ続けていた。 その虐殺を背後で操っている人物ジョン・ポール。 シェパードは、ジョン・ポールの暗殺指令を受ける。 暗殺は成功するか・・。 虐殺を引き起こす機関とは・・。 ジョン・ポールの目的は・・。 読みごたえは、十分。 近未来を予想させる内容だった。 戦闘シーンは臨場感があり、 手が止まらなくなってしまった。 また、良くも悪くも、非常に哲学的であった。 暗殺や虐殺などに対し、罪を背負うべきは誰か(何か)、 という問いに対し、多くのページが割かれているが、 若干、冗長な気がした。 同じように、設定に関する文章が長すぎて、 飽きる部分もあった。 また、他のレビューにもあるが、 ラストは整ってはいるが アメリカ人であれば、 あのような行動はとらないと思った。 | ||||
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ビレバンで平積みになっていて、気になって数ページ立ち読みしてから購入したのが最初。 息苦しくなるほど集中して一気に読み、 続編もあると聞いてハーモニーを求めに書店に赴いたが在庫が無く 取り寄せるまで待てないので図書館に借りに行った。 今でも折に触れて読みたくなるためkindleで購入。 すさまじい才能、伊藤計劃。 もっとこの人の作品が読みたかった。 | ||||
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この創造力は素晴らしい。 緻密な構成と饒舌な語りなのに煩くない。 夭逝したことがかえすがえす悔しい。 | ||||
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星2.5といったところ。戦闘シーンの描写はうまい。テンポも良い。ストーリーの展開は、登場人物たちが初対面で結構な個人情報ないし機密情報を相手に話したりと、そんなわけあるか~いと突っ込んでしまうところが多々ある。思索的な部分も、20代ぐらいの人だと得るものもあるかもしれないが、それ以上長く生きた人間の立場からすると、ナイーブ。それぐらいの思索なら、そこそこの哲学書を読む方が得るものが多い。あと、ホッブスやら何やらと色々な名前と専門用語が出てきて、内容に深みを出そうという意図なのだろうが、それらについて掘り下げず単に羅列しているだけなので、逆に浅く見えてしまう。利他性に関する部分だけは、個人的には良かった。決定的に萎えるのは、EUというべきところを、ユーロと言っているのが二箇所あるところ。ユーロは通貨であって、地域を指すものではない。二回間違えてるので(編集者も気づけよ!)、ミスというよりは、そもそも間違えて覚えているのだろう。ネタバレになるが、虐殺の文法の意味を説明する個所はあるが、肝心の虐殺の文法の具体例がない。説得力をもたせるには、少しは欲しいところ。無論、そんなもんは存在しない、ないし明らかになっていないのだから、著者も例の出しようがないのかもしれないが、ヒトラーやポルポトなどの独裁者の演説の意外な共通点を指摘するなり、もう少し具体的でないと説得力がない。 | ||||
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途中の母親との回想はだれたが、ほかは読んでいるうちに頭の中のイメージがProduction I.G のアニメになっていた。面白い。 | ||||
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管理された安全を盲信し、自分たちだけの平安にひたる先進国と、核テロという先進国を脅かす強力な武器を持ちながら、貧困と血で血を洗う内戦にあえぐその他の世界。こうした世界の構造を形作る秘密が、謎の人物ジョン・ポールの追跡行とともに明らかになっていく。設定、ストーリーとも秀逸だが、戦闘場面などの描写がかなりどぎつく好みの分かれるところだろう。 | ||||
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どうでも良いのにやたら長い説明、説明、説明の繰り返しが多く読んでて本当につまらない 事あるごとに何かを説明したがってて中身は4分の1も無いのでは? 説明が長ったらしくどうでもいいのでそこを軽く読んで話が進むところをちゃんと読んだら面白いかもしれません。 作者は世界観を伝えたいのかもしれませんが話が少し進んだらまた、説明。読んでるこちらも、また説明入るのか…って感じでした。 面白いと言う方もいるので自分には合わなかっただけかもしれません。 | ||||
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モンティ・パイソン世代なんですね。恐怖のギャグのシリアス版みたいでした | ||||
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SFというより、科学的な説得力の乏しさのせいでただのファンタジーのように読めました。 SFと思わなければ面白く読めるかもしれません。 私は短編集とハーモニーの方が好みです。 | ||||
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ことばの持つ力と可能性を信じた作者の小説です。人により好き嫌いは分かれます。 | ||||
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筆力は非常に高いです。 なのでぐいぐい読めてしまうのですが、それ以外は特筆するものはありません。 純粋にエンタメとしてなら問題無いかと言うと、読後感が悪いので、人を選びます。 題材の選択、話の締め方、心理描写の薄さを考えますと、物語としては平凡な出来かと思います。 | ||||
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友人の薦めで読みました。 事前知識がない状態でしたが、すごく面白かったです。 世界観や設定なんかは、メタルギアソリッドが好きな人にはたまらないと思います。 皆さん書かれてますが、著者の伊藤氏の作品がもう読めないのは、本当に残念…(T . T) | ||||
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長編小説が苦手なのだが、一気に読めた。主人公は米軍の暗殺部隊のリーダー。虐殺が起こる場所に必ずいる1人のアメリカ人、彼は何者か、そして彼のいるところではなぜいつも虐殺が起こるのか。主人公はそのアメリカ人を追って行く。 あとから考えると要らなかったんじゃないかと思える人物もいるし、どういうことかピンとこない部分もあって、ものすごく洗練されているとはいえないかも知れない。だけどディテールの書き込みには非常にリアリティがあるし、なによりテーマ的に目のつけどころが非常にユニークというか、スケールが大きい。 結末はとても意外だが、冷静に考えると論理的にはこうなるのが正しい。今まで読んできたアレはいったいなんだったのかと呆れるけれど、かつ納得なのである。価値の反転が大好きな私にはとても面白かった。 | ||||
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すばらしい本です。 一度、手にとって読むことをお勧めします!! | ||||
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なんでこんなに高評価か理解できない作品。 登場人物でキャラが立ってたのはウィリアムズぐらいだし、主人公は作戦が終わるたびに似たような自問自答の繰り返し… 終わり方もしょうもないし。 期待していただけに本当に残念です。 | ||||
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SFというより、架空戦記みたいですね。国内のSFは星新一とか草上仁とか火浦功が好きで、あとはもっぱら海外のばかりなんですが、やっぱり国内のSFは苦手ですねー。 200ページを過ぎてもいっこうに面白くなる気配がなく、3章でジョン・ポールが登場して面白くなるかと思いきや、『虐殺の文法』の中身を聞いて、何を当たり前のことを言ってるんだろう?としか思わず。というか、最後のオチはエリスンですか? これを貸してくれた伊藤ファンに感想を言わなきゃなんだけど、さてはて困りましたね。 虐殺の文法って、「言葉が人を残酷にし、人を殺させ、戦争をさせる」って解釈をしたんですけど、これ、当たり前のことじゃないですか? 普通に生活していても、LINEの漢字変換を間違えて送ったためにイジメに合った、というニュースを聞いたりします。「言葉の暴力」や「口は災いの元」って慣用句もある。逆に、歌の歌詞に勇気づけられたり元気になったりもします。また、山本弘の『アイの物語』のように、物語(言葉)の力で世界は良くなるって言うキャラクターもいます。 言葉には力があって、使い方次第で良くも悪くもなるなんて、わざわざ言われなくても、みんな知ってるんじゃないかなぁ。 最後まで読めば、『人間を操ってムリヤリ実行させる魔法の呪文』が登場するんだろうと思ってたけど、そんなことなかったですね。 文章は読みやすいです。でも頭に入ってきません。漢字の横にカタカナのルビを振るパターンが多すぎて、イライラします。これが中二病っぽくてラノベっぽい。会話にもカタカナがたくさんあって、なんの呪文なのかと(笑)。 映画や小説を引用するのは、伊坂幸太郎もよくやる手ですね。伊坂の場合はオリジナル作品に興味を持つんだけど、今回はそういう気持ちにならなかったですねー。 | ||||
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今は亡き作家のアニメーションの原作デス、自宅の部屋でじっくり読みたいです。 | ||||
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この作品に限らず、当著者の作品は、特異な部類に入ると思う。 各作品のテーマ・題材・文体・視点に、著者の背景・文脈を加味すれば、妄想はいくらでも広がる作品である。 読書歴や思考の柔軟さにより、解釈は大いに異なる読み物である。 | ||||
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この書評を書いている2日前、パリで同時多発テロが発生した。 はからずも、本書は、9.11以降の今日の世界状況を予見した書となってしまった。 そして古びるどころか、ますますリアリティをもって実世界がシンクロしてくるのが恐い。 「虐殺器官」というより「虐殺言語」。 同名のアニメ映画上映は、プロダクション倒産を理由に2016年春以降に延期になったが、今の時代の空気からすると 当面は上映見送り、という可能性もあながち否定はできない。 もはや、架空のSF小説ではない。 | ||||
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